和解までの道程
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髪を結うのもパーティー以外では初めてで、着崩さないのも珍しいだろう。
着崩さないと尚更、美貌が際立っていて品格がある。
「シリウス。
弟くんと一緒だったんだね。
盛大な親子喧嘩は和解で済んだのかな」
「…ジェームズ」
「笑ってくれよ。
迷惑だなんて思ってないし、君が幸せならそれで良いのさ」
茶化すような口調もジェームズなりに気遣っていたようだ。
「…本当にいろんなことがあったんだ。
傷ついたし、傷つけられたし。
大嫌いだと思って恨んでたと思っていた。
けどさ、諦められなかったみたいだ」
「そう簡単に諦められないさ。
家族なんだから」
「…うん。
許せるかと言われるとまだ難しいけれど。
両親も許して欲しいとも言ってない。
許さなくて当然だって。
拍子抜けしたというか、両親の変わり具合に。
許せないけれど。
もう一度だけ、信じてみてもいいかなと」
「…そっか。
傷つけられてはない?」
「不思議なくらいに。
言い争いも起きてないよ」
ふわりと微笑むシリウスにジェームズは悔しくも安堵した。
自分では出せなかった親友の心からの微笑みだから。
「シリウス、久しぶり。
こうして見ると尚更にシリウスは美貌だよね」
「リーマスも久しぶり。
ふはっ、どんな感想だよ」
「みんなが騒ぎそう。
本当にお坊ちゃんなんだね」
「どういう意味だ、ピーター」
「ごめんって」
落ち込んでは無いようでリーマスもピーターも安堵する。
「兄様、騒ぐなら追い出しますよ」
「そう冷たいこと言うなよ」
「…本読みたいので。
何を勝手に座ってるんですか」
「いいじゃん。
これも縁だと思って」
「兄様は家族ですが。
貴方達と関わると余計なことしか起きないんですよ。
どっちにも絡まれて迷惑だ」
レギュラスは特にジェームズに対して当たりが強い。
「君、意外とブラコンだよね」
「それが何か?
貴方には迷惑掛けてませんよ」
「認めるんだ?
僕に当たりが強いんだけど」
「自意識過剰」
「あのねぇ。
僕は君の先輩なんだよ」
「グリフィンドールで関わりもないのに尊敬も出来ない行動ばかりしてるたった1歳差の貴方に先輩面をして欲しくありません!」
冷静沈着はどこにやら、レギュラスはジェームズと言い争う。
「そのくらいにしておけ」
「ですが…っ」
「レグ、おしまいだ」
「…分かりました」
渋々ながらレギュラスは不満顔でシリウスの隣に座る。
シリウスの言うことならレギュラスは聞くようだ。
「絡まれたら呼べよ。
まぁ、レグなら大丈夫だとは思うけど。
厄介な先輩もいるだろうから」
「今目の前にいます」
「それは嫌いなだけだろう。
ジェームズは今のところは魔法や暴力はしてないからな」
「ねぇ、シリウスまで。
酷くない?」
「ぶはっ!」
「リーマスとピーターまで笑ってるし!」
「ごめん、思わず」
「随分と嫌われちゃったね」
ジェームズはからかわれて不満顔になり、リーマスとピーターは宥めるのだった。
「驚愕してたな」
「…でしょうね」
ホグワーツに向かう馬車も2人で乗るのは初めてだった。
「兄様が卒業するまでは、こうして乗れますね」
「…レグが望むなら。
今まで大変な思いをさせていて、すまなかった」
「もう謝らないでください。
僕も嫌われるようなこと、してましたから。
僕だけでも…味方になるべきだったのに」
「家で肩身狭い思いをしていたんだ。
俺の分まで期待を背負って。
母上に抵抗するのは難しかったのは分かっているさ」
それでもレギュラスは申し訳なさがあるのだろう。
宥めるようにシリウスに肩を優しく叩かれ、レギュラスは小さく笑った。
シリウスとレギュラスが並んで歩く姿に生徒達はザワつき、教授達も表情に出さないだけで驚いている。
着崩さないと尚更、美貌が際立っていて品格がある。
「シリウス。
弟くんと一緒だったんだね。
盛大な親子喧嘩は和解で済んだのかな」
「…ジェームズ」
「笑ってくれよ。
迷惑だなんて思ってないし、君が幸せならそれで良いのさ」
茶化すような口調もジェームズなりに気遣っていたようだ。
「…本当にいろんなことがあったんだ。
傷ついたし、傷つけられたし。
大嫌いだと思って恨んでたと思っていた。
けどさ、諦められなかったみたいだ」
「そう簡単に諦められないさ。
家族なんだから」
「…うん。
許せるかと言われるとまだ難しいけれど。
両親も許して欲しいとも言ってない。
許さなくて当然だって。
拍子抜けしたというか、両親の変わり具合に。
許せないけれど。
もう一度だけ、信じてみてもいいかなと」
「…そっか。
傷つけられてはない?」
「不思議なくらいに。
言い争いも起きてないよ」
ふわりと微笑むシリウスにジェームズは悔しくも安堵した。
自分では出せなかった親友の心からの微笑みだから。
「シリウス、久しぶり。
こうして見ると尚更にシリウスは美貌だよね」
「リーマスも久しぶり。
ふはっ、どんな感想だよ」
「みんなが騒ぎそう。
本当にお坊ちゃんなんだね」
「どういう意味だ、ピーター」
「ごめんって」
落ち込んでは無いようでリーマスもピーターも安堵する。
「兄様、騒ぐなら追い出しますよ」
「そう冷たいこと言うなよ」
「…本読みたいので。
何を勝手に座ってるんですか」
「いいじゃん。
これも縁だと思って」
「兄様は家族ですが。
貴方達と関わると余計なことしか起きないんですよ。
どっちにも絡まれて迷惑だ」
レギュラスは特にジェームズに対して当たりが強い。
「君、意外とブラコンだよね」
「それが何か?
貴方には迷惑掛けてませんよ」
「認めるんだ?
僕に当たりが強いんだけど」
「自意識過剰」
「あのねぇ。
僕は君の先輩なんだよ」
「グリフィンドールで関わりもないのに尊敬も出来ない行動ばかりしてるたった1歳差の貴方に先輩面をして欲しくありません!」
冷静沈着はどこにやら、レギュラスはジェームズと言い争う。
「そのくらいにしておけ」
「ですが…っ」
「レグ、おしまいだ」
「…分かりました」
渋々ながらレギュラスは不満顔でシリウスの隣に座る。
シリウスの言うことならレギュラスは聞くようだ。
「絡まれたら呼べよ。
まぁ、レグなら大丈夫だとは思うけど。
厄介な先輩もいるだろうから」
「今目の前にいます」
「それは嫌いなだけだろう。
ジェームズは今のところは魔法や暴力はしてないからな」
「ねぇ、シリウスまで。
酷くない?」
「ぶはっ!」
「リーマスとピーターまで笑ってるし!」
「ごめん、思わず」
「随分と嫌われちゃったね」
ジェームズはからかわれて不満顔になり、リーマスとピーターは宥めるのだった。
「驚愕してたな」
「…でしょうね」
ホグワーツに向かう馬車も2人で乗るのは初めてだった。
「兄様が卒業するまでは、こうして乗れますね」
「…レグが望むなら。
今まで大変な思いをさせていて、すまなかった」
「もう謝らないでください。
僕も嫌われるようなこと、してましたから。
僕だけでも…味方になるべきだったのに」
「家で肩身狭い思いをしていたんだ。
俺の分まで期待を背負って。
母上に抵抗するのは難しかったのは分かっているさ」
それでもレギュラスは申し訳なさがあるのだろう。
宥めるようにシリウスに肩を優しく叩かれ、レギュラスは小さく笑った。
シリウスとレギュラスが並んで歩く姿に生徒達はザワつき、教授達も表情に出さないだけで驚いている。