第⑦話
夢小説設定
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挑発するような眼で見つめる。
「貴方には逃げずに守ってくれる部下は何人いるんでしょうね。
いや、仲間と呼べる人はいるんですか?」
「そんな者はいらん。
弱い者は切り捨てられるだけだ」
「それなら、貴方はとっくに切り捨てられているはずですよ。
まぁ、利用価値はありそうですが」
「…何が言いたいんですか」
「上官が部下を守らなくてどうすると言っているんですよ。
これは貴方だけではありませんが」
「では、大総統は部下を守ると言うんですか。
貴方の部下はそんなにも弱い者達なんですか?」
挑発的なバカにしたような言葉。
「私の部下は強さで選んでる訳ではない。
それぞれに優れた能力があるし、私が今まで教えた経験もある」
「では、弱いと認めると?」
「それだから君はダメなんだよ、ハクロ将軍」
ロイが勝ち誇った笑みを浮かべる。
微かな足音に気づくが、行動には示さず。
「私は強くないとは一言も言ってはいないさ。
強さ以上のものがあるということだ」
「…あの臆病な部下でもですか?」
臆病とはフュリーのことだろう。
「臆病者?
おや、それは誰のことかな。
私の部下には臆病者などいないが…
心優しい青年はいるけれど」
ロイの発言にヒューズとエドは微かに口元を緩めた。
(大総統‥‥)
実はフュリーは同期に半ば強引に連れられて人混みの中にいて、泣きそうになって唇を噛み締めた。
「あぁ、臆病者はいたか。
目の前に」
「…っぶ!」
「‥‥っ‥」
その言葉にエドは吹き出し、ヒューズも笑いを堪え切れていなかった。
「なっ!!?」
屈辱にハクロ将軍は顔を赤らめる。
「私の選び抜いた部下を馬鹿にするなら、命がないと思え。
私が自ら選び抜いて鍛えた部下達だ。
強さ以外にも優れている。
それを気づけないのなら、観察力がないバカということだ」
ロイの眼が鋭く光り、ハクロ将軍を捉える。
悔しそうに顔を歪め、怒りを隠すこともせずにハクロ将軍は睨み付ける。
足音が響き、ロイ以外も気づく。
振り返るよりも先にハクロ将軍は頭に銃口が当てられる。
「ハクロ将軍、そこまでです。
大総統に無礼な行いはやめていただきたいのですが?」
「な…ッ!!?
将軍に対して‥‥」
「それがどうしました?
私が護りたいのはマスタング大総統です。
貴方がどうなろうと関係ありません」
「前大総統に従っていたのは…」
「勿論、マスタング大佐を守る為です」
「この若造にどうしてそこまで…」
「この人なら国を変えられると思ったからです。
芯の強い人ですし。
切れ者だと貴方も分かってたのでしょう?
私はマスタング大総統にしかついていきませんから」
「だってさ、ロイ」
「煩い、ヒューズ」
ヒューズにからかわれて微かに頬を赤らめた。
「ホークアイ、脅しはそれくらいでいい」
「はい」
ハクロ将軍の頭から銃を離し、リザは銃をしまった。
「これに懲りたら態度を改めることですね、ハクロ将軍?
次は見逃しませんから」
「…分かりました」
悔しそうにハクロ将軍が立ち去る。
ロイは苦笑いを浮かべた。
「まったく、何をしているんですか」
「予定が狂ってね」
「怪我はしていませんか?」
「あぁ、大丈夫だ」
「大総統室に戻りましょう」
「そうだな」
「リザちゃんが来たなら俺は自分の仕事場に戻るよ」
ヒューズが去って行く。
大総統室に入り、ロイは席に着くとため息をついた。
一瞬目が合ったが、アルが避けるようにエドを見ない。
「アル、買って来てもらったものを暖めて出して欲しいのだが」
「分かりました」
ロイが口元を緩め、その意味を理解したアルはクスッと笑う。
リザも理解したが、苦笑いを浮かべるだけだった。
「それで、話って何だよ?」
「そう焦るな」
「別に焦ってなんか…」
「まだこれから時間はあるんだ。
君は若いのに何を焦っている?」
「それは‥‥」
ロイの諭すような口調にエドは黙り込んだ。
今までの時間を取り返すように焦っていて、エドの気持ちも分からなくはない。
「貴方には逃げずに守ってくれる部下は何人いるんでしょうね。
いや、仲間と呼べる人はいるんですか?」
「そんな者はいらん。
弱い者は切り捨てられるだけだ」
「それなら、貴方はとっくに切り捨てられているはずですよ。
まぁ、利用価値はありそうですが」
「…何が言いたいんですか」
「上官が部下を守らなくてどうすると言っているんですよ。
これは貴方だけではありませんが」
「では、大総統は部下を守ると言うんですか。
貴方の部下はそんなにも弱い者達なんですか?」
挑発的なバカにしたような言葉。
「私の部下は強さで選んでる訳ではない。
それぞれに優れた能力があるし、私が今まで教えた経験もある」
「では、弱いと認めると?」
「それだから君はダメなんだよ、ハクロ将軍」
ロイが勝ち誇った笑みを浮かべる。
微かな足音に気づくが、行動には示さず。
「私は強くないとは一言も言ってはいないさ。
強さ以上のものがあるということだ」
「…あの臆病な部下でもですか?」
臆病とはフュリーのことだろう。
「臆病者?
おや、それは誰のことかな。
私の部下には臆病者などいないが…
心優しい青年はいるけれど」
ロイの発言にヒューズとエドは微かに口元を緩めた。
(大総統‥‥)
実はフュリーは同期に半ば強引に連れられて人混みの中にいて、泣きそうになって唇を噛み締めた。
「あぁ、臆病者はいたか。
目の前に」
「…っぶ!」
「‥‥っ‥」
その言葉にエドは吹き出し、ヒューズも笑いを堪え切れていなかった。
「なっ!!?」
屈辱にハクロ将軍は顔を赤らめる。
「私の選び抜いた部下を馬鹿にするなら、命がないと思え。
私が自ら選び抜いて鍛えた部下達だ。
強さ以外にも優れている。
それを気づけないのなら、観察力がないバカということだ」
ロイの眼が鋭く光り、ハクロ将軍を捉える。
悔しそうに顔を歪め、怒りを隠すこともせずにハクロ将軍は睨み付ける。
足音が響き、ロイ以外も気づく。
振り返るよりも先にハクロ将軍は頭に銃口が当てられる。
「ハクロ将軍、そこまでです。
大総統に無礼な行いはやめていただきたいのですが?」
「な…ッ!!?
将軍に対して‥‥」
「それがどうしました?
私が護りたいのはマスタング大総統です。
貴方がどうなろうと関係ありません」
「前大総統に従っていたのは…」
「勿論、マスタング大佐を守る為です」
「この若造にどうしてそこまで…」
「この人なら国を変えられると思ったからです。
芯の強い人ですし。
切れ者だと貴方も分かってたのでしょう?
私はマスタング大総統にしかついていきませんから」
「だってさ、ロイ」
「煩い、ヒューズ」
ヒューズにからかわれて微かに頬を赤らめた。
「ホークアイ、脅しはそれくらいでいい」
「はい」
ハクロ将軍の頭から銃を離し、リザは銃をしまった。
「これに懲りたら態度を改めることですね、ハクロ将軍?
次は見逃しませんから」
「…分かりました」
悔しそうにハクロ将軍が立ち去る。
ロイは苦笑いを浮かべた。
「まったく、何をしているんですか」
「予定が狂ってね」
「怪我はしていませんか?」
「あぁ、大丈夫だ」
「大総統室に戻りましょう」
「そうだな」
「リザちゃんが来たなら俺は自分の仕事場に戻るよ」
ヒューズが去って行く。
大総統室に入り、ロイは席に着くとため息をついた。
一瞬目が合ったが、アルが避けるようにエドを見ない。
「アル、買って来てもらったものを暖めて出して欲しいのだが」
「分かりました」
ロイが口元を緩め、その意味を理解したアルはクスッと笑う。
リザも理解したが、苦笑いを浮かべるだけだった。
「それで、話って何だよ?」
「そう焦るな」
「別に焦ってなんか…」
「まだこれから時間はあるんだ。
君は若いのに何を焦っている?」
「それは‥‥」
ロイの諭すような口調にエドは黙り込んだ。
今までの時間を取り返すように焦っていて、エドの気持ちも分からなくはない。