丘で見た夕焼け
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昨夜に誘われ、約束したデート。
(待たせちゃってるよね。
急がないと!!)
着て行く洋服が決まらず、部屋を出たのが時間ギリギリだった。
待ち合わせ場所のいつもの喫茶店に急ぐセルシア。
(あれ、いない?
もしかして‥‥)
辺りを見渡し、女性達が集まっている席に行く。
(‥‥やっぱり)
大佐が女性達に囲まれ、愛想笑いを浮かべながら相手していた。
これを見たら普通なら嫉妬するだろうが、セルシアは違う。
(さすがはロイさん。
みんながロイさんに魅了されてるわ。
うん、素敵なんだから当然よね)
そんな姿にでさえもセルシアには魅力的らしく、納得していたのだった。
改めて大佐はモテると思うセルシア。
視線に気づき、顔を上げると目が合う。
セルシアを見て微笑むと立ち上がる。
「すまない、連れが来たから」
『ロイさん…』
「さあ、行こうか」
肩を抱かれて喫茶店から出る。
喫茶店から出ると手を絡ませるように繋いだ。
『ロイさん、どこに行くんですか?』
「内緒」
『むぅ~』
セルシアが唇を尖らせると大佐はクスクスと笑う。
デートの行き先はいつも大佐が決める。
セルシアにも聞いて来るが、セルシアは大佐に決めて欲しいのだ。
何よりも大佐の方がよく知っている。
「綺麗な景色が見える場所だよ」
『えっ…』
「さあ、行こうか。
足元を気をつけて」
『はい‥‥』
町外れにある昼間でも薄暗い木々のある小さな森。
『きゃ…っ』
「セルシアっ!」
セルシアが足を滑らせ、転びそうになる。
衝撃を覚悟してぎゅっと目を瞑る。
「いっ、てて…」
『あ‥‥』
助けようとしてグイッと腕を引っ張ったのはいいが、勢いよすぎたらしい。
大佐が下に倒れていてちゅっと事故のキスをセルシアからしてしまう。
『ご、ごめんなさいっ!!』
(本当に可愛いな、セルシアは。
そんなに慌てて避けなくてもいいのに…)
慌ててセルシアは避け、その様子に大佐が思わず笑みを浮かべる。
セルシアが真っ赤になって俯くと、あまりにも真っ赤になるので大佐も何故か照れてしまい、頬を微かに赤らめた。
「大丈夫…か?
怪我は?」
『平気です』
「それならよかった…」
『ロイさんは?』
「心配ないよ」
セルシアに手を貸してもらい、立ち上がった。
『本当にごめんなさい。
どこも怪我してませんか?』
「何回謝るんだ?
謝らなくていいから。なっ?」
抱き締められ、優しく頭を撫でられながら耳元で囁かれ、セルシアは素直にコクンと頷く。
大佐に優しく髪に触れられながら、キスを交わす。
『ん‥‥』
何度も何度も優しいキスを交わし、1回のキスの時間が段々と長くなる。
『んっ…ふぁ‥‥』
深まるキスに甘い吐息が漏れる。
「‥‥セルシア」
『んっ、ロイさん』
最後に目元にキスされ、身体から離された。
大佐に手をひかれて歩いてゆく。
『わぁ‥‥。
ここ、丘になっていたんですね』
「私も最近、発見したんだが。
夕方になると綺麗で、セルシアにも見せたかった」
『ありがとうございます、ロイさん』
夕焼けを2人で眺めていた。
どんなことさえも素敵な思い出…。
丘で見た2人きりの夕焼けの景色‥‥。
-END-
2010.3.24
(待たせちゃってるよね。
急がないと!!)
着て行く洋服が決まらず、部屋を出たのが時間ギリギリだった。
待ち合わせ場所のいつもの喫茶店に急ぐセルシア。
(あれ、いない?
もしかして‥‥)
辺りを見渡し、女性達が集まっている席に行く。
(‥‥やっぱり)
大佐が女性達に囲まれ、愛想笑いを浮かべながら相手していた。
これを見たら普通なら嫉妬するだろうが、セルシアは違う。
(さすがはロイさん。
みんながロイさんに魅了されてるわ。
うん、素敵なんだから当然よね)
そんな姿にでさえもセルシアには魅力的らしく、納得していたのだった。
改めて大佐はモテると思うセルシア。
視線に気づき、顔を上げると目が合う。
セルシアを見て微笑むと立ち上がる。
「すまない、連れが来たから」
『ロイさん…』
「さあ、行こうか」
肩を抱かれて喫茶店から出る。
喫茶店から出ると手を絡ませるように繋いだ。
『ロイさん、どこに行くんですか?』
「内緒」
『むぅ~』
セルシアが唇を尖らせると大佐はクスクスと笑う。
デートの行き先はいつも大佐が決める。
セルシアにも聞いて来るが、セルシアは大佐に決めて欲しいのだ。
何よりも大佐の方がよく知っている。
「綺麗な景色が見える場所だよ」
『えっ…』
「さあ、行こうか。
足元を気をつけて」
『はい‥‥』
町外れにある昼間でも薄暗い木々のある小さな森。
『きゃ…っ』
「セルシアっ!」
セルシアが足を滑らせ、転びそうになる。
衝撃を覚悟してぎゅっと目を瞑る。
「いっ、てて…」
『あ‥‥』
助けようとしてグイッと腕を引っ張ったのはいいが、勢いよすぎたらしい。
大佐が下に倒れていてちゅっと事故のキスをセルシアからしてしまう。
『ご、ごめんなさいっ!!』
(本当に可愛いな、セルシアは。
そんなに慌てて避けなくてもいいのに…)
慌ててセルシアは避け、その様子に大佐が思わず笑みを浮かべる。
セルシアが真っ赤になって俯くと、あまりにも真っ赤になるので大佐も何故か照れてしまい、頬を微かに赤らめた。
「大丈夫…か?
怪我は?」
『平気です』
「それならよかった…」
『ロイさんは?』
「心配ないよ」
セルシアに手を貸してもらい、立ち上がった。
『本当にごめんなさい。
どこも怪我してませんか?』
「何回謝るんだ?
謝らなくていいから。なっ?」
抱き締められ、優しく頭を撫でられながら耳元で囁かれ、セルシアは素直にコクンと頷く。
大佐に優しく髪に触れられながら、キスを交わす。
『ん‥‥』
何度も何度も優しいキスを交わし、1回のキスの時間が段々と長くなる。
『んっ…ふぁ‥‥』
深まるキスに甘い吐息が漏れる。
「‥‥セルシア」
『んっ、ロイさん』
最後に目元にキスされ、身体から離された。
大佐に手をひかれて歩いてゆく。
『わぁ‥‥。
ここ、丘になっていたんですね』
「私も最近、発見したんだが。
夕方になると綺麗で、セルシアにも見せたかった」
『ありがとうございます、ロイさん』
夕焼けを2人で眺めていた。
どんなことさえも素敵な思い出…。
丘で見た2人きりの夕焼けの景色‥‥。
-END-
2010.3.24