第③話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ポンッと肩を叩かれて振り向く。
「お話し中に失礼。
先程は大変だったようだね。
やはり、若くて美貌な男性は注目の的だな。
君のところには全員行ったみたいだよ」
「大統領。
えっ、そうなんですか?」
「顔もよし、頭脳も地位と権力、お金もあるんだからモテるだろう?」
ロイは微笑むだけで否定もしない。
「私は君のような者は嫌いじゃないよ」
「はい?」
「若者が活躍する場を提供する。
その為には若者の君が上に立つ、それは悪いことではない。
だが、その考えを定着させるには時間がかかる。
慎重に行動しないと、分かるだろう?」
「…はい」
ゴクリと生唾を飲み込んだ。
「大丈夫、そう緊張しないで」
(…どことなくグラマン将軍に似てるのは気のせいだろうか)
ポンポンと肩を叩かれてロイは苦笑いする。
その隣からは痛いくらいの鋭い視線を感じる。
「新人の大総統をからかう者もいるが、気にするな。
ここで負けたらおしまいだ」
「分かってます」
「軍事国家だから敵意してるのだろう。
いや、敵意というよりもライバル意識と言ったところだな。
戦争は起こさないでくれよ?」
「…私は戦争のない国にしたいです。
甘い理想論ですが」
ロイの瞳には炎が宿ってる。
「焦らずに行うことも必要だよ。
ロイ・マスタング大総統。
自分の意思だけでは国民はついてこない」
「はい」
ロイを諭すようにゆっくり話す。
「そろそろ時間だ。
行こうか」
「…はい」
この大総統は今年の主催会場の首相でこの中で最も大きくて広い国の首相なだけに権力も半端なく、たとえ国の外に出たとしても有効なくらいだ。
主要国首相会議の前に首相の集合写真が撮られる。
その写真は各国の新聞にも載るらしい。
「マスタング大総統、そんなに端にいないでここに来なさい」
「あ、いえ‥‥」
「いいから、いいから。
顔がいい若者が遠慮することない」
「おわっ!!ι」
半ば強制的に引っ張られ、真ん中に移動させられた。
(な、何故~!!?
周りの首相や秘書などの視線が痛いんですけど…ι)
最も権力のある大統領には誰も文句は言えない。
どうやら、ロイは気に入られたようだ。
写真撮影は結局、真ん中で撮られるハメになった。
大統領に気に入られた若き新しい大総統とまで書かれてしまった。
気に入られるのは悪いことではなく、繋がりを持つことも必要なので良好と言えるだろう。
写真撮影が終わると会議室に、それぞれの秘書や部下にSPなどを連れて向かう。
大統領はロイの隣を歩き、周りからの視線を感じつつもロイは会話に耳を傾ける。
「私には君みたいな息子がいたんだよ。
生きていれば君と同じ年齢だったかな」
(あぁ、そうか。
病気で若くに亡くなったと)
その国の首相に関する資料に書いてあったことをロイは思い出した。
「私情なのは分かってるし、国籍や髪色も容姿だって違う。
だけどね、何となく君の雰囲気に似ているんだよ」
「…雰囲気?」
「内に秘めた熱があって夢に前向きな姿勢。
どことなく似ているから、放ってはおけないんだ。
息子と重ねて見てしまう」
「…大統領。
大統領の前に1人の父として息子さんを愛していたんですね」
「あぁ、自慢の息子だった」
大統領の瞳が優しくなった。
「君は未婚だったね?
あの補佐官の女性は恋人?」
大統領の発言に動揺のあまり、ロイはゴンッと壁に額を強打。
それにはさすがの首相達も驚く。
「大総統!!
大丈夫ですか?」
「いッ…つぅ。
だ、大丈夫」
「大丈夫って赤くなってますが‥‥」
リザがすぐに駆け寄って来た。
照れたようにロイは苦笑いする。
「ホークアイ、本当に大丈夫だ。
…まだ少し痛むが」
「腫れてはいませんね」
「心配するな」
「はい」
少し不満に思いながらも周りの目があるのでリザは戻って行く。
「随分と忠誠心のある補佐官だ」
「彼女には私が軍人になってからずっと側でサポートしてもらっていました。
彼女以外の副官はつけていません」
「その隣にいる少年は?」
「補佐官です。
彼はまだ幼いですが、優秀です。
錬金術の才能もありますから」
「その錬金術とはいろんなことが出来るとは聞いたが…」
「その錬金術師によって使うものや造り出すものが異なります。
対価が必要であり、悪魔の術や魔法と呼んでる人もいるようですね」
「う~む、何やら難しいな」
「ほかの国にはないものですから。
錬金術を使えない者には難しいと言われてますし。
科学と思ってください」
「科学?」
「基本的に錬金術師は科学者ですから」
「科学者か。
科学は奥深いし、そんなものかな」
あまり理解はしてないが、興味を持ってくれているのはいいことだろう。
「お話し中に失礼。
先程は大変だったようだね。
やはり、若くて美貌な男性は注目の的だな。
君のところには全員行ったみたいだよ」
「大統領。
えっ、そうなんですか?」
「顔もよし、頭脳も地位と権力、お金もあるんだからモテるだろう?」
ロイは微笑むだけで否定もしない。
「私は君のような者は嫌いじゃないよ」
「はい?」
「若者が活躍する場を提供する。
その為には若者の君が上に立つ、それは悪いことではない。
だが、その考えを定着させるには時間がかかる。
慎重に行動しないと、分かるだろう?」
「…はい」
ゴクリと生唾を飲み込んだ。
「大丈夫、そう緊張しないで」
(…どことなくグラマン将軍に似てるのは気のせいだろうか)
ポンポンと肩を叩かれてロイは苦笑いする。
その隣からは痛いくらいの鋭い視線を感じる。
「新人の大総統をからかう者もいるが、気にするな。
ここで負けたらおしまいだ」
「分かってます」
「軍事国家だから敵意してるのだろう。
いや、敵意というよりもライバル意識と言ったところだな。
戦争は起こさないでくれよ?」
「…私は戦争のない国にしたいです。
甘い理想論ですが」
ロイの瞳には炎が宿ってる。
「焦らずに行うことも必要だよ。
ロイ・マスタング大総統。
自分の意思だけでは国民はついてこない」
「はい」
ロイを諭すようにゆっくり話す。
「そろそろ時間だ。
行こうか」
「…はい」
この大総統は今年の主催会場の首相でこの中で最も大きくて広い国の首相なだけに権力も半端なく、たとえ国の外に出たとしても有効なくらいだ。
主要国首相会議の前に首相の集合写真が撮られる。
その写真は各国の新聞にも載るらしい。
「マスタング大総統、そんなに端にいないでここに来なさい」
「あ、いえ‥‥」
「いいから、いいから。
顔がいい若者が遠慮することない」
「おわっ!!ι」
半ば強制的に引っ張られ、真ん中に移動させられた。
(な、何故~!!?
周りの首相や秘書などの視線が痛いんですけど…ι)
最も権力のある大統領には誰も文句は言えない。
どうやら、ロイは気に入られたようだ。
写真撮影は結局、真ん中で撮られるハメになった。
大統領に気に入られた若き新しい大総統とまで書かれてしまった。
気に入られるのは悪いことではなく、繋がりを持つことも必要なので良好と言えるだろう。
写真撮影が終わると会議室に、それぞれの秘書や部下にSPなどを連れて向かう。
大統領はロイの隣を歩き、周りからの視線を感じつつもロイは会話に耳を傾ける。
「私には君みたいな息子がいたんだよ。
生きていれば君と同じ年齢だったかな」
(あぁ、そうか。
病気で若くに亡くなったと)
その国の首相に関する資料に書いてあったことをロイは思い出した。
「私情なのは分かってるし、国籍や髪色も容姿だって違う。
だけどね、何となく君の雰囲気に似ているんだよ」
「…雰囲気?」
「内に秘めた熱があって夢に前向きな姿勢。
どことなく似ているから、放ってはおけないんだ。
息子と重ねて見てしまう」
「…大統領。
大統領の前に1人の父として息子さんを愛していたんですね」
「あぁ、自慢の息子だった」
大統領の瞳が優しくなった。
「君は未婚だったね?
あの補佐官の女性は恋人?」
大統領の発言に動揺のあまり、ロイはゴンッと壁に額を強打。
それにはさすがの首相達も驚く。
「大総統!!
大丈夫ですか?」
「いッ…つぅ。
だ、大丈夫」
「大丈夫って赤くなってますが‥‥」
リザがすぐに駆け寄って来た。
照れたようにロイは苦笑いする。
「ホークアイ、本当に大丈夫だ。
…まだ少し痛むが」
「腫れてはいませんね」
「心配するな」
「はい」
少し不満に思いながらも周りの目があるのでリザは戻って行く。
「随分と忠誠心のある補佐官だ」
「彼女には私が軍人になってからずっと側でサポートしてもらっていました。
彼女以外の副官はつけていません」
「その隣にいる少年は?」
「補佐官です。
彼はまだ幼いですが、優秀です。
錬金術の才能もありますから」
「その錬金術とはいろんなことが出来るとは聞いたが…」
「その錬金術師によって使うものや造り出すものが異なります。
対価が必要であり、悪魔の術や魔法と呼んでる人もいるようですね」
「う~む、何やら難しいな」
「ほかの国にはないものですから。
錬金術を使えない者には難しいと言われてますし。
科学と思ってください」
「科学?」
「基本的に錬金術師は科学者ですから」
「科学者か。
科学は奥深いし、そんなものかな」
あまり理解はしてないが、興味を持ってくれているのはいいことだろう。