家族の愛情
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
レギュラス宛に送られて来た手紙を確認させてもらい、オリオンに直筆に頭を抱える。
「そんな話、一切してない」
「許したならそうなるでしょうね。
それに、父上は一度も貴方を次期当主からは外してませんよ」
「はぁ?」
「貴方が話を聞かなかっただけですよ」
「…またあんなの学びたくないだけど」
「貴方は嫡男ですから」
「レギュラス。
レジー、何でそんなに嬉しそうなんだよ」
「やっと僕の肩の荷が。
いえ、失礼しました。
僕には荷が重いですから。
どちらにしても僕は次男なので読ませてもらえないものも教えてもらえないものもありました。
父上の中では最初から決めてたと思いますよ」
「…計画通りなようで苛立つ」
「ふふっ、父上ですから」
満足そうなレギュラスに不満に思いながらもシリウスは久々に見たレギュラスの微笑みに少し安堵する。
「気弱なレジーよりも僕の方がいいだろうな」
「…貴方よりも警戒心が強いだけですよ」
ふわりと微笑むシリウスにレギュラスは見つめる。
「変えるのですか?」
「次期当主と指名されたならば」
「受け入れるのですか。
貴方なら拒絶するかと」
「嫌になったら逃げるかもな。
まぁ、これでも嫡男として教育されてたから」
杖を振ってシリウスは髪を後ろで一本に結び、きっちりと制服を着た。
「兄様はそういう格好の方がよくお似合いです」
「まぁ、悪くないな」
シリウスの制服のローブにはブラック家の家紋のブローチが着けられた。
それは嫡男で次期当主でしか着けれないものだった。
スリザリン生達は瞬時に理解し、深々とシリウスに対して頭を下げた。
「…シリウス。
次期当主殿と呼ぶべきかい?」
「まぁ、自業自得だよね」
シリウスを揶揄ったジェームズは軽く蹴られて倒されていた。
「コホン…っ、人前でそれは如何なものかしら」
「…シシー」
「久しぶりに貴方からそう呼ばれましたね。
まったく、仕方のない子ね」
苦言を言いながらもふわりと微笑むナルシッサに久々だなとシリウスは見つめる。
「何かしら?」
「そっちにはもう話がいってるみたいだな」
「そうね。
貴方は婚約者が居ないから今から大変よ」
「しばらくは自由の許可は貰ってるさ」
「それはいいわね。
今までのような“お遊び”はやめなさい」
「言われなくても。
僕から誘ったことはないけど」
「知ってるわ」
穏やかに会話するシリウスとナルシッサに懐かしそうにレギュラスは見つめていた。
「シリウス。
君だけ、1人部屋だね。
監督生よりも豪華だな」
「…父上の仕業だろうな。
まぁ、次期当主になれば狙われるからな」
屋敷の自室よりは狭いが、グリフィンドール生のどの部屋よりも豪華で広々としていた。
ベットも特注で布団も屋敷で使っているのと同じだ。
「…後悔しないか?」
「後悔しない為に」
「そうか。
君が良いならば、構わないさ。
相棒と兄弟になるのも悪くないと思っていたんだが」
「やだね」
「ひどいなぁ〜」
ベットに寝転びながら、べーっと舌を出すシリウスにジェームズもクスクスと笑う。
「どこまでが君の素顔なんだろうねぇ…」
「どちらも僕であり、俺だよ」
「そういうことにしておくさ」
くしゃっとジェームズに頭を撫でられてシリウスは苦笑いする。
「君はもう“独り”じゃないよ」
「…ん」
髪を遊ばれてシリウスはため息をつきながら自由にさせていた。
-END-
2024.9.27
「そんな話、一切してない」
「許したならそうなるでしょうね。
それに、父上は一度も貴方を次期当主からは外してませんよ」
「はぁ?」
「貴方が話を聞かなかっただけですよ」
「…またあんなの学びたくないだけど」
「貴方は嫡男ですから」
「レギュラス。
レジー、何でそんなに嬉しそうなんだよ」
「やっと僕の肩の荷が。
いえ、失礼しました。
僕には荷が重いですから。
どちらにしても僕は次男なので読ませてもらえないものも教えてもらえないものもありました。
父上の中では最初から決めてたと思いますよ」
「…計画通りなようで苛立つ」
「ふふっ、父上ですから」
満足そうなレギュラスに不満に思いながらもシリウスは久々に見たレギュラスの微笑みに少し安堵する。
「気弱なレジーよりも僕の方がいいだろうな」
「…貴方よりも警戒心が強いだけですよ」
ふわりと微笑むシリウスにレギュラスは見つめる。
「変えるのですか?」
「次期当主と指名されたならば」
「受け入れるのですか。
貴方なら拒絶するかと」
「嫌になったら逃げるかもな。
まぁ、これでも嫡男として教育されてたから」
杖を振ってシリウスは髪を後ろで一本に結び、きっちりと制服を着た。
「兄様はそういう格好の方がよくお似合いです」
「まぁ、悪くないな」
シリウスの制服のローブにはブラック家の家紋のブローチが着けられた。
それは嫡男で次期当主でしか着けれないものだった。
スリザリン生達は瞬時に理解し、深々とシリウスに対して頭を下げた。
「…シリウス。
次期当主殿と呼ぶべきかい?」
「まぁ、自業自得だよね」
シリウスを揶揄ったジェームズは軽く蹴られて倒されていた。
「コホン…っ、人前でそれは如何なものかしら」
「…シシー」
「久しぶりに貴方からそう呼ばれましたね。
まったく、仕方のない子ね」
苦言を言いながらもふわりと微笑むナルシッサに久々だなとシリウスは見つめる。
「何かしら?」
「そっちにはもう話がいってるみたいだな」
「そうね。
貴方は婚約者が居ないから今から大変よ」
「しばらくは自由の許可は貰ってるさ」
「それはいいわね。
今までのような“お遊び”はやめなさい」
「言われなくても。
僕から誘ったことはないけど」
「知ってるわ」
穏やかに会話するシリウスとナルシッサに懐かしそうにレギュラスは見つめていた。
「シリウス。
君だけ、1人部屋だね。
監督生よりも豪華だな」
「…父上の仕業だろうな。
まぁ、次期当主になれば狙われるからな」
屋敷の自室よりは狭いが、グリフィンドール生のどの部屋よりも豪華で広々としていた。
ベットも特注で布団も屋敷で使っているのと同じだ。
「…後悔しないか?」
「後悔しない為に」
「そうか。
君が良いならば、構わないさ。
相棒と兄弟になるのも悪くないと思っていたんだが」
「やだね」
「ひどいなぁ〜」
ベットに寝転びながら、べーっと舌を出すシリウスにジェームズもクスクスと笑う。
「どこまでが君の素顔なんだろうねぇ…」
「どちらも僕であり、俺だよ」
「そういうことにしておくさ」
くしゃっとジェームズに頭を撫でられてシリウスは苦笑いする。
「君はもう“独り”じゃないよ」
「…ん」
髪を遊ばれてシリウスはため息をつきながら自由にさせていた。
-END-
2024.9.27