第②話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
店の外が騒がしく、確認する前に店の扉が開いた。
「大総統、息抜きですか?」
「何か一言!」
「取材をしたいのですが…」
「ノーコメント。
すべて断ったはずだが?」
「何故、取材を嫌うんですか?」
「断りもなしに追いかけるのは好まない。
…潰されてもいいなら好きにすればいい」
ロイの放った一言に固まり、即座に逃げて行った。
「大総統、脅すのは…」
「取材なんて面倒。
追いかけ回されるなんて私は嫌だね」
「それは同感ですが、変なことを書かれたらどうするんですか」
「書きたければ書けばいいさ。
あんなのに構ってる時間が勿体ない。
新聞の取材は受けたし、問題ないだろう?
あれが仕事だとしても限度がある。
仕事なら嘘を書いていいと言うのか?
それで被害に遭った人はどんな思いをするんだ?
軍人ならそれも仕方ないだろうが、一般人にそれをするのは間違っている。
私は週刊誌は信じないし、嫌いだ」
不快そうに顔を歪め、ロイはリザを見る。
リザはため息をつき、苦笑いする。
「まったく、あなたという人は…」
「私は盗聴されそうになったんだぞ?
軍人に盗聴しようとするなど、いい度胸だ。
犯罪だし、卑怯だ。
それが犯人なら盗聴も許されるだろうが、私が何をした?
確かに女性とは情報の報酬として食事などには行ったが…」
「盗聴されそうになったんですか?」
「あぁ、すぐに気づいて燃やしたけどな。
盗聴機も実行犯も。
もちろんすぐに捕まえたさ」
捕まった全員が燃やされていたとリザが思い出す。
「大総統と同感」
「まぁ、そうよねぇ…」
「真実を追求するのは悪いことではないけど限度もあるし」
「真実なら仕方ないとして嘘も信憑性がないのも書くのもあるからな」
同意してもらえるとロイは微かに口元を緩めた。
「そういや、大総統。
その少年はあんたの子供か?」
「ぶっ!
ゴホッ…ゴホッ…」
吹き出しそうになり、ロイは咳き込む。
「大総統、大丈夫ですか?」
「子供って…
僕が大総統の?」
アルは唖然としていた。
親子に見えるほど、仲良さげに見えたのだろうか。
「コホンッ…
あぁ、悪かった。
もう大丈夫だ」
「…はい」
リザがロイの背中から手を離す。
「私はまだ独身だ。
私と髪色も違うではないか」
「いや、奥さんに似たのかと」
「奥さん?」
「そこにいる補佐官。
違うのか?」
「当たり前だ!
彼女は私の補佐官であって、彼女でもましてや妻ではない。
確かに美人だが、彼女はずっと私の副官をしていたリザ・ホークアイだ。
そして、この子は私の子供でもない。
アルフォンス・エルリック。
正真正銘、鋼の錬金術師の実弟だ!」
叫ぶようにロイは言い放つ。
「大総統、落ち着いてください」
「これが落ち着いてられるか!
私はまだ独身だ!!
君も私の妻に間違えられたんだぞ!!?」
「考えように寄ってはいいと思いますが」
「はっ?」
「この前は何歳に間違えられました?」
「‥‥23歳」
拗ねたように呟くようにロイが言う。
不機嫌そうにロイはリザを見る。
「若く見られていいじゃないですか」
「…君は私が気にしてることを」
「あなたが気にしすぎなんですよ」
「笑って言うな」
「失礼しました」
微かに笑みを浮かべているリザに諦めたようにロイはため息をついた。
「いつもそうだ、未だに20代前半に間違えられる」
「いいではありませんか。
中身が若い証拠ですよ」
「…それは子供っぽいと言いたいのか?」
「まぁ、それは否定しません」
「‥‥そこは否定して欲しいな」
「分かりました、それは違います」
「…バカにされてる気がする」
「冗談はともかく、若く見られるのは何も悪いことばかりではありませんよ。
若くて素敵な大総統になってください。
有言実行、あなたはやり遂げるでしょう?
若く見られるなら、若い方達の関心も高まります。
あなたは一般的に顔が整ってますし、女性に好かれるタイプですからね」
長年の付き合いからか、リザはロイを宥めるのがうまい。
「もういいや。
君には何を言っても敵わないだろうからね。
それに、君が褒めてくれるのは珍しい」
「きちんとやれば褒めますよ」
「…あのねぇ」
「失礼しました」
これが2人の言葉遊びなのだろう。
「大総統、息抜きですか?」
「何か一言!」
「取材をしたいのですが…」
「ノーコメント。
すべて断ったはずだが?」
「何故、取材を嫌うんですか?」
「断りもなしに追いかけるのは好まない。
…潰されてもいいなら好きにすればいい」
ロイの放った一言に固まり、即座に逃げて行った。
「大総統、脅すのは…」
「取材なんて面倒。
追いかけ回されるなんて私は嫌だね」
「それは同感ですが、変なことを書かれたらどうするんですか」
「書きたければ書けばいいさ。
あんなのに構ってる時間が勿体ない。
新聞の取材は受けたし、問題ないだろう?
あれが仕事だとしても限度がある。
仕事なら嘘を書いていいと言うのか?
それで被害に遭った人はどんな思いをするんだ?
軍人ならそれも仕方ないだろうが、一般人にそれをするのは間違っている。
私は週刊誌は信じないし、嫌いだ」
不快そうに顔を歪め、ロイはリザを見る。
リザはため息をつき、苦笑いする。
「まったく、あなたという人は…」
「私は盗聴されそうになったんだぞ?
軍人に盗聴しようとするなど、いい度胸だ。
犯罪だし、卑怯だ。
それが犯人なら盗聴も許されるだろうが、私が何をした?
確かに女性とは情報の報酬として食事などには行ったが…」
「盗聴されそうになったんですか?」
「あぁ、すぐに気づいて燃やしたけどな。
盗聴機も実行犯も。
もちろんすぐに捕まえたさ」
捕まった全員が燃やされていたとリザが思い出す。
「大総統と同感」
「まぁ、そうよねぇ…」
「真実を追求するのは悪いことではないけど限度もあるし」
「真実なら仕方ないとして嘘も信憑性がないのも書くのもあるからな」
同意してもらえるとロイは微かに口元を緩めた。
「そういや、大総統。
その少年はあんたの子供か?」
「ぶっ!
ゴホッ…ゴホッ…」
吹き出しそうになり、ロイは咳き込む。
「大総統、大丈夫ですか?」
「子供って…
僕が大総統の?」
アルは唖然としていた。
親子に見えるほど、仲良さげに見えたのだろうか。
「コホンッ…
あぁ、悪かった。
もう大丈夫だ」
「…はい」
リザがロイの背中から手を離す。
「私はまだ独身だ。
私と髪色も違うではないか」
「いや、奥さんに似たのかと」
「奥さん?」
「そこにいる補佐官。
違うのか?」
「当たり前だ!
彼女は私の補佐官であって、彼女でもましてや妻ではない。
確かに美人だが、彼女はずっと私の副官をしていたリザ・ホークアイだ。
そして、この子は私の子供でもない。
アルフォンス・エルリック。
正真正銘、鋼の錬金術師の実弟だ!」
叫ぶようにロイは言い放つ。
「大総統、落ち着いてください」
「これが落ち着いてられるか!
私はまだ独身だ!!
君も私の妻に間違えられたんだぞ!!?」
「考えように寄ってはいいと思いますが」
「はっ?」
「この前は何歳に間違えられました?」
「‥‥23歳」
拗ねたように呟くようにロイが言う。
不機嫌そうにロイはリザを見る。
「若く見られていいじゃないですか」
「…君は私が気にしてることを」
「あなたが気にしすぎなんですよ」
「笑って言うな」
「失礼しました」
微かに笑みを浮かべているリザに諦めたようにロイはため息をついた。
「いつもそうだ、未だに20代前半に間違えられる」
「いいではありませんか。
中身が若い証拠ですよ」
「…それは子供っぽいと言いたいのか?」
「まぁ、それは否定しません」
「‥‥そこは否定して欲しいな」
「分かりました、それは違います」
「…バカにされてる気がする」
「冗談はともかく、若く見られるのは何も悪いことばかりではありませんよ。
若くて素敵な大総統になってください。
有言実行、あなたはやり遂げるでしょう?
若く見られるなら、若い方達の関心も高まります。
あなたは一般的に顔が整ってますし、女性に好かれるタイプですからね」
長年の付き合いからか、リザはロイを宥めるのがうまい。
「もういいや。
君には何を言っても敵わないだろうからね。
それに、君が褒めてくれるのは珍しい」
「きちんとやれば褒めますよ」
「…あのねぇ」
「失礼しました」
これが2人の言葉遊びなのだろう。