第③話
夢小説設定
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先程より緊張が少し和らいだせいか、睡魔が襲い、ウトウトしていた。
「眠いなら寝てください。
無理に起きてることありませんよ?」
「ん…」
「肩貸しますから」
「‥‥肩より膝枕がいい」
座った格好のまま、器用に頭だけリザの膝に乗せた。
「ちょ…ッ」
「ん~」
「もう、仕方ないですね。
今回だけですよ?」
苦笑いしながらロイの頭をなでるリザの表情はいつもより優しく、穏やかだった。
それは相手がロイだからだろう。
(…いいなぁ。
なんて羨ましい!!
大総統じゃなかったら、してないんだろうな)
(いつになったら付き合い出すんだろう)
(大総統になったし、落ち着いてから?
いや、誰かが背を押さないと無理か)
(まったく、いい加減に付き合えばいいのにな)
後ろでそれを見ながら部下達の思考は2人のこと。
安心して寝れるのはリザがいるから。
小さな寝息をたてて、眠っている。
「寝たんっスか?」
「えぇ、やっとね。
私なんかよりもずっと疲れてるのに…」
「それでもあの量の仕事をこなしてるのはさすがですよね~」
「未だにサボリ魔が本当の姿だと思ってるのは何人いるんでしょうか?」
「今が変わったと思ってる方が多いんじゃないか?」
「無理に理解させなくても、この人の実力を誰もが理解する日は来るわよ。
いつか、きっとね。
本気になれば凄いのはあなた達も分かってるでしょう?」
「勿論」
「あの苦労も今なら苦労だと思いませんね。
あの時はかなりの苦労でしたが…」
「ふふ、そうね。
やっと叶ったんだもの。
もちろん、これからが勝負だけど」
「少しくらい余韻に浸ってもいいのに、既にその先を見てますからね」
「どんなに先を見てんだか…」
「頭が悪い俺には理解できないな」
「ハボックだけじゃないさ。
頭脳明晰なくせにそれを隠してやがるんだからなぁ…」
寝ているからこそ、ロイについて話せる。
アルはロイを見つめていた。
(忙しいのに、僕を気遣ってくれる。
本当は誰よりも優しい人だ…)
時間かかってもいいから恩返しをしたいと思う。
「錬金術は分からないが、優れてる方なんだよな?」
「優れすぎてるくらいだよ。
勿論、努力はしているんだろうけど…
子供の僕達が敵わないのは当然だけど、きちんと対等に扱ってくれるし。
あの人造人間と1人で戦えるんだから。
怖いくらいの強さがある‥‥」
実力と人柄、アルが尊敬するのも分からなくはない。
素直に誉められるアルが羨ましいと思う。
「大将と大総統、どっちを尊敬する?」
「大総統」
「あら、即答?」
「迷惑かけられて来たし、心配かけるし。
兄としては好きだけど尊敬は出来ない」
冷静なアルの言葉に苦笑いする。
「まぁ、エドを尊敬するって人はいないよな。
優しくない訳ではないけど、すぐ怒鳴って手が先に出るし」
「今の大総統なら尊敬する人も増えるかもしれないし」
「女性には特に優しいから悔しいほどモテるもんな」
納得するように話すハボック達にリザは苦笑いする。
どれくらい寝ていたのか、目を覚ます。
「ん…っ」
眩しそうに目を細め、起き上がる。
身体は痛いが、疲れは少し取れていた。
「大総統、おはようございます」
「…おはよう」
「そろそろ着きますよ。
顔洗いに行きますか?」
「…そうだな」
リザと共にロイは席を立つ。
顔を洗うとスッキリし、目覚める。
「はい、どうぞ」
「ありがとう」
タオルを手渡し、ロイが顔を拭いてる間にリザはスーツのシワを直す。
ロイが寝てる間にリザ以外は既に支度が済んでいた。
髪も整え、寝癖がないか確認する。
「君は?」
「私も使いますよ。
先に戻っていてください」
「分かった」
自分がいたら、やりづらいだろうとロイは出て行く。
メイク直しをして髪を整えてまとめ、スーツのシワも直す。
手早く済ませ、ロイの元に戻って行く。
「眠いなら寝てください。
無理に起きてることありませんよ?」
「ん…」
「肩貸しますから」
「‥‥肩より膝枕がいい」
座った格好のまま、器用に頭だけリザの膝に乗せた。
「ちょ…ッ」
「ん~」
「もう、仕方ないですね。
今回だけですよ?」
苦笑いしながらロイの頭をなでるリザの表情はいつもより優しく、穏やかだった。
それは相手がロイだからだろう。
(…いいなぁ。
なんて羨ましい!!
大総統じゃなかったら、してないんだろうな)
(いつになったら付き合い出すんだろう)
(大総統になったし、落ち着いてから?
いや、誰かが背を押さないと無理か)
(まったく、いい加減に付き合えばいいのにな)
後ろでそれを見ながら部下達の思考は2人のこと。
安心して寝れるのはリザがいるから。
小さな寝息をたてて、眠っている。
「寝たんっスか?」
「えぇ、やっとね。
私なんかよりもずっと疲れてるのに…」
「それでもあの量の仕事をこなしてるのはさすがですよね~」
「未だにサボリ魔が本当の姿だと思ってるのは何人いるんでしょうか?」
「今が変わったと思ってる方が多いんじゃないか?」
「無理に理解させなくても、この人の実力を誰もが理解する日は来るわよ。
いつか、きっとね。
本気になれば凄いのはあなた達も分かってるでしょう?」
「勿論」
「あの苦労も今なら苦労だと思いませんね。
あの時はかなりの苦労でしたが…」
「ふふ、そうね。
やっと叶ったんだもの。
もちろん、これからが勝負だけど」
「少しくらい余韻に浸ってもいいのに、既にその先を見てますからね」
「どんなに先を見てんだか…」
「頭が悪い俺には理解できないな」
「ハボックだけじゃないさ。
頭脳明晰なくせにそれを隠してやがるんだからなぁ…」
寝ているからこそ、ロイについて話せる。
アルはロイを見つめていた。
(忙しいのに、僕を気遣ってくれる。
本当は誰よりも優しい人だ…)
時間かかってもいいから恩返しをしたいと思う。
「錬金術は分からないが、優れてる方なんだよな?」
「優れすぎてるくらいだよ。
勿論、努力はしているんだろうけど…
子供の僕達が敵わないのは当然だけど、きちんと対等に扱ってくれるし。
あの人造人間と1人で戦えるんだから。
怖いくらいの強さがある‥‥」
実力と人柄、アルが尊敬するのも分からなくはない。
素直に誉められるアルが羨ましいと思う。
「大将と大総統、どっちを尊敬する?」
「大総統」
「あら、即答?」
「迷惑かけられて来たし、心配かけるし。
兄としては好きだけど尊敬は出来ない」
冷静なアルの言葉に苦笑いする。
「まぁ、エドを尊敬するって人はいないよな。
優しくない訳ではないけど、すぐ怒鳴って手が先に出るし」
「今の大総統なら尊敬する人も増えるかもしれないし」
「女性には特に優しいから悔しいほどモテるもんな」
納得するように話すハボック達にリザは苦笑いする。
どれくらい寝ていたのか、目を覚ます。
「ん…っ」
眩しそうに目を細め、起き上がる。
身体は痛いが、疲れは少し取れていた。
「大総統、おはようございます」
「…おはよう」
「そろそろ着きますよ。
顔洗いに行きますか?」
「…そうだな」
リザと共にロイは席を立つ。
顔を洗うとスッキリし、目覚める。
「はい、どうぞ」
「ありがとう」
タオルを手渡し、ロイが顔を拭いてる間にリザはスーツのシワを直す。
ロイが寝てる間にリザ以外は既に支度が済んでいた。
髪も整え、寝癖がないか確認する。
「君は?」
「私も使いますよ。
先に戻っていてください」
「分かった」
自分がいたら、やりづらいだろうとロイは出て行く。
メイク直しをして髪を整えてまとめ、スーツのシワも直す。
手早く済ませ、ロイの元に戻って行く。