第②話
夢小説設定
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体術に優れていても力の差があり、ロイも本気を出してはいないだろう。
アルもそれに気づいているが、それなりに自信があるだけに悔しいようだ。
「俺な、ロイに銃と体術で勝ったことないんだわ」
「「えっ…」」
「隠してるけど、ロイは銃の腕もいいし。
体術も意外とよくて士官学校では教官に誉められることも多かったはずだ」
「…パーフェクト人間?」
「あの顔だから女にもモテるし、そのせいで俺以外には嫌われてたな。
不貞腐れた顔でよく“おまえは物好きだ、俺なんかといる”なんてよく言ってた」
「「………。」」
ヒューズがいなかったら更に孤独を感じていたんだろうと少し切なくなる。
「それでは更に風当たりが強いと錬金術以外は隠し、更にはサボリ魔を演じた。
まぁ、実際に書類の仕事は好まないらしいけどな。
ロイは頭脳派なくせに戦闘派でもあるんだよ」
ヒューズはロイをよく理解していた。
笑みを浮かべるロイに楽しそうだと思いながら見つめていた。
「少しだけ、ここを頼めるかしら?」
「分かりました」
護衛を任せてリザは司令部に入って行く。
荒い息遣いで座り込んでいると、目の前にリザがやって来た。
「はい、どうぞ」
「ありがとう」
「アルフォンスくんには紅茶よ」
「あ、ありがとうございます」
飲み物を淹れて来たらしく、そのタイミングが絶妙なのはさすがである。
「飲み終わったら仕事ですよ?」
「あぁ、分かっているさ」
「付き合わせてしまって…」
「構わないよ。
気晴らしになるし、鍛えてあげようか」
「本当にいいんですか?」
「あぁ、時間がある時でなら…」
「‥‥甘えてもいいんでしょうか?」
「もちろん」
「お言葉に甘えてお願いします」
ペコリとアルは頭を下げた。
どれだけロイが実力あるのか、相手にして1分もしないうちに分かった。
経験や年齢に差があっても1発も掠りもしなかったのだから。
ここで敬礼でないのがアルの慣れてない証拠だ。
こんなものに慣れる必要はないと思ってるロイは素直に可愛いと思った。
「あの、甘えついでというか…
もうひとつあるんですけど」
「なんだ?」
「‥‥銃の使い方が分からなくて。
さすがに使えないのはまずいかと」
「あぁ、そうか…
ついでに教えてやろう。
ある程度の腕と知識を得たらホークアイに交代しよう。
ホークアイもそれでいいだろう?
君の指導はかなり厳しいからな」
「いいんですか?」
「あぁ、私の気晴らしだよ」
「ありがとうございます」
「大総統がそれでいいなら私は構いませんが、厳しいですか?」
「…軍人としては悪くはないさ」
軍人相手にはそれでもいいが、知識も無知に近いアルには厳しすぎるとロイは思ったのだろう。
アルなら耐えられるだろうが、可哀想だと思っての行動だ。
自分にも他人にも厳しいリザらしいが、それを知ってるヒューズ達は苦笑いしていた。
大総統室の前にいる人物を見て立ち止まった。
「アームストロング、どうしたんだ?」
「あ、はい。
提出して来ましたので報告に」
「あぁ、そうか…」
「それから、査定の‥‥」
「そうだったな。
とりあえず、中に入りなさい」
「はっ!」
敬礼してアームストロングは大総統室に入る。
ロイが席に着くと査定の書類をロイに手渡す。
書類を見る間もなく、印を押して手渡す。
「君の実力はよく分かっているから。
あまり建物を破壊しないようにな」
「それが我輩の錬金術ですから」
「脱がんでいい、脱がんで!!」
「…そうですか」
脱ぎそうになったアームストロングを止めるロイだった。
「…大総統」
「ん?」
「姉上が無礼をしたようで。
お怪我はございませんか?」
「あぁ、心配ない。
君が謝ったら怒るんじゃないか?」
「そうだと思いますが、我輩はどんな理由でも大総統に軍刀を向けるのは…」
「分かっているさ。
でも、君の姉上殿に認めてもらった。
それは対価だとは思わないかね?」
「姉上が認めたのですか!!?」
滅多に認めたない上に若造と言っていた相手なので尚更、驚いたのだろう。
アルもそれに気づいているが、それなりに自信があるだけに悔しいようだ。
「俺な、ロイに銃と体術で勝ったことないんだわ」
「「えっ…」」
「隠してるけど、ロイは銃の腕もいいし。
体術も意外とよくて士官学校では教官に誉められることも多かったはずだ」
「…パーフェクト人間?」
「あの顔だから女にもモテるし、そのせいで俺以外には嫌われてたな。
不貞腐れた顔でよく“おまえは物好きだ、俺なんかといる”なんてよく言ってた」
「「………。」」
ヒューズがいなかったら更に孤独を感じていたんだろうと少し切なくなる。
「それでは更に風当たりが強いと錬金術以外は隠し、更にはサボリ魔を演じた。
まぁ、実際に書類の仕事は好まないらしいけどな。
ロイは頭脳派なくせに戦闘派でもあるんだよ」
ヒューズはロイをよく理解していた。
笑みを浮かべるロイに楽しそうだと思いながら見つめていた。
「少しだけ、ここを頼めるかしら?」
「分かりました」
護衛を任せてリザは司令部に入って行く。
荒い息遣いで座り込んでいると、目の前にリザがやって来た。
「はい、どうぞ」
「ありがとう」
「アルフォンスくんには紅茶よ」
「あ、ありがとうございます」
飲み物を淹れて来たらしく、そのタイミングが絶妙なのはさすがである。
「飲み終わったら仕事ですよ?」
「あぁ、分かっているさ」
「付き合わせてしまって…」
「構わないよ。
気晴らしになるし、鍛えてあげようか」
「本当にいいんですか?」
「あぁ、時間がある時でなら…」
「‥‥甘えてもいいんでしょうか?」
「もちろん」
「お言葉に甘えてお願いします」
ペコリとアルは頭を下げた。
どれだけロイが実力あるのか、相手にして1分もしないうちに分かった。
経験や年齢に差があっても1発も掠りもしなかったのだから。
ここで敬礼でないのがアルの慣れてない証拠だ。
こんなものに慣れる必要はないと思ってるロイは素直に可愛いと思った。
「あの、甘えついでというか…
もうひとつあるんですけど」
「なんだ?」
「‥‥銃の使い方が分からなくて。
さすがに使えないのはまずいかと」
「あぁ、そうか…
ついでに教えてやろう。
ある程度の腕と知識を得たらホークアイに交代しよう。
ホークアイもそれでいいだろう?
君の指導はかなり厳しいからな」
「いいんですか?」
「あぁ、私の気晴らしだよ」
「ありがとうございます」
「大総統がそれでいいなら私は構いませんが、厳しいですか?」
「…軍人としては悪くはないさ」
軍人相手にはそれでもいいが、知識も無知に近いアルには厳しすぎるとロイは思ったのだろう。
アルなら耐えられるだろうが、可哀想だと思っての行動だ。
自分にも他人にも厳しいリザらしいが、それを知ってるヒューズ達は苦笑いしていた。
大総統室の前にいる人物を見て立ち止まった。
「アームストロング、どうしたんだ?」
「あ、はい。
提出して来ましたので報告に」
「あぁ、そうか…」
「それから、査定の‥‥」
「そうだったな。
とりあえず、中に入りなさい」
「はっ!」
敬礼してアームストロングは大総統室に入る。
ロイが席に着くと査定の書類をロイに手渡す。
書類を見る間もなく、印を押して手渡す。
「君の実力はよく分かっているから。
あまり建物を破壊しないようにな」
「それが我輩の錬金術ですから」
「脱がんでいい、脱がんで!!」
「…そうですか」
脱ぎそうになったアームストロングを止めるロイだった。
「…大総統」
「ん?」
「姉上が無礼をしたようで。
お怪我はございませんか?」
「あぁ、心配ない。
君が謝ったら怒るんじゃないか?」
「そうだと思いますが、我輩はどんな理由でも大総統に軍刀を向けるのは…」
「分かっているさ。
でも、君の姉上殿に認めてもらった。
それは対価だとは思わないかね?」
「姉上が認めたのですか!!?」
滅多に認めたない上に若造と言っていた相手なので尚更、驚いたのだろう。