2人きりの聖なる夜
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定時を知らせるチャイムが鳴った。
それと同時に執務室のドアが開いた。
『お疲れ様です』
「セルシア?
どうしたんだ?」
『お迎えに。
ついでに皆さんに渡そうかと。
クリスマスプレゼントとまではいきませんけど』
何だろうと不思議そうにセルシアを見つめる。
『クッキー、焼いたんです。
トナカイとサンタさんとクリスマスツリー、どれがいいですか?
やっぱり、クリスマスっぽくしたくて。
上手に出来たんですよ~』
「あら、本当ね。
可愛らしいわ。
私はクリスマスツリーを頂くわ」
「僕もクリスマスツリーがいいです」
「あっ、フュリー、狡いぞ」
「こういうのは早い者勝ちですよ」
「私はトナカイを」
「ファルマンまで」
楽しそうな様子に大佐は微笑む。
「ちぇ~っ。
選べなかったじゃんかよ」
「早い者勝ちですからね」
「拗ねるなよ、こんなことで」
「今日は当番だし、本当についてない」
「それはどうかな」
「何ですか、大佐。
その意味深な発言は…」
大佐が含み笑いを浮かべる。
セルシアはハボックに紙袋を手渡す。
「なんっスか、これ?」
『今日は当番だから、ハボックとフュリーにって大佐にお願いされたの。
夜食よかったら食べてね』
「マジっスか!」
「ありがとうございます!」
嬉しそうにハボックとフュリーが笑顔になった。
「だから、言っただろ。
クリスマスに当番はさすがに可哀想かと思ってな」
「大佐、意外と優しいところあるじゃないですか」
「意外は余計だ」
『いつでも大佐は優しいですよ?』
「「それは中佐限定です」」
セルシアは一瞬驚くが、すぐに笑顔に変わる。
「さあ、帰ろうか」
『はい』
「お先に失礼するよ」
セルシアの肩を抱いて大佐は帰って行った。
「寒かったのではないか?」
『…早く会いたかったから。
それにね、イルミネーションが綺麗だったし』
「では、少し寄り道しようか。
クリスマスにデートなんてロマンチックだろう?
私は軍服だが…」
『嬉しいです。
軍服でも素敵ですよ』
嬉しそうにセルシアが微笑む。
イルミネーションで光り輝く街中をゆっくりと歩き、デートを楽しむ。
イルミネーションを眺めながら歩くだけでもセルシアには幸せなことだった。
贅沢を望まないセルシアだからこそ、いいのだろう。
ほかの女性とは違ってブランド物などをねだったりしない。
そこまでブランドに興味がないというのもあるのだが、欲しかったら媚びたりしないで自分でお金を貯めて買うタイプだ。
『あっ、可愛い』
「こういうの、好きか?」
『可愛いのは好き。
派手じゃないし』
イルミネーションだけではなく、店にあるクリスマスの小物を見たりもした。
セルシアが立ち止まり、視線の先には花屋。
正装している男性が花束を受け取りに来ていた。
(そういえば、まだ花束は渡したことがなかったな)
アクセサリーなどは半ば強引に贈ったりしたが、花束はまだなかったと思い出す。
贈り物は誕生日など祝い事でない限り、遠慮してしまう傾向がある。
上官だと理由が大きいのだろう。
こういうところは中尉に似ていたりする。
セルシアは自分が見つめて立ち止まっていたことに気づく。
『あっ、ごめんなさい』
「構わないよ。
ちょっとここで待ってて」
『ロイさん!!?』
セルシアの手を離して颯爽と花屋に入って行く。
きょとんとしていると目の前に花束が現れた。
『えっ…
ロイさん?』
「まだ花束を渡したことがなかったから。
私の気持ちなんだが、受け取ってくれないか?」
(…赤い薔薇)
花言葉の意味を理解し、セルシアは頬を赤らめる。
セルシアは嬉しそうに微笑む。
『ありがとうございます、ロイさん』
満足そうにセルシアを見て微笑む。
「冷えて来たな。
家に帰ろうか」
『…はい』
花束を両手に抱え、セルシアは幸せそうに微笑みながらロイの隣を歩いてゆく。
それと同時に執務室のドアが開いた。
『お疲れ様です』
「セルシア?
どうしたんだ?」
『お迎えに。
ついでに皆さんに渡そうかと。
クリスマスプレゼントとまではいきませんけど』
何だろうと不思議そうにセルシアを見つめる。
『クッキー、焼いたんです。
トナカイとサンタさんとクリスマスツリー、どれがいいですか?
やっぱり、クリスマスっぽくしたくて。
上手に出来たんですよ~』
「あら、本当ね。
可愛らしいわ。
私はクリスマスツリーを頂くわ」
「僕もクリスマスツリーがいいです」
「あっ、フュリー、狡いぞ」
「こういうのは早い者勝ちですよ」
「私はトナカイを」
「ファルマンまで」
楽しそうな様子に大佐は微笑む。
「ちぇ~っ。
選べなかったじゃんかよ」
「早い者勝ちですからね」
「拗ねるなよ、こんなことで」
「今日は当番だし、本当についてない」
「それはどうかな」
「何ですか、大佐。
その意味深な発言は…」
大佐が含み笑いを浮かべる。
セルシアはハボックに紙袋を手渡す。
「なんっスか、これ?」
『今日は当番だから、ハボックとフュリーにって大佐にお願いされたの。
夜食よかったら食べてね』
「マジっスか!」
「ありがとうございます!」
嬉しそうにハボックとフュリーが笑顔になった。
「だから、言っただろ。
クリスマスに当番はさすがに可哀想かと思ってな」
「大佐、意外と優しいところあるじゃないですか」
「意外は余計だ」
『いつでも大佐は優しいですよ?』
「「それは中佐限定です」」
セルシアは一瞬驚くが、すぐに笑顔に変わる。
「さあ、帰ろうか」
『はい』
「お先に失礼するよ」
セルシアの肩を抱いて大佐は帰って行った。
「寒かったのではないか?」
『…早く会いたかったから。
それにね、イルミネーションが綺麗だったし』
「では、少し寄り道しようか。
クリスマスにデートなんてロマンチックだろう?
私は軍服だが…」
『嬉しいです。
軍服でも素敵ですよ』
嬉しそうにセルシアが微笑む。
イルミネーションで光り輝く街中をゆっくりと歩き、デートを楽しむ。
イルミネーションを眺めながら歩くだけでもセルシアには幸せなことだった。
贅沢を望まないセルシアだからこそ、いいのだろう。
ほかの女性とは違ってブランド物などをねだったりしない。
そこまでブランドに興味がないというのもあるのだが、欲しかったら媚びたりしないで自分でお金を貯めて買うタイプだ。
『あっ、可愛い』
「こういうの、好きか?」
『可愛いのは好き。
派手じゃないし』
イルミネーションだけではなく、店にあるクリスマスの小物を見たりもした。
セルシアが立ち止まり、視線の先には花屋。
正装している男性が花束を受け取りに来ていた。
(そういえば、まだ花束は渡したことがなかったな)
アクセサリーなどは半ば強引に贈ったりしたが、花束はまだなかったと思い出す。
贈り物は誕生日など祝い事でない限り、遠慮してしまう傾向がある。
上官だと理由が大きいのだろう。
こういうところは中尉に似ていたりする。
セルシアは自分が見つめて立ち止まっていたことに気づく。
『あっ、ごめんなさい』
「構わないよ。
ちょっとここで待ってて」
『ロイさん!!?』
セルシアの手を離して颯爽と花屋に入って行く。
きょとんとしていると目の前に花束が現れた。
『えっ…
ロイさん?』
「まだ花束を渡したことがなかったから。
私の気持ちなんだが、受け取ってくれないか?」
(…赤い薔薇)
花言葉の意味を理解し、セルシアは頬を赤らめる。
セルシアは嬉しそうに微笑む。
『ありがとうございます、ロイさん』
満足そうにセルシアを見て微笑む。
「冷えて来たな。
家に帰ろうか」
『…はい』
花束を両手に抱え、セルシアは幸せそうに微笑みながらロイの隣を歩いてゆく。