家族のような存在
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父親ではないけれど、優しく見守ってくれて支えになってくれている感謝の気持ちを伝えたい。
休みを貰ってアルは街の店を見て回るが、いいものがない。
「何がいいんだろう…
プレゼントって、あんまりしたことがないし」
悩んでしまい、ため息をつく。
「なにため息なんかついてんだ?」
ポンッと肩を叩かれ、苦笑いしながら後ろから声を掛けられた。
「ヒューズさん!!
あっ、いえ‥‥プレゼントを選んでいたんですけど」
「プレゼント?
誰かの誕生日か?」
不思議そうに首を傾げるヒューズ。
「父の日だから…
父親ではないんですけど、感謝の気持ちを伝えたくて‥‥」
「あぁ、ロイにプレゼントか」
「高いだけのものでは嫌なんです。
どれもイマイチというか…」
「いいねぇ~、大切にされてロイも幸せもんだ」
「…いつも大切にされてるのは僕です。
いつだって支えてくれてるのはマスタングさんだから」
くしゃっとヒューズが頭をなでた。
「うっわ!!?」
「よし、付き合ってやるよ。
いい店を知ってるから案内してやる。
まぁ、随分と前にロイに教えてもらった店なんだけどな」
「ありがとうございます!」
アルはヒューズについて行く。
裏地の薄暗く細道を通る。
(こんな場所に店があるのかな…)
少し怪しんでいるとヒューズが立ち止まった。
「…ここだ。
昔からある店でな、いいものが揃ってるから見つかるはずだぞ」
古びた小さな店ではあるが、品揃えは豊富だった。
「古い店だけど、ちゃんとした店だから心配するな」
「どうしてこんな裏地に?」
「店主のこだわりらしいな。
ようするに、目利きのない金持ちに買われたくないらしい」
「………。」
「そんな不安そうな顔すんなって。
多額な商品って訳じゃないさ。
大切にしてくれる人に買ってもらいたいっていう店主の思いだ」
「…はい」
ヒューズに諭され、おずおずと店に入って行く。
「わぁ‥‥凄い」
店は古びているが、商品はどれも綺麗で目が奪われる。
アルは店内を見て回り、ここならいいものが見つかりそうだと思った。
「あ‥‥」
ひとつの商品に目が止まり、それを手にした。
「アル、決まったか?」
「はい!
買って来ますね」
カウンターに行くと店主は厳格のある雰囲気ではあったが、優しそうな眼差しにアルは安堵した。
「よし、買ったなら帰るか。
送って行くから」
「大丈夫ですよ」
「アルに何かあったら怒られるからな」
アルは苦笑いし、渋々ながらヒューズに家まで送ってもらう。
「アル、今日は1人か?」
「あ、はい…
今日は残業するって言ってましたから」
「リザちゃんと残業デートか」
「そんなことを言ったらマスタングさんに仕事を増やされてしまいますよ?」
「…怒らせたら本当にやられそうだな」
ヒューズはアルの忠告に苦笑いした。
「夕食はどうするんだ?
俺の家に来るか?」
「大丈夫です。
マスタングさんが料理を作り置きしといてくれましたから」
(‥‥溺愛。
まるで親子だ)
アルの言葉に返す言葉が見つからず、頭を撫でて誤魔化したヒューズであった。
父の日…。
アルはソファでウトウトしながらロイの帰りを待っていた。
ロイは視察で場所は酒場なのでアルは行けず、定時に帰って来たのだ。
いつの間に寝てしまったらしく、微かな気配に目を覚ます。
「んん~…」
「アル、こんなとこで寝てたら風邪ひくぞ。
すまない、帰りが遅くなって」
「マスタングさん!!?
あ…、寝てた。
お帰りなさい」
「クスッ…ただいま」
穏やかな笑みを浮かべ、ロイはアルの頭を撫でた。
「いい子に留守番していたアルにお土産」
「僕、子供じゃないんですけど」
お土産のお菓子をロイから手渡され、拗ねるような口調で言うとロイは可笑しそうに笑った。
「でも、ありがとうございます」
「どういたしまして」
手に持っていたプレゼントを思い出した。
眠ってもきちんと持っていたようで安心した。
休みを貰ってアルは街の店を見て回るが、いいものがない。
「何がいいんだろう…
プレゼントって、あんまりしたことがないし」
悩んでしまい、ため息をつく。
「なにため息なんかついてんだ?」
ポンッと肩を叩かれ、苦笑いしながら後ろから声を掛けられた。
「ヒューズさん!!
あっ、いえ‥‥プレゼントを選んでいたんですけど」
「プレゼント?
誰かの誕生日か?」
不思議そうに首を傾げるヒューズ。
「父の日だから…
父親ではないんですけど、感謝の気持ちを伝えたくて‥‥」
「あぁ、ロイにプレゼントか」
「高いだけのものでは嫌なんです。
どれもイマイチというか…」
「いいねぇ~、大切にされてロイも幸せもんだ」
「…いつも大切にされてるのは僕です。
いつだって支えてくれてるのはマスタングさんだから」
くしゃっとヒューズが頭をなでた。
「うっわ!!?」
「よし、付き合ってやるよ。
いい店を知ってるから案内してやる。
まぁ、随分と前にロイに教えてもらった店なんだけどな」
「ありがとうございます!」
アルはヒューズについて行く。
裏地の薄暗く細道を通る。
(こんな場所に店があるのかな…)
少し怪しんでいるとヒューズが立ち止まった。
「…ここだ。
昔からある店でな、いいものが揃ってるから見つかるはずだぞ」
古びた小さな店ではあるが、品揃えは豊富だった。
「古い店だけど、ちゃんとした店だから心配するな」
「どうしてこんな裏地に?」
「店主のこだわりらしいな。
ようするに、目利きのない金持ちに買われたくないらしい」
「………。」
「そんな不安そうな顔すんなって。
多額な商品って訳じゃないさ。
大切にしてくれる人に買ってもらいたいっていう店主の思いだ」
「…はい」
ヒューズに諭され、おずおずと店に入って行く。
「わぁ‥‥凄い」
店は古びているが、商品はどれも綺麗で目が奪われる。
アルは店内を見て回り、ここならいいものが見つかりそうだと思った。
「あ‥‥」
ひとつの商品に目が止まり、それを手にした。
「アル、決まったか?」
「はい!
買って来ますね」
カウンターに行くと店主は厳格のある雰囲気ではあったが、優しそうな眼差しにアルは安堵した。
「よし、買ったなら帰るか。
送って行くから」
「大丈夫ですよ」
「アルに何かあったら怒られるからな」
アルは苦笑いし、渋々ながらヒューズに家まで送ってもらう。
「アル、今日は1人か?」
「あ、はい…
今日は残業するって言ってましたから」
「リザちゃんと残業デートか」
「そんなことを言ったらマスタングさんに仕事を増やされてしまいますよ?」
「…怒らせたら本当にやられそうだな」
ヒューズはアルの忠告に苦笑いした。
「夕食はどうするんだ?
俺の家に来るか?」
「大丈夫です。
マスタングさんが料理を作り置きしといてくれましたから」
(‥‥溺愛。
まるで親子だ)
アルの言葉に返す言葉が見つからず、頭を撫でて誤魔化したヒューズであった。
父の日…。
アルはソファでウトウトしながらロイの帰りを待っていた。
ロイは視察で場所は酒場なのでアルは行けず、定時に帰って来たのだ。
いつの間に寝てしまったらしく、微かな気配に目を覚ます。
「んん~…」
「アル、こんなとこで寝てたら風邪ひくぞ。
すまない、帰りが遅くなって」
「マスタングさん!!?
あ…、寝てた。
お帰りなさい」
「クスッ…ただいま」
穏やかな笑みを浮かべ、ロイはアルの頭を撫でた。
「いい子に留守番していたアルにお土産」
「僕、子供じゃないんですけど」
お土産のお菓子をロイから手渡され、拗ねるような口調で言うとロイは可笑しそうに笑った。
「でも、ありがとうございます」
「どういたしまして」
手に持っていたプレゼントを思い出した。
眠ってもきちんと持っていたようで安心した。