第⑤話
夢小説設定
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実際に困っていたのはリザだけではなく、こっそりと捨てるにも勇気がいる。
それが原因でセクハラをされた者もいるらしい。
「ガキじゃないんだから、そんなことでからかうとは。
だが、配慮が足りなかったな。
すまなかった。
もう少しだけ待ってくれ」
「いいえ。
ありがとうございます」
安堵したようにリザは笑う。
「男性や女性に関係なく、私は働きやすい環境にしたいんだ。
ここから少しずつ軍の腐ったものを捨てて改革したい。
軍部も国も私が改革してみせるさ。
何年かかってもな」
「はい」
(…平和になったら伝えたい言葉もある。
私がそれまで生きていたら。
命の保証が出来たなら君に伝えたいんだ、リザ)
優しく微笑んでロイはリザを見つめた。
伝えたい言葉をいつか伝えられるかな…。
深い絆で繋がっているこの想いを‥‥。
大総統室の扉がノックなしに開けられた。
「ハボック、ノックをしろ。
大総統室の扉はさすがにまずいと思うんだが…」
「誰かに見られたらどうするんですか」
「すいません」
呆れたようにロイとリザに注意され、ハボックは苦笑いを浮かべた。
(これは反省してないな)
(…またやるわね)
同時にため息をつく、ロイとリザ。
「それより、何か用事なんっスか?」
「夜遅くなっても問題ないよな?」
「はぁ?
何か調査っスか?」
「そういえば、アルは?」
「ヒューズの家だ。
夜遅くまで連れ回す訳にいかんからな」
「大総統、いい加減に教えてくださいよ」
「補佐官にまで話してないんですか?」
「内緒だ。
まぁ、ついて来たまえ」
意味が分からないまま、ロイのあとをついて行くリザ達。
大総統室から出て、司令部の外で待機している運転手付きの大総統専用の車に乗り込んだ。
送り迎えにアルが運転する車は大総統専用であり、今日はアルがいないので運転手の代理を頼んだ。
「あぁ、言っていた場所に向かってくれ」
「分かりました」
いつの間に運転手に伝えていたのだろうか。
「まだ教えない気ですか?」
「着けば分かるよ」
窓の外を楽しそうにロイは見ていた。
「随分と楽しそうですね」
「あぁ、そうだな」
街の景色に口元が緩んだ。
「前よりは騒がしさはなくなりましたね」
「それでいいのさ。
騒がしい必要などはない。
お祭りならともかく…
あぁ、お祭りをやるのもいいかもな」
どうやったら国民が喜んでくれるか、信頼してくれるのかと考えるのは楽しい。
もちろん真面目に考え、それは楽しいだけではない。
その頃、アルはヒューズ家にいた。
「グレイシアさん、お久しぶりです。
突然すみません、お世話になります」
「久しぶりね。
遠慮しないで自分の家だと思って過ごして。
いつでも大歓迎だわ。
アルフォンスくん、また見ないうちに背が伸びたんじゃない?」
「ありがとうございます」
「まぁ、成長期だもんな」
くしゃっとヒューズがアルの頭をなでる。
「アルお兄ちゃんっ!」
嬉しそうにエリシアが駆け寄り、アルに抱きつく。
「んなっ!!」
「貴方、落ち着いてι」
ヒューズの反応にグレイシアが少し呆れたように苦笑いする。
「これ、壊れちゃったの。
直せる?」
「大丈夫だよ」
「悪いな、アル」
「平気ですよ」
エリシアのオモチャを錬金術でアルが直してゆく。
「すご~い!!」
キラキラとした瞳でエリシアがアルを見ていた。
エリシアはまるで兄のようにアルを慕っていた。
目的地に着き、車は去って行く。
「さあ、行くか」
「えぇっ!!?」
「ここに入るんですか?」
「この格好で!!?」
「大総統はジャケットだからいいかもしれませんが…」
「心配いらない」
いかにも高級そうな店が目の前にある。
正装ではなく、カジュアルな格好で問題ないのかと悩む。
「店には予約を入れて事情を話してる。
心配はいらんと言っている。
何が問題あるんだ」
((…色々と問題ありますよι))
(なんていうか、お金もだけど…
どこか抜けてるのよねι)
口には出さずに苦笑いを浮かべる。
仕方なく、諦めてロイについて行く。
ロイが店に入ると当たり前だが、店内にいた人々がザワつく。
大総統が視察以外に店に来たら驚くのも当然だろう。
「いらっしゃいませ、マスタング様。
お久しぶりですね」
「あぁ、忙しくてなかなか来れなくてね。
出世したんだな」
「マネージャーになりましたよ。
マスタングさんも随分と出世したようで」
ロイは含み笑いを浮かべた。
それが原因でセクハラをされた者もいるらしい。
「ガキじゃないんだから、そんなことでからかうとは。
だが、配慮が足りなかったな。
すまなかった。
もう少しだけ待ってくれ」
「いいえ。
ありがとうございます」
安堵したようにリザは笑う。
「男性や女性に関係なく、私は働きやすい環境にしたいんだ。
ここから少しずつ軍の腐ったものを捨てて改革したい。
軍部も国も私が改革してみせるさ。
何年かかってもな」
「はい」
(…平和になったら伝えたい言葉もある。
私がそれまで生きていたら。
命の保証が出来たなら君に伝えたいんだ、リザ)
優しく微笑んでロイはリザを見つめた。
伝えたい言葉をいつか伝えられるかな…。
深い絆で繋がっているこの想いを‥‥。
大総統室の扉がノックなしに開けられた。
「ハボック、ノックをしろ。
大総統室の扉はさすがにまずいと思うんだが…」
「誰かに見られたらどうするんですか」
「すいません」
呆れたようにロイとリザに注意され、ハボックは苦笑いを浮かべた。
(これは反省してないな)
(…またやるわね)
同時にため息をつく、ロイとリザ。
「それより、何か用事なんっスか?」
「夜遅くなっても問題ないよな?」
「はぁ?
何か調査っスか?」
「そういえば、アルは?」
「ヒューズの家だ。
夜遅くまで連れ回す訳にいかんからな」
「大総統、いい加減に教えてくださいよ」
「補佐官にまで話してないんですか?」
「内緒だ。
まぁ、ついて来たまえ」
意味が分からないまま、ロイのあとをついて行くリザ達。
大総統室から出て、司令部の外で待機している運転手付きの大総統専用の車に乗り込んだ。
送り迎えにアルが運転する車は大総統専用であり、今日はアルがいないので運転手の代理を頼んだ。
「あぁ、言っていた場所に向かってくれ」
「分かりました」
いつの間に運転手に伝えていたのだろうか。
「まだ教えない気ですか?」
「着けば分かるよ」
窓の外を楽しそうにロイは見ていた。
「随分と楽しそうですね」
「あぁ、そうだな」
街の景色に口元が緩んだ。
「前よりは騒がしさはなくなりましたね」
「それでいいのさ。
騒がしい必要などはない。
お祭りならともかく…
あぁ、お祭りをやるのもいいかもな」
どうやったら国民が喜んでくれるか、信頼してくれるのかと考えるのは楽しい。
もちろん真面目に考え、それは楽しいだけではない。
その頃、アルはヒューズ家にいた。
「グレイシアさん、お久しぶりです。
突然すみません、お世話になります」
「久しぶりね。
遠慮しないで自分の家だと思って過ごして。
いつでも大歓迎だわ。
アルフォンスくん、また見ないうちに背が伸びたんじゃない?」
「ありがとうございます」
「まぁ、成長期だもんな」
くしゃっとヒューズがアルの頭をなでる。
「アルお兄ちゃんっ!」
嬉しそうにエリシアが駆け寄り、アルに抱きつく。
「んなっ!!」
「貴方、落ち着いてι」
ヒューズの反応にグレイシアが少し呆れたように苦笑いする。
「これ、壊れちゃったの。
直せる?」
「大丈夫だよ」
「悪いな、アル」
「平気ですよ」
エリシアのオモチャを錬金術でアルが直してゆく。
「すご~い!!」
キラキラとした瞳でエリシアがアルを見ていた。
エリシアはまるで兄のようにアルを慕っていた。
目的地に着き、車は去って行く。
「さあ、行くか」
「えぇっ!!?」
「ここに入るんですか?」
「この格好で!!?」
「大総統はジャケットだからいいかもしれませんが…」
「心配いらない」
いかにも高級そうな店が目の前にある。
正装ではなく、カジュアルな格好で問題ないのかと悩む。
「店には予約を入れて事情を話してる。
心配はいらんと言っている。
何が問題あるんだ」
((…色々と問題ありますよι))
(なんていうか、お金もだけど…
どこか抜けてるのよねι)
口には出さずに苦笑いを浮かべる。
仕方なく、諦めてロイについて行く。
ロイが店に入ると当たり前だが、店内にいた人々がザワつく。
大総統が視察以外に店に来たら驚くのも当然だろう。
「いらっしゃいませ、マスタング様。
お久しぶりですね」
「あぁ、忙しくてなかなか来れなくてね。
出世したんだな」
「マネージャーになりましたよ。
マスタングさんも随分と出世したようで」
ロイは含み笑いを浮かべた。