第⑨話
夢小説設定
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子供達も遊んでお腹が空いたのか、母親がそれぞれ作って持って来たお菓子と共にティータイム。
(ケーキやチョコよりは甘くないのだが…)
微かにロイは甘さにやられていた。
もちろん、表情には出してないが。
「ロイさん、どうぞ。
飲み物を…」
「あぁ、ありがとう」
さすがにリザはよく理解していた。
「マスタングさん、僕も頂いてよろしいですか?」
「それなら、新しいのを…」
「いえ、そんなに食べたらお腹いっぱいになるんで。
ウィンリィのアップルパイも美味しかったんですよ」
アルはロイの隣に座り、ロイの食べかけのアップルパイを食べ始める。
((やっぱり、親子みたいだ))
それを見た国民は親子でないと分かっているが、そう思ってしまうのだった。
「アル、ありがとう。
助かったよ」
「美味しいですから」
聞こえないように小声で話す。
エリシアにクイクイと服を引っ張られる。
「ん…?
どうした?」
「抱っこ!」
「ヒューズじゃないのか?」
「いいの!」
「構わんが…」
「すみません、マスタングさん」
「別に構わないよ」
満足そうにエリシアは上機嫌で笑っていた。
(エリシアだって仲良しだもん!!)
ロイが大総統になってからエリシアは友達にからかわれ、仲良しなところを見せたかったらしい。
ヒューズを見ると騒いでいてグレイシアに宥められている。
「いくらロイでも俺のエリシアはやらんぞ!?」
「…親バカ。
私はただ抱っこしているだけなんだが」
いつも通りの親バカなヒューズだった。
バタバタと足音が聞こえ、ロイは振り向いた。
「――大総統」
「あれは‥‥イシュヴァールの民と軍の者だな」
ロイの膝からヒューズが降ろす。
ロイを守るようにリザは銃を取り出す。
ザワつき、足音が大きく近づいて来る。
「国民を避難させろ。
誰1人、怪我人を出すな」
公園にいた国民を一ヶ所に集め、ロイは国民の前に出る。
「軍の者に追われているだけのようだが‥‥」
「どういたしますか?」
「まだ状況が分からん。
国民を傷つけないのなら問題はないが」
ロイはイシュヴァールの民でも無意味に血を流すことはしたくない。
夫婦らしいイシュヴァールの民と我が子なのか、男性に抱えられている幼い女の子。
イシュヴァールの家族が数人の軍人に追われていた。
イシュヴァールの民にはパスポートが発行されず、軍に務めている僅かな軍人だけが例外だった。
ロイはそれを改善しようとしているが、反対や批判も多数でまだ進められずにいた。
パスポートがなくても入国許可書があれば、短期間なら入国を許される。
イシュヴァールの民となれば、申請して許可されるまでが難しいが。
「マスタング‥‥大総統」
青ざめている若い夫妻と不安そうな今にも泣き出しそうな幼い子供。
「お願いしますっ!
せめて、子供だけでも!!」
「病気なんです!
私達はどうなっても構いませんから!!」
ロイの目の前で夫妻は膝をついて頭を下げると、悲願した。
「待てっ!
申し訳ありません、大総統」
「そちらの者は…」
「お願いします!」
「大総統、この子の命だけは!!」
捕まえられても夫妻は抵抗し、ロイに悲願する。
「何故、この者達を捕まえる?」
「はっ?
あ、いえ‥‥この者達は許可書も持っておらず」
「武器は?」
「所持しておりません」
「私達はただこの子の命を…!」
「許可書を発行しょう。
私が許可すると言っている」
「ですが…!」
「責任は私が取る。
子供の状態は?」
「高熱が続いていて、何日も食事を口にしてはくれなくて…」
「軍の病院に行きなさい。
私が診てもらえるように頼みます。
それから、子供が完治するまで入国を許可します」
「「ありがとうございます!!」」
深々と夫妻はロイに頭を下げる。
(ケーキやチョコよりは甘くないのだが…)
微かにロイは甘さにやられていた。
もちろん、表情には出してないが。
「ロイさん、どうぞ。
飲み物を…」
「あぁ、ありがとう」
さすがにリザはよく理解していた。
「マスタングさん、僕も頂いてよろしいですか?」
「それなら、新しいのを…」
「いえ、そんなに食べたらお腹いっぱいになるんで。
ウィンリィのアップルパイも美味しかったんですよ」
アルはロイの隣に座り、ロイの食べかけのアップルパイを食べ始める。
((やっぱり、親子みたいだ))
それを見た国民は親子でないと分かっているが、そう思ってしまうのだった。
「アル、ありがとう。
助かったよ」
「美味しいですから」
聞こえないように小声で話す。
エリシアにクイクイと服を引っ張られる。
「ん…?
どうした?」
「抱っこ!」
「ヒューズじゃないのか?」
「いいの!」
「構わんが…」
「すみません、マスタングさん」
「別に構わないよ」
満足そうにエリシアは上機嫌で笑っていた。
(エリシアだって仲良しだもん!!)
ロイが大総統になってからエリシアは友達にからかわれ、仲良しなところを見せたかったらしい。
ヒューズを見ると騒いでいてグレイシアに宥められている。
「いくらロイでも俺のエリシアはやらんぞ!?」
「…親バカ。
私はただ抱っこしているだけなんだが」
いつも通りの親バカなヒューズだった。
バタバタと足音が聞こえ、ロイは振り向いた。
「――大総統」
「あれは‥‥イシュヴァールの民と軍の者だな」
ロイの膝からヒューズが降ろす。
ロイを守るようにリザは銃を取り出す。
ザワつき、足音が大きく近づいて来る。
「国民を避難させろ。
誰1人、怪我人を出すな」
公園にいた国民を一ヶ所に集め、ロイは国民の前に出る。
「軍の者に追われているだけのようだが‥‥」
「どういたしますか?」
「まだ状況が分からん。
国民を傷つけないのなら問題はないが」
ロイはイシュヴァールの民でも無意味に血を流すことはしたくない。
夫婦らしいイシュヴァールの民と我が子なのか、男性に抱えられている幼い女の子。
イシュヴァールの家族が数人の軍人に追われていた。
イシュヴァールの民にはパスポートが発行されず、軍に務めている僅かな軍人だけが例外だった。
ロイはそれを改善しようとしているが、反対や批判も多数でまだ進められずにいた。
パスポートがなくても入国許可書があれば、短期間なら入国を許される。
イシュヴァールの民となれば、申請して許可されるまでが難しいが。
「マスタング‥‥大総統」
青ざめている若い夫妻と不安そうな今にも泣き出しそうな幼い子供。
「お願いしますっ!
せめて、子供だけでも!!」
「病気なんです!
私達はどうなっても構いませんから!!」
ロイの目の前で夫妻は膝をついて頭を下げると、悲願した。
「待てっ!
申し訳ありません、大総統」
「そちらの者は…」
「お願いします!」
「大総統、この子の命だけは!!」
捕まえられても夫妻は抵抗し、ロイに悲願する。
「何故、この者達を捕まえる?」
「はっ?
あ、いえ‥‥この者達は許可書も持っておらず」
「武器は?」
「所持しておりません」
「私達はただこの子の命を…!」
「許可書を発行しょう。
私が許可すると言っている」
「ですが…!」
「責任は私が取る。
子供の状態は?」
「高熱が続いていて、何日も食事を口にしてはくれなくて…」
「軍の病院に行きなさい。
私が診てもらえるように頼みます。
それから、子供が完治するまで入国を許可します」
「「ありがとうございます!!」」
深々と夫妻はロイに頭を下げる。