第⑤話
夢小説設定
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ノックが聞こえ、声を聞かなくともロイには誰か分かる。
「ホークアイが戻って来たな」
「はっ?」
「ノックだけで…」
声がしてヒューズとアルは驚く。
「ただいま戻りました。
な、何ですか?」
「…愛情だな」
「凄いですね」
敬礼していたリザが首を傾げる。
「いや~、ノックでリザちゃんとロイが分かるからな」
「何を言ってるんですか、そんなの当然じゃないですか。
私も大総統のは分かりますし」
呆れるヒューズと苦笑いするアル。
「ホークアイ、どうだった?」
「はい、特に予定もないそうです。
仕事が終わったら来るそうですよ」
「それはよかった」
「何があるんですか?」
「ハボック達と約束してたからな。
ブラハはヒューズの家に預けて行こう」
「えっ?」
「ブラハもか?
まぁ、いいけどな」
「ご迷惑では…」
「エリシアも喜ぶし、問題ない!」
「僕が面倒見ますから」
「あ、ありがとう。
何だか意味が分かりません」
楽しそうなロイの笑顔を見れば悪いことではないのは分かるが、リザはそれ以上のことが分からなかった。
定時に仕事を終えるとヒューズはアルとリザの愛犬のブラハを連れて帰る。
「お先に失礼します、大総統」
「あぁ、お疲れ」
「アルフォンスくん、ブラハをよろしく頼むわね」
「はい」
「ブラハ、いい子にしてるのよ?」
「ワンッ!」
リザがブラハをなでるとアルの腕の中にいたブラハが元気よく吠えた。
「ヒューズ、頼んだからな」
「分かってるよ。
今度は俺も誘えよ~?」
「はいはい」
2人のやりとりは昔と変わりない。
「ヒューズさん、家に寄ってもらえますか?
着替えとか取って来るので」
「あぁ、いいぞ。
鍵は?」
「マスタングさんから貰ってます」
「…そうか」
「仕事は終わったんですか?」
「終わらせた」
「ほかの人に押しつけたんですね」
「人聞きが悪いな、頼んだんだ」
「‥‥もう」
呆れたようにアルはヒューズを見て、ため息をついた。
電話がしたいと言うロイに護衛としてリザはついて行く。
外の電話ボックス前で話が終わるのをリザは待っていた。
「すまない、待たせたな。
ハボック達が来るといけないから大総統室に戻ろうか」
「あ、はい」
「…っと、その前に私服に着替えないと」
「分かりました」
詳しく説明されないまま、更衣室で軍服から私服に着替えた。
ハボック達にも私服で来るように言ってある。
私服に着替えたロイとリザは大総統室でハボック達が来るのを待っていた。
待ちながらも他愛ない会話で暇潰しをしていた。
他愛ない会話から仕事の話になる。
「まだ軍は女性には働きづらい場所だな」
「そうですね」
「別に女性を増やそうとは思ってないぞ?
ただ、セクハラ被害も多いみたいだし。
君もセクハラ被害に遭いそうになっただろう?」
「分かってますよ。
私の場合はいつも貴方が助けてくださいました。
女性だから迷惑かけてると申し訳ない気持ちもありましたが、本当に有り難かったです。
そのせいで貴方が嫌味を言われているのに申し訳なくて…」
「でも、こうして大総統になれた。
申し訳ないと思わないでくれ、私の意思なんだから」
リザがセクハラに遭いそうになる度にロイは駆けつけて行ってたのは事実だ。
今だから言える言葉もある。
「あの時は言えませんでしたが、ありがとうございました」
「…あぁ。
女性が少しでも働きやすい環境を作ってあげたいんだがな」
「シャワー室や化粧室をきちんとした設備にしてくれただけでも女性軍人は感謝してますよ。
今までの大総統はそこまで私達を思いやってはくれなかったと。
代わりにお礼を言って欲しいと言われました」
ロイは微かに笑みを浮かべた。
「女性軍人が働きやすい環境にしたい。
平等とは無理かもしれないが、何かあったら私に知らせてくれ。
セクハラも少しは減るといいんだが…」
「私の意見でもいいんでしょうか?」
「もちろん。
何かあるのか?」
「その、女子トイレなんですが…」
「トイレ?」
「アレの時に困るので置いて欲しくて。
みんなも捨てるとこがないと」
「アレ…?
あっ、もしかして、女性の日?
月に1度のこと?」
「…はい」
さすがに異性に“生理”とは言えずにいたが、ロイには通じたようだ。
使用済みのナプキンを捨てるゴミ箱と、掃除は女性にして欲しいという要望。
「分かった。
すぐには出来ないが、設置しよう」
「ありがとうございます」
珍しくリザの表情が明るくなるということはよほど困っていたのだろう。
「ホークアイが戻って来たな」
「はっ?」
「ノックだけで…」
声がしてヒューズとアルは驚く。
「ただいま戻りました。
な、何ですか?」
「…愛情だな」
「凄いですね」
敬礼していたリザが首を傾げる。
「いや~、ノックでリザちゃんとロイが分かるからな」
「何を言ってるんですか、そんなの当然じゃないですか。
私も大総統のは分かりますし」
呆れるヒューズと苦笑いするアル。
「ホークアイ、どうだった?」
「はい、特に予定もないそうです。
仕事が終わったら来るそうですよ」
「それはよかった」
「何があるんですか?」
「ハボック達と約束してたからな。
ブラハはヒューズの家に預けて行こう」
「えっ?」
「ブラハもか?
まぁ、いいけどな」
「ご迷惑では…」
「エリシアも喜ぶし、問題ない!」
「僕が面倒見ますから」
「あ、ありがとう。
何だか意味が分かりません」
楽しそうなロイの笑顔を見れば悪いことではないのは分かるが、リザはそれ以上のことが分からなかった。
定時に仕事を終えるとヒューズはアルとリザの愛犬のブラハを連れて帰る。
「お先に失礼します、大総統」
「あぁ、お疲れ」
「アルフォンスくん、ブラハをよろしく頼むわね」
「はい」
「ブラハ、いい子にしてるのよ?」
「ワンッ!」
リザがブラハをなでるとアルの腕の中にいたブラハが元気よく吠えた。
「ヒューズ、頼んだからな」
「分かってるよ。
今度は俺も誘えよ~?」
「はいはい」
2人のやりとりは昔と変わりない。
「ヒューズさん、家に寄ってもらえますか?
着替えとか取って来るので」
「あぁ、いいぞ。
鍵は?」
「マスタングさんから貰ってます」
「…そうか」
「仕事は終わったんですか?」
「終わらせた」
「ほかの人に押しつけたんですね」
「人聞きが悪いな、頼んだんだ」
「‥‥もう」
呆れたようにアルはヒューズを見て、ため息をついた。
電話がしたいと言うロイに護衛としてリザはついて行く。
外の電話ボックス前で話が終わるのをリザは待っていた。
「すまない、待たせたな。
ハボック達が来るといけないから大総統室に戻ろうか」
「あ、はい」
「…っと、その前に私服に着替えないと」
「分かりました」
詳しく説明されないまま、更衣室で軍服から私服に着替えた。
ハボック達にも私服で来るように言ってある。
私服に着替えたロイとリザは大総統室でハボック達が来るのを待っていた。
待ちながらも他愛ない会話で暇潰しをしていた。
他愛ない会話から仕事の話になる。
「まだ軍は女性には働きづらい場所だな」
「そうですね」
「別に女性を増やそうとは思ってないぞ?
ただ、セクハラ被害も多いみたいだし。
君もセクハラ被害に遭いそうになっただろう?」
「分かってますよ。
私の場合はいつも貴方が助けてくださいました。
女性だから迷惑かけてると申し訳ない気持ちもありましたが、本当に有り難かったです。
そのせいで貴方が嫌味を言われているのに申し訳なくて…」
「でも、こうして大総統になれた。
申し訳ないと思わないでくれ、私の意思なんだから」
リザがセクハラに遭いそうになる度にロイは駆けつけて行ってたのは事実だ。
今だから言える言葉もある。
「あの時は言えませんでしたが、ありがとうございました」
「…あぁ。
女性が少しでも働きやすい環境を作ってあげたいんだがな」
「シャワー室や化粧室をきちんとした設備にしてくれただけでも女性軍人は感謝してますよ。
今までの大総統はそこまで私達を思いやってはくれなかったと。
代わりにお礼を言って欲しいと言われました」
ロイは微かに笑みを浮かべた。
「女性軍人が働きやすい環境にしたい。
平等とは無理かもしれないが、何かあったら私に知らせてくれ。
セクハラも少しは減るといいんだが…」
「私の意見でもいいんでしょうか?」
「もちろん。
何かあるのか?」
「その、女子トイレなんですが…」
「トイレ?」
「アレの時に困るので置いて欲しくて。
みんなも捨てるとこがないと」
「アレ…?
あっ、もしかして、女性の日?
月に1度のこと?」
「…はい」
さすがに異性に“生理”とは言えずにいたが、ロイには通じたようだ。
使用済みのナプキンを捨てるゴミ箱と、掃除は女性にして欲しいという要望。
「分かった。
すぐには出来ないが、設置しよう」
「ありがとうございます」
珍しくリザの表情が明るくなるということはよほど困っていたのだろう。