第⑧話
夢小説設定
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目が覚めるとリザがいて、手を握ったままで居てくれて、ただそれだけなのに嬉しく感じた。
約束をしたのは目が覚めた時に安心したいから。
「う‥‥」
「ロイさん…」
「‥‥っ‥」
「…ロイさん?」
リザの声を聞き、安堵する。
「どうかしましたか?
嫌な夢でも、見ましたか?」
「あぁ、嫌な夢…だったよ」
「大丈夫ですよ」
「…あぁ」
リザの手を強く握り締めた。
「大丈夫ですよ。
ただの夢です」
優しくロイの頭をなで、額にキスをした。
「り、リザ…っ」
「大丈夫です、ただの夢です」
瞼が重くなり、再び眠りに着く。
「よかった、熱は下がったみたいね」
「ん…」
安堵の息を吐き、リザがロイの額から手を離した。
「‥‥リザ?」
「あ、起こしてしまいましたか?」
「いや…随分と寝ていたようだ」
「風邪の時くらい寝てくださらないと」
「ははっ、そうだな」
名残惜しそうに握っていた手を離した。
「ありがとう。
おかげでよく寝れたよ」
「側にいただけですが…」
「言っただろ、君の側は安心するんだと」
優しく微笑み、リザの髪に触れる。
不意討ちのその仕草に思わず、リザはドキッとする。
風邪の時だからこそ、側に居て欲しい…。
誰よりも安心する存在だから‥‥。
アルが帰って来る前にリザを帰した。
あまり暗くなると危険だから。
本音を言えば、もっと一緒に居たかった。
「アル、お帰り」
「ただいま帰りました。
起きてて大丈夫なんですか?」
「熱は下がったし。
明日には仕事できるよ」
「本当ですか?
ちょっと失礼します」
アルはロイの額に触れた。
「よかった、熱は本当にないですね」
「ははっ、アルも心配性だな」
年下にこれをやられるとは思わなかったロイは苦笑いする。
「あ、すみません…
つい‥‥」
「クスッ…構わないよ。
腹減っただろう?
仕事はアルが頑張ってくれてたみたいだし。
リザが言ってたよ」
「そんなこと…」
「夕食にしようか。
簡単なものでいいか?」
「はい、僕も手伝います」
ロイに褒められ、嬉しくも少し照れた。
翌朝、風邪を完治したロイはアルと共にいつものようにアルの運転する車で出勤する。
「大総統、おはようございます」
「おはよう」
「仕事中は“ホークアイ”でお願いしますね」
「分かったよ」
ロイは予想通りの言葉に苦笑いする。
「リザさん、おはようございます」
「アルフォンスくん、おはよう」
いつものように朝の挨拶から始まる。
「今日の予定ですが、急ぎではありませんが、昨日の書類をお願いします。
午後からは軍議がありますので」
「…分かった」
軍議と聞いて嫌な顔をするロイにリザは苦笑いする。
ノック音が響き、アルはドアを開ける。
「失礼します。
マリア・ロス少佐です。
本日付けで大総統補佐官となりました!
よろしくお願い致します!!」
敬礼するロスに微かに笑みを浮かべた。
「あぁ、頼むよ。
仕事内容はホークアイに聞いてくれ。
ホークアイ、頼んだよ」
「はい」
「頑張りすぎないようにな、ロス」
「はいっ!」
リザに目で合図すると頷き、苦笑いを浮かべた。
仕事のほとんどはアルやロスに任せて、リザはロスが慣れるまで確認やフォローに回るのだろう。
アルが仕事を慣れて来た今だから任せられるのでリザの負担も少ない。
「以上です。
全部やろうと思わなくていいから。
分からなかったら聞いて。
私がいない時はアルフォンスくんに」
「分かりました。
よろしく、アルフォンスくん」
「はい!
何だか不思議な感じですね」
「そうね」
仕事場としての雰囲気はいいだろう。
「ホークアイ、この書類なんだが…」
「あ、はい。
去年の資料はこちらに。
特に問題はないかと思われます」
「ありがとう」
ロイがすべてを言い終える前に伝えるのはリザだから、分かることだろう。
「あ、れ…?」
「それはこっちだと思いますよ。
リザさん、こっちでいいんですよね?」
「えぇ、そうよ」
「ありがとう、アルフォンスくん」
「どういたしまして!」
にっこりとアルが笑う。
約束をしたのは目が覚めた時に安心したいから。
「う‥‥」
「ロイさん…」
「‥‥っ‥」
「…ロイさん?」
リザの声を聞き、安堵する。
「どうかしましたか?
嫌な夢でも、見ましたか?」
「あぁ、嫌な夢…だったよ」
「大丈夫ですよ」
「…あぁ」
リザの手を強く握り締めた。
「大丈夫ですよ。
ただの夢です」
優しくロイの頭をなで、額にキスをした。
「り、リザ…っ」
「大丈夫です、ただの夢です」
瞼が重くなり、再び眠りに着く。
「よかった、熱は下がったみたいね」
「ん…」
安堵の息を吐き、リザがロイの額から手を離した。
「‥‥リザ?」
「あ、起こしてしまいましたか?」
「いや…随分と寝ていたようだ」
「風邪の時くらい寝てくださらないと」
「ははっ、そうだな」
名残惜しそうに握っていた手を離した。
「ありがとう。
おかげでよく寝れたよ」
「側にいただけですが…」
「言っただろ、君の側は安心するんだと」
優しく微笑み、リザの髪に触れる。
不意討ちのその仕草に思わず、リザはドキッとする。
風邪の時だからこそ、側に居て欲しい…。
誰よりも安心する存在だから‥‥。
アルが帰って来る前にリザを帰した。
あまり暗くなると危険だから。
本音を言えば、もっと一緒に居たかった。
「アル、お帰り」
「ただいま帰りました。
起きてて大丈夫なんですか?」
「熱は下がったし。
明日には仕事できるよ」
「本当ですか?
ちょっと失礼します」
アルはロイの額に触れた。
「よかった、熱は本当にないですね」
「ははっ、アルも心配性だな」
年下にこれをやられるとは思わなかったロイは苦笑いする。
「あ、すみません…
つい‥‥」
「クスッ…構わないよ。
腹減っただろう?
仕事はアルが頑張ってくれてたみたいだし。
リザが言ってたよ」
「そんなこと…」
「夕食にしようか。
簡単なものでいいか?」
「はい、僕も手伝います」
ロイに褒められ、嬉しくも少し照れた。
翌朝、風邪を完治したロイはアルと共にいつものようにアルの運転する車で出勤する。
「大総統、おはようございます」
「おはよう」
「仕事中は“ホークアイ”でお願いしますね」
「分かったよ」
ロイは予想通りの言葉に苦笑いする。
「リザさん、おはようございます」
「アルフォンスくん、おはよう」
いつものように朝の挨拶から始まる。
「今日の予定ですが、急ぎではありませんが、昨日の書類をお願いします。
午後からは軍議がありますので」
「…分かった」
軍議と聞いて嫌な顔をするロイにリザは苦笑いする。
ノック音が響き、アルはドアを開ける。
「失礼します。
マリア・ロス少佐です。
本日付けで大総統補佐官となりました!
よろしくお願い致します!!」
敬礼するロスに微かに笑みを浮かべた。
「あぁ、頼むよ。
仕事内容はホークアイに聞いてくれ。
ホークアイ、頼んだよ」
「はい」
「頑張りすぎないようにな、ロス」
「はいっ!」
リザに目で合図すると頷き、苦笑いを浮かべた。
仕事のほとんどはアルやロスに任せて、リザはロスが慣れるまで確認やフォローに回るのだろう。
アルが仕事を慣れて来た今だから任せられるのでリザの負担も少ない。
「以上です。
全部やろうと思わなくていいから。
分からなかったら聞いて。
私がいない時はアルフォンスくんに」
「分かりました。
よろしく、アルフォンスくん」
「はい!
何だか不思議な感じですね」
「そうね」
仕事場としての雰囲気はいいだろう。
「ホークアイ、この書類なんだが…」
「あ、はい。
去年の資料はこちらに。
特に問題はないかと思われます」
「ありがとう」
ロイがすべてを言い終える前に伝えるのはリザだから、分かることだろう。
「あ、れ…?」
「それはこっちだと思いますよ。
リザさん、こっちでいいんですよね?」
「えぇ、そうよ」
「ありがとう、アルフォンスくん」
「どういたしまして!」
にっこりとアルが笑う。