第④話
夢小説設定
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普段でも敬語なアルが敬語ではないのは我慢の限界だったのもあるが、ロイに心から頼り、甘えたいと思ったのだろう。
「‥‥っ‥」
「大丈夫だよ。
君は独りじゃない」
アルの涙を拭い、優しく手を握る。
「今はゆっくり、何も考えずにおやすみ」
父親が子供にするように、ロイはアルの頬にキスをした。
「点滴が終わった後でよかったですね」
「確かにな」
思わず、リザの言葉にロイが苦笑いを浮かべた。
「それにしても、エドワードくんは今どこにいるんでしょうか」
「父上は分からないが、派手に暴れ回ってる噂を聞くからな。
まったく、処理するこちら側のことを考えて欲しいな。
鋼のは国家錬金術師の印象が悪くなる原因のひとつかもしれんな。
まぁ、噂を聞く限りは生きているだろう。
そう簡単に死ぬような奴でもないだろうし…」
「‥‥どこまで冗談なんですかι」
「さぁな」
呆れたようにリザはため息をつく。
エドの文句を言ったりしてるが、ロイは気にかけているのだ。
「私も独自で調べさせているが、掴まらんのだよ。
いろんな場所を動き回っていてね。
1ヶ所に滞在しているのなら簡単なのだが…」
「それでは、査定の時に来るのを待つしかないんですね」
「…鋼のが査定を忘れてない限りは」
「忘れていそうですね。
前もギリギリだったらしいですし」
口には出さずに“不安だ”とロイとリザは同時に思う。
「査定を忘れているようなら、行方不明者として捜索するしかないかな」
「それはちょっと‥‥」
「私もそれはやりたくないが、これではアルが可哀想だ」
「…そうですね。
エドワードくんが帰って来たらアルフォンスくんと暮らせなくなるかもしれませんよ?
それでもいいんですか?」
リザの言葉にロイは微かに反応し、アルに視線を移す。
サラリとアルの髪に触れた。
「アルとの生活は楽しいよ。
独りでない生活もいいものだな。
きっと寂しく思う。
それでも、アルが望むなら…私は喜んで手放そう。
かけがえのない2人きりの兄弟なんだ」
リザは優しく微笑み、ロイの手に触れた。
ロイは振り向き、リザを見つめた。
「私がいますよ。
寂しかったら、いつでもお呼びください」
「…ありがとう」
口元を緩め、ロイは嬉しそうに微笑む。
「アルフォンスくんはエドワードくんを許すのでしょうか?」
「どうだろうな」
どうなるのか想像もつかなかった。
「大総統、明日のスケジュールですが、仕事も終わらせたようですから休んで構いませんよ」
「…私だけか?」
「貴方は特に疲れが溜まってるでしょう?
私達は半日の休みを貰えますから。
非番までの我慢です。
大総統が休めるのは、またいつになるか分かりませんから」
「…そうか。
分かった、ありがとう」
無理して仕事する必要もないだろうとロイは休暇を取ることにした。
「明日は家にいるから、何かあれば連絡してくれ」
「分かりました。
護衛など必要な際は連絡くださいね」
「あぁ…」
「明日はゆっくりお過ごしください」
ロイは頷き、リザの頭を軽く叩く。
「君も無理しないようにな」
「はい」
微かにリザが笑みを浮かべた。
アルを起こして定時にロイは帰って行く。
「すみません…」
「気にしなくていいさ。
腹減ってるか?」
「いえ、そんなには‥‥」
「…そうか」
疲れすぎて食欲がないというのもある。
互いに会話はあまりなく、順番にお風呂に入ると眠りに着いた。
「‥‥どんだけ深い眠りだったんだι」
ロイは起き上がって苦笑いを浮かべた。
1度も目覚めることなく、翌日の昼頃に目覚めた。
寝室からリビングに行くとテーブルに何か置いてあることに気がついた。
《マスタングさんへ
おはようございます。
よく眠っていたので、起こさずに行きます。
たっぷり睡眠を取って疲れを取ってくださいね。
朝食にパンを買って来たので、食べてください。
アルより》
メモと紙袋を見てロイは口元を緩めた。
「‥‥っ‥」
「大丈夫だよ。
君は独りじゃない」
アルの涙を拭い、優しく手を握る。
「今はゆっくり、何も考えずにおやすみ」
父親が子供にするように、ロイはアルの頬にキスをした。
「点滴が終わった後でよかったですね」
「確かにな」
思わず、リザの言葉にロイが苦笑いを浮かべた。
「それにしても、エドワードくんは今どこにいるんでしょうか」
「父上は分からないが、派手に暴れ回ってる噂を聞くからな。
まったく、処理するこちら側のことを考えて欲しいな。
鋼のは国家錬金術師の印象が悪くなる原因のひとつかもしれんな。
まぁ、噂を聞く限りは生きているだろう。
そう簡単に死ぬような奴でもないだろうし…」
「‥‥どこまで冗談なんですかι」
「さぁな」
呆れたようにリザはため息をつく。
エドの文句を言ったりしてるが、ロイは気にかけているのだ。
「私も独自で調べさせているが、掴まらんのだよ。
いろんな場所を動き回っていてね。
1ヶ所に滞在しているのなら簡単なのだが…」
「それでは、査定の時に来るのを待つしかないんですね」
「…鋼のが査定を忘れてない限りは」
「忘れていそうですね。
前もギリギリだったらしいですし」
口には出さずに“不安だ”とロイとリザは同時に思う。
「査定を忘れているようなら、行方不明者として捜索するしかないかな」
「それはちょっと‥‥」
「私もそれはやりたくないが、これではアルが可哀想だ」
「…そうですね。
エドワードくんが帰って来たらアルフォンスくんと暮らせなくなるかもしれませんよ?
それでもいいんですか?」
リザの言葉にロイは微かに反応し、アルに視線を移す。
サラリとアルの髪に触れた。
「アルとの生活は楽しいよ。
独りでない生活もいいものだな。
きっと寂しく思う。
それでも、アルが望むなら…私は喜んで手放そう。
かけがえのない2人きりの兄弟なんだ」
リザは優しく微笑み、ロイの手に触れた。
ロイは振り向き、リザを見つめた。
「私がいますよ。
寂しかったら、いつでもお呼びください」
「…ありがとう」
口元を緩め、ロイは嬉しそうに微笑む。
「アルフォンスくんはエドワードくんを許すのでしょうか?」
「どうだろうな」
どうなるのか想像もつかなかった。
「大総統、明日のスケジュールですが、仕事も終わらせたようですから休んで構いませんよ」
「…私だけか?」
「貴方は特に疲れが溜まってるでしょう?
私達は半日の休みを貰えますから。
非番までの我慢です。
大総統が休めるのは、またいつになるか分かりませんから」
「…そうか。
分かった、ありがとう」
無理して仕事する必要もないだろうとロイは休暇を取ることにした。
「明日は家にいるから、何かあれば連絡してくれ」
「分かりました。
護衛など必要な際は連絡くださいね」
「あぁ…」
「明日はゆっくりお過ごしください」
ロイは頷き、リザの頭を軽く叩く。
「君も無理しないようにな」
「はい」
微かにリザが笑みを浮かべた。
アルを起こして定時にロイは帰って行く。
「すみません…」
「気にしなくていいさ。
腹減ってるか?」
「いえ、そんなには‥‥」
「…そうか」
疲れすぎて食欲がないというのもある。
互いに会話はあまりなく、順番にお風呂に入ると眠りに着いた。
「‥‥どんだけ深い眠りだったんだι」
ロイは起き上がって苦笑いを浮かべた。
1度も目覚めることなく、翌日の昼頃に目覚めた。
寝室からリビングに行くとテーブルに何か置いてあることに気がついた。
《マスタングさんへ
おはようございます。
よく眠っていたので、起こさずに行きます。
たっぷり睡眠を取って疲れを取ってくださいね。
朝食にパンを買って来たので、食べてください。
アルより》
メモと紙袋を見てロイは口元を緩めた。