第⑦話
夢小説設定
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下官に大総統が自ら声を掛けるのもロイだからだろう。
「私だって未だに怒られるぞ?
いや、怒られるというよりも忠告かな。
青臭いだの、甘い考えだと言われるし。
そういう人達がいるから、いいんだよ。
成長するのも堕ちるのも本人次第。
その言葉すべてを利かなくていいんだ。
自分が必要だと思う言葉だけ選んで、あとは聞き流せばいいし」
ロイの脳裏には東方司令部でリザに怒られていた日々が浮かんでいた。
「まぁ、結局のところは自分1人の力なんて限界があるんだよ。
今自分に出来ることをすればいい。
無理に背伸びして行うこともないし、今から色々考えても仕方ないだろう?
上官になれば忙しくなるし、のんびりしていられるのも今のうちだぞ」
微かに笑みを浮かべて青年を見つめる。
ロイは嫌味を言われていた上層部を許してはいないが、憎んではいない。
「その中には理不尽な上官からの命令もあるだろうけど。
まぁ、そういうのは八つ当たりか嫌味の小心者だな」
「…大総統もそういう経験が?」
「ない方が可笑しいだろう?
私は特に若くして出世したから上官には嫌われてたぞ。
嫌味も言われるし、嫌味の無駄に大量の書類も届いた。
いちいち相手にするのはキリがないから適当に聞き流して交わす。
けれど、書類は完璧にこなす」
(頭を使うのはあまり得意じゃないんですけど…
今日も間違えて怒られたしι)
ロイは青年の表情に気づく。
「たとえ書類の仕事をうまく出来なくてもいざという時に逃げ出すバカな上層部よりはいいと私は思うぞ。
まぁ、これは私の考えだからな。
人それぞれ考えは違うし。
上官の顔色だけを伺って部下を切り捨てる者もいれば、自分の意思を通す者もいれば、何があっても自分の上官を命に賭けて守る部下もいる」
最後に言ったのはリザのことだろう。
「軍人だからって上官の言いなりになる必要はない。
自分の意思があっていいと思ってる。
バカな上官の前では手駒のフリをしていればいいのさ。
利用できるバカな上官は利用する」
不敵な笑みを浮かべる。
ロイは遠くに見える軍人に気づく。
「バカな上官がお出ましのようだ」
「えっ?」
悪戯っ子のように笑みを浮かべた。
「…マスタング大総統」
「やあ、ハクロ将軍。
元気かい?」
バカにしたようなロイの口調にハクロ将軍が微かに顔を歪める。
(ば、バカな上官って…)
(もしかしなくても、ハクロ将軍!!?)
周りの軍人達が思わず、ハクロ将軍に視線が行く。
「そういえば、君は何故ここに?
田舎に異動になったはず…」
「異動になったって、おまえが異動にしたんだろう、ロイ?」
「グラマン将軍が嫌がったから適当に忙しそうな地域に異動させた。
たいした能力もないし」
本人を目の前にハッキリ言う。
「コホンッ!
…この書類を持って来るようにと仰っていたので」
「あぁ、それか。
ありがとう」
書類を受け取ると青年に手渡した。
「あ、えっと…?」
「アームストロングに手渡しておいてくれないか」
「…分かりました。
失礼します」
敬礼して青年が去ってゆく。
(まぁ、たいして必要な書類ではないんだけど…)
倍返しをするようにロイはハクロ将軍に対しては冷たい。
考えが異なり過ぎて不仲なのだろう。
丁寧な口調で微笑んでいるのに目は笑っていない。
顔を歪めながらも会話を交わすハクロ将軍とは対照的だ。
目線は互いを写し、バチバチッとまるで火花が放たれているようだった。
「ヒューズ将軍、アレは止めなくていいのか?
まぁ、あの将軍は気に入らないけど!」
「面倒だし、ロイも本気ではないだろうから。
からかって遊んでるだけだろう」
「…ふぅん」
「俺もあの将軍は嫌いだな」
「嫌いってハッキリ言い過ぎじゃねぇ?」
「嫌いなもんは嫌いなんだからいいんだよ。
ロイが大総統だから問題ない」
(いいのか、それで?ι)
エドが苦笑いを浮かべた。
「何なら下官に戻ってやり直して見てはいかがかな」
「な…ッ」
「‥‥気に入らないな。
スパイのような行いも何もかもが」
ロイは呟くと冷たい眼でハクロ将軍を見つめた。
「まぁ、それは君だけではないんだけど」
「…大総統は全員が味方と思いですか?」
「若造に味方する軍人なんて限られてるさ。
でも、少なくとも貴方よりは味方は多いと思いますけどね」
不敵な笑みを浮かべる。
「私だって未だに怒られるぞ?
いや、怒られるというよりも忠告かな。
青臭いだの、甘い考えだと言われるし。
そういう人達がいるから、いいんだよ。
成長するのも堕ちるのも本人次第。
その言葉すべてを利かなくていいんだ。
自分が必要だと思う言葉だけ選んで、あとは聞き流せばいいし」
ロイの脳裏には東方司令部でリザに怒られていた日々が浮かんでいた。
「まぁ、結局のところは自分1人の力なんて限界があるんだよ。
今自分に出来ることをすればいい。
無理に背伸びして行うこともないし、今から色々考えても仕方ないだろう?
上官になれば忙しくなるし、のんびりしていられるのも今のうちだぞ」
微かに笑みを浮かべて青年を見つめる。
ロイは嫌味を言われていた上層部を許してはいないが、憎んではいない。
「その中には理不尽な上官からの命令もあるだろうけど。
まぁ、そういうのは八つ当たりか嫌味の小心者だな」
「…大総統もそういう経験が?」
「ない方が可笑しいだろう?
私は特に若くして出世したから上官には嫌われてたぞ。
嫌味も言われるし、嫌味の無駄に大量の書類も届いた。
いちいち相手にするのはキリがないから適当に聞き流して交わす。
けれど、書類は完璧にこなす」
(頭を使うのはあまり得意じゃないんですけど…
今日も間違えて怒られたしι)
ロイは青年の表情に気づく。
「たとえ書類の仕事をうまく出来なくてもいざという時に逃げ出すバカな上層部よりはいいと私は思うぞ。
まぁ、これは私の考えだからな。
人それぞれ考えは違うし。
上官の顔色だけを伺って部下を切り捨てる者もいれば、自分の意思を通す者もいれば、何があっても自分の上官を命に賭けて守る部下もいる」
最後に言ったのはリザのことだろう。
「軍人だからって上官の言いなりになる必要はない。
自分の意思があっていいと思ってる。
バカな上官の前では手駒のフリをしていればいいのさ。
利用できるバカな上官は利用する」
不敵な笑みを浮かべる。
ロイは遠くに見える軍人に気づく。
「バカな上官がお出ましのようだ」
「えっ?」
悪戯っ子のように笑みを浮かべた。
「…マスタング大総統」
「やあ、ハクロ将軍。
元気かい?」
バカにしたようなロイの口調にハクロ将軍が微かに顔を歪める。
(ば、バカな上官って…)
(もしかしなくても、ハクロ将軍!!?)
周りの軍人達が思わず、ハクロ将軍に視線が行く。
「そういえば、君は何故ここに?
田舎に異動になったはず…」
「異動になったって、おまえが異動にしたんだろう、ロイ?」
「グラマン将軍が嫌がったから適当に忙しそうな地域に異動させた。
たいした能力もないし」
本人を目の前にハッキリ言う。
「コホンッ!
…この書類を持って来るようにと仰っていたので」
「あぁ、それか。
ありがとう」
書類を受け取ると青年に手渡した。
「あ、えっと…?」
「アームストロングに手渡しておいてくれないか」
「…分かりました。
失礼します」
敬礼して青年が去ってゆく。
(まぁ、たいして必要な書類ではないんだけど…)
倍返しをするようにロイはハクロ将軍に対しては冷たい。
考えが異なり過ぎて不仲なのだろう。
丁寧な口調で微笑んでいるのに目は笑っていない。
顔を歪めながらも会話を交わすハクロ将軍とは対照的だ。
目線は互いを写し、バチバチッとまるで火花が放たれているようだった。
「ヒューズ将軍、アレは止めなくていいのか?
まぁ、あの将軍は気に入らないけど!」
「面倒だし、ロイも本気ではないだろうから。
からかって遊んでるだけだろう」
「…ふぅん」
「俺もあの将軍は嫌いだな」
「嫌いってハッキリ言い過ぎじゃねぇ?」
「嫌いなもんは嫌いなんだからいいんだよ。
ロイが大総統だから問題ない」
(いいのか、それで?ι)
エドが苦笑いを浮かべた。
「何なら下官に戻ってやり直して見てはいかがかな」
「な…ッ」
「‥‥気に入らないな。
スパイのような行いも何もかもが」
ロイは呟くと冷たい眼でハクロ将軍を見つめた。
「まぁ、それは君だけではないんだけど」
「…大総統は全員が味方と思いですか?」
「若造に味方する軍人なんて限られてるさ。
でも、少なくとも貴方よりは味方は多いと思いますけどね」
不敵な笑みを浮かべる。