第⑦話
夢小説設定
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勢いよく食堂の戸が開き、話し声が止んで一斉に振り返る。
「人を呼んどいて、あんたは何をやってんだよ!?」
「やあ、鋼の。
君が遅いから昼食だ。
何をしていたんだね?」
「…ちょっとこっちにも事情があんだよ」
「大総統の私の呼び出しよりも?」
「そ、それは悪いと…思ってるよ」
「おや、随分と素直だ。
ロックベル嬢に叱られたのかい?」
「うるせぇっ!!」
((‥‥図星か))
相変わらず、分かりやすいエドだった。
「まぁ、いいだろう。
大目に見てあげようか、鋼の。
たっぷりとロックベル嬢に説教されたみたいだからね」
「‥‥うι」
「ロイ、大総統室まで送る。
片付けて来るから待ってろ」
「あぁ、悪いな」
「気にすんな」
ヒューズが食べ終えた昼食のトレーを片付ける。
エドはヒューズの背中を見つめ、ロイも視線を移す。
「ヒューズ将軍…世話好きなんだけど、まるであんたの保護者だな。
片付けさせてんのかよ?」
「大総統に片付けなんてさせれないとさ。
あいつは昔からお節介なんだよ」
「心配されてるってことだろ?
…そういう人がいるのはいいもんだよ」
「少しは大人になったじゃないか。
心配させたって少しは反省したか?」
「あぁ、ヒューズ将軍にも色々言われた。
あんたにも…、悪いことしたな」
「今日は随分と素直だな」
「俺だってたまには!!」
「…そうか」
微かにロイが口元を緩めた。
「待たせたな。
大総統室に行くか」
「…あぁ。
鋼の、早く来い」
「分かってるよ」
「何か珍しいもんでもあったか?」
「いや、軍の食堂に入ったことがないから。
なんか普通だな」
「当たり前だろう?
君はどんな想像をしていたんだ?」
呆れたようにロイはエドを見つめる。
「あ~、いや‥‥
あ、はは…ッ」
エドが誤魔化すように笑う。
(…よほど変な想像していたな)
(どんな想像していたんだか)
問い詰めることはせずに廊下を歩く。
軍人達がロイに気づき、敬礼して隅に避けて通り道を作る。
「すげぇな…
まぁ、大総統なんだから当然か」
「ロイといると便利だぞ。
食堂で混雑している時間でも空いてる席を探さずに済むし。
こうやって廊下でぶつかることなく道が出来るからな」
「ヒューズ、おまえなぁ…ι」
呆れたようにロイがため息をつき、ヒューズを見る。
「冗談だって、大総統♪」
「肩を抱くな、肩を!!」
ヒューズの手を自分の手から避ける。
「あ、大総統!
申し訳ありません、ちょっとよろしいでしょうか?」
「…なんだ?」
「工事の件についてなんですが」
「工事?
何の工事だ?」
「あ、この工事です。
訂正点がありまして…」
青年の軍人がロイに書類を手渡す。
極度に緊張している様子から入隊して間もなく、上官から頼まれたのだろう。
「ん~…あぁ、それならアームストロングに頼んどいた。
詳しいことはアームストロングに聞きたまえ」
「はっ、はい!」
元気よく返事をする青年の軍人に周りからは失笑。
また失敗してしまったのだろうかと青年は不安が過る。
ロイが微かに口元を緩めた。
「元気があってよろしい。
これからも頑張りたまえ」
「は、はい…」
ロイの言葉に驚いたように見る。
「ん?
何だね?」
「あ、いえ‥‥」
「言いたいことがあるなら言いなさい」
ロイは青年をじっと見つめる。
「言いたいことがある訳ではなくて…
また失敗したのかと思ったんです。
煩いって同期にも上官にも怒られるので」
「失敗したっていいじゃないか。
最初から完璧な者などいるはずないだろう?
完璧に魅せることは出来ても完璧に行うのは不可能だ。
人間なら失敗はするし、怒られもする。
言いたい奴には言わせておけばいい。
笑いたい奴には笑わせておけ。
そんなバカな奴等をいちいち相手にしていては無駄なだけだ」
青年が顔を上げてロイを見た。
「人を呼んどいて、あんたは何をやってんだよ!?」
「やあ、鋼の。
君が遅いから昼食だ。
何をしていたんだね?」
「…ちょっとこっちにも事情があんだよ」
「大総統の私の呼び出しよりも?」
「そ、それは悪いと…思ってるよ」
「おや、随分と素直だ。
ロックベル嬢に叱られたのかい?」
「うるせぇっ!!」
((‥‥図星か))
相変わらず、分かりやすいエドだった。
「まぁ、いいだろう。
大目に見てあげようか、鋼の。
たっぷりとロックベル嬢に説教されたみたいだからね」
「‥‥うι」
「ロイ、大総統室まで送る。
片付けて来るから待ってろ」
「あぁ、悪いな」
「気にすんな」
ヒューズが食べ終えた昼食のトレーを片付ける。
エドはヒューズの背中を見つめ、ロイも視線を移す。
「ヒューズ将軍…世話好きなんだけど、まるであんたの保護者だな。
片付けさせてんのかよ?」
「大総統に片付けなんてさせれないとさ。
あいつは昔からお節介なんだよ」
「心配されてるってことだろ?
…そういう人がいるのはいいもんだよ」
「少しは大人になったじゃないか。
心配させたって少しは反省したか?」
「あぁ、ヒューズ将軍にも色々言われた。
あんたにも…、悪いことしたな」
「今日は随分と素直だな」
「俺だってたまには!!」
「…そうか」
微かにロイが口元を緩めた。
「待たせたな。
大総統室に行くか」
「…あぁ。
鋼の、早く来い」
「分かってるよ」
「何か珍しいもんでもあったか?」
「いや、軍の食堂に入ったことがないから。
なんか普通だな」
「当たり前だろう?
君はどんな想像をしていたんだ?」
呆れたようにロイはエドを見つめる。
「あ~、いや‥‥
あ、はは…ッ」
エドが誤魔化すように笑う。
(…よほど変な想像していたな)
(どんな想像していたんだか)
問い詰めることはせずに廊下を歩く。
軍人達がロイに気づき、敬礼して隅に避けて通り道を作る。
「すげぇな…
まぁ、大総統なんだから当然か」
「ロイといると便利だぞ。
食堂で混雑している時間でも空いてる席を探さずに済むし。
こうやって廊下でぶつかることなく道が出来るからな」
「ヒューズ、おまえなぁ…ι」
呆れたようにロイがため息をつき、ヒューズを見る。
「冗談だって、大総統♪」
「肩を抱くな、肩を!!」
ヒューズの手を自分の手から避ける。
「あ、大総統!
申し訳ありません、ちょっとよろしいでしょうか?」
「…なんだ?」
「工事の件についてなんですが」
「工事?
何の工事だ?」
「あ、この工事です。
訂正点がありまして…」
青年の軍人がロイに書類を手渡す。
極度に緊張している様子から入隊して間もなく、上官から頼まれたのだろう。
「ん~…あぁ、それならアームストロングに頼んどいた。
詳しいことはアームストロングに聞きたまえ」
「はっ、はい!」
元気よく返事をする青年の軍人に周りからは失笑。
また失敗してしまったのだろうかと青年は不安が過る。
ロイが微かに口元を緩めた。
「元気があってよろしい。
これからも頑張りたまえ」
「は、はい…」
ロイの言葉に驚いたように見る。
「ん?
何だね?」
「あ、いえ‥‥」
「言いたいことがあるなら言いなさい」
ロイは青年をじっと見つめる。
「言いたいことがある訳ではなくて…
また失敗したのかと思ったんです。
煩いって同期にも上官にも怒られるので」
「失敗したっていいじゃないか。
最初から完璧な者などいるはずないだろう?
完璧に魅せることは出来ても完璧に行うのは不可能だ。
人間なら失敗はするし、怒られもする。
言いたい奴には言わせておけばいい。
笑いたい奴には笑わせておけ。
そんなバカな奴等をいちいち相手にしていては無駄なだけだ」
青年が顔を上げてロイを見た。