優等生の逆襲
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理由も分からずに突然の豹変に家族は戸惑うばかり。
(…母上の淹れてくれる紅茶を飲むのは何年ぶりだろう。
幼い頃にまだストレートで飲めないレグが俺の真似して凄い顔したこともあったよな)
普段はグリフィンドールなのでしてないが、屋敷に帰れば長年の癖もあってテーブルマナーはしっかりしている。
(咄嗟に出て来た言葉だとしても、まだ自分を“息子”と思ってくれているのか。
ヒステリックになっていたのもあるが、母上が庇ってくれるとは思わなかったな)
シリウス的には悪いことばかりではないなと思ってしまう。
「レギュラスの異変というべきか、最近のことなのか?
数年前から?」
「純血主義を否定するようになったのは2年前。
もしかしたら気づかないだけで異変があったのはもっと前なのかもしれないわ」
「レギュラスの交流なんて限られているはずだろう。
ホグワーツで隠し事なんて無理だし、そういった噂も流れてなかった。
せめて、原因や理由が分かれば対処も出来るんだけど」
突然の豹変にしか見えないから両親も困っているのだろう。
「パーティーも完璧なのよ。
そこでは純血主義も否定しないし」
「父上と母上にだけ?」
「えぇ、そうよ。
今のところは親戚も気がついてないわ」
「不幸中の幸いと言うべきなのか、それも時間の問題かと思うが…」
話し合いをしても結論は出来ず、見守るしか出来ない。
「話は?」
「そうしようとしたんだが…」
「先程のように。
ごめんなさいね、怪我していたんでしょう?」
「掠り傷だし。
数日もすれば、治るよ」
極端過ぎて理由が分からないのだから難しい。
「俺に対しても拒絶反応だったし、話をするのは難しいな」
「2人で会わないように。
今のレギュラスは何をするか分からないから」
「そうよ。
今度は掠り傷では済まないかもしれないわ」
「…分かった」
「何かあれば、すぐに呼びなさい」
ここまで両親が心配することにも戸惑うが、何度か魔法で攻撃もしたのかもしれない。
「錯乱に近い状態かもな。
洗脳魔法は?」
「…可能性がゼロではない」
「次期当主になるなら分かるけど、そうじゃないのなら。
直系の息子じゃないと継げないはずだよな」
「あぁ、そういう決まりだ」
話せば話す程に理解不能で頭が痛くなる。
「…話す程に混乱して頭痛くなって来る」
「あまり考え過ぎないで」
(そうなったら、戻るようになるんだろうな。
実際には家を出てないし。
グリフィンドールに入寮したら一族から除名もされていると思っていたのに。
当時は気づくことがなかった愛情があるんだろうか)
今になって何なんだとシリウスは深いため息をつく。
「シリウス。
大丈夫ですか?」
「…ん」
「少し熱あるわね」
「君にストレスを与えてしまったね」
「それだけが原因じゃない。
勝手に色々と考えすぎたんだ」
「少し休みなさい。
辛いようなら魔法薬を…」
「大丈夫。
寝れば、よくなるよ」
こんなに心配されるのは幼少期以来かもしれない。
「昨夜は寒かったものね。
寒くはない?」
「…へぇき」
額に触れられてシリウスは苦笑いする。
「どうかしましたか?」
「…そんな小さな子ではないんだけど」
シリウスの指摘に無自覚だったようで母は黙って手を離した。
「癖に、なってるのよ」
「小さな頃も。
こうして…くれてた?」
「していたわ。
貴方は寝ていたけれど」
(高熱出しても来てないと思っていたのに。
夜中にでも来てくれていたのか。
ただ気づかなかっただけで。
それを言うこともしなかった)
ウトウトしているシリウスに気づいて優しく頭を撫でた。
不器用な性格で愛情表現が苦手な両親と似た息子なのかもしれないと今更ながら気がついた。
(…母上の淹れてくれる紅茶を飲むのは何年ぶりだろう。
幼い頃にまだストレートで飲めないレグが俺の真似して凄い顔したこともあったよな)
普段はグリフィンドールなのでしてないが、屋敷に帰れば長年の癖もあってテーブルマナーはしっかりしている。
(咄嗟に出て来た言葉だとしても、まだ自分を“息子”と思ってくれているのか。
ヒステリックになっていたのもあるが、母上が庇ってくれるとは思わなかったな)
シリウス的には悪いことばかりではないなと思ってしまう。
「レギュラスの異変というべきか、最近のことなのか?
数年前から?」
「純血主義を否定するようになったのは2年前。
もしかしたら気づかないだけで異変があったのはもっと前なのかもしれないわ」
「レギュラスの交流なんて限られているはずだろう。
ホグワーツで隠し事なんて無理だし、そういった噂も流れてなかった。
せめて、原因や理由が分かれば対処も出来るんだけど」
突然の豹変にしか見えないから両親も困っているのだろう。
「パーティーも完璧なのよ。
そこでは純血主義も否定しないし」
「父上と母上にだけ?」
「えぇ、そうよ。
今のところは親戚も気がついてないわ」
「不幸中の幸いと言うべきなのか、それも時間の問題かと思うが…」
話し合いをしても結論は出来ず、見守るしか出来ない。
「話は?」
「そうしようとしたんだが…」
「先程のように。
ごめんなさいね、怪我していたんでしょう?」
「掠り傷だし。
数日もすれば、治るよ」
極端過ぎて理由が分からないのだから難しい。
「俺に対しても拒絶反応だったし、話をするのは難しいな」
「2人で会わないように。
今のレギュラスは何をするか分からないから」
「そうよ。
今度は掠り傷では済まないかもしれないわ」
「…分かった」
「何かあれば、すぐに呼びなさい」
ここまで両親が心配することにも戸惑うが、何度か魔法で攻撃もしたのかもしれない。
「錯乱に近い状態かもな。
洗脳魔法は?」
「…可能性がゼロではない」
「次期当主になるなら分かるけど、そうじゃないのなら。
直系の息子じゃないと継げないはずだよな」
「あぁ、そういう決まりだ」
話せば話す程に理解不能で頭が痛くなる。
「…話す程に混乱して頭痛くなって来る」
「あまり考え過ぎないで」
(そうなったら、戻るようになるんだろうな。
実際には家を出てないし。
グリフィンドールに入寮したら一族から除名もされていると思っていたのに。
当時は気づくことがなかった愛情があるんだろうか)
今になって何なんだとシリウスは深いため息をつく。
「シリウス。
大丈夫ですか?」
「…ん」
「少し熱あるわね」
「君にストレスを与えてしまったね」
「それだけが原因じゃない。
勝手に色々と考えすぎたんだ」
「少し休みなさい。
辛いようなら魔法薬を…」
「大丈夫。
寝れば、よくなるよ」
こんなに心配されるのは幼少期以来かもしれない。
「昨夜は寒かったものね。
寒くはない?」
「…へぇき」
額に触れられてシリウスは苦笑いする。
「どうかしましたか?」
「…そんな小さな子ではないんだけど」
シリウスの指摘に無自覚だったようで母は黙って手を離した。
「癖に、なってるのよ」
「小さな頃も。
こうして…くれてた?」
「していたわ。
貴方は寝ていたけれど」
(高熱出しても来てないと思っていたのに。
夜中にでも来てくれていたのか。
ただ気づかなかっただけで。
それを言うこともしなかった)
ウトウトしているシリウスに気づいて優しく頭を撫でた。
不器用な性格で愛情表現が苦手な両親と似た息子なのかもしれないと今更ながら気がついた。