暗闇の希望
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
想像していた以上に魔法薬特有の苦味はなくてシリウスは瞬きする。
「セブの魔法薬、凄いでしょ?
セブは魔法薬の天才なの!」
「い、言い過ぎだよ。
リリーってば」
「…凄いな。
改善したのか?」
「魔法薬の材料は手に入る環境だったし。
よく怪我してたから。
魔法薬は苦味が強烈だし」
「将来有望だな」
「そ、そんなこと…っ」
褒められると思わなかったようで頬を赤らめた。
「自己紹介してなかったわね。
私はリリー・エバンズ。
こっちは…」
「セブルス・スネイプ」
「もう、セブったら。
人見知りで照れ屋なのよ。
悪い子ではないのよ」
「分かってるよ」
「私達は幼馴染なの」
「僕はシリウス。
家名は伏せておくよ」
「お金持ちなの?」
「まぁ、似たようなものだ」
変わらないんだなとシリウスは懐かしくなる。
(これでは確かに悪目立ちするだろうな。
ハリーと似たような環境だったのならば、仕方ないだろう)
チラッとシリウスはスネイプを見て杖を手にする。
「な、何を…っ」
シリウスが杖を振るとスネイプの衣服が真新しい制服と靴に変わり、ベタついた髪はサラサラな髪質に変化した。
「これは…?」
「お礼だ。
上級魔法は如何かな」
「すご〜い!」
「ホグワーツには上流家系の者もいる。
衣服や言葉遣いにも気をつけた方がいい。
特にマグル出身は差別の対象になることもある」
「どうして…っ」
「そういう衣服は魔法界には売ってないからな」
「あ、ありがとう」
「どういたしまして」
「そういえば。
魔法、使っていいの?」
「僕等はまだ入学前だ。
儀式をしてなければ、魔法は使えるんだよ」
シリウスの場合は禁じられていたところでオリオンがどうにかするだろうけれど。
(…姿を見なくてもジェームズはどこにいるのか分かるな)
シリウスは列車から降りて賑やかな声に微かに笑う。
(マクゴナガル教授、当たり前だけれど。
まだ若いな。
以前は沢山の苦労を掛けたけど、僕は少しは良い生徒になるのだろうか。
ジェームズのことは諦めるしかないな)
グリフィンドールに入寮しなければ、関わることは多くないだろう。
「シリウス・ブラック」
「…はい」
スネイプの驚いた表情から有名な家柄は知っているのだろう。
「おや、君は…」
「スリザリン一択だ」
「何も言っておらんが」
「スリザリンだ」
「そう急がんでも」
組分け帽子を脅してスリザリンに入寮。
グリフィンドールの入寮は戦略の一つだったのかもしれないと今になって思う。
「スリザリンにようこそ。
ブラックの若君」
「お待ちしておりました」
スリザリンが一斉に立ち上がり、深々と頭を下げた。
「ルシウス、ナルシッサ。
君達の卒業まで世話になる」
「お任せください」
「貴方の卒業まで居れないことが残念だわ」
「留年する訳にはいかないだろうからね」
あのルシウスが頭を下げたことにザワついた。
シリウスはルシウスの隣に座り、挨拶を交わす。
「セブルス。
列車以来だな」
「…シリウス。
君はブラック家だったとは」
「僕が嫡男と言えば、交流しないと思ってね」
「そうだろうね」
「いや、おかしいだろう。
コイツは魔法族ではない」
「それがどうした。
僕の友に文句があるのか?」
「あ…、いえ…」
「セブルスは魔法薬の才能がある。
研究環境を整いてあげよう」
「ホグワーツでも研究が出来るのか?」
「勿論だ。
僕に不可能はない」
スリザリンに入寮し、魔法薬の才能ある子の研究所をオリオンにお願いした手紙を送る。
「…魔法薬の教授の教室よりも立派じゃないか」
「こんなに貴重な材料まで」
「僕個人で研究して欲しい魔法薬もあるからね」
「…僕でよければ。
力になれるか分からないけど」
「セブルスだから頼むんだ」
半純血のスリザリン生は珍しいが、シリウスのお陰でスネイプは受け入れられた。
むしろ、スリザリン生は医務室よりも怪我や体調不良の時はスネイプの研究室に行く。
「何度も言いますが。
僕は素人のまだ新入生ですよ」
「医務室の魔法薬よりも飲み易いんだもん」
「悪化したら行くと約束してくれるならば」
「勿論だって」
怪しいなと思いながらもスネイプは症状を聞いて調合する。
「セブの魔法薬、凄いでしょ?
セブは魔法薬の天才なの!」
「い、言い過ぎだよ。
リリーってば」
「…凄いな。
改善したのか?」
「魔法薬の材料は手に入る環境だったし。
よく怪我してたから。
魔法薬は苦味が強烈だし」
「将来有望だな」
「そ、そんなこと…っ」
褒められると思わなかったようで頬を赤らめた。
「自己紹介してなかったわね。
私はリリー・エバンズ。
こっちは…」
「セブルス・スネイプ」
「もう、セブったら。
人見知りで照れ屋なのよ。
悪い子ではないのよ」
「分かってるよ」
「私達は幼馴染なの」
「僕はシリウス。
家名は伏せておくよ」
「お金持ちなの?」
「まぁ、似たようなものだ」
変わらないんだなとシリウスは懐かしくなる。
(これでは確かに悪目立ちするだろうな。
ハリーと似たような環境だったのならば、仕方ないだろう)
チラッとシリウスはスネイプを見て杖を手にする。
「な、何を…っ」
シリウスが杖を振るとスネイプの衣服が真新しい制服と靴に変わり、ベタついた髪はサラサラな髪質に変化した。
「これは…?」
「お礼だ。
上級魔法は如何かな」
「すご〜い!」
「ホグワーツには上流家系の者もいる。
衣服や言葉遣いにも気をつけた方がいい。
特にマグル出身は差別の対象になることもある」
「どうして…っ」
「そういう衣服は魔法界には売ってないからな」
「あ、ありがとう」
「どういたしまして」
「そういえば。
魔法、使っていいの?」
「僕等はまだ入学前だ。
儀式をしてなければ、魔法は使えるんだよ」
シリウスの場合は禁じられていたところでオリオンがどうにかするだろうけれど。
(…姿を見なくてもジェームズはどこにいるのか分かるな)
シリウスは列車から降りて賑やかな声に微かに笑う。
(マクゴナガル教授、当たり前だけれど。
まだ若いな。
以前は沢山の苦労を掛けたけど、僕は少しは良い生徒になるのだろうか。
ジェームズのことは諦めるしかないな)
グリフィンドールに入寮しなければ、関わることは多くないだろう。
「シリウス・ブラック」
「…はい」
スネイプの驚いた表情から有名な家柄は知っているのだろう。
「おや、君は…」
「スリザリン一択だ」
「何も言っておらんが」
「スリザリンだ」
「そう急がんでも」
組分け帽子を脅してスリザリンに入寮。
グリフィンドールの入寮は戦略の一つだったのかもしれないと今になって思う。
「スリザリンにようこそ。
ブラックの若君」
「お待ちしておりました」
スリザリンが一斉に立ち上がり、深々と頭を下げた。
「ルシウス、ナルシッサ。
君達の卒業まで世話になる」
「お任せください」
「貴方の卒業まで居れないことが残念だわ」
「留年する訳にはいかないだろうからね」
あのルシウスが頭を下げたことにザワついた。
シリウスはルシウスの隣に座り、挨拶を交わす。
「セブルス。
列車以来だな」
「…シリウス。
君はブラック家だったとは」
「僕が嫡男と言えば、交流しないと思ってね」
「そうだろうね」
「いや、おかしいだろう。
コイツは魔法族ではない」
「それがどうした。
僕の友に文句があるのか?」
「あ…、いえ…」
「セブルスは魔法薬の才能がある。
研究環境を整いてあげよう」
「ホグワーツでも研究が出来るのか?」
「勿論だ。
僕に不可能はない」
スリザリンに入寮し、魔法薬の才能ある子の研究所をオリオンにお願いした手紙を送る。
「…魔法薬の教授の教室よりも立派じゃないか」
「こんなに貴重な材料まで」
「僕個人で研究して欲しい魔法薬もあるからね」
「…僕でよければ。
力になれるか分からないけど」
「セブルスだから頼むんだ」
半純血のスリザリン生は珍しいが、シリウスのお陰でスネイプは受け入れられた。
むしろ、スリザリン生は医務室よりも怪我や体調不良の時はスネイプの研究室に行く。
「何度も言いますが。
僕は素人のまだ新入生ですよ」
「医務室の魔法薬よりも飲み易いんだもん」
「悪化したら行くと約束してくれるならば」
「勿論だって」
怪しいなと思いながらもスネイプは症状を聞いて調合する。