未来の道程
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ロイが買った車は高級車で普通の人では手が届かない車だ。
国家錬金術師と大佐の地位があれば容易く買える車。
やはり、金銭感覚はズレているようだ。
「それでは、行こうか」
『うん』
車から風景を見てロイと会話をしているだけでもセルシアには幸せな時間。
『…あの頃はこうして付き合うなんて思っていなかったなぁ』
「君には随分と待たせてしまったな」
『待っていたというよりも、ただ好きだから。
側にいるだけで幸せなの。
それは今も変わらないよ』
隣のロイを見てセルシアは幸せそうに微笑んでいた。
不意討ちだったらしく、珍しくロイが微かに頬を赤らめた。
(そんな風に言われるとは…
参ったね)
思わず、ロイは苦笑いを浮かべる。
風景が変わり、セルシアはロイから外に視線を移す。
ドライブ中はずっとロイを見つめていたらしい。
運転姿は滅多に見れずにカッコイイと思って見ていた。
『ロイさん、窓開けていい?』
「構わないよ」
窓を開けて風景を楽しむ。
『あれ…?』
「ん?」
『‥‥潮の香り』
「さすがだ。
もうすぐ着くよ。
ほら、見えて来るだろう?」
『あ…っ!!』
遠くに見える風景に気づく。
車から降りるとロイがドアを開けて手を差し伸べる。
「足元、気をつけて。
砂に足を取られないようにな」
『うん。
どうして海に?』
「見てみたいと言っていたから」
(雑誌に載ってて、そんな話をしたっけ…
そんな些細なことでさえも覚えてくれていたんだ)
たった一言の為にせっかくの休みなのにそれを利用して連れて来てくれたことが嬉しかった。
写真以外で初めて見る間近の海。
潮の香りに波音に自然と足が速まる。
『子供っぽいことしてもいい?』
「構わないよ」
繋いでいた手を離し、サンダルを脱ぐと素足で海を感じる。
『冷たッ…』
「ははっ!
さすがにまだ冷たいだろう。
風邪ひくぞ?」
『えへへ…
一度やってみたかったの』
「だったら、これはどうだ?」
セルシアがサンダルを履いたのを確認するとロイは軽々とお姫様抱っこした。
『きゃあっ!
濡れちゃうよ、ロイさん!!』
「大丈夫、大丈夫」
ギリギリまで近づいて波が来ると逃げる。
子供のようなことも不思議と2人でなら楽しくなる。
「ははっ…今のは危なかったな」
『も~お…』
顔を見合わせて笑い合う。
『ロイさん、夕焼け。
もうこんな時間なんだね』
空がオレンジ色に染まる。
海の夕焼けを立って見つめていた。
『綺麗‥‥』
会話がなくても幸せでただこの時間がずっと続けばいいと思っていた。
「…セルシア」
振り返るといつの間に用意していたのか、薔薇の花束。
『うわぁ…!
ロイさん、この花束は‥‥』
「赤の薔薇の花言葉は?」
『…愛情』
「セルシア、愛しているよ」
『ロイさん…』
「どんな言葉がいいのか、悩んで考えても答えは出なかった。
そんな言葉よりも大切なことがある。
私の気持ちをありのままに伝えるよ。
どんな女性より君が大切なんだ。
危険だし、君を悲しませることもあるだろう。
それでも私は君と過ごしてゆきたい。
もう離れるのは嫌なんだ。
さよならよりもお帰りなさいと出迎えてもらいたい。
おはようと君に笑顔で起こされたい」
ロイはポケットから取り出した。
国家錬金術師と大佐の地位があれば容易く買える車。
やはり、金銭感覚はズレているようだ。
「それでは、行こうか」
『うん』
車から風景を見てロイと会話をしているだけでもセルシアには幸せな時間。
『…あの頃はこうして付き合うなんて思っていなかったなぁ』
「君には随分と待たせてしまったな」
『待っていたというよりも、ただ好きだから。
側にいるだけで幸せなの。
それは今も変わらないよ』
隣のロイを見てセルシアは幸せそうに微笑んでいた。
不意討ちだったらしく、珍しくロイが微かに頬を赤らめた。
(そんな風に言われるとは…
参ったね)
思わず、ロイは苦笑いを浮かべる。
風景が変わり、セルシアはロイから外に視線を移す。
ドライブ中はずっとロイを見つめていたらしい。
運転姿は滅多に見れずにカッコイイと思って見ていた。
『ロイさん、窓開けていい?』
「構わないよ」
窓を開けて風景を楽しむ。
『あれ…?』
「ん?」
『‥‥潮の香り』
「さすがだ。
もうすぐ着くよ。
ほら、見えて来るだろう?」
『あ…っ!!』
遠くに見える風景に気づく。
車から降りるとロイがドアを開けて手を差し伸べる。
「足元、気をつけて。
砂に足を取られないようにな」
『うん。
どうして海に?』
「見てみたいと言っていたから」
(雑誌に載ってて、そんな話をしたっけ…
そんな些細なことでさえも覚えてくれていたんだ)
たった一言の為にせっかくの休みなのにそれを利用して連れて来てくれたことが嬉しかった。
写真以外で初めて見る間近の海。
潮の香りに波音に自然と足が速まる。
『子供っぽいことしてもいい?』
「構わないよ」
繋いでいた手を離し、サンダルを脱ぐと素足で海を感じる。
『冷たッ…』
「ははっ!
さすがにまだ冷たいだろう。
風邪ひくぞ?」
『えへへ…
一度やってみたかったの』
「だったら、これはどうだ?」
セルシアがサンダルを履いたのを確認するとロイは軽々とお姫様抱っこした。
『きゃあっ!
濡れちゃうよ、ロイさん!!』
「大丈夫、大丈夫」
ギリギリまで近づいて波が来ると逃げる。
子供のようなことも不思議と2人でなら楽しくなる。
「ははっ…今のは危なかったな」
『も~お…』
顔を見合わせて笑い合う。
『ロイさん、夕焼け。
もうこんな時間なんだね』
空がオレンジ色に染まる。
海の夕焼けを立って見つめていた。
『綺麗‥‥』
会話がなくても幸せでただこの時間がずっと続けばいいと思っていた。
「…セルシア」
振り返るといつの間に用意していたのか、薔薇の花束。
『うわぁ…!
ロイさん、この花束は‥‥』
「赤の薔薇の花言葉は?」
『…愛情』
「セルシア、愛しているよ」
『ロイさん…』
「どんな言葉がいいのか、悩んで考えても答えは出なかった。
そんな言葉よりも大切なことがある。
私の気持ちをありのままに伝えるよ。
どんな女性より君が大切なんだ。
危険だし、君を悲しませることもあるだろう。
それでも私は君と過ごしてゆきたい。
もう離れるのは嫌なんだ。
さよならよりもお帰りなさいと出迎えてもらいたい。
おはようと君に笑顔で起こされたい」
ロイはポケットから取り出した。