第①話
夢小説設定
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ロイが何をしたいのか誰も分からず、中尉にでさえも話していないようだ。
「なにを考えているんだ?」
「…さぁな」
口元を緩め、チラッとヒューズを見た後、持っている資料に視線を移す。
「…連絡はあるのか?」
「ある訳がなかろう。
鋼のが連絡するようなマメな性格か?」
「確かにな…」
「まぁ、そろそろ査定だから戻って来るだろう。
噂を聞く限りでは、相変わらず派手なことをしてるようだな」
「あぁ、いろんな場所で話は聞くな」
「中尉…」
「はい?」
「頼んでいた資料は?」
「こちらに用意しています」
「ありがとう」
中尉から資料を受け取り、視線を移す。
「コーヒーを淹れて来ますね。
全員コーヒーで構いませんか?」
「そうだな…
あっ、1人はお茶にしてくれ」
「アルフォンスくんですか?」
「あぁ、確かコーヒーはまだ飲めないらしい」
「分かりました」
「ロイ、随分と弟の方は可愛がってるな」
「素直で可愛いじゃないか」
「‥‥ロリコンはやばいぞ?」
「んなっ…
そんな訳があるかっ!」
「冗談だ」
不機嫌そうにロイがヒューズを見る。
数分後、ハボックと共にアルが部屋に来た。
「遅れてすみません…」
「やっぱ、迷っていたみたいっスよ」
「最初から迎えをやればよかったな」
「…この奥まで来たことがなかったので」
「構わないさ。
ほら、座りなさい」
「失礼します」
「ハボックも座れ」
「へいへい」
扉が閉まり、全員が席に着いたところでロイが口を開く。
「まずは、話の前に…
アルフォンス・エルリック」
「は、はい!!」
「…君はどうしたい?
鋼のみたいに旅に行くか、軍に残るか、選択肢は2つ。
どちらを選ぶ?」
「僕は‥‥父さんと兄さんを待ちます。
旅には、もう行きません」
「…それでいいんだな?
後悔、しないか?」
「はい」
アルの瞳には強い意志が宿っていた。
「…そういう眼は嫌いじゃないな」
「えっ?」
「いや‥‥こっちの話だ」
微かに笑みを浮かべるロイにアルは首を傾げた。
ロイはコーヒーを飲み、再びアルに視線を移す。
「アルフォンス・エルリック、君の所属先だが…」
「はい」
「私の下についてもらう」
「えっ…」
「地位は中佐に昇進だ」
「はい!!?
僕、まだ何もしてませんよ!?
国家錬金術師の資格を得たのも2日前です!!」
アルが驚きの声を上げ、ロイの発言に驚いているのはアルだけではない。
それも想定内のことなのか、ロイは平然としていた。
「旅先で人助けしただろう?」
「でも、それは…」
「全員が救われたとは言えないが、君達に救われた人達がいる。
私が今必要としているのはエドワード・エルリックではない。
アルフォンス・エルリック、君なんだよ」
「僕が助けた訳じゃない」
「けれど、鋼のだけの手柄でもない」
「‥‥っ‥」
口で敵わないのは分かっているが、言わずにはいられない。
「なにを考えているんだ?」
「…さぁな」
口元を緩め、チラッとヒューズを見た後、持っている資料に視線を移す。
「…連絡はあるのか?」
「ある訳がなかろう。
鋼のが連絡するようなマメな性格か?」
「確かにな…」
「まぁ、そろそろ査定だから戻って来るだろう。
噂を聞く限りでは、相変わらず派手なことをしてるようだな」
「あぁ、いろんな場所で話は聞くな」
「中尉…」
「はい?」
「頼んでいた資料は?」
「こちらに用意しています」
「ありがとう」
中尉から資料を受け取り、視線を移す。
「コーヒーを淹れて来ますね。
全員コーヒーで構いませんか?」
「そうだな…
あっ、1人はお茶にしてくれ」
「アルフォンスくんですか?」
「あぁ、確かコーヒーはまだ飲めないらしい」
「分かりました」
「ロイ、随分と弟の方は可愛がってるな」
「素直で可愛いじゃないか」
「‥‥ロリコンはやばいぞ?」
「んなっ…
そんな訳があるかっ!」
「冗談だ」
不機嫌そうにロイがヒューズを見る。
数分後、ハボックと共にアルが部屋に来た。
「遅れてすみません…」
「やっぱ、迷っていたみたいっスよ」
「最初から迎えをやればよかったな」
「…この奥まで来たことがなかったので」
「構わないさ。
ほら、座りなさい」
「失礼します」
「ハボックも座れ」
「へいへい」
扉が閉まり、全員が席に着いたところでロイが口を開く。
「まずは、話の前に…
アルフォンス・エルリック」
「は、はい!!」
「…君はどうしたい?
鋼のみたいに旅に行くか、軍に残るか、選択肢は2つ。
どちらを選ぶ?」
「僕は‥‥父さんと兄さんを待ちます。
旅には、もう行きません」
「…それでいいんだな?
後悔、しないか?」
「はい」
アルの瞳には強い意志が宿っていた。
「…そういう眼は嫌いじゃないな」
「えっ?」
「いや‥‥こっちの話だ」
微かに笑みを浮かべるロイにアルは首を傾げた。
ロイはコーヒーを飲み、再びアルに視線を移す。
「アルフォンス・エルリック、君の所属先だが…」
「はい」
「私の下についてもらう」
「えっ…」
「地位は中佐に昇進だ」
「はい!!?
僕、まだ何もしてませんよ!?
国家錬金術師の資格を得たのも2日前です!!」
アルが驚きの声を上げ、ロイの発言に驚いているのはアルだけではない。
それも想定内のことなのか、ロイは平然としていた。
「旅先で人助けしただろう?」
「でも、それは…」
「全員が救われたとは言えないが、君達に救われた人達がいる。
私が今必要としているのはエドワード・エルリックではない。
アルフォンス・エルリック、君なんだよ」
「僕が助けた訳じゃない」
「けれど、鋼のだけの手柄でもない」
「‥‥っ‥」
口で敵わないのは分かっているが、言わずにはいられない。