第⑧話
夢小説設定
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不思議と昔に戻ったような感覚に陥る。
だからこそ、つい甘えてしまう。
些細なことも滅多に甘えず、自分の気持ちを言わないリザだからロイは嬉しく思う。
「本当にすみません…」
「構わないよ」
「ですが‥‥」
「それなら、デートしてくれたらいい」
ロイの言葉にリザは真っ赤になる。
「まぁ、そんな時間ないか」
「…ロイさん?」
「‥‥いつか叶えてもらうよ。
いつか、きっと…」
遠くを見つめるロイにリザは不安になる。
(何を考えているの?
今にも消えそうな…
こんなにも側にいるはずなのに‥‥)
近いようで遠い存在な気がした。
(今は無理だろうな。
命があるならば、いつか叶うよな?)
大総統として生きる為には自由な時間も少ない。
「ロイさん…!」
「うわっ!!
リザ!?」
「ご、ごめんなさい…」
「いや‥‥構わないが」
いきなり腕を引っ張られてロイは驚く。
「‥‥ロイさんが遠くに行きそうで」
「ここにいるだろう?」
「そう、ですけど」
「…大丈夫だよ」
俯いているリザの頭を優しくなでた。
大総統の家でこの4人で昼食とは奇妙だ。
「なんか、変な感じだな」
「何がですか?」
「この4人での食事。
鋼のがいるとな。
リザやヒューズとは毎日ではないが、昼食を食ったりするが…」
「まぁ、そうだな」
「確かに珍しい組み合わせですね」
「人の話を聞いてるか、鋼の」
「何だよ」
「あぁ、聞いてなかったな。
まったく、ゆっくり食え」
「別にいいだろ」
呆れたようにロイがエドを見る。
「ロイさん、ちゃんと薬は飲んでくださいね」
「分かってるよ。
早く治さないとアルの相手もしてやれん」
「アルの相手って、何だよ?」
「君がいなかったからね。
鍛えているんだよ」
「あいつ、見た目より強いだろ?」
「見た目よりはな」
「やっぱり軍人相手では敵わないか」
「当たり前だろう。
大人と子供の体格や力の差があるからな」
それでも前に比べたら筋肉もついて来たらしい。
アルと一緒に結果的にロイも鍛えていることになり、筋肉も以前よりついてきたようだ。
昼食を済ませるとリザ達は帰って行った。
微熱だけなので、悪化しなければ明日にでも仕事が出来るようになるだろう。
(こんなに広かったかな)
広々とした家にため息をついた。
(…使用人でも雇っておくべきだったかもな)
風邪だからか、人の気配もなくて寂しく感じた。
(私は何歳なんだ。
子供じゃあるまいし、寂しく思うなんて…
今までどんな風に過ごしていたんだっけ。
アルが来て生活も変わって、そんなもの忘れてしまったな…)
ぼんやりと天井を見ていたが、寂しく感じながら目を閉じた。
(起きた頃にはアルも帰って来るだろう。
風邪が治ったらうまい食事を作ってやろう。
まるで親だな、これでは)
自分の考えに思わず、苦笑いした。
目を閉じても眠れずに起き上がる。
「…こんな事なら引き止めればよかった。
話相手がいないとつまらん。
まぁ、寝なくても休まないといけないのは分かっているんだが」
ため息をついて寝室から抜け出す。
(新聞でも読もうかな)
人の気配がして警戒するが、それが誰か気づくと口元が緩む。
「ロイさん、寝ていないと…」
「いや、寝れなくて。
昼間寝てたからな」
「眠れないのは体調がよくなっている証拠ですね」
「君こそ、どうした?」
「勝手に上がってすみません…」
「それは構わないが、何かあったのか?」
「いえ、果物を買って来たので」
「ありがとう」
「食べますか?」
「せっかくだし、頂こうかな」
「何がいいですか?
色々と買って来たんですよ」
リザが抱えてる紙袋には様々な果物が入っていた。
「いい香りがして、つい買い過ぎてしまいました…」
「ははっ、珍しいな。
そうだな、リンゴを頂くよ」
「はい、すぐ剥きますから」
「手は大丈夫か?」
「もう平気です」
「…そうか」
ソファに座って待つことにした。
だからこそ、つい甘えてしまう。
些細なことも滅多に甘えず、自分の気持ちを言わないリザだからロイは嬉しく思う。
「本当にすみません…」
「構わないよ」
「ですが‥‥」
「それなら、デートしてくれたらいい」
ロイの言葉にリザは真っ赤になる。
「まぁ、そんな時間ないか」
「…ロイさん?」
「‥‥いつか叶えてもらうよ。
いつか、きっと…」
遠くを見つめるロイにリザは不安になる。
(何を考えているの?
今にも消えそうな…
こんなにも側にいるはずなのに‥‥)
近いようで遠い存在な気がした。
(今は無理だろうな。
命があるならば、いつか叶うよな?)
大総統として生きる為には自由な時間も少ない。
「ロイさん…!」
「うわっ!!
リザ!?」
「ご、ごめんなさい…」
「いや‥‥構わないが」
いきなり腕を引っ張られてロイは驚く。
「‥‥ロイさんが遠くに行きそうで」
「ここにいるだろう?」
「そう、ですけど」
「…大丈夫だよ」
俯いているリザの頭を優しくなでた。
大総統の家でこの4人で昼食とは奇妙だ。
「なんか、変な感じだな」
「何がですか?」
「この4人での食事。
鋼のがいるとな。
リザやヒューズとは毎日ではないが、昼食を食ったりするが…」
「まぁ、そうだな」
「確かに珍しい組み合わせですね」
「人の話を聞いてるか、鋼の」
「何だよ」
「あぁ、聞いてなかったな。
まったく、ゆっくり食え」
「別にいいだろ」
呆れたようにロイがエドを見る。
「ロイさん、ちゃんと薬は飲んでくださいね」
「分かってるよ。
早く治さないとアルの相手もしてやれん」
「アルの相手って、何だよ?」
「君がいなかったからね。
鍛えているんだよ」
「あいつ、見た目より強いだろ?」
「見た目よりはな」
「やっぱり軍人相手では敵わないか」
「当たり前だろう。
大人と子供の体格や力の差があるからな」
それでも前に比べたら筋肉もついて来たらしい。
アルと一緒に結果的にロイも鍛えていることになり、筋肉も以前よりついてきたようだ。
昼食を済ませるとリザ達は帰って行った。
微熱だけなので、悪化しなければ明日にでも仕事が出来るようになるだろう。
(こんなに広かったかな)
広々とした家にため息をついた。
(…使用人でも雇っておくべきだったかもな)
風邪だからか、人の気配もなくて寂しく感じた。
(私は何歳なんだ。
子供じゃあるまいし、寂しく思うなんて…
今までどんな風に過ごしていたんだっけ。
アルが来て生活も変わって、そんなもの忘れてしまったな…)
ぼんやりと天井を見ていたが、寂しく感じながら目を閉じた。
(起きた頃にはアルも帰って来るだろう。
風邪が治ったらうまい食事を作ってやろう。
まるで親だな、これでは)
自分の考えに思わず、苦笑いした。
目を閉じても眠れずに起き上がる。
「…こんな事なら引き止めればよかった。
話相手がいないとつまらん。
まぁ、寝なくても休まないといけないのは分かっているんだが」
ため息をついて寝室から抜け出す。
(新聞でも読もうかな)
人の気配がして警戒するが、それが誰か気づくと口元が緩む。
「ロイさん、寝ていないと…」
「いや、寝れなくて。
昼間寝てたからな」
「眠れないのは体調がよくなっている証拠ですね」
「君こそ、どうした?」
「勝手に上がってすみません…」
「それは構わないが、何かあったのか?」
「いえ、果物を買って来たので」
「ありがとう」
「食べますか?」
「せっかくだし、頂こうかな」
「何がいいですか?
色々と買って来たんですよ」
リザが抱えてる紙袋には様々な果物が入っていた。
「いい香りがして、つい買い過ぎてしまいました…」
「ははっ、珍しいな。
そうだな、リンゴを頂くよ」
「はい、すぐ剥きますから」
「手は大丈夫か?」
「もう平気です」
「…そうか」
ソファに座って待つことにした。