第⑦話
夢小説設定
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リザに連れられて早退するが、周りに体調が悪いと気づいた軍人はいなかった。
「リザちゃん、車回しといたから」
「えっ…」
「ロイ、体調悪ィんだろ?」
「‥‥よく分かりましたね」
「まぁな」
ヒューズだけは気づいたようだが。
一瞬驚いたリザだが、すぐに微笑みに変わった。
「大総統、大丈夫ですか?」
「…あぁ」
「ロイ、気をつけてな。
リザちゃんにあんまり我儘を言うなよ?」
「…それは約束できないな」
「まったく」
苦笑いし、ヒューズはドアを開けてロイを車に乗せた。
リザが運転席に乗り込み、発進した。
だるそうにロイは目を閉じていた。
ズキズキと痛みを増している頭に微かに唸る。
「大丈夫ですか?」
「…何とか」
「とりあえず、家に着いたら薬を飲んで寝てください。
頭痛だけですか?」
「ん、今は頭痛だけ。
先程から痛みが増しているんだよ」
「じゃあ、早く薬を飲まないと」
「…移したらすまない」
「気にしないでください。
今は自分の体調だけを気にしてください」
「‥‥あぁ」
身体が睡眠を求めているのか、睡魔に襲われていた。
ウトウトしているとロイは肩を叩かれた。
「すみません、着きましたので…」
停車したことに気づかなかった。
ロイは車から降りると鍵を出す。
「鍵を貸してください」
「あぁ、すまん」
「気になさらずに。
まずは着替えてください。
薬を用意しときますから」
「…あぁ」
ロイは寝室に入り、軍服を脱ぎ捨てて部屋着に着替える。
(確か、この辺りに置いていたはずよね。
あった…これだわ。
熱と頭痛よね?
これは風邪薬だけど頭痛じゃないからダメだわ)
薬箱から今の状態に効く薬を探していた。
「ドクターを呼んだ方が早いかしら。
ん~…あ、あった!
頭痛と熱…これなら両方効くわ」
やっと見つけ出し、薬箱を片付けてコップに水を注いで持って行く。
着替え中だと困るのでノックをする。
「…大総統?
失礼しますよ?」
返事がないので不思議に思いながらリザは入る。
ベットで寝ていて、待っているうちに寝てしまったようだ。
「…探すのに手間取ったものね。
少し待たせ過ぎたかしら」
サイドテーブルに置き、リザはロイの額に触れた。
「熱は上がってないみたいね。
可哀想だけど起こさないと…」
肩を揺らしてロイを起こす。
「大総統、起きてください。
大総統!」
「んん…っ」
「すみません、薬を飲まないと‥‥」
うっすらと目を開け、ロイが起き上がる。
リザから手渡された薬を素直に飲む。
「苦っ…ゴホッ…」
「薬ですからね」
苦味に咳き込むロイの背中を擦る。
「もう大丈夫だ。
ありがとう」
「大総統、寝てください。
寒気がしないなら熱も上がらないと思いますから」
ベットに寝るとリザが布団を掛けてくれた。
風邪を移すかもしれないので帰したい気持ちと側に居て欲しい気持ちが交差する。
「私は側に居ますよ。
帰れと言われても帰りませんから」
「な…っ」
「貴方の考えるようなことです」
ロイは黙り込み、リザを見つめた。
濡れタオルをロイの額にのせた。
「…冷たい」
「すみません、のせる前に言うべきでしたね」
「いや、びっくりしただけだから」
「寝てください」
「…眠いのに寝れない」
「頭痛が酷いんですか?」
「それもあるけど…
なんか、寝れない」
「ぬくもりがあれば寝れるかもしれませんから」
リザはロイの手を握る。
突然のことに驚いたが、微かに口元が緩んだ。
しばらくすると薬が効いて来たのか、ぬくもりに安心したのかロイは寝息をたてて眠っていた。
(今日くらいは、ゆっくり寝てください。
睡眠不足が原因かもしれないわね。
無理しすぎなのよ)
分かっていたのに止めなかった自分にも責任があるとリザはため息をついた。
「リザちゃん、車回しといたから」
「えっ…」
「ロイ、体調悪ィんだろ?」
「‥‥よく分かりましたね」
「まぁな」
ヒューズだけは気づいたようだが。
一瞬驚いたリザだが、すぐに微笑みに変わった。
「大総統、大丈夫ですか?」
「…あぁ」
「ロイ、気をつけてな。
リザちゃんにあんまり我儘を言うなよ?」
「…それは約束できないな」
「まったく」
苦笑いし、ヒューズはドアを開けてロイを車に乗せた。
リザが運転席に乗り込み、発進した。
だるそうにロイは目を閉じていた。
ズキズキと痛みを増している頭に微かに唸る。
「大丈夫ですか?」
「…何とか」
「とりあえず、家に着いたら薬を飲んで寝てください。
頭痛だけですか?」
「ん、今は頭痛だけ。
先程から痛みが増しているんだよ」
「じゃあ、早く薬を飲まないと」
「…移したらすまない」
「気にしないでください。
今は自分の体調だけを気にしてください」
「‥‥あぁ」
身体が睡眠を求めているのか、睡魔に襲われていた。
ウトウトしているとロイは肩を叩かれた。
「すみません、着きましたので…」
停車したことに気づかなかった。
ロイは車から降りると鍵を出す。
「鍵を貸してください」
「あぁ、すまん」
「気になさらずに。
まずは着替えてください。
薬を用意しときますから」
「…あぁ」
ロイは寝室に入り、軍服を脱ぎ捨てて部屋着に着替える。
(確か、この辺りに置いていたはずよね。
あった…これだわ。
熱と頭痛よね?
これは風邪薬だけど頭痛じゃないからダメだわ)
薬箱から今の状態に効く薬を探していた。
「ドクターを呼んだ方が早いかしら。
ん~…あ、あった!
頭痛と熱…これなら両方効くわ」
やっと見つけ出し、薬箱を片付けてコップに水を注いで持って行く。
着替え中だと困るのでノックをする。
「…大総統?
失礼しますよ?」
返事がないので不思議に思いながらリザは入る。
ベットで寝ていて、待っているうちに寝てしまったようだ。
「…探すのに手間取ったものね。
少し待たせ過ぎたかしら」
サイドテーブルに置き、リザはロイの額に触れた。
「熱は上がってないみたいね。
可哀想だけど起こさないと…」
肩を揺らしてロイを起こす。
「大総統、起きてください。
大総統!」
「んん…っ」
「すみません、薬を飲まないと‥‥」
うっすらと目を開け、ロイが起き上がる。
リザから手渡された薬を素直に飲む。
「苦っ…ゴホッ…」
「薬ですからね」
苦味に咳き込むロイの背中を擦る。
「もう大丈夫だ。
ありがとう」
「大総統、寝てください。
寒気がしないなら熱も上がらないと思いますから」
ベットに寝るとリザが布団を掛けてくれた。
風邪を移すかもしれないので帰したい気持ちと側に居て欲しい気持ちが交差する。
「私は側に居ますよ。
帰れと言われても帰りませんから」
「な…っ」
「貴方の考えるようなことです」
ロイは黙り込み、リザを見つめた。
濡れタオルをロイの額にのせた。
「…冷たい」
「すみません、のせる前に言うべきでしたね」
「いや、びっくりしただけだから」
「寝てください」
「…眠いのに寝れない」
「頭痛が酷いんですか?」
「それもあるけど…
なんか、寝れない」
「ぬくもりがあれば寝れるかもしれませんから」
リザはロイの手を握る。
突然のことに驚いたが、微かに口元が緩んだ。
しばらくすると薬が効いて来たのか、ぬくもりに安心したのかロイは寝息をたてて眠っていた。
(今日くらいは、ゆっくり寝てください。
睡眠不足が原因かもしれないわね。
無理しすぎなのよ)
分かっていたのに止めなかった自分にも責任があるとリザはため息をついた。