第③話
夢小説設定
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質問を答えながら歩いていく。
「錬金術のことを話していいんですか?」
「構わないさ。
嘘をつく必要ないだろう?
嘘はいずれ分かる」
「…はい」
「軍事国家だし、戦争のことも書かれるのは覚悟してるさ」
「‥‥大総統」
「大丈夫だ」
「はい」
仲間達と話す時は母国語。
「…何を話してるのか全然分かりません」
「だから、勉強しろと言っていたんだ」
「勉強しても俺の頭では無理です」
「最初から諦めてるだけだ」
「アルだって分からないよな?」
「分からない単語はあったけど、大体は分かりましたよ?」
「‥‥マジかよ」
「まったく…」
ハボックは多少なり、ショックを受けていた。
結果的に目立ってしまい、全員ではないが、首相達から冷ややかな視線を感じる。
(生意気な若造だと思ってんだろうな。
そう思ってられんのは今のうちさ。
全員が若いから、それも気になるんだろう)
秘書など他国の付き添いの者より若く、特にアルは目立ってた。
「アル、下を向くな。
視線なんか気にせずに堂々としてろ。
君は補佐官なんだ」
「はい!」
ロイの言葉にハッとし、笑顔で前を向いた。
会場には関係者以外、立ち入り禁止なのでメディアは入れない。
「…っはぁ」
思わず、安堵の息が零れた。
表情を引き締め、首相達の元に向かう。
「だ、大丈夫だよな?」
「何を緊張してるんですか。
私に聞かないでくださいよ」
「…大丈夫だと言ってくれ」
「大丈夫ですよ。
貴方らしくしていればいいんです」
「‥‥うん。
そう、だよな」
「緊張を乗り越えて新たな自信に。
大総統なら大丈夫ですよ」
「‥‥ありがとう」
微かに笑みを浮かべ、不安は見せずに歩き出す。
その年に寄って開催場所は異なるが、8ヶ国の首相が集まって経済的などの課題を話し合う。
ロイは初めての参加なので参加前に文を送ったが、首相達に挨拶回りする。
首相達も様々な反応を示す。
笑顔で嫌味を言われたり、警戒されて口数が少なかったり、はたまた好意的にスキンシップを図る首相など。
さすがに首相なだけあり、頭脳明晰でもあるが、何よりも国を動かせる人物なので厄介だ。
敵意を向けられたら国同士の戦争に成り兼ねない。
ロイ以外にも軍事国家の首相がいるが、その国には錬金術というものはない。
ほかの国から見たら錬金術というものは謎だ。
ロイは最年少の大総統でもあるが、国家錬金術師の大総統も初めてだ。
錬金術について軽い説明でしか今までされていない。
「初めまして、大統領。
ロイ・マスタングと申します」
「あぁ、初めまして。
就任から1週間で大変ですね。
みんな個性的な者ですから」
「軍では個性的な者も多いですから。
私も含め、この者達は特に個性的ですよ」
「貴方の国は軍事国家でしたな」
「はい」
表情は崩さず、笑みを浮かべて話す。
挨拶回りが終わり、ロイは隅の方で待機していた。
年齢も離れているせいもあり、首相の輪に入ることが出来ない。
その国に寄って首相の呼び方は異なり、大統領だったり、大臣など様々な呼び方があるようだ。
「貴方の国の軍人は随分と若い人ばかりのようですね」
「あ、いえ、私が連れて来ているのが若いだけですよ」
「若い者同士で気が合うと?」
「仕事ですから、それは関係ありません。
私は年齢より能力で判断しますから。
それがどんなに若くても、です。
私も軍では若造ですから」
「それでは、貴方に逆らう人もいるのでは?」
「逆らうなら逆らえばいいんです。
その覚悟があるなら。
言いたい人には言わせておく、それと同じですよ」
同じ軍事国家の大総統はロイを探るように会話をしていた。
「さすがその若さで大総統の地位に就いただけはある。
君は切れ者のようだ。
失礼、君とは失礼だったね」
「…構いませんよ」
火花が散っているのは気のせいだろうか。
「錬金術のことを話していいんですか?」
「構わないさ。
嘘をつく必要ないだろう?
嘘はいずれ分かる」
「…はい」
「軍事国家だし、戦争のことも書かれるのは覚悟してるさ」
「‥‥大総統」
「大丈夫だ」
「はい」
仲間達と話す時は母国語。
「…何を話してるのか全然分かりません」
「だから、勉強しろと言っていたんだ」
「勉強しても俺の頭では無理です」
「最初から諦めてるだけだ」
「アルだって分からないよな?」
「分からない単語はあったけど、大体は分かりましたよ?」
「‥‥マジかよ」
「まったく…」
ハボックは多少なり、ショックを受けていた。
結果的に目立ってしまい、全員ではないが、首相達から冷ややかな視線を感じる。
(生意気な若造だと思ってんだろうな。
そう思ってられんのは今のうちさ。
全員が若いから、それも気になるんだろう)
秘書など他国の付き添いの者より若く、特にアルは目立ってた。
「アル、下を向くな。
視線なんか気にせずに堂々としてろ。
君は補佐官なんだ」
「はい!」
ロイの言葉にハッとし、笑顔で前を向いた。
会場には関係者以外、立ち入り禁止なのでメディアは入れない。
「…っはぁ」
思わず、安堵の息が零れた。
表情を引き締め、首相達の元に向かう。
「だ、大丈夫だよな?」
「何を緊張してるんですか。
私に聞かないでくださいよ」
「…大丈夫だと言ってくれ」
「大丈夫ですよ。
貴方らしくしていればいいんです」
「‥‥うん。
そう、だよな」
「緊張を乗り越えて新たな自信に。
大総統なら大丈夫ですよ」
「‥‥ありがとう」
微かに笑みを浮かべ、不安は見せずに歩き出す。
その年に寄って開催場所は異なるが、8ヶ国の首相が集まって経済的などの課題を話し合う。
ロイは初めての参加なので参加前に文を送ったが、首相達に挨拶回りする。
首相達も様々な反応を示す。
笑顔で嫌味を言われたり、警戒されて口数が少なかったり、はたまた好意的にスキンシップを図る首相など。
さすがに首相なだけあり、頭脳明晰でもあるが、何よりも国を動かせる人物なので厄介だ。
敵意を向けられたら国同士の戦争に成り兼ねない。
ロイ以外にも軍事国家の首相がいるが、その国には錬金術というものはない。
ほかの国から見たら錬金術というものは謎だ。
ロイは最年少の大総統でもあるが、国家錬金術師の大総統も初めてだ。
錬金術について軽い説明でしか今までされていない。
「初めまして、大統領。
ロイ・マスタングと申します」
「あぁ、初めまして。
就任から1週間で大変ですね。
みんな個性的な者ですから」
「軍では個性的な者も多いですから。
私も含め、この者達は特に個性的ですよ」
「貴方の国は軍事国家でしたな」
「はい」
表情は崩さず、笑みを浮かべて話す。
挨拶回りが終わり、ロイは隅の方で待機していた。
年齢も離れているせいもあり、首相の輪に入ることが出来ない。
その国に寄って首相の呼び方は異なり、大統領だったり、大臣など様々な呼び方があるようだ。
「貴方の国の軍人は随分と若い人ばかりのようですね」
「あ、いえ、私が連れて来ているのが若いだけですよ」
「若い者同士で気が合うと?」
「仕事ですから、それは関係ありません。
私は年齢より能力で判断しますから。
それがどんなに若くても、です。
私も軍では若造ですから」
「それでは、貴方に逆らう人もいるのでは?」
「逆らうなら逆らえばいいんです。
その覚悟があるなら。
言いたい人には言わせておく、それと同じですよ」
同じ軍事国家の大総統はロイを探るように会話をしていた。
「さすがその若さで大総統の地位に就いただけはある。
君は切れ者のようだ。
失礼、君とは失礼だったね」
「…構いませんよ」
火花が散っているのは気のせいだろうか。