第⑧話
夢小説設定
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ロイはため息をつき、温くなってしまったコーヒーを飲んだ。
「‥‥長年の毒はそう簡単に抜けんか。
私は許さぬからな、絶対に」
「国民が聞いたら驚きますよ、大総統」
「君達と私、国民はどちらを信じるだろうな」
「国民すべてが貴方を信頼していると?」
「まさか。
国民はそう馬鹿ではないさ。
自分の目がある。
どちらを信じるか国民の自由だ。
私は理想を語り、現実的ではないのかもしれん。
それでも私は自分の理想を現実にする。
子供達の未来の為にもな」
ロイに圧倒され、遂には黙り込んだ。
「あなたがどんな国を作るのか、見物ですね」
「精々、頑張ってください」
嫌味が返って来るが、ロイは微かに笑みを浮かべて交わした。
上層部は悔しそうな顔をしているが、出て行かないとこを見ると渋々ながら今は表向きでも従うつもりなのだろう。
資料に目を通しながら軍議が再開される。
「ヒューズ准将、どう思う?」
(ここで俺に振るか!!?
上層部の奴等からの視線が痛いな…)
ロイを見ると微かに笑みを浮かべている。
「まぁ、別にいいとは思いますけどね。
確かに裏庭は殺風景だし」
「じゃあ、決まりだな。
裏庭の木は何を植えようか。
香りのある育ちやすい木がいいよな」
軍の資金を使う訳ではないので上層部は黙っていた。
軍議が終わると早々と大総統室に戻って来た。
「はぁ~っ」
座ると疲れたようにため息をつく。
「やれやれ、上層部のお偉いさんは相変わらずだ」
「だからって挑発するなよ、ロイ」
「最初は我慢していたんだ。
くだらん話を聞いてるうちに我慢できなくなった」
不機嫌そうにロイは言う。
ヒューズもロイが心配だからこそ、言うのだろう。
「あのなぁ。
気持ちは分かるが。
リザちゃんからも何か言ってくれよ」
「…別にいいかと思いますが?
そこまで我慢して、必要不可欠な人材でもありませんし」
「リザちゃん、珍しいね」
「そうですか?
前まではあの方達の下にいたからです。
今は大総統なのですから、何の心配もないですし」
「‥‥リザちゃんってロイを中心に生きてるよな」
「何を今更」
(認めちゃったよ)
思わず、ヒューズが苦笑いする。
「不必要なのですから、いつでも切り捨てることが出来ます」
「…もしかしなくても怒ってる?」
にっこりと笑っているが、目は笑っておらず、ヒューズがロイを見ると苦笑いして頷いていた。
「‥‥大総統に暴言を吐いて許せるとでも?
コーヒーを淹れて来ます」
リザの後ろ姿を見てから視線をロイに移した。
「…なんというか。
分かりづらいというか」
「そうか?
可愛いじゃないか」
クスクスとロイは楽しそうに笑う。
ため息をつき、ヒューズはソファに座り込んだ。
「なんか、疲れたよ。
おまえも俺に話を振るなよ」
「ずっと黙っているなんて狡いだろう?」
「明らかに楽しんでいたみてぇだけどな」
「少しはな」
「…まったく」
ロイも疲れているので、ヒューズに仕事に戻れとは言わない。
疲れた顔をして戻れば心配されるのが分かるから。
「大総統、ヒューズ将軍、コーヒーをどうぞ」
「ありがとう」
「リザちゃん、ありがとう」
リザからカップを受け取る。
「ホークアイもすまなかったな。
疲れなかったか?」
「上層部の腐った性格は今に始まったことではありませんから」
リザの言葉にロイは苦笑いする。
リザは2人の書類を確認していた。
「特に問題ないわね。
提出して来て」
「はい」
リザから書類を受け取り、敬礼してロスが大総統室から出て行った。
「新しい補佐官は頑張ってるな」
「あぁ、肩に力が入りすぎてはいるがな。
それはホークアイに任せているから」
ロイが見つめるとリザは微かに笑みを浮かべた。
それを見てヒューズが目を細めた。
「‥‥長年の毒はそう簡単に抜けんか。
私は許さぬからな、絶対に」
「国民が聞いたら驚きますよ、大総統」
「君達と私、国民はどちらを信じるだろうな」
「国民すべてが貴方を信頼していると?」
「まさか。
国民はそう馬鹿ではないさ。
自分の目がある。
どちらを信じるか国民の自由だ。
私は理想を語り、現実的ではないのかもしれん。
それでも私は自分の理想を現実にする。
子供達の未来の為にもな」
ロイに圧倒され、遂には黙り込んだ。
「あなたがどんな国を作るのか、見物ですね」
「精々、頑張ってください」
嫌味が返って来るが、ロイは微かに笑みを浮かべて交わした。
上層部は悔しそうな顔をしているが、出て行かないとこを見ると渋々ながら今は表向きでも従うつもりなのだろう。
資料に目を通しながら軍議が再開される。
「ヒューズ准将、どう思う?」
(ここで俺に振るか!!?
上層部の奴等からの視線が痛いな…)
ロイを見ると微かに笑みを浮かべている。
「まぁ、別にいいとは思いますけどね。
確かに裏庭は殺風景だし」
「じゃあ、決まりだな。
裏庭の木は何を植えようか。
香りのある育ちやすい木がいいよな」
軍の資金を使う訳ではないので上層部は黙っていた。
軍議が終わると早々と大総統室に戻って来た。
「はぁ~っ」
座ると疲れたようにため息をつく。
「やれやれ、上層部のお偉いさんは相変わらずだ」
「だからって挑発するなよ、ロイ」
「最初は我慢していたんだ。
くだらん話を聞いてるうちに我慢できなくなった」
不機嫌そうにロイは言う。
ヒューズもロイが心配だからこそ、言うのだろう。
「あのなぁ。
気持ちは分かるが。
リザちゃんからも何か言ってくれよ」
「…別にいいかと思いますが?
そこまで我慢して、必要不可欠な人材でもありませんし」
「リザちゃん、珍しいね」
「そうですか?
前まではあの方達の下にいたからです。
今は大総統なのですから、何の心配もないですし」
「‥‥リザちゃんってロイを中心に生きてるよな」
「何を今更」
(認めちゃったよ)
思わず、ヒューズが苦笑いする。
「不必要なのですから、いつでも切り捨てることが出来ます」
「…もしかしなくても怒ってる?」
にっこりと笑っているが、目は笑っておらず、ヒューズがロイを見ると苦笑いして頷いていた。
「‥‥大総統に暴言を吐いて許せるとでも?
コーヒーを淹れて来ます」
リザの後ろ姿を見てから視線をロイに移した。
「…なんというか。
分かりづらいというか」
「そうか?
可愛いじゃないか」
クスクスとロイは楽しそうに笑う。
ため息をつき、ヒューズはソファに座り込んだ。
「なんか、疲れたよ。
おまえも俺に話を振るなよ」
「ずっと黙っているなんて狡いだろう?」
「明らかに楽しんでいたみてぇだけどな」
「少しはな」
「…まったく」
ロイも疲れているので、ヒューズに仕事に戻れとは言わない。
疲れた顔をして戻れば心配されるのが分かるから。
「大総統、ヒューズ将軍、コーヒーをどうぞ」
「ありがとう」
「リザちゃん、ありがとう」
リザからカップを受け取る。
「ホークアイもすまなかったな。
疲れなかったか?」
「上層部の腐った性格は今に始まったことではありませんから」
リザの言葉にロイは苦笑いする。
リザは2人の書類を確認していた。
「特に問題ないわね。
提出して来て」
「はい」
リザから書類を受け取り、敬礼してロスが大総統室から出て行った。
「新しい補佐官は頑張ってるな」
「あぁ、肩に力が入りすぎてはいるがな。
それはホークアイに任せているから」
ロイが見つめるとリザは微かに笑みを浮かべた。
それを見てヒューズが目を細めた。