第⑨話
夢小説設定
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だからこそ、出来る限りはしてあげたいと思う。
いつか国民に心から笑顔が戻るようにと願ながら…。
「大総統、また上層部の方々が…
追い返しますか?」
「あぁ、追い返してくれ」
ロスが大総統室から出ると何やら騒ぎ声が聞こえる。
「なんというか、逞しいよな…」
「いいじゃないか」
「まぁ、おまえさんを信頼してるようだからな」
微かに笑みを浮かべてロイは楽しそうだ。
ロイの仲間達との共通点があるとすれば、ロイを心から信頼していて正義感があるということだろうか。
しばらくして静寂が戻り、自分が出来ることはしたつもりだが、これは個人的な意見なので分からない。
他人からの意見はまた違うかもしれないから。
復旧作業の状況はブレダを通して報告を受けているが、心配でないと言えば嘘になる。
復旧作業も一時的なものでそこから先は本人達次第だろう。
(…また文句を言ってるみたいだな)
大総統室から聞こえる大きな声にため息をついた。
大総統という立場から今までのように行くのは難しいから支援という形でしか支えることは出来ない。
だから、ロイの代わりに部下達が動いているのだが。
改正したいことも含めて変えなければいけないことは山ほどある。
期待はプレッシャーにもなるが、逆に力にもなる。
「…っくしゅ!」
「アル、大丈夫か?
雨で濡れたからな」
「平気ですよ」
「熱はないみたいだな」
アルの額に触れて顔を覗き込む。
「気分は悪くないか?」
「大丈夫です」
「君はすぐに無理をするから心配になる。
私の補佐官は全員だが」
「それはおまえさんもだろ、ロイ」
ヒューズの言葉に違うとは言えず、苦笑いを浮かべた。
「気になるのは分かりますが、あなたがそんな顔をしていたら不安にさせてしまいますよ」
「…そうだな」
リザの言葉にロイは苦笑いし、不器用な慰めだと気づいている。
「気分転換に視察にでも行きますか?」
「珍しいな」
「たまにはいいかと…」
微かに笑みを浮かべるロイに表情には出さないが、リザも嬉しそうだった。
マリアに留守を頼み、ロイはリザとアルと共に視察。
「まだ何とも言えんが、今のところは順調のようだ」
「天候に崩れもないのもいいのかもしれませんね」
「アームストロング大佐も居ますから、復旧は予定より早いみたいですよ」
アームストロングの活躍で復旧の方は順調のようだ。
天候にも恵まれて復旧は順調に進んでいて、避難所から仮の住宅に移動した。
アームストロングを中心に軍人と住民にボランティアの人々も協力してくれていた。
ある程度の復旧が終わるとアームストロングは部下達を連れて中央司令部に帰って来た。
地元の軍人と住民にボランティアであとは問題ないだろうと判断した。
「はぁ~っ」
仕事も一段落し、万年筆を机に置いてため息をつく。
ロイは天気のいい空を窓から見つめた。
(‥‥暇だ。
いや、私が用事を頼んだのだが)
話し相手もいなくて文を読む気にならず、ロイは大総統室から出た。
引き止められたが、大丈夫だと言って1人で移動。
(そういえば、1人で行動するなんて久々だな。
…たまにはいいよな?)
こっそりとロイは中央司令部の裏口から出た。
軍服では大総統だとすぐにバレてしまうので私服に着替え、伊達眼鏡と髪型の分け目を変えてちょっとした変装。
(たまには我儘を許してくれ。
何となく、今は外に行きたい気分なんだ)
念の為に発火布を装着してから街中に出た。
「天気もいいし、こんなにのんびりと過ごせるのは久々だ」
心地よくて目を細めてロイは空を見上げた。
久々にこうして街中をのんびりと1人で歩く。
護衛も付けずに1人で自由に歩ける。
(今頃は探しているかもしれんな)
少しだけ罪悪感を感じたが、それでも今だけは自由な時間を楽しみたい。
「早く連れ戻さないと…!」
「リザちゃん、ロイの仕事は?」
「ほとんど終わってますけど…」
「だったら、別にいいんじゃねぇか?」
「何を呑気な!
何かあったらどうするんですか!!」
「ロイだって軍人だ。
自分の身くらい守れるさ。
それに、どうやら、軍服では行かなかったみたいだしな」
ヒューズの手にはロイの軍服があった。
「ですが‥‥」
「ロイなりに考えがあるんじゃねぇか?
それに、たまに羽を伸ばさせても罰は当たらんだろ」
「………。」
「有能な国家錬金術師がそう簡単にやられたりしませんよ」
ヒューズを護衛するようにアルもリザを説得。
いつか国民に心から笑顔が戻るようにと願ながら…。
「大総統、また上層部の方々が…
追い返しますか?」
「あぁ、追い返してくれ」
ロスが大総統室から出ると何やら騒ぎ声が聞こえる。
「なんというか、逞しいよな…」
「いいじゃないか」
「まぁ、おまえさんを信頼してるようだからな」
微かに笑みを浮かべてロイは楽しそうだ。
ロイの仲間達との共通点があるとすれば、ロイを心から信頼していて正義感があるということだろうか。
しばらくして静寂が戻り、自分が出来ることはしたつもりだが、これは個人的な意見なので分からない。
他人からの意見はまた違うかもしれないから。
復旧作業の状況はブレダを通して報告を受けているが、心配でないと言えば嘘になる。
復旧作業も一時的なものでそこから先は本人達次第だろう。
(…また文句を言ってるみたいだな)
大総統室から聞こえる大きな声にため息をついた。
大総統という立場から今までのように行くのは難しいから支援という形でしか支えることは出来ない。
だから、ロイの代わりに部下達が動いているのだが。
改正したいことも含めて変えなければいけないことは山ほどある。
期待はプレッシャーにもなるが、逆に力にもなる。
「…っくしゅ!」
「アル、大丈夫か?
雨で濡れたからな」
「平気ですよ」
「熱はないみたいだな」
アルの額に触れて顔を覗き込む。
「気分は悪くないか?」
「大丈夫です」
「君はすぐに無理をするから心配になる。
私の補佐官は全員だが」
「それはおまえさんもだろ、ロイ」
ヒューズの言葉に違うとは言えず、苦笑いを浮かべた。
「気になるのは分かりますが、あなたがそんな顔をしていたら不安にさせてしまいますよ」
「…そうだな」
リザの言葉にロイは苦笑いし、不器用な慰めだと気づいている。
「気分転換に視察にでも行きますか?」
「珍しいな」
「たまにはいいかと…」
微かに笑みを浮かべるロイに表情には出さないが、リザも嬉しそうだった。
マリアに留守を頼み、ロイはリザとアルと共に視察。
「まだ何とも言えんが、今のところは順調のようだ」
「天候に崩れもないのもいいのかもしれませんね」
「アームストロング大佐も居ますから、復旧は予定より早いみたいですよ」
アームストロングの活躍で復旧の方は順調のようだ。
天候にも恵まれて復旧は順調に進んでいて、避難所から仮の住宅に移動した。
アームストロングを中心に軍人と住民にボランティアの人々も協力してくれていた。
ある程度の復旧が終わるとアームストロングは部下達を連れて中央司令部に帰って来た。
地元の軍人と住民にボランティアであとは問題ないだろうと判断した。
「はぁ~っ」
仕事も一段落し、万年筆を机に置いてため息をつく。
ロイは天気のいい空を窓から見つめた。
(‥‥暇だ。
いや、私が用事を頼んだのだが)
話し相手もいなくて文を読む気にならず、ロイは大総統室から出た。
引き止められたが、大丈夫だと言って1人で移動。
(そういえば、1人で行動するなんて久々だな。
…たまにはいいよな?)
こっそりとロイは中央司令部の裏口から出た。
軍服では大総統だとすぐにバレてしまうので私服に着替え、伊達眼鏡と髪型の分け目を変えてちょっとした変装。
(たまには我儘を許してくれ。
何となく、今は外に行きたい気分なんだ)
念の為に発火布を装着してから街中に出た。
「天気もいいし、こんなにのんびりと過ごせるのは久々だ」
心地よくて目を細めてロイは空を見上げた。
久々にこうして街中をのんびりと1人で歩く。
護衛も付けずに1人で自由に歩ける。
(今頃は探しているかもしれんな)
少しだけ罪悪感を感じたが、それでも今だけは自由な時間を楽しみたい。
「早く連れ戻さないと…!」
「リザちゃん、ロイの仕事は?」
「ほとんど終わってますけど…」
「だったら、別にいいんじゃねぇか?」
「何を呑気な!
何かあったらどうするんですか!!」
「ロイだって軍人だ。
自分の身くらい守れるさ。
それに、どうやら、軍服では行かなかったみたいだしな」
ヒューズの手にはロイの軍服があった。
「ですが‥‥」
「ロイなりに考えがあるんじゃねぇか?
それに、たまに羽を伸ばさせても罰は当たらんだろ」
「………。」
「有能な国家錬金術師がそう簡単にやられたりしませんよ」
ヒューズを護衛するようにアルもリザを説得。