雨と甘いキス
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東方司令部…
執務室ではいつもと異なり、大佐の側には中尉ではなく、セルシアの姿。
『――以上が本日の予定になります。
こちらの書類は期限が近いので先に行うようにと中尉から伝言です』
セルシアは大佐の机に抱えていた書類を置いた。
中尉はどうしたのかと言うと、今日は中尉の非番で中尉は休み。
副官と護衛役の代理を中尉から任せられていた。
セルシアは書類を何枚か手にする。
「中佐、最初から手伝うつもりっスか?」
『何か問題でも?』
「中尉にまた言われますよ?」
『今は中尉が居ないから大丈夫よ。
まぁ、誰かさんがペラペラ話さなければ』
「俺っスか!!?」
『あら、ハボック少尉はお喋りなのかしら?』
「‥‥墓穴」
「煩い、ブレダ」
クスクスとセルシアが笑い、ハボックはセルシアにからかわれていた。
単純なハボックは中尉が留守の時にこうしてセルシアや大佐によくからかわれたりする。
セルシアは窓から空を見つめる。
「どうした?」
『いえ、ちょっと…』
確認するように窓を開けて見上げる。
「中佐?」
「空に何かあるんですか?」
『これは‥‥』
窓を閉めてチラッと大佐を見る。
「何だ?」
『…午後からにわか雨が降ります』
「雨!!?」
「大佐‥‥御愁傷様です」
「ハボック…」
ハボックの言葉に大佐が不機嫌そうに見つめる。
『ハボック少尉、こちらの書類をお願いしますね。
それが終わったら資料を取りに行ってくださいね、1人で』
「これを1人で!!?
かなりの量の資料じゃないっスか!!」
『何回か往復すれば大丈夫よ』
「‥‥‥ι」
「しかも、ハボックが苦手な書類を…」
「大佐に言ったことが原因ですかね」
「多分そうかと…」
にっこりと笑いながらセルシアはハボックに命じる。
大佐を見るとハボックから目を反らし、見て見ぬフリ。
「大佐ぁ~。
すみませんでした!!ι」
「クスクスッ…セルシア、そのくらいにしといてやれ」
情けない声を出すハボックに大佐は笑う。
セルシアは苦笑いしてハボックの机に置いた書類を手にする。
『冗談よ。
はい、この書類なら出来るでしょ?』
「うぇ~っ」
『…こっちの書類にする?』
「今すぐやりますっ!!」
((‥‥中尉の影響か?))
(大佐にはしないんだよな、やっぱり)
ハボック達には中尉のように厳しい面があるにも関わらず、大佐には甘い。
「‥‥雨か。
どうせ、私は無能になるんだ」
『…大佐』
セルシアが大佐の様子に苦笑いする。
『大丈夫ですよ、大佐。
大佐は無能なんかではありませんよ』
優しく頭をなでて、淹れて来たコーヒーを渡す。
「むぅ…」
『そんな顔をしないでください。
にわか雨ですから、長時間降っている訳じゃないですから。ねっ?』
大佐の頬にキスし、微かに頬を赤らめながら微笑む。
「頬にだけ?」
『どこにして欲しいんですか?』
「キスと言えば、もちろん唇だろう?」
『…後で大佐からしてください』
セルシアの言葉に大佐は口元を緩めた。
ハボック達はため息をつく。
「大佐、##NAME2##中佐にばかり仕事させないでくださいよ」
「そんなことはしてない。
ちょっと休憩していただけだ」
『大佐、こちらにサインをください』
「…ん」
大佐を甘やかすセルシアに呆れてしまうが、これはもう言っても仕方ない。
「‥‥諦めた方がよさそうですね」
「まぁ、分かってはいたがな」
「仕事を押しつけられるよりマシだと思うしかないか」
「…ですね」
口からため息が溢れる。
「あ‥‥」
「雨が降って来たみたいだな」
セルシアの予言通り、雨が降って来た。
その時、電話が鳴り響いた。
「大佐、青の団が爆破テロを!
マスタングを呼べと指名が…」
「好かれていますね、大佐」
「あんな奴等に好かれたくはないがな。
…行くぞ」
事件発生で大佐と共に司令部から出る。
執務室ではいつもと異なり、大佐の側には中尉ではなく、セルシアの姿。
『――以上が本日の予定になります。
こちらの書類は期限が近いので先に行うようにと中尉から伝言です』
セルシアは大佐の机に抱えていた書類を置いた。
中尉はどうしたのかと言うと、今日は中尉の非番で中尉は休み。
副官と護衛役の代理を中尉から任せられていた。
セルシアは書類を何枚か手にする。
「中佐、最初から手伝うつもりっスか?」
『何か問題でも?』
「中尉にまた言われますよ?」
『今は中尉が居ないから大丈夫よ。
まぁ、誰かさんがペラペラ話さなければ』
「俺っスか!!?」
『あら、ハボック少尉はお喋りなのかしら?』
「‥‥墓穴」
「煩い、ブレダ」
クスクスとセルシアが笑い、ハボックはセルシアにからかわれていた。
単純なハボックは中尉が留守の時にこうしてセルシアや大佐によくからかわれたりする。
セルシアは窓から空を見つめる。
「どうした?」
『いえ、ちょっと…』
確認するように窓を開けて見上げる。
「中佐?」
「空に何かあるんですか?」
『これは‥‥』
窓を閉めてチラッと大佐を見る。
「何だ?」
『…午後からにわか雨が降ります』
「雨!!?」
「大佐‥‥御愁傷様です」
「ハボック…」
ハボックの言葉に大佐が不機嫌そうに見つめる。
『ハボック少尉、こちらの書類をお願いしますね。
それが終わったら資料を取りに行ってくださいね、1人で』
「これを1人で!!?
かなりの量の資料じゃないっスか!!」
『何回か往復すれば大丈夫よ』
「‥‥‥ι」
「しかも、ハボックが苦手な書類を…」
「大佐に言ったことが原因ですかね」
「多分そうかと…」
にっこりと笑いながらセルシアはハボックに命じる。
大佐を見るとハボックから目を反らし、見て見ぬフリ。
「大佐ぁ~。
すみませんでした!!ι」
「クスクスッ…セルシア、そのくらいにしといてやれ」
情けない声を出すハボックに大佐は笑う。
セルシアは苦笑いしてハボックの机に置いた書類を手にする。
『冗談よ。
はい、この書類なら出来るでしょ?』
「うぇ~っ」
『…こっちの書類にする?』
「今すぐやりますっ!!」
((‥‥中尉の影響か?))
(大佐にはしないんだよな、やっぱり)
ハボック達には中尉のように厳しい面があるにも関わらず、大佐には甘い。
「‥‥雨か。
どうせ、私は無能になるんだ」
『…大佐』
セルシアが大佐の様子に苦笑いする。
『大丈夫ですよ、大佐。
大佐は無能なんかではありませんよ』
優しく頭をなでて、淹れて来たコーヒーを渡す。
「むぅ…」
『そんな顔をしないでください。
にわか雨ですから、長時間降っている訳じゃないですから。ねっ?』
大佐の頬にキスし、微かに頬を赤らめながら微笑む。
「頬にだけ?」
『どこにして欲しいんですか?』
「キスと言えば、もちろん唇だろう?」
『…後で大佐からしてください』
セルシアの言葉に大佐は口元を緩めた。
ハボック達はため息をつく。
「大佐、##NAME2##中佐にばかり仕事させないでくださいよ」
「そんなことはしてない。
ちょっと休憩していただけだ」
『大佐、こちらにサインをください』
「…ん」
大佐を甘やかすセルシアに呆れてしまうが、これはもう言っても仕方ない。
「‥‥諦めた方がよさそうですね」
「まぁ、分かってはいたがな」
「仕事を押しつけられるよりマシだと思うしかないか」
「…ですね」
口からため息が溢れる。
「あ‥‥」
「雨が降って来たみたいだな」
セルシアの予言通り、雨が降って来た。
その時、電話が鳴り響いた。
「大佐、青の団が爆破テロを!
マスタングを呼べと指名が…」
「好かれていますね、大佐」
「あんな奴等に好かれたくはないがな。
…行くぞ」
事件発生で大佐と共に司令部から出る。