第⑧話
夢小説設定
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軍議があるので、いつもより早めに昼食にすることにした。
「あれ、アルは?」
「調べたいものがあるって…
お昼はあとで食べると言ってましたから」
「じゃあ、行くか。
アルも納得するまで調べないと気が済まないタイプみたいだな」
「錬金術師はみんながそうなんですか?」
「ん~…全員ではないが、多いんじゃないか?
錬金術師も研究者でもあるし。
どの専門分野かにも寄るな」
「専門分野?」
父親が錬金術師であってもリザは錬金術に関しては素人で首を傾げる。
「アルの専門は物質錬成。
あぁ、鋼のもな」
「壁や大砲を錬成するやつですよね?」
「あぁ、そうだ。
私の専門は分かるだろう?」
「はい」
「ほかにも医療だったり、獣で錬成を研究している錬金術師もいる。
その場合は国家錬金術師とは限らないが」
「えっ、と…」
「つまりは専門分野が異なると研究対象が違う。
分かるまで調べないと気が済まないタイプだったり、自分の分野以外も知りたいタイプ、自分の分野以外はまったく興味がないタイプ、様々な訳だ」
「錬金術師でも様々なタイプがいるんですね。
でも、私には難しすぎて頭が痛くなって来ました」
リザの様子にロイは苦笑いする。
リザの場合は理解しようとして深く考えすぎるのだろう。
「そう深く考えなくてもいいんだよ。
料理と思えばいい。
ほら、野菜を煮込んで味付けをすればスープになるだろう?
同じ野菜でも味付けが異なれば違うものになる。
錬金術も同じだよ。
基礎は同じだが、そこからは味付け次第」
「…そっちの方が分かりやすいです」
納得したようにリザが頷く。
「あぁ、話しているうちに着いたな。
いつもより早いから今日はそんなに混んでないみたいだな」
「そうですね。
混んでいても貴方には関係はありませんが…」
「まぁ、な」
ロイは苦笑いを浮かべた。
「では、座っててください。
席までお持ちしますので」
「分かった」
ロイは空いている隅の席に座る。
(見つかって話しかけられたら色々と面倒だからな)
どんな場所にいてもリザはすぐ見つけてくれる。
「大総統、こんな隅に…」
「見つかって話しかけられたら面倒だし」
「まぁ、それは否定できませんね」
テーブルにトレーを置き、リザが向かいの席に座る。
ロイはリザをじっと見た。
「な、何ですか?」
「ここ、怪我してるのか?
かすり傷のようだが…」
目立たないようにファンデーションを塗ったのに、ロイは気づいたようだ。
「あ、はい…」
「どうしたんだ?」
「ブラハに飛びつかれて‥‥」
何となく想像がつき、ロイは苦笑いした。
「あいつは元気だからなぁ…」
「まだ子供ですし」
「遊んで欲しいんだな」
「最近はまた大きくなって力も強くなりましたよ。
それこそ、鍛え甲斐があります」
(‥‥しつけじゃなくて鍛えるのか?ι
ま、まぁ…リザらしいか)
リザの言葉に苦笑いした。
「食べ終えたら、まだ時間あるから司令部内の外ならいいだろう?
ずっと建物内にいるのもさ」
「外の空気を吸いに行きましょうか」
「ありがとう」
昼休憩は1時間あるので、昼食が済んで少し休憩してから食堂を出た。
司令部内ではあるが、外に出たのは久々な気がした。
ロイは背伸びし、空を見上げた。
「ここも殺風景だよな。
なんか木でも植えたら違うかな」
「そうかもしれませんね」
「裏庭なら訓練の邪魔にもならないし。
香りのある色が綺麗な木を植えたいなぁ」
「花ではなく、木がいいんですか?」
「花はさすがにね」
「まぁ、確かに。
司令部に可愛らしい花は不釣り合いですよね」
「だから、木がいいんだよ」
「何かいいのがないか調べましょうか」
「そうだな」
ロイは嬉しそうに目を細めた。
どんな木を植えるか、まだ出来るのか分からなくても想像しただけでも楽しい。
「また上層部は不必要だと言うんだろうけどな。
まぁ、上層部の許可が必要な訳じゃないからいいんだけど」
リザが懐かしそうに目を細めた。
「…どうした?」
「あ、いえ‥‥懐かしくて」
「ん?」
「東方勤務の時はこうしてお喋りしていたなぁって。
すぐに外に出掛けてしまうので大変でしたが」
こんな風に庭に出てお喋りをしたのは久々かもしれない。
「あれ、アルは?」
「調べたいものがあるって…
お昼はあとで食べると言ってましたから」
「じゃあ、行くか。
アルも納得するまで調べないと気が済まないタイプみたいだな」
「錬金術師はみんながそうなんですか?」
「ん~…全員ではないが、多いんじゃないか?
錬金術師も研究者でもあるし。
どの専門分野かにも寄るな」
「専門分野?」
父親が錬金術師であってもリザは錬金術に関しては素人で首を傾げる。
「アルの専門は物質錬成。
あぁ、鋼のもな」
「壁や大砲を錬成するやつですよね?」
「あぁ、そうだ。
私の専門は分かるだろう?」
「はい」
「ほかにも医療だったり、獣で錬成を研究している錬金術師もいる。
その場合は国家錬金術師とは限らないが」
「えっ、と…」
「つまりは専門分野が異なると研究対象が違う。
分かるまで調べないと気が済まないタイプだったり、自分の分野以外も知りたいタイプ、自分の分野以外はまったく興味がないタイプ、様々な訳だ」
「錬金術師でも様々なタイプがいるんですね。
でも、私には難しすぎて頭が痛くなって来ました」
リザの様子にロイは苦笑いする。
リザの場合は理解しようとして深く考えすぎるのだろう。
「そう深く考えなくてもいいんだよ。
料理と思えばいい。
ほら、野菜を煮込んで味付けをすればスープになるだろう?
同じ野菜でも味付けが異なれば違うものになる。
錬金術も同じだよ。
基礎は同じだが、そこからは味付け次第」
「…そっちの方が分かりやすいです」
納得したようにリザが頷く。
「あぁ、話しているうちに着いたな。
いつもより早いから今日はそんなに混んでないみたいだな」
「そうですね。
混んでいても貴方には関係はありませんが…」
「まぁ、な」
ロイは苦笑いを浮かべた。
「では、座っててください。
席までお持ちしますので」
「分かった」
ロイは空いている隅の席に座る。
(見つかって話しかけられたら色々と面倒だからな)
どんな場所にいてもリザはすぐ見つけてくれる。
「大総統、こんな隅に…」
「見つかって話しかけられたら面倒だし」
「まぁ、それは否定できませんね」
テーブルにトレーを置き、リザが向かいの席に座る。
ロイはリザをじっと見た。
「な、何ですか?」
「ここ、怪我してるのか?
かすり傷のようだが…」
目立たないようにファンデーションを塗ったのに、ロイは気づいたようだ。
「あ、はい…」
「どうしたんだ?」
「ブラハに飛びつかれて‥‥」
何となく想像がつき、ロイは苦笑いした。
「あいつは元気だからなぁ…」
「まだ子供ですし」
「遊んで欲しいんだな」
「最近はまた大きくなって力も強くなりましたよ。
それこそ、鍛え甲斐があります」
(‥‥しつけじゃなくて鍛えるのか?ι
ま、まぁ…リザらしいか)
リザの言葉に苦笑いした。
「食べ終えたら、まだ時間あるから司令部内の外ならいいだろう?
ずっと建物内にいるのもさ」
「外の空気を吸いに行きましょうか」
「ありがとう」
昼休憩は1時間あるので、昼食が済んで少し休憩してから食堂を出た。
司令部内ではあるが、外に出たのは久々な気がした。
ロイは背伸びし、空を見上げた。
「ここも殺風景だよな。
なんか木でも植えたら違うかな」
「そうかもしれませんね」
「裏庭なら訓練の邪魔にもならないし。
香りのある色が綺麗な木を植えたいなぁ」
「花ではなく、木がいいんですか?」
「花はさすがにね」
「まぁ、確かに。
司令部に可愛らしい花は不釣り合いですよね」
「だから、木がいいんだよ」
「何かいいのがないか調べましょうか」
「そうだな」
ロイは嬉しそうに目を細めた。
どんな木を植えるか、まだ出来るのか分からなくても想像しただけでも楽しい。
「また上層部は不必要だと言うんだろうけどな。
まぁ、上層部の許可が必要な訳じゃないからいいんだけど」
リザが懐かしそうに目を細めた。
「…どうした?」
「あ、いえ‥‥懐かしくて」
「ん?」
「東方勤務の時はこうしてお喋りしていたなぁって。
すぐに外に出掛けてしまうので大変でしたが」
こんな風に庭に出てお喋りをしたのは久々かもしれない。