第⑧話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
アルはハッと我に返る。
「申し訳ありません、大総統!」
「構わないよ。
そういえば、ロックベル嬢は泊まるのかい?」
「あ、はい。
お休みは貰って来たので、宿が空いてればいいんですけど」
「ヒューズの家に世話になればいいさ」
「でも‥‥」
「あいつなら大歓迎で喜ぶだろうから」
「そんな、迷惑をかけられません」
「なに言ってる。
俺なら大歓迎だぞ」
「ヒューズさん!!?
いつの間に…」
急に現れたヒューズにウィンリィは驚く。
「大総統、お時間です」
「では、行くか。
ロックベル嬢、またな」
「はいっ!!」
敬礼するウィンリィに苦笑いし、リザと共に戻って行く。
「さてと、頑張るとしようか」
「ウィンリィちゃんに元気を貰いましたね?」
「…そうだな」
ロイとリザは微かに笑みを浮かべた。
アルはウィンリィと別れ、仕事に戻って行く。
ウィンリィもヒューズと一旦別れ、司令部をあとにする。
「‥‥2人して俺を無視しやがった」
「まだ怒りがあるみてぇだな」
「………。」
ヒューズは苦笑いしてエドの頭を軽く叩いた。
「ロイに市街調査、頼まれてんだろ?」
「…分かってるよ」
ため息をついてエドが立ち上がる。
「じゃあ、俺も仕事に戻るかな。
意外と俺も忙しいんだよ。
宿に飽きたらいつでも泊まりに来ていいからな」
「ははっ、説教されないなら行くけどな」
エドは苦笑いし、ヒューズと別れた。
「さてと‥‥」
時間を見てヒューズが早足で司令部に入って行く。
大総統室で必要な資料を手にリザはロイと共に会議室に向かう。
「アルフォンスくん、ロス少佐、私は大総統と軍議に行って来ますから。
留守を頼みます。
ロス少佐、分からないことはアルフォンスくんに聞いてくださいね」
「はい、分かりました」
「緊急なことがあれば知らせに来てくれ」
「はい」
ロイとリザを見送り、敬礼する。
ロイはアルの頭をくしゃっとなでて大総統室からリザと出て行く。
大総統室から会議室に向かう。
リザは資料等を抱えながら会議室の扉を開く。
既に揃っていてそれを横目に大総統の席に座る。
「それでは、軍議を始めてもよろしいでしょうか?」
「自己紹介が必要なら致しますが…」
口調は丁寧だが、従うつもりがないのはよく分かる。
「必要ないだろう。
君達がこの立場に居られるのも分からんからな」
「「………。」」
ピクリと反応したが、それ以外は表情も口調にも表さない。
(おいおい、挑発すんなよ…ι)
中佐から准将に昇格したヒューズもいた。
ほかの者達は自分より上官で年齢も上なのでヒューズに口出す権利はなく、ただ黙って聞いていた。
今までの報告や意見などが淡々と話されていた。
予想通りの反応で無駄な軍議だと感じ、眠くなるのをロイは堪えていた。
上層部の話を聞き流しながらロイは資料をパラパラと捲る。
「大総統、聞いていらっしゃいますか?」
「何度聞いたって同じだ。
前大総統はそれを許したかもしれんが、私はそうはいかない。
ついて来ないのならば切り捨てるまでだ。
軍の汚れた部分は不必要。
国民の為か、それとも正義か、自分の欲の為か。
君達は何の為に働くのだろうな」
挑発しながらも見据え、それは恐ろしくも感じた。
自分達よりも年下の若造と思っていたはずなのに、それは予想外のことだった。
「汚れた…いや、既に腐っているのかもしれんな。
若造だと馬鹿にするのも上等。
だが、汚れた部分は私には不必要だ。
それが軍人の上層部でも変わらない。
今すぐにでも切り捨てても構わないのだが、国民の混乱は避けたいからな。
国民を不安にしてはならない」
何を知っているのかとロイに対して少なからず恐怖を抱いた。
微かではあるが、上層部に戸惑いの表情が見える。
ロイは調査中ではあるが、すべては知らずに上層部を試しているのだろう。
「…君達は何人殺した?
私は数えきれないほど、この手で炎を浴びせて焼き殺して来た。
どんなに、熱かったのだろうな」
切なそうにロイは遠くを見つめる。
ヒューズとリザは切なそうに心配そうに黙って見つめる。
「何が、言いたいんですか」
「殺したのなんて、軍人には沢山います」
「何の自慢なんです?」
(‥‥馬鹿が)
ヒューズは上層部に対して微かな怒りを表に出しそうになる。
「自慢…?
冗談じゃない。
数えきれない人々を殺し、その人々の夢も未来も軍は奪ったのだ。
自分達の欲求の為に人殺しなんて、殺人者と変わらない!」
「…大総統」
怒りに満ちた顔で上層部を睨むように見つめ、テーブルを叩く。
落ち着かせるようにリザがロイの肩に触れる。
ロイは我に返り、座り直す。
「申し訳ありません、大総統!」
「構わないよ。
そういえば、ロックベル嬢は泊まるのかい?」
「あ、はい。
お休みは貰って来たので、宿が空いてればいいんですけど」
「ヒューズの家に世話になればいいさ」
「でも‥‥」
「あいつなら大歓迎で喜ぶだろうから」
「そんな、迷惑をかけられません」
「なに言ってる。
俺なら大歓迎だぞ」
「ヒューズさん!!?
いつの間に…」
急に現れたヒューズにウィンリィは驚く。
「大総統、お時間です」
「では、行くか。
ロックベル嬢、またな」
「はいっ!!」
敬礼するウィンリィに苦笑いし、リザと共に戻って行く。
「さてと、頑張るとしようか」
「ウィンリィちゃんに元気を貰いましたね?」
「…そうだな」
ロイとリザは微かに笑みを浮かべた。
アルはウィンリィと別れ、仕事に戻って行く。
ウィンリィもヒューズと一旦別れ、司令部をあとにする。
「‥‥2人して俺を無視しやがった」
「まだ怒りがあるみてぇだな」
「………。」
ヒューズは苦笑いしてエドの頭を軽く叩いた。
「ロイに市街調査、頼まれてんだろ?」
「…分かってるよ」
ため息をついてエドが立ち上がる。
「じゃあ、俺も仕事に戻るかな。
意外と俺も忙しいんだよ。
宿に飽きたらいつでも泊まりに来ていいからな」
「ははっ、説教されないなら行くけどな」
エドは苦笑いし、ヒューズと別れた。
「さてと‥‥」
時間を見てヒューズが早足で司令部に入って行く。
大総統室で必要な資料を手にリザはロイと共に会議室に向かう。
「アルフォンスくん、ロス少佐、私は大総統と軍議に行って来ますから。
留守を頼みます。
ロス少佐、分からないことはアルフォンスくんに聞いてくださいね」
「はい、分かりました」
「緊急なことがあれば知らせに来てくれ」
「はい」
ロイとリザを見送り、敬礼する。
ロイはアルの頭をくしゃっとなでて大総統室からリザと出て行く。
大総統室から会議室に向かう。
リザは資料等を抱えながら会議室の扉を開く。
既に揃っていてそれを横目に大総統の席に座る。
「それでは、軍議を始めてもよろしいでしょうか?」
「自己紹介が必要なら致しますが…」
口調は丁寧だが、従うつもりがないのはよく分かる。
「必要ないだろう。
君達がこの立場に居られるのも分からんからな」
「「………。」」
ピクリと反応したが、それ以外は表情も口調にも表さない。
(おいおい、挑発すんなよ…ι)
中佐から准将に昇格したヒューズもいた。
ほかの者達は自分より上官で年齢も上なのでヒューズに口出す権利はなく、ただ黙って聞いていた。
今までの報告や意見などが淡々と話されていた。
予想通りの反応で無駄な軍議だと感じ、眠くなるのをロイは堪えていた。
上層部の話を聞き流しながらロイは資料をパラパラと捲る。
「大総統、聞いていらっしゃいますか?」
「何度聞いたって同じだ。
前大総統はそれを許したかもしれんが、私はそうはいかない。
ついて来ないのならば切り捨てるまでだ。
軍の汚れた部分は不必要。
国民の為か、それとも正義か、自分の欲の為か。
君達は何の為に働くのだろうな」
挑発しながらも見据え、それは恐ろしくも感じた。
自分達よりも年下の若造と思っていたはずなのに、それは予想外のことだった。
「汚れた…いや、既に腐っているのかもしれんな。
若造だと馬鹿にするのも上等。
だが、汚れた部分は私には不必要だ。
それが軍人の上層部でも変わらない。
今すぐにでも切り捨てても構わないのだが、国民の混乱は避けたいからな。
国民を不安にしてはならない」
何を知っているのかとロイに対して少なからず恐怖を抱いた。
微かではあるが、上層部に戸惑いの表情が見える。
ロイは調査中ではあるが、すべては知らずに上層部を試しているのだろう。
「…君達は何人殺した?
私は数えきれないほど、この手で炎を浴びせて焼き殺して来た。
どんなに、熱かったのだろうな」
切なそうにロイは遠くを見つめる。
ヒューズとリザは切なそうに心配そうに黙って見つめる。
「何が、言いたいんですか」
「殺したのなんて、軍人には沢山います」
「何の自慢なんです?」
(‥‥馬鹿が)
ヒューズは上層部に対して微かな怒りを表に出しそうになる。
「自慢…?
冗談じゃない。
数えきれない人々を殺し、その人々の夢も未来も軍は奪ったのだ。
自分達の欲求の為に人殺しなんて、殺人者と変わらない!」
「…大総統」
怒りに満ちた顔で上層部を睨むように見つめ、テーブルを叩く。
落ち着かせるようにリザがロイの肩に触れる。
ロイは我に返り、座り直す。