第③話
夢小説設定
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的の真ん中に銃弾が埋まる。
「ホークアイ、さすがだな」
「ありがとうございます」
「大総統も凄かったけど、凄いです」
「大総統もしたんですか?
珍しいですね」
「一応、見本に…」
「どうだったんですか?」
「久しぶりだったから少し外れた」
「そうなんですか?
真ん中でしたよ?」
「いや、あれは真ん中より外れてる。
あ~あ…また練習しようかな。
なんか悔しい」
不満そうなロイにリザは微笑む。
「私がお教えしましょうか?」
「…それは勘弁してくれ」
「あら、残念です」
ロイは苦笑いを浮かべた。
「銃でストレス解消になりそうだ。
上層部の奴等の顔写真を的にしたらスッキリしそうだ」
「大総統、冗談になりませんよ…」
「ふははっ!」
「まだ射撃しますか?」
「そうだな、少しやろうかな」
リザが銃弾を入れてロイに銃を手渡す。
リザもロイの射撃姿を見るのは初めてだったりする。
(体術だったり、射撃姿を見るのは初めてなだけあって新鮮ね。
こういう真面目な横顔は好き…)
微かに口元を緩め、リザはロイの姿を見つめていた。
「あ~、やっぱり外した」
「それでも久々のわりに3発当ててるじゃないですか。
これでパーフェクトだったら私の立場がありません」
「確かにそうだな。
久々だと手が痛い」
「大丈夫ですか?」
「平気平気。
ストレス解消したところで戻ろうか」
「はい」
「そうですね」
補佐官を連れてロイが出て行く。
「おいおい、嘘だろう!!?」
「あれで久々の銃なのかよ…」
「ははっ、大総統の地位に上がるだけはあるってことかよ」
敬礼を忘れるくらい唖然としていた。
大総統室に戻るとリザはロイに新聞を手渡す。
「まだ読んでいないかと思ったので…」
「これは?
あぁ、そうか。
ありがとう、すっかり見るの忘れてたよ」
取材を受けた新聞社の発行した新聞。
一面にマリア・ロスの写真と謝罪文が載っており、更には補佐官との写真と仲間達との写真に加え、対談文が載っている。
きちんと約束は守ってくれたようだ。
「大総統、次のページもご覧ください」
「次のページ?」
不思議に思いながら開いた。
“私達はこの大総統なら希望の道を開いてくれるのではないかと期待をしています。
短い対談ではありましたが、包み隠さずに真実を話してくれたと信じています。
部下を思いやる心と秘めた熱意、この方なら国を託してみてもいいかと思いました。”
あの記者からの対談後のコメントが載せられていた。
そして、その下には大総統に宛てた手紙。
“娘から話を聞いた時は驚き、そして、感謝でいっぱいです。
娘を助けてくださってありがとうございました。
この場を借りてお礼を言わせてください。
軍人でもあなたのような上官に娘が恵まれたこと、感謝します。
専属ではない部下である娘を助けてくださった貴方を私達は信じます。
私達の宝を守ってくれた若き大総統に心から感謝します。”
ロスの母親からの手紙が載せられていた。
これによって事件の裏側の真相が表に出て、全員ではなくとも結果的に国民からの支持を得た。
交流のない軍部の部下達の意識も少しずつ変わりつつある。
自分は誰についていくべきか、部下達は考える時期なのかもしれない。
「…感謝や期待など思いもしなかった」
「こうして少しずつ、理解してくれる人が増えたらいいですね」
「あぁ、そう簡単にはいかないだろうが…
全員ではなくとも理解してくれる国民がいることは有り難い」
素直にこれは嬉しく思った。
そう簡単には意識を変えることは出来ないだろうが、前に進む勇気を与えてくれた。
仕事の休憩時間や帰って来てから勉強する日々。
今はまだリザの手伝いや護衛が主なので自分の仕事はあまり忙しいとは言えない。
申し訳ない気持ちもあるが、今は勉強が自分に出来ることだとアルは勉強する。
時々ではあるが、ロイやヒューズなども勉強を見てくれる。
ハボックに至っては“教えるのは無理だから”と昼食や飲み物をお詫びとして奢ってくれた。
「アル、今日だったよな?
仕事はもういいから行きなさい。
少し遠いからハボックに送るように頼んどいたから」
「あ、はい…
ありがとうございます」
敬礼してアルは大総統室から出て行く。
今日は筆記試験があり、ハボックに軍の車で教習所まで送ってもらう。
「アルのことだから1回で受かるだろうが、問題は時間なくて勉強できてないんだよな。
集中力はあるから大丈夫かとは思うが…」
「そうですね。
勉強時間は普通の人より少ないですし」
「休みにしてもよかったんだが‥‥」
「何故しなかったんですか?」
「僕は必要なくなりましたか?と泣かれて…」
「それでは休みに出来ませんね」
「あぁ、宥めるのが大変だったよ」
「まるでお父さんですね」
「‥‥‥ι」
ロイは苦笑いを浮かべた。
「ホークアイ、さすがだな」
「ありがとうございます」
「大総統も凄かったけど、凄いです」
「大総統もしたんですか?
珍しいですね」
「一応、見本に…」
「どうだったんですか?」
「久しぶりだったから少し外れた」
「そうなんですか?
真ん中でしたよ?」
「いや、あれは真ん中より外れてる。
あ~あ…また練習しようかな。
なんか悔しい」
不満そうなロイにリザは微笑む。
「私がお教えしましょうか?」
「…それは勘弁してくれ」
「あら、残念です」
ロイは苦笑いを浮かべた。
「銃でストレス解消になりそうだ。
上層部の奴等の顔写真を的にしたらスッキリしそうだ」
「大総統、冗談になりませんよ…」
「ふははっ!」
「まだ射撃しますか?」
「そうだな、少しやろうかな」
リザが銃弾を入れてロイに銃を手渡す。
リザもロイの射撃姿を見るのは初めてだったりする。
(体術だったり、射撃姿を見るのは初めてなだけあって新鮮ね。
こういう真面目な横顔は好き…)
微かに口元を緩め、リザはロイの姿を見つめていた。
「あ~、やっぱり外した」
「それでも久々のわりに3発当ててるじゃないですか。
これでパーフェクトだったら私の立場がありません」
「確かにそうだな。
久々だと手が痛い」
「大丈夫ですか?」
「平気平気。
ストレス解消したところで戻ろうか」
「はい」
「そうですね」
補佐官を連れてロイが出て行く。
「おいおい、嘘だろう!!?」
「あれで久々の銃なのかよ…」
「ははっ、大総統の地位に上がるだけはあるってことかよ」
敬礼を忘れるくらい唖然としていた。
大総統室に戻るとリザはロイに新聞を手渡す。
「まだ読んでいないかと思ったので…」
「これは?
あぁ、そうか。
ありがとう、すっかり見るの忘れてたよ」
取材を受けた新聞社の発行した新聞。
一面にマリア・ロスの写真と謝罪文が載っており、更には補佐官との写真と仲間達との写真に加え、対談文が載っている。
きちんと約束は守ってくれたようだ。
「大総統、次のページもご覧ください」
「次のページ?」
不思議に思いながら開いた。
“私達はこの大総統なら希望の道を開いてくれるのではないかと期待をしています。
短い対談ではありましたが、包み隠さずに真実を話してくれたと信じています。
部下を思いやる心と秘めた熱意、この方なら国を託してみてもいいかと思いました。”
あの記者からの対談後のコメントが載せられていた。
そして、その下には大総統に宛てた手紙。
“娘から話を聞いた時は驚き、そして、感謝でいっぱいです。
娘を助けてくださってありがとうございました。
この場を借りてお礼を言わせてください。
軍人でもあなたのような上官に娘が恵まれたこと、感謝します。
専属ではない部下である娘を助けてくださった貴方を私達は信じます。
私達の宝を守ってくれた若き大総統に心から感謝します。”
ロスの母親からの手紙が載せられていた。
これによって事件の裏側の真相が表に出て、全員ではなくとも結果的に国民からの支持を得た。
交流のない軍部の部下達の意識も少しずつ変わりつつある。
自分は誰についていくべきか、部下達は考える時期なのかもしれない。
「…感謝や期待など思いもしなかった」
「こうして少しずつ、理解してくれる人が増えたらいいですね」
「あぁ、そう簡単にはいかないだろうが…
全員ではなくとも理解してくれる国民がいることは有り難い」
素直にこれは嬉しく思った。
そう簡単には意識を変えることは出来ないだろうが、前に進む勇気を与えてくれた。
仕事の休憩時間や帰って来てから勉強する日々。
今はまだリザの手伝いや護衛が主なので自分の仕事はあまり忙しいとは言えない。
申し訳ない気持ちもあるが、今は勉強が自分に出来ることだとアルは勉強する。
時々ではあるが、ロイやヒューズなども勉強を見てくれる。
ハボックに至っては“教えるのは無理だから”と昼食や飲み物をお詫びとして奢ってくれた。
「アル、今日だったよな?
仕事はもういいから行きなさい。
少し遠いからハボックに送るように頼んどいたから」
「あ、はい…
ありがとうございます」
敬礼してアルは大総統室から出て行く。
今日は筆記試験があり、ハボックに軍の車で教習所まで送ってもらう。
「アルのことだから1回で受かるだろうが、問題は時間なくて勉強できてないんだよな。
集中力はあるから大丈夫かとは思うが…」
「そうですね。
勉強時間は普通の人より少ないですし」
「休みにしてもよかったんだが‥‥」
「何故しなかったんですか?」
「僕は必要なくなりましたか?と泣かれて…」
「それでは休みに出来ませんね」
「あぁ、宥めるのが大変だったよ」
「まるでお父さんですね」
「‥‥‥ι」
ロイは苦笑いを浮かべた。