第⑦話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ホッとしたように安堵の息をついた。
「ありがとうございます」
「安心した?」
「はい!」
笑顔を見せるアルにロイも微笑む。
「あ、冷蔵庫に入れて来ますね」
パタパタとアルが牛乳パックを手に走り去る。
「それにしても、鋼のは遅いな」
「まぁ、いいじゃないですか」
「もうすぐ昼時だと言うのに…」
「お昼休みの後は会議がありますから」
「面倒なんだよな、あれは。
会議がというよりも会議に来る上層部が」
「貴方が大総統なんですからお気になさらずに思ったことを言えばいいんです」
「分かってるけどさ。
私が何か言う度に文句を言って反対するんだよなぁ…」
「あまりしつこいようなら脅してやればいいんです」
「‥‥恐いことをサラリと言うね」
「上層部に私が守りたい人はいませんし、信頼している部下もいないので」
「ふっ、はは!
なるほどね」
ため息をついていたロイだったが、可笑しそうに笑う。
ノック音と同時に扉が開く。
「…ヒューズ。
ノックと同時だと意味がない気がするんだが」
「まぁ、気にすんな。
会議資料を持って来た」
「ありがとう」
「ついでだから一緒に昼飯にしよう。
まだだったよな?」
「もう、か?
まだ時間あるが…」
「会議資料に目を通して昼飯を忘れる場合がある。
リザちゃん、アル、こいつのことは俺に任せて!
大丈夫、大総統室まで送るから」
「あ、おいっ!
分かったから引っ張るな!!ι」
ヒューズにロイは半ば強引に連れ去られて行く。
「ちょ…ッ」
「‥‥止める間もなく行ってしまいましたね」
「仕方ないわ。
会議の資料を分かりやすくまとめといてあげましょう」
「そうですね」
大総統の机に置いてある数十枚の会議資料を手にした。
深い信頼関係と絆は誰よりも強い…。
日々想いは強くなってゆく‥‥。
軍の食堂にヒューズと共に入る。
話し声は止み、静まり返る。
「ロイ、ここで待ってろ」
「私も行くが?」
「大総統に行かせられるか。
持って来るから席取っておいてくれ」
「…分かった」
軍人達の視線を感じながら空けてくれた席に座る。
「あれ、大総統?
補佐官は一緒じゃないんですか?」
「ん? あぁ、ヒューズに連れて来られたんだよ」
「…なるほど」
「そういうフュリーは1人か?」
「あ、はい。
与えられた仕事は一段落したんで」
「…そうか」
「じゃあ、失礼します」
「あぁ、またな」
こんな風にロイに話しかけて来るのは限られた者達だけ。
「ロイ、なに話してたんだ?」
「たいした話じゃないさ。
偶然会ったから」
「そうか?」
「…何だよ」
「いや、楽しそうだったから」
「昔を思い出しただけだ。
臆病だったのに、一皮剥けたなぁって。
…奪われたのは成長という意味ではよかったのかもしれんな」
「何だかんだ言いながら仲間思いだよな」
「うるさい」
不満そうにロイがヒューズに顔を背ける。
苦笑いしてヒューズがロイの隣に座る。
「おまえ、雰囲気が変わったよな」
「む…、そうか?」
「柔らかくなった。
前は普段は穏やかなくせに、肝心なとこは人を寄せ付けない雰囲気があったから。
強気で嫌われ者で実は仲間思いで優しすぎて青臭い」
「‥‥それは貶しているのか?」
「褒めてんだって。
よかったな、ロイ」
「…お節介な奴め」
「心配させてんのはおまえさんだ」
「心配しろなんて言っていない」
「はいはい」
口喧嘩のような言い合いもこの2人ならではのいつものこと。
(…おまえには素直にはなれんな。
照れ臭いというか。
まぁ、それもおまえは分かってるんだろうけど。
それでも本当はいつも感謝しているんだ。
思ったことをいつも言ってくれる。
耳が痛くなるような言葉まで言うし。
でも、そういう奴がいないとダメなんだ。
肝心な時は支えてもくれるし。
…私を理解してくれる友人はおまえだけだよ)
同性で士官学校時代から知っているが故に素直になれないこともある。
チラッとヒューズを見た。
「何だよ、ロイ」
「‥‥いや」
「エリシアの写真が見たいって?
仕方ねぇなぁ~」
仕方ないと言いながら顔は溶けるように崩れている。
「いらんっ!
おまえ、それがないならいいのにな…」
ロイはため息をついた。
「遠慮すんなって。
おまえも子供できたらこうなるって」
「…私はまだ独身なんだが?」
「結婚する気ないのか?」
「そんなこと言ってはおらん」
「だったら、大丈夫だって」
「何が大丈夫なんだ…ι」
「見ろよ~、ロイ」
「その話はもう聞いた」
「おまえも父親になれば分かるって」
「父親になるのが先なのか?」
「手出すの早そうだし、ありえるな」
「ヒューズ…」
「冗談だって」
不機嫌そうにロイがヒューズを見る。
ロイとヒューズは同時に会話を止め、食堂の外の廊下が騒がしいことに気づく。
「…騒がしくはないか?」
「あぁ、何かあったんだろうか」
「たいしたことではないだろう。
何かあれば、呼びに来るだろうし」
「それもそうだな」
不思議に思いつつも食事を再開する。
「あぁ、そういえば、あれはどうなったんだ?」
「点検は終わった。
遊具に異常なし」
「それはよかった。
遊具の設置は?」
「トラブルあったみたいでな。
でも、たいしたことはないから心配ない」
「任せるよ。
とりあえず、設置が終わったら報告書を持って来てくれ」
「分かってるよ」
「思ってたより時間かからないな」
「優秀な奴らを集めてもらった」
「…そうか」
信頼して任せてあるので必要なこと以外は聞かない。
「特に問題ないみたいで安心したよ。
花の種は?」
「用意してある」
「完成が楽しみだ。
うまくいくといいな…」
「うまくいくさ」
「そうだな」
自然と笑みが溢れた。
「ありがとうございます」
「安心した?」
「はい!」
笑顔を見せるアルにロイも微笑む。
「あ、冷蔵庫に入れて来ますね」
パタパタとアルが牛乳パックを手に走り去る。
「それにしても、鋼のは遅いな」
「まぁ、いいじゃないですか」
「もうすぐ昼時だと言うのに…」
「お昼休みの後は会議がありますから」
「面倒なんだよな、あれは。
会議がというよりも会議に来る上層部が」
「貴方が大総統なんですからお気になさらずに思ったことを言えばいいんです」
「分かってるけどさ。
私が何か言う度に文句を言って反対するんだよなぁ…」
「あまりしつこいようなら脅してやればいいんです」
「‥‥恐いことをサラリと言うね」
「上層部に私が守りたい人はいませんし、信頼している部下もいないので」
「ふっ、はは!
なるほどね」
ため息をついていたロイだったが、可笑しそうに笑う。
ノック音と同時に扉が開く。
「…ヒューズ。
ノックと同時だと意味がない気がするんだが」
「まぁ、気にすんな。
会議資料を持って来た」
「ありがとう」
「ついでだから一緒に昼飯にしよう。
まだだったよな?」
「もう、か?
まだ時間あるが…」
「会議資料に目を通して昼飯を忘れる場合がある。
リザちゃん、アル、こいつのことは俺に任せて!
大丈夫、大総統室まで送るから」
「あ、おいっ!
分かったから引っ張るな!!ι」
ヒューズにロイは半ば強引に連れ去られて行く。
「ちょ…ッ」
「‥‥止める間もなく行ってしまいましたね」
「仕方ないわ。
会議の資料を分かりやすくまとめといてあげましょう」
「そうですね」
大総統の机に置いてある数十枚の会議資料を手にした。
深い信頼関係と絆は誰よりも強い…。
日々想いは強くなってゆく‥‥。
軍の食堂にヒューズと共に入る。
話し声は止み、静まり返る。
「ロイ、ここで待ってろ」
「私も行くが?」
「大総統に行かせられるか。
持って来るから席取っておいてくれ」
「…分かった」
軍人達の視線を感じながら空けてくれた席に座る。
「あれ、大総統?
補佐官は一緒じゃないんですか?」
「ん? あぁ、ヒューズに連れて来られたんだよ」
「…なるほど」
「そういうフュリーは1人か?」
「あ、はい。
与えられた仕事は一段落したんで」
「…そうか」
「じゃあ、失礼します」
「あぁ、またな」
こんな風にロイに話しかけて来るのは限られた者達だけ。
「ロイ、なに話してたんだ?」
「たいした話じゃないさ。
偶然会ったから」
「そうか?」
「…何だよ」
「いや、楽しそうだったから」
「昔を思い出しただけだ。
臆病だったのに、一皮剥けたなぁって。
…奪われたのは成長という意味ではよかったのかもしれんな」
「何だかんだ言いながら仲間思いだよな」
「うるさい」
不満そうにロイがヒューズに顔を背ける。
苦笑いしてヒューズがロイの隣に座る。
「おまえ、雰囲気が変わったよな」
「む…、そうか?」
「柔らかくなった。
前は普段は穏やかなくせに、肝心なとこは人を寄せ付けない雰囲気があったから。
強気で嫌われ者で実は仲間思いで優しすぎて青臭い」
「‥‥それは貶しているのか?」
「褒めてんだって。
よかったな、ロイ」
「…お節介な奴め」
「心配させてんのはおまえさんだ」
「心配しろなんて言っていない」
「はいはい」
口喧嘩のような言い合いもこの2人ならではのいつものこと。
(…おまえには素直にはなれんな。
照れ臭いというか。
まぁ、それもおまえは分かってるんだろうけど。
それでも本当はいつも感謝しているんだ。
思ったことをいつも言ってくれる。
耳が痛くなるような言葉まで言うし。
でも、そういう奴がいないとダメなんだ。
肝心な時は支えてもくれるし。
…私を理解してくれる友人はおまえだけだよ)
同性で士官学校時代から知っているが故に素直になれないこともある。
チラッとヒューズを見た。
「何だよ、ロイ」
「‥‥いや」
「エリシアの写真が見たいって?
仕方ねぇなぁ~」
仕方ないと言いながら顔は溶けるように崩れている。
「いらんっ!
おまえ、それがないならいいのにな…」
ロイはため息をついた。
「遠慮すんなって。
おまえも子供できたらこうなるって」
「…私はまだ独身なんだが?」
「結婚する気ないのか?」
「そんなこと言ってはおらん」
「だったら、大丈夫だって」
「何が大丈夫なんだ…ι」
「見ろよ~、ロイ」
「その話はもう聞いた」
「おまえも父親になれば分かるって」
「父親になるのが先なのか?」
「手出すの早そうだし、ありえるな」
「ヒューズ…」
「冗談だって」
不機嫌そうにロイがヒューズを見る。
ロイとヒューズは同時に会話を止め、食堂の外の廊下が騒がしいことに気づく。
「…騒がしくはないか?」
「あぁ、何かあったんだろうか」
「たいしたことではないだろう。
何かあれば、呼びに来るだろうし」
「それもそうだな」
不思議に思いつつも食事を再開する。
「あぁ、そういえば、あれはどうなったんだ?」
「点検は終わった。
遊具に異常なし」
「それはよかった。
遊具の設置は?」
「トラブルあったみたいでな。
でも、たいしたことはないから心配ない」
「任せるよ。
とりあえず、設置が終わったら報告書を持って来てくれ」
「分かってるよ」
「思ってたより時間かからないな」
「優秀な奴らを集めてもらった」
「…そうか」
信頼して任せてあるので必要なこと以外は聞かない。
「特に問題ないみたいで安心したよ。
花の種は?」
「用意してある」
「完成が楽しみだ。
うまくいくといいな…」
「うまくいくさ」
「そうだな」
自然と笑みが溢れた。