愛情の差
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視線を感じてシリウスは本から顔を上げた。
「また随分と下級生が読むような本ではないのを読むわね」
「…シシー姉様」
「上級生でも解読の難しい本ですね、若君」
「その呼び方はやめろ、ルシウス」
「お気に召しませんか?」
「…わざとだろう」
「それは失礼。
あちらでお茶にしないか?」
「今度は何の願いだ」
監督生の2人が来るとトラブルに巻き込まれると学んでいる。
「グリフィンドールの下級生の問題行動について。
悪戯なら度が過ぎていても多少なら注意で済ませるのだが」
「悪戯…?」
「グリフィンドール生がスリザリン生に絡むのは今に始まったことではないんだが。
この前、怪我したんだ」
「えっ?」
「ジェームズ・ポッターは知っているか?
シリウスの同級生だし、グリフィンドール家系でもアレでも純血だからね」
「…あの日以来は直接話すことはないけど。
よく見かけるというのが正しいな」
入学時に列車で絡まれて悲しさもあって言い負かしてしまったのだが。
向こうは新1年生なのだから適うはずもないだろう。
やりすぎたと思いながも関わらない方がいいだろうと距離を守っているのが正しい。
「君に関われば、両親が乗り込んで来そうだからね」
「…それで済むならいいけどな」
「一族どころか、遠縁まで巻き込みそうだものね」
「それで、怪我って」
「幸いながら大怪我ではなかったんだが。
今のところは」
「何でそんなことに?
異様に絡んだり、悪戯しているのは遠目でも見掛けたけど」
年齢差はあるが、シリウスはブラック家の直系の嫡男なのでルシウスとの会話はタメ口になっている。
「度が過ぎてもただの“悪戯”だと思っているようだ。
マグル出身の者なら回避も難しいだろうに。
私も父上同様に純血主義ではあるが、わざわざ絡むことも傷つけることも好まないからな」
(…以前にそんなこと起きていたのだろうか。
近くにいると気づかないこともあるし、精神状態も良くなかったのもあるかもな)
どちらにしても今回は友人になることはないだろう。
「原因と言っていいのか分からないんだけど。
幼馴染なのよ」
「幼馴染…?
まさかとは思うけど」
「えぇ、そのまさかなのよ。
一目惚れで惚れた女子生徒の幼馴染が気に入らなくて。
生傷が絶えないの。
最初は私達にも隠してて。
同室の子達が相談してくれて発覚したのよ」
「それをどうしろと。
流石に解決は無理だぞ」
「それはわかっている。
スリザリン生の話なんて聞かないだろうからな」
「緩和すればいいなら、その幼馴染と離れるか…」
「離れたりしない」
「おわっ!
いつの間に後ろに」
「リリーは…、私を助けてくれたんだ。
お祖父様とお祖母様には感謝はしているが」
(魔力が原因で両親に虐待されていたんだったな。
今回は逃げれたのか)
スネイプことセブルス・プリンスにシリウスは見つめる。
「マグル出身の者と居れば、周りに煩く言う奴等もいるだろう。
祖父母も含めてな」
「……っ…」
「まぁ、変えられない血筋だけで言われるのも気に入らないだろうけど。
幼馴染が好きなら告白しろ」
「はあぁ!?」
((…そんな声を出せたのか))
「奪われたくなければ。
その幼馴染は正義感のある子みたいだし、環境を利用すれば。
負かすことだって出来る」
「負かしたいけど」
「想いは偽りじゃないんだろ?
それなら、騙すことじゃない。
容姿は悪くないんだし」
「シリウスやルシウスと並ぶと目立たないけれど。
セブルスも整っている方よ」
シリウスにもナルシッサにも煽られて奪われたくはないので認めるしかない。
「セブ、どうしたの?
いつもと様子が…」
「大丈夫だ」
「腕が痛いの?
この怪我。
まさか、ご両親が?」
「ち、違うよ。
祖父母でもないからな」
「私といるからスリザリンで?」
「違うよ!
良くは思われてないけど。
そんなことはしないよ」
「…そう」
いつもの待ち合わせ場所で裏庭の穴場で人目があるのでセブルスとリリーは毎日会っていた。
「また随分と下級生が読むような本ではないのを読むわね」
「…シシー姉様」
「上級生でも解読の難しい本ですね、若君」
「その呼び方はやめろ、ルシウス」
「お気に召しませんか?」
「…わざとだろう」
「それは失礼。
あちらでお茶にしないか?」
「今度は何の願いだ」
監督生の2人が来るとトラブルに巻き込まれると学んでいる。
「グリフィンドールの下級生の問題行動について。
悪戯なら度が過ぎていても多少なら注意で済ませるのだが」
「悪戯…?」
「グリフィンドール生がスリザリン生に絡むのは今に始まったことではないんだが。
この前、怪我したんだ」
「えっ?」
「ジェームズ・ポッターは知っているか?
シリウスの同級生だし、グリフィンドール家系でもアレでも純血だからね」
「…あの日以来は直接話すことはないけど。
よく見かけるというのが正しいな」
入学時に列車で絡まれて悲しさもあって言い負かしてしまったのだが。
向こうは新1年生なのだから適うはずもないだろう。
やりすぎたと思いながも関わらない方がいいだろうと距離を守っているのが正しい。
「君に関われば、両親が乗り込んで来そうだからね」
「…それで済むならいいけどな」
「一族どころか、遠縁まで巻き込みそうだものね」
「それで、怪我って」
「幸いながら大怪我ではなかったんだが。
今のところは」
「何でそんなことに?
異様に絡んだり、悪戯しているのは遠目でも見掛けたけど」
年齢差はあるが、シリウスはブラック家の直系の嫡男なのでルシウスとの会話はタメ口になっている。
「度が過ぎてもただの“悪戯”だと思っているようだ。
マグル出身の者なら回避も難しいだろうに。
私も父上同様に純血主義ではあるが、わざわざ絡むことも傷つけることも好まないからな」
(…以前にそんなこと起きていたのだろうか。
近くにいると気づかないこともあるし、精神状態も良くなかったのもあるかもな)
どちらにしても今回は友人になることはないだろう。
「原因と言っていいのか分からないんだけど。
幼馴染なのよ」
「幼馴染…?
まさかとは思うけど」
「えぇ、そのまさかなのよ。
一目惚れで惚れた女子生徒の幼馴染が気に入らなくて。
生傷が絶えないの。
最初は私達にも隠してて。
同室の子達が相談してくれて発覚したのよ」
「それをどうしろと。
流石に解決は無理だぞ」
「それはわかっている。
スリザリン生の話なんて聞かないだろうからな」
「緩和すればいいなら、その幼馴染と離れるか…」
「離れたりしない」
「おわっ!
いつの間に後ろに」
「リリーは…、私を助けてくれたんだ。
お祖父様とお祖母様には感謝はしているが」
(魔力が原因で両親に虐待されていたんだったな。
今回は逃げれたのか)
スネイプことセブルス・プリンスにシリウスは見つめる。
「マグル出身の者と居れば、周りに煩く言う奴等もいるだろう。
祖父母も含めてな」
「……っ…」
「まぁ、変えられない血筋だけで言われるのも気に入らないだろうけど。
幼馴染が好きなら告白しろ」
「はあぁ!?」
((…そんな声を出せたのか))
「奪われたくなければ。
その幼馴染は正義感のある子みたいだし、環境を利用すれば。
負かすことだって出来る」
「負かしたいけど」
「想いは偽りじゃないんだろ?
それなら、騙すことじゃない。
容姿は悪くないんだし」
「シリウスやルシウスと並ぶと目立たないけれど。
セブルスも整っている方よ」
シリウスにもナルシッサにも煽られて奪われたくはないので認めるしかない。
「セブ、どうしたの?
いつもと様子が…」
「大丈夫だ」
「腕が痛いの?
この怪我。
まさか、ご両親が?」
「ち、違うよ。
祖父母でもないからな」
「私といるからスリザリンで?」
「違うよ!
良くは思われてないけど。
そんなことはしないよ」
「…そう」
いつもの待ち合わせ場所で裏庭の穴場で人目があるのでセブルスとリリーは毎日会っていた。