甘いキスの看病
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セルシアはチラッと大佐を見た。
「ん?」
『…仕事は?』
「何とか終わらせた。
何故、無理をしたんだ?」
『…迷惑かけたくなくて。
結果的に迷惑かけてしまいました』
「気にしなくていい。
事件が続いてたし、疲れが溜まっていたのだろう」
『ごめんなさい』
「大丈夫だから。
迷惑なんて思ってないさ」
『…ありがとうございます。
大佐、戻ってください。
風邪移ってしまいますから』
「心配いらないよ。
君の側に居たい」
(…そんなこと言われたら何も言えなくなっちゃうよ)
セルシアは黙り込み、布団から手を出しておずおずと大佐の手をきゅっと握る。
人恋しくていつもより甘えたくなる。
「クスッ…寂しかった?
大丈夫、側にいるからおやすみ」
ぎゅっと手を握ってくれた。
手から感じるぬくもりに安心する。
ふと目を覚ますと空は薄暗い。
手にぬくもりがあり、視線を移す。
椅子に腰掛け、手を繋いだまま、大佐が眠っていた。
「中佐、起きたんですね」
『…中尉』
「ここで仕事するって言い出して。
自分の仕事と中佐の仕事を済ませてくれましたよ」
(…嫌味で不要な書類が私にも届くから凄い量だったのではι)
積まれていた書類の山を思い出し、セルシアは黙り込んだ。
「んっ…
セルシア、起きたのか。
私はいつの間に寝ていたようだな」
『大佐、おはようございます。
これで平等ですね』
「…何の話だ?」
『クスッ…寝顔が可愛かったですよ##4X##』
「‥‥参ったな」
大佐は苦笑いを浮かべた。
「先程の仕返しか。
顔色も少しよくなったし、熱も下がったみたいだな」
『安静にしていれば大丈夫ですよ』
「ハボック少尉に送るように言ってありますから」
「中尉、私の仕事は?」
「今日は帰っても構いません。
珍しく定時に終わりましたね」
中尉のちょっとした嫌味に大佐は聞こえないフリをした。
帰り支度をすると大佐はセルシアを軽々とお姫様抱っこした。
『きゃあっ!!?
あ、あの、歩けますから!』
「遠慮しなくていいから」
『重いですし…』
「軽いから心配ないよ」
『皆さんに見られますから…』
「見せつけてやればいい」
降ろしてくれそうにはない。
「大佐、中佐、お疲れ様でした」
「お疲れ様」
『…お疲れ様』
中尉は苦笑いするだけで止めたりはしなかった。
セルシアが恥ずかしがっているだけで嫌がってる様子を感じられなかったので止めたりはしない。
『…大佐』
「ん?」
『‥‥甘えていいですか?』
「喜んで」
きゅっと大佐の首に腕を回し、甘えるように抱きついてセルシアは目を閉じる。
「寝てていいよ。
あぁ、私の家に向かうから」
『えっ…』
「風邪の時は人恋しくなるし、夜に熱が上がるかもしれないだろう?
看病してくれる人がいないなら尚更だ」
『じゃあ、大佐が看病してくれるんですか?』
「完治したら夕食もご馳走になるぞ」
『クスッ…ありがとうございます。
お世話になります』
「前に泊まった時のパジャマなどは置いてあるし、問題ないな」
『はい』
完治後の夕食を約束し、看病してくれることになった。
互いに理由をつけているだけで実際は約束がなくても看病したのだろう。
何となく自分に言い訳をしたいのかもしれない。
「あれ、大佐?」
「静かにしてろ。
寝ているんだ。
私の家に向かってくれ」
「…泊めるんですか?」
「そうだが?」
当たり前のように言われては返す言葉もない。
後ろでは大佐の膝枕でセルシアが安心しきって寝ていた。
セルシアの頭を優しくなで、大佐は微笑んでいた。
(…大佐もあんな優しい顔すんだよなぁ。
中佐も安心しきってるし。
そんなとこを見せられたら、見守りたいって思いたくなるじゃないですか。
あ~あ、いっつも大佐ばかり狡いよなぁ。
俺もあんな風に思われる男になりたいよ)
ため息をつき、ハボックは無言で発車させた。
「ん?」
『…仕事は?』
「何とか終わらせた。
何故、無理をしたんだ?」
『…迷惑かけたくなくて。
結果的に迷惑かけてしまいました』
「気にしなくていい。
事件が続いてたし、疲れが溜まっていたのだろう」
『ごめんなさい』
「大丈夫だから。
迷惑なんて思ってないさ」
『…ありがとうございます。
大佐、戻ってください。
風邪移ってしまいますから』
「心配いらないよ。
君の側に居たい」
(…そんなこと言われたら何も言えなくなっちゃうよ)
セルシアは黙り込み、布団から手を出しておずおずと大佐の手をきゅっと握る。
人恋しくていつもより甘えたくなる。
「クスッ…寂しかった?
大丈夫、側にいるからおやすみ」
ぎゅっと手を握ってくれた。
手から感じるぬくもりに安心する。
ふと目を覚ますと空は薄暗い。
手にぬくもりがあり、視線を移す。
椅子に腰掛け、手を繋いだまま、大佐が眠っていた。
「中佐、起きたんですね」
『…中尉』
「ここで仕事するって言い出して。
自分の仕事と中佐の仕事を済ませてくれましたよ」
(…嫌味で不要な書類が私にも届くから凄い量だったのではι)
積まれていた書類の山を思い出し、セルシアは黙り込んだ。
「んっ…
セルシア、起きたのか。
私はいつの間に寝ていたようだな」
『大佐、おはようございます。
これで平等ですね』
「…何の話だ?」
『クスッ…寝顔が可愛かったですよ##4X##』
「‥‥参ったな」
大佐は苦笑いを浮かべた。
「先程の仕返しか。
顔色も少しよくなったし、熱も下がったみたいだな」
『安静にしていれば大丈夫ですよ』
「ハボック少尉に送るように言ってありますから」
「中尉、私の仕事は?」
「今日は帰っても構いません。
珍しく定時に終わりましたね」
中尉のちょっとした嫌味に大佐は聞こえないフリをした。
帰り支度をすると大佐はセルシアを軽々とお姫様抱っこした。
『きゃあっ!!?
あ、あの、歩けますから!』
「遠慮しなくていいから」
『重いですし…』
「軽いから心配ないよ」
『皆さんに見られますから…』
「見せつけてやればいい」
降ろしてくれそうにはない。
「大佐、中佐、お疲れ様でした」
「お疲れ様」
『…お疲れ様』
中尉は苦笑いするだけで止めたりはしなかった。
セルシアが恥ずかしがっているだけで嫌がってる様子を感じられなかったので止めたりはしない。
『…大佐』
「ん?」
『‥‥甘えていいですか?』
「喜んで」
きゅっと大佐の首に腕を回し、甘えるように抱きついてセルシアは目を閉じる。
「寝てていいよ。
あぁ、私の家に向かうから」
『えっ…』
「風邪の時は人恋しくなるし、夜に熱が上がるかもしれないだろう?
看病してくれる人がいないなら尚更だ」
『じゃあ、大佐が看病してくれるんですか?』
「完治したら夕食もご馳走になるぞ」
『クスッ…ありがとうございます。
お世話になります』
「前に泊まった時のパジャマなどは置いてあるし、問題ないな」
『はい』
完治後の夕食を約束し、看病してくれることになった。
互いに理由をつけているだけで実際は約束がなくても看病したのだろう。
何となく自分に言い訳をしたいのかもしれない。
「あれ、大佐?」
「静かにしてろ。
寝ているんだ。
私の家に向かってくれ」
「…泊めるんですか?」
「そうだが?」
当たり前のように言われては返す言葉もない。
後ろでは大佐の膝枕でセルシアが安心しきって寝ていた。
セルシアの頭を優しくなで、大佐は微笑んでいた。
(…大佐もあんな優しい顔すんだよなぁ。
中佐も安心しきってるし。
そんなとこを見せられたら、見守りたいって思いたくなるじゃないですか。
あ~あ、いっつも大佐ばかり狡いよなぁ。
俺もあんな風に思われる男になりたいよ)
ため息をつき、ハボックは無言で発車させた。