秘密の友達(仮)
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悔しくて悲しくて、人通りのない裏庭の木の根元に座りながら本片手に涙する。
「…協力してやろうか?」
「シリウス・ブラック!
笑いに来たのか!」
「別に俺はジェームズのように嫌ってはないさ」
「え…?」
スネイプは木から降りて来たシリウスを見る。
(言われてみれば、協力することはあってもブラックはポッターのように過激な悪戯と呼べるようなものはしていない。
興味無さげに見ていることはあるけれど。
自ら手を出すことはなかった。
ほかに巻き込まれないようにしていたし、本人にも怪我ないように対処していた。
ポッターに協力するのも滅多になかったし。
それなのに何故かポッターは気に入っているけど)
言われてみると不思議なことが多かった。
「君は…、ポッターの友人なのだろう?」
「友人だからって。
すべてが正しいと思わない。
止めたところでアイツが止めると思うか?」
「それは絶対にない」
「だろう?
それなら、対処方法を学んだ方が楽じゃないか?」
「確かに。
じゃなくて」
「理由なんていいだろう。
防御魔法を学ぶんだ」
「攻撃魔法じゃなくて?」
「そんなことしたら、ジェームズと同類だろう。
それに、途中から見られたらおまえがジェームズに手を出したと勘違いされるぞ。
やっぱり、スリザリンだからってな」
(ポッターの友人…なんだよな?)
友人に酷い言われ方をしているが、どれも事実だ。
半信半疑のスネイプだったが、やはり賢いだけあってシリウスの教え方やアドバイスは上手くて特訓の成果は上がっていた。
「シリウス。
いつも1人でどこに行ってるんだよ」
「気づくと居ないもんね」
「探索だよ」
「それなら誘えよ」
「やだね。
1人で探索したいんだ。
ジェームズがいると騒ぐだろ」
「酷くない?
まぁ、事実だけど」
今日こそは尾行すると思っていてもいつの間にかシリウスは消えている。
「1人が好きなのか?」
「…僕と話しても楽しくないから」
「俺はつまらないと思ったら話さないさ。
俺と話すようにすればいい」
「無理だ」
シリウスは無理強いもしないからスネイプも話しやすい。
自信がないのもあるが、スリザリンだと金持ちや純血が多いので苦手意識が強くなってしまうのだろう。
嫡男というのもあるのかシリウスは話し上手で聞き上手でスネイプもつい話してしまう。
(…何で僕はまた話してしまったんだろうか)
最初は噂されるのではないかと思ったが、2人きりで話したことはシリウスは話すつもりはないようだ。
「これは…?」
「モテるようにしろとは言わないけど。
最低限の身だしなみは必要だろう。
自分が調合したんだ」
「自分で調合って」
「魔法薬と同じだよ。
材料とやり方を少し変えるだけだ」
「天才というのはポッターのような奴じゃなくて、君みたいな者を言うんだろうな」
「褒め言葉としてそれは貰っとくよ」
「…金は払えないけど」
「そんなの気にすんなって。
俺がしたいだけなんだ」
戸惑いながらもスネイプはシリウスからシャンプーとリンス、ボディソープまで貰った。
(…いい香り。
アイツ、苦手なことは無いんじゃないか?)
こういうことに疎い自分でもよく分かる。
(何なんだ、これは。
まるで魔法のようだ)
いつもならベタついてる髪もクシの通りも全然違う。
「セブルス。
髪、洗ったのか」
「全然印象が違うわね」
「魔法薬の香りもしない。
いい香りだわ」
「…貰ったんだ。
友人、と呼んでいいのか分からないけど」
「友人いたのか」
「それは流石に失礼です、ルシウス先輩」
「ははっ、失礼した」
こんなに話し掛けられることはないので何だかくすぐったい。
いつも話し掛けてくれるのはルシウスとナルシッサだけだったから。
「セブルス。
友人とは…、スリザリンの者ではないんだろう?」
「はい。
ほかの寮の者です。
純血で身分も高いのに威張ったりしないで」
「…それならいいが」
「大丈夫です」
心配そうな不安そうなルシウスの視線にスネイプは微かに笑う。
今なら本当に心配してくれているのだろうと理解する。
本心がどうであれ、何度その手を払い除けてもルシウスは嫌な顔せずに距離感を保ちつつ、手を差し伸べてくれていた。
ルシウスが居なければ、スネイプはスリザリンで孤立してやっていけなかったはずだ。
スリザリン特有のルールも作法も教えてくれたのはいつだってルシウスだった。
自分が卒業した後も考えてルシウスはスネイプにアドバイスもしてくれていた。
「…協力してやろうか?」
「シリウス・ブラック!
笑いに来たのか!」
「別に俺はジェームズのように嫌ってはないさ」
「え…?」
スネイプは木から降りて来たシリウスを見る。
(言われてみれば、協力することはあってもブラックはポッターのように過激な悪戯と呼べるようなものはしていない。
興味無さげに見ていることはあるけれど。
自ら手を出すことはなかった。
ほかに巻き込まれないようにしていたし、本人にも怪我ないように対処していた。
ポッターに協力するのも滅多になかったし。
それなのに何故かポッターは気に入っているけど)
言われてみると不思議なことが多かった。
「君は…、ポッターの友人なのだろう?」
「友人だからって。
すべてが正しいと思わない。
止めたところでアイツが止めると思うか?」
「それは絶対にない」
「だろう?
それなら、対処方法を学んだ方が楽じゃないか?」
「確かに。
じゃなくて」
「理由なんていいだろう。
防御魔法を学ぶんだ」
「攻撃魔法じゃなくて?」
「そんなことしたら、ジェームズと同類だろう。
それに、途中から見られたらおまえがジェームズに手を出したと勘違いされるぞ。
やっぱり、スリザリンだからってな」
(ポッターの友人…なんだよな?)
友人に酷い言われ方をしているが、どれも事実だ。
半信半疑のスネイプだったが、やはり賢いだけあってシリウスの教え方やアドバイスは上手くて特訓の成果は上がっていた。
「シリウス。
いつも1人でどこに行ってるんだよ」
「気づくと居ないもんね」
「探索だよ」
「それなら誘えよ」
「やだね。
1人で探索したいんだ。
ジェームズがいると騒ぐだろ」
「酷くない?
まぁ、事実だけど」
今日こそは尾行すると思っていてもいつの間にかシリウスは消えている。
「1人が好きなのか?」
「…僕と話しても楽しくないから」
「俺はつまらないと思ったら話さないさ。
俺と話すようにすればいい」
「無理だ」
シリウスは無理強いもしないからスネイプも話しやすい。
自信がないのもあるが、スリザリンだと金持ちや純血が多いので苦手意識が強くなってしまうのだろう。
嫡男というのもあるのかシリウスは話し上手で聞き上手でスネイプもつい話してしまう。
(…何で僕はまた話してしまったんだろうか)
最初は噂されるのではないかと思ったが、2人きりで話したことはシリウスは話すつもりはないようだ。
「これは…?」
「モテるようにしろとは言わないけど。
最低限の身だしなみは必要だろう。
自分が調合したんだ」
「自分で調合って」
「魔法薬と同じだよ。
材料とやり方を少し変えるだけだ」
「天才というのはポッターのような奴じゃなくて、君みたいな者を言うんだろうな」
「褒め言葉としてそれは貰っとくよ」
「…金は払えないけど」
「そんなの気にすんなって。
俺がしたいだけなんだ」
戸惑いながらもスネイプはシリウスからシャンプーとリンス、ボディソープまで貰った。
(…いい香り。
アイツ、苦手なことは無いんじゃないか?)
こういうことに疎い自分でもよく分かる。
(何なんだ、これは。
まるで魔法のようだ)
いつもならベタついてる髪もクシの通りも全然違う。
「セブルス。
髪、洗ったのか」
「全然印象が違うわね」
「魔法薬の香りもしない。
いい香りだわ」
「…貰ったんだ。
友人、と呼んでいいのか分からないけど」
「友人いたのか」
「それは流石に失礼です、ルシウス先輩」
「ははっ、失礼した」
こんなに話し掛けられることはないので何だかくすぐったい。
いつも話し掛けてくれるのはルシウスとナルシッサだけだったから。
「セブルス。
友人とは…、スリザリンの者ではないんだろう?」
「はい。
ほかの寮の者です。
純血で身分も高いのに威張ったりしないで」
「…それならいいが」
「大丈夫です」
心配そうな不安そうなルシウスの視線にスネイプは微かに笑う。
今なら本当に心配してくれているのだろうと理解する。
本心がどうであれ、何度その手を払い除けてもルシウスは嫌な顔せずに距離感を保ちつつ、手を差し伸べてくれていた。
ルシウスが居なければ、スネイプはスリザリンで孤立してやっていけなかったはずだ。
スリザリン特有のルールも作法も教えてくれたのはいつだってルシウスだった。
自分が卒業した後も考えてルシウスはスネイプにアドバイスもしてくれていた。