第⑨話
夢小説設定
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ロイは両手に発火布、リザは愛用している銃を手に背中合わせに攻撃する。
「久しぶりだな、こういうのは」
「腕は鈍っていないようですね」
「私を誰だと思っているんだ。
そこらへんにいる馬鹿と一緒にするな」
「そうですね」
話しながらも1匹も逃がすことなく、攻撃してゆく。
ロイの炎が巣だけを狙い、木は微かに焦げただけだった。
「一斉に来るだけ無駄なんだがな」
爆発音と共に炎が上がり、蜂を焼く。
「蜂の丸焼きだな」
「ほかにも巣があるか確認した方がよさそうですね」
「そうだな」
ロイがハボックに視線を移す。
ハボックはブレダとヒュリーと共に見回りに行く。
蜂の巣と死骸を片付けるが、ほとんど炭か形がないものになっていたが。
「怪我はございませんか?」
「あ、はい‥‥」
「大丈夫です」
国民達は唖然としていた。
ロイは微かに顔を歪め、睨むように公園の木を見つめていた。
「ロイさん?」
「…怪しいな。
街中の公園にそう簡単に蜂の巣が出来るなんて。
民家の屋根裏などは聞いたことがあるが」
「意図的に?」
「でも、何の為にこんなことを…」
「私を大総統から降ろす為に。
騒ぎを起こして責任を問う。
国民が巻き込まれたとなれば、国民の支持率も低下する。
上層部は最後まで公園を建てるのは反対だったし、ヒューズも含めて私の味方をする者が気にくわないのだろうな」
淡々とした口調ではあるが、瞳から怒りが込み上げている。
「…自分の利益などの為に国民を利用しようとは。
運が悪ければ命を落としたんだぞ?」
低い声には怒りが含んでいる。
(あ~あ…ロイの奴が大目に見てたのになぁ。
これはロイが本気になるかな)
(まぁ、切られても自業自得ですね)
(キレちゃってんな、大総統)
ロイの味方であり、上層部を庇う者は誰1人いない。
その怒りも自分の為ではなく、国民を守る為とはロイらしい。
「‥‥犯人を探し出してやろうではないか。
この私に挑戦するとはいい度胸だ。
随分と甘く見られているようだからな」
ロイの言葉の意味はヒューズと長年専属部下をしていた者達には伝わる。
そして、エルリック兄弟にも。
“密かな犯人探し”
「腹立たしい…。
子供達の未来をも奪おうとしたなら‥‥犯人の未来も奪ってやろうか」
「大総統‥‥仮にも国民の前でその口調はどうかと思いますが」
「では、君は苛立たないのか?
リザ・ホークアイ」
「まさか。
ですが、国民を不安にさせないのも大総統の仕事ですから」
「まったく、君は手厳しいな」
苦笑いし、ロイはリザを見つめる。
「国民の前ではないなら何をしても構いませんよ」
「リザちゃん、その発言の方が問題あると思うが…」
「ふっ、はは!」
リザの発言にロイは笑う。
国民の為に仲間達と共にゆっくりと確実に歩もう…。
人々の命を奪うことはもうしたくないから‥‥。
雰囲気が穏やかになり、怒りもロイから感じられなくなった。
正確には怒りを胸の奥に隠したのだろう。
「うわぁっ!!?」
悲鳴が聞こえ、振り返る。
「「アルっ!!」」
ロイとエドの声が見事にハモる。
木に登っていたアルが枝が折れて落ちそうになる。
アルの腕には仔猫が抱かれていて落ちそうになる。
錬金術を使う時間はなく、同時にロイとエドが走り出す。
鈍い音と悲鳴が公園に響く。
「‥‥っ‥」
「何とか、間に合ったな…」
アルはロイの腕の中にいて、エドは間に合わず。
「ロイ、ナイスキャッチ!」
ロイは安堵の息をつき、ヒューズの言葉に苦笑いする。
「ロイさんっ!
アルフォンスくん!!
怪我は…?」
「僕はマスタングさんが庇ってくれたので‥‥」
「私も大丈夫だ」
リザが安堵の息をつき、座り込んだ。
((親子だ‥‥))
(やっぱり、親子みたいだな)
国民と軍人は同じことを思う。
「久しぶりだな、こういうのは」
「腕は鈍っていないようですね」
「私を誰だと思っているんだ。
そこらへんにいる馬鹿と一緒にするな」
「そうですね」
話しながらも1匹も逃がすことなく、攻撃してゆく。
ロイの炎が巣だけを狙い、木は微かに焦げただけだった。
「一斉に来るだけ無駄なんだがな」
爆発音と共に炎が上がり、蜂を焼く。
「蜂の丸焼きだな」
「ほかにも巣があるか確認した方がよさそうですね」
「そうだな」
ロイがハボックに視線を移す。
ハボックはブレダとヒュリーと共に見回りに行く。
蜂の巣と死骸を片付けるが、ほとんど炭か形がないものになっていたが。
「怪我はございませんか?」
「あ、はい‥‥」
「大丈夫です」
国民達は唖然としていた。
ロイは微かに顔を歪め、睨むように公園の木を見つめていた。
「ロイさん?」
「…怪しいな。
街中の公園にそう簡単に蜂の巣が出来るなんて。
民家の屋根裏などは聞いたことがあるが」
「意図的に?」
「でも、何の為にこんなことを…」
「私を大総統から降ろす為に。
騒ぎを起こして責任を問う。
国民が巻き込まれたとなれば、国民の支持率も低下する。
上層部は最後まで公園を建てるのは反対だったし、ヒューズも含めて私の味方をする者が気にくわないのだろうな」
淡々とした口調ではあるが、瞳から怒りが込み上げている。
「…自分の利益などの為に国民を利用しようとは。
運が悪ければ命を落としたんだぞ?」
低い声には怒りが含んでいる。
(あ~あ…ロイの奴が大目に見てたのになぁ。
これはロイが本気になるかな)
(まぁ、切られても自業自得ですね)
(キレちゃってんな、大総統)
ロイの味方であり、上層部を庇う者は誰1人いない。
その怒りも自分の為ではなく、国民を守る為とはロイらしい。
「‥‥犯人を探し出してやろうではないか。
この私に挑戦するとはいい度胸だ。
随分と甘く見られているようだからな」
ロイの言葉の意味はヒューズと長年専属部下をしていた者達には伝わる。
そして、エルリック兄弟にも。
“密かな犯人探し”
「腹立たしい…。
子供達の未来をも奪おうとしたなら‥‥犯人の未来も奪ってやろうか」
「大総統‥‥仮にも国民の前でその口調はどうかと思いますが」
「では、君は苛立たないのか?
リザ・ホークアイ」
「まさか。
ですが、国民を不安にさせないのも大総統の仕事ですから」
「まったく、君は手厳しいな」
苦笑いし、ロイはリザを見つめる。
「国民の前ではないなら何をしても構いませんよ」
「リザちゃん、その発言の方が問題あると思うが…」
「ふっ、はは!」
リザの発言にロイは笑う。
国民の為に仲間達と共にゆっくりと確実に歩もう…。
人々の命を奪うことはもうしたくないから‥‥。
雰囲気が穏やかになり、怒りもロイから感じられなくなった。
正確には怒りを胸の奥に隠したのだろう。
「うわぁっ!!?」
悲鳴が聞こえ、振り返る。
「「アルっ!!」」
ロイとエドの声が見事にハモる。
木に登っていたアルが枝が折れて落ちそうになる。
アルの腕には仔猫が抱かれていて落ちそうになる。
錬金術を使う時間はなく、同時にロイとエドが走り出す。
鈍い音と悲鳴が公園に響く。
「‥‥っ‥」
「何とか、間に合ったな…」
アルはロイの腕の中にいて、エドは間に合わず。
「ロイ、ナイスキャッチ!」
ロイは安堵の息をつき、ヒューズの言葉に苦笑いする。
「ロイさんっ!
アルフォンスくん!!
怪我は…?」
「僕はマスタングさんが庇ってくれたので‥‥」
「私も大丈夫だ」
リザが安堵の息をつき、座り込んだ。
((親子だ‥‥))
(やっぱり、親子みたいだな)
国民と軍人は同じことを思う。