僕の願い事
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いつの間にか眠っていたようで痛みは緩和していたが、まだ息苦しさと倦怠感はある。
「シリウス。
起きていたのね。
具合はどう?」
「先程よりは顔色が良くなったみたいだな。
まだ熱は高いようだが」
「父上…?」
「無理に話さなくていい」
「ね、つ…ある…?」
「過労から来ているようだ。
大丈夫だ。
しばらくすれば良くなる」
オリオンに優しく頭を撫でられて戸惑いながらも幼いシリウスは小さく頷いた。
「話は君の体調が落ち着いてからじっくりと話そう。
私達は君を嫌ってないし、いつだて君の味方だよ」
「厳しくしなくてはならない意味があるの。
決して貴方を独りにしないし、大切な息子なのよ。
次期当主だからじゃないわ」
「信じられないだろうけれど。
ゆっくり今は休みなさい」
「シリウス。
少しでいいから食べましょう」
朝から食べてなかったが、精神面もあって食欲はない。
「食べないと良くならないわ。
リゾットもダメ?
じゃあ、サッパリするレモンのシャーベットはどう?」
「…美味しい」
母の膝に抱えられているのはいくら幼くても少し気恥ずかしいけれど。
「よかったわ。
食べたいのがあったら言いなさい」
「…少しお腹空いた、かも。
スープ飲みたい」
「あぁ、すぐに用意しよう」
両親が傍に居て甘やかしてくれるのは不思議な感覚。
高熱もあるからと頭では理解しながらも嬉しかった。
「…美味しい」
「とろみのあるスープの方が身体に良いからね。
カボチャのスープよ」
「甘いけど。
嫌な甘さじゃない。
コレは好き」
「よかったわ」
満足そうな幼いシリウスに両親は安堵する。
(…5日もベットの上から起き上がれないとは思わなかった。
それ以上に両親が夜中も付き添ってくれているとは)
最初は妙な緊張感もあったが、5日もあれば慣れつつある。
「シリウス、ダメよ。
どこに行こうとしてるの」
「…母上」
「まだ熱もあるのだから。
部屋から出たらダメよ」
母に後ろから抱えられて連れ戻されてしまう。
不貞腐れて膝に座らされているシリウスにオリオンは苦笑いしていた。
「熱も下がったし、顔色も良くなったみたいだし。
もう少しの我慢だ」
「…ん」
体調が良くなれば、部屋から出たくて仕方ないのだろう。
「微熱に下がったし。
体調も大丈夫そうなら、お話しをしようか」
「……っ…」
「そう緊張しなくて大丈夫だ。
君を否定しないよ」
「泣いていた理由は話したくないのならば聞きません。
貴方が話したいと思えるまで」
「え…?」
聞かれると思っていた幼いシリウスは見つめる。
「ただ約束して欲しい。
信じているから、無理はないことを。
危ないと思ったら頼ってくれないか?」
「…はい」
あまりにも真剣な眼差しで手を握られて頷くしかない。
「信じていても危ないと思ったら止めるわ。
私達は貴方を信じず、厳しさだけを与えてきた。
それが正しいと思って。
ですが、それは貴方には辛かったのね」
「辛いなら答えなくていい」
「わかん、ない。
それが僕の日常だから」
自由になりたいとも言えず、目を合わせることもなくて俯いた。
「貴方が何をしたいのか、分からなくても信じると決めたわ。
危険だと思った時に頼られるような親になりたいと今は思ってるやの。
すぐに信じなくていいわ。
貴方が好きなこと、したくないこと。
貴方のいろんなことを知りたいのよ、シリウス」
「僕は…、信じてもらうような…立派な人じゃない。
裏切るかも、しれないし。
嫌われることだって」
「貴方の信じる道に。
立派な人じゃなくていい。
健康で、君が笑ってくれるならば」
「道を外れたならば。
貴方が笑顔になれる道に戻してあげる。
愛してるわ、シリウス」
「ずっと伝えてなくてすまなかった。
君が大切だよ。
シリウス、愛してる」
両親から抱擁され、信じることも愛情も伝えられて泣きじゃくってしまう。
「シリウス。
起きていたのね。
具合はどう?」
「先程よりは顔色が良くなったみたいだな。
まだ熱は高いようだが」
「父上…?」
「無理に話さなくていい」
「ね、つ…ある…?」
「過労から来ているようだ。
大丈夫だ。
しばらくすれば良くなる」
オリオンに優しく頭を撫でられて戸惑いながらも幼いシリウスは小さく頷いた。
「話は君の体調が落ち着いてからじっくりと話そう。
私達は君を嫌ってないし、いつだて君の味方だよ」
「厳しくしなくてはならない意味があるの。
決して貴方を独りにしないし、大切な息子なのよ。
次期当主だからじゃないわ」
「信じられないだろうけれど。
ゆっくり今は休みなさい」
「シリウス。
少しでいいから食べましょう」
朝から食べてなかったが、精神面もあって食欲はない。
「食べないと良くならないわ。
リゾットもダメ?
じゃあ、サッパリするレモンのシャーベットはどう?」
「…美味しい」
母の膝に抱えられているのはいくら幼くても少し気恥ずかしいけれど。
「よかったわ。
食べたいのがあったら言いなさい」
「…少しお腹空いた、かも。
スープ飲みたい」
「あぁ、すぐに用意しよう」
両親が傍に居て甘やかしてくれるのは不思議な感覚。
高熱もあるからと頭では理解しながらも嬉しかった。
「…美味しい」
「とろみのあるスープの方が身体に良いからね。
カボチャのスープよ」
「甘いけど。
嫌な甘さじゃない。
コレは好き」
「よかったわ」
満足そうな幼いシリウスに両親は安堵する。
(…5日もベットの上から起き上がれないとは思わなかった。
それ以上に両親が夜中も付き添ってくれているとは)
最初は妙な緊張感もあったが、5日もあれば慣れつつある。
「シリウス、ダメよ。
どこに行こうとしてるの」
「…母上」
「まだ熱もあるのだから。
部屋から出たらダメよ」
母に後ろから抱えられて連れ戻されてしまう。
不貞腐れて膝に座らされているシリウスにオリオンは苦笑いしていた。
「熱も下がったし、顔色も良くなったみたいだし。
もう少しの我慢だ」
「…ん」
体調が良くなれば、部屋から出たくて仕方ないのだろう。
「微熱に下がったし。
体調も大丈夫そうなら、お話しをしようか」
「……っ…」
「そう緊張しなくて大丈夫だ。
君を否定しないよ」
「泣いていた理由は話したくないのならば聞きません。
貴方が話したいと思えるまで」
「え…?」
聞かれると思っていた幼いシリウスは見つめる。
「ただ約束して欲しい。
信じているから、無理はないことを。
危ないと思ったら頼ってくれないか?」
「…はい」
あまりにも真剣な眼差しで手を握られて頷くしかない。
「信じていても危ないと思ったら止めるわ。
私達は貴方を信じず、厳しさだけを与えてきた。
それが正しいと思って。
ですが、それは貴方には辛かったのね」
「辛いなら答えなくていい」
「わかん、ない。
それが僕の日常だから」
自由になりたいとも言えず、目を合わせることもなくて俯いた。
「貴方が何をしたいのか、分からなくても信じると決めたわ。
危険だと思った時に頼られるような親になりたいと今は思ってるやの。
すぐに信じなくていいわ。
貴方が好きなこと、したくないこと。
貴方のいろんなことを知りたいのよ、シリウス」
「僕は…、信じてもらうような…立派な人じゃない。
裏切るかも、しれないし。
嫌われることだって」
「貴方の信じる道に。
立派な人じゃなくていい。
健康で、君が笑ってくれるならば」
「道を外れたならば。
貴方が笑顔になれる道に戻してあげる。
愛してるわ、シリウス」
「ずっと伝えてなくてすまなかった。
君が大切だよ。
シリウス、愛してる」
両親から抱擁され、信じることも愛情も伝えられて泣きじゃくってしまう。