失態と黒の兄弟
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どんなに生意気な態度をされてもそれは両親の教育ゆえと知っているから恨みは出来なかった。
「レギュラス…?
よかった、無事だったか」
「兄様…っ」
空き教室でずっと動かないレギュラスの名に気づき、シリウスは心配になって忍びの地図を片手に来たのだった。
「ふ…っ、えぐ…ッ」
「レギュラス。
もう大丈夫だからな」
「や…っ、だめ…っ」
泣きじゃくってレギュラスが床に座り込んだ。
「いや…だ。
兄様…見ないで…っ」
プルプルと震えているレギュラスに駆け寄ろうとして意味を理解し、シリウスは空き教室のドアを閉めた。
プシャアァァッ…
「ひっ、く…ッ」
「大丈夫だ。
レギュラス」
「…漏らしちゃった」
「気にするな。
ずっと閉じ込められていたんだろう?
もっと早く来れなくて悪かったな」
レギュラスは泣きながらプルプルと首を振った。
シリウスが杖を振り、片付けてくれて着替えはしもべ妖精に持って来てもらう。
シャワーを浴び、少し落ち着いたらしいレギュラスにシリウスは安堵する。
それでも当然ながら落ち込んだ様子だが。
「レギュラス、行こうか」
「兄様…?」
不敵な笑みを浮かべるシリウスにレギュラスは戸惑いながらも手を引かれてゆく。
「シリウス、どこ行っ…」
大広間にいるジェームズは素通りしたシリウスに戸惑い、手を引かれているレギュラスの存在に驚いた。
それはジェームズだけではなく、大広間にいる全員が釘付けだった。
「シリウス!
レギュラスを離…っ」
「守れない者が私に指図をするな。
随分と我が弟が世話になったようだ」
「何のことだ!」
「とぼけても無駄だ。
レギュラスを空き教室に閉じ込めといて。
いくら優秀な弟でも最上級生の難易度の高い魔法は解除は出来ないだろうな。
それで弟を従わせるつもりだったか?
ふざけるなよ。
ブラックを従わせるとは。
貴様の一族を潰す」
「ブラック家の道を外れた者に名乗る資格など」
「私は直系の本家のブラック家の嫡男だ。
当主であるオリオン・ブラックから次期当主の座から外されてはいない。
その意味、スリザリン生ならわからないはずないだろう?」
いつもの笑顔はなく、冷ややかな冷たい眼で見つめる。
「証拠などいらないんだよ。
私の発言がすべてだ。
言い残すことは?」
「……っ…」
「絶対的な権力を私は使いたくはなかったし、使おうと思ってもなかった。
だが、我が弟に手を出されたら例外だ。
スリザリンの監督生。
甘やかしたら分かるな?
地下牢に入れておけ」
「…御意。
仰せのままに」
教授達も家柄のことでは守れず、口を出すことも許されない。
スリザリンの監督生がグリフィンドールのシリウスに深々と頭を下げることでどちらが上か全員が理解する。
「レギュラス、またな。
何かあれば言えよ」
「…うん」
額にキスされ、気恥ずかしさが消えないままにレギュラスはスリザリンの席に座る。
「…シリウス。
いつもみたいに着崩してないんだね」
「リーマス。
そこじゃないだろ。
いや、リーマスらしいんだけどさ!」
リーマスのマイペースにジェームズが突っ込んで苦笑いする。
シリウスも微かに笑い、周りは空気が和らいだことに安堵する。
「相棒と呼ぶべきか。
本当にどうしたんだい?」
「寮が違ってもブラック家の権力を使ったからな。
流石に今までのような自由はないんだよ。
生活態度は流石に改めないと許してもらえない」
「…あの人は一族ごと?」
「アレは脅し。
そう言えば大人しくなるから。
まぁ、やろうと思えば、動く者は多いからな」
恐ろしさよりも“次期当主”ということでスリザリン生がシリウスを悪く言うことはなくなった。
まだブラック家なので絡むことは今までもされてなかったが。
「レギュラス…?
よかった、無事だったか」
「兄様…っ」
空き教室でずっと動かないレギュラスの名に気づき、シリウスは心配になって忍びの地図を片手に来たのだった。
「ふ…っ、えぐ…ッ」
「レギュラス。
もう大丈夫だからな」
「や…っ、だめ…っ」
泣きじゃくってレギュラスが床に座り込んだ。
「いや…だ。
兄様…見ないで…っ」
プルプルと震えているレギュラスに駆け寄ろうとして意味を理解し、シリウスは空き教室のドアを閉めた。
プシャアァァッ…
「ひっ、く…ッ」
「大丈夫だ。
レギュラス」
「…漏らしちゃった」
「気にするな。
ずっと閉じ込められていたんだろう?
もっと早く来れなくて悪かったな」
レギュラスは泣きながらプルプルと首を振った。
シリウスが杖を振り、片付けてくれて着替えはしもべ妖精に持って来てもらう。
シャワーを浴び、少し落ち着いたらしいレギュラスにシリウスは安堵する。
それでも当然ながら落ち込んだ様子だが。
「レギュラス、行こうか」
「兄様…?」
不敵な笑みを浮かべるシリウスにレギュラスは戸惑いながらも手を引かれてゆく。
「シリウス、どこ行っ…」
大広間にいるジェームズは素通りしたシリウスに戸惑い、手を引かれているレギュラスの存在に驚いた。
それはジェームズだけではなく、大広間にいる全員が釘付けだった。
「シリウス!
レギュラスを離…っ」
「守れない者が私に指図をするな。
随分と我が弟が世話になったようだ」
「何のことだ!」
「とぼけても無駄だ。
レギュラスを空き教室に閉じ込めといて。
いくら優秀な弟でも最上級生の難易度の高い魔法は解除は出来ないだろうな。
それで弟を従わせるつもりだったか?
ふざけるなよ。
ブラックを従わせるとは。
貴様の一族を潰す」
「ブラック家の道を外れた者に名乗る資格など」
「私は直系の本家のブラック家の嫡男だ。
当主であるオリオン・ブラックから次期当主の座から外されてはいない。
その意味、スリザリン生ならわからないはずないだろう?」
いつもの笑顔はなく、冷ややかな冷たい眼で見つめる。
「証拠などいらないんだよ。
私の発言がすべてだ。
言い残すことは?」
「……っ…」
「絶対的な権力を私は使いたくはなかったし、使おうと思ってもなかった。
だが、我が弟に手を出されたら例外だ。
スリザリンの監督生。
甘やかしたら分かるな?
地下牢に入れておけ」
「…御意。
仰せのままに」
教授達も家柄のことでは守れず、口を出すことも許されない。
スリザリンの監督生がグリフィンドールのシリウスに深々と頭を下げることでどちらが上か全員が理解する。
「レギュラス、またな。
何かあれば言えよ」
「…うん」
額にキスされ、気恥ずかしさが消えないままにレギュラスはスリザリンの席に座る。
「…シリウス。
いつもみたいに着崩してないんだね」
「リーマス。
そこじゃないだろ。
いや、リーマスらしいんだけどさ!」
リーマスのマイペースにジェームズが突っ込んで苦笑いする。
シリウスも微かに笑い、周りは空気が和らいだことに安堵する。
「相棒と呼ぶべきか。
本当にどうしたんだい?」
「寮が違ってもブラック家の権力を使ったからな。
流石に今までのような自由はないんだよ。
生活態度は流石に改めないと許してもらえない」
「…あの人は一族ごと?」
「アレは脅し。
そう言えば大人しくなるから。
まぁ、やろうと思えば、動く者は多いからな」
恐ろしさよりも“次期当主”ということでスリザリン生がシリウスを悪く言うことはなくなった。
まだブラック家なので絡むことは今までもされてなかったが。