第①話
夢小説設定
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悪い人ではないのだが、扱いが困難なのは事実だろう。
「…この件に関しては後だな。
もう考えたくない。
就任式当日から憂鬱になるなんて‥‥」
何度ため息をついたか分からない。
「大総統、資料なんですが…」
「あぁ、ありがとう。
先程の書類だが…」
「は、はい!」
((‥‥そんなに緊張する?))
アルの様子に苦笑いを浮かべる。
「とても分かりやすくてよかったよ。
はい、提出しておいで」
「はい!」
サインと印を押して書類を手渡す。
嬉しそうに微笑み、大総統室から出て行った。
「…甘いかな」
「いえ、今はこれくらいがいいかと」
「誉めて伸ばす?」
「それもありかと。
いいところはいいと、ダメなところはきちんと言ってあげるのもアルフォンスくんの為です」
「…そうだな。
あの旅をして来たのだから厳しすぎても大丈夫だろう」
「そう言いながらも厳しくはするつもりはないんでしょう?」
肩をすくめてリザを見つめた。
大総統室で仕事をしていると扉がノックされた。
「大総統、失礼します。
取材の方がお見えになりました」
「…通してくれ」
アルに連れられて取材記者とカメラマンが入って来た。
「お忙しいところを申し訳ありません」
「いえ、構いませんよ」
立ち上がり、ソファに移動する。
「――大総統」
「ん?」
「ボタンが外れています」
「あぁ、すまない」
「これでいいですよ。
飲み物は紅茶でいいですか?」
「あぁ、頼むよ」
リザにボタンをしてもらい、ソファに腰掛けた。
「…どうぞ」
「あ、ありがとうございます」
リザの淹れた紅茶を飲む。
「茶葉を変えた?」
「あ、はい」
「前の方が私は好きなんだが…」
「分かりました。
そう伝えておきますよ」
まるで夫婦のような関係だと知らない者には思える。
女性記者で視線を感じるとロイは穏やかな微笑みを浮かべた。
ロイの微笑みには女性記者をも魅了する。
「あ、まずは、大総統就任おめでとうございます」
「ありがとうございます」
「大総統になって見てどうですか?」
「そうですね、まだ実感がないというのが印象でしょうか」
「大総統就任したばかりですもんね。
生活で変わったことはありますか?」
「それは多少なり変わりますよ」
偽りの仮面を被り、素顔は見せない。
「補佐官の方は2人ですか?」
「…はい」
「大総統も史上最年少ですが、補佐官も若いんですね」
「私は年齢にはこだわりがないんで。
有能だから私の補佐官にいるんですよ」
微かにロイの眼が鋭くなる。
「出来れば紹介して欲しいんですが…」
「私の右後ろにいるのがリザ・ホークアイ。
女性なので年齢は控えさせてもらいます。
左側にいるのが、アルフォンス・エルリック」
「…エルリック?
鋼の錬金術師と関係は?」
「彼の弟ですよ。
兄の方は派手ですが、こちらは穏やかな性格で有能で助かってますよ」
取材の質問に対して答えてゆく。
「…この件に関しては後だな。
もう考えたくない。
就任式当日から憂鬱になるなんて‥‥」
何度ため息をついたか分からない。
「大総統、資料なんですが…」
「あぁ、ありがとう。
先程の書類だが…」
「は、はい!」
((‥‥そんなに緊張する?))
アルの様子に苦笑いを浮かべる。
「とても分かりやすくてよかったよ。
はい、提出しておいで」
「はい!」
サインと印を押して書類を手渡す。
嬉しそうに微笑み、大総統室から出て行った。
「…甘いかな」
「いえ、今はこれくらいがいいかと」
「誉めて伸ばす?」
「それもありかと。
いいところはいいと、ダメなところはきちんと言ってあげるのもアルフォンスくんの為です」
「…そうだな。
あの旅をして来たのだから厳しすぎても大丈夫だろう」
「そう言いながらも厳しくはするつもりはないんでしょう?」
肩をすくめてリザを見つめた。
大総統室で仕事をしていると扉がノックされた。
「大総統、失礼します。
取材の方がお見えになりました」
「…通してくれ」
アルに連れられて取材記者とカメラマンが入って来た。
「お忙しいところを申し訳ありません」
「いえ、構いませんよ」
立ち上がり、ソファに移動する。
「――大総統」
「ん?」
「ボタンが外れています」
「あぁ、すまない」
「これでいいですよ。
飲み物は紅茶でいいですか?」
「あぁ、頼むよ」
リザにボタンをしてもらい、ソファに腰掛けた。
「…どうぞ」
「あ、ありがとうございます」
リザの淹れた紅茶を飲む。
「茶葉を変えた?」
「あ、はい」
「前の方が私は好きなんだが…」
「分かりました。
そう伝えておきますよ」
まるで夫婦のような関係だと知らない者には思える。
女性記者で視線を感じるとロイは穏やかな微笑みを浮かべた。
ロイの微笑みには女性記者をも魅了する。
「あ、まずは、大総統就任おめでとうございます」
「ありがとうございます」
「大総統になって見てどうですか?」
「そうですね、まだ実感がないというのが印象でしょうか」
「大総統就任したばかりですもんね。
生活で変わったことはありますか?」
「それは多少なり変わりますよ」
偽りの仮面を被り、素顔は見せない。
「補佐官の方は2人ですか?」
「…はい」
「大総統も史上最年少ですが、補佐官も若いんですね」
「私は年齢にはこだわりがないんで。
有能だから私の補佐官にいるんですよ」
微かにロイの眼が鋭くなる。
「出来れば紹介して欲しいんですが…」
「私の右後ろにいるのがリザ・ホークアイ。
女性なので年齢は控えさせてもらいます。
左側にいるのが、アルフォンス・エルリック」
「…エルリック?
鋼の錬金術師と関係は?」
「彼の弟ですよ。
兄の方は派手ですが、こちらは穏やかな性格で有能で助かってますよ」
取材の質問に対して答えてゆく。