小さな白猫と大きな黒犬
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屋敷は大体は片付いていて、シリウスに手招きされてドラコは首を傾げながらもついていく。
「ここは…?」
「君の部屋」
「えっ?」
「何だよ。
どうせ、部屋は有り余ってるんだ」
「ポッターの自室はまだ分かりますが」
「ドラコ。
名付け親ではないが、君も私には大切な子だよ」
「…叔父様。
ありがとうございます」
「言葉も嬉しいが」
シリウスに両手を広げられ、ドラコはおずおずと抱きつく。
両親には小さかった頃しか抱擁されてないので気恥ずかしい。
それを分かった上でシリウスは愛情表現をしてくれる。
「もう…、叔父様。
抱擁は分かりますが。
キスしないでください」
「唇じゃないんだから良いだろう?」
「…そういう問題じゃないです」
額にキスされ、まるで小さな子になったようでドラコは不満だ。
そういうことをされてなかったハリーは最初は硬直したが、嬉しそうに笑ったのだった。
「マルフォイは帰らなくていいの?」
「暫く泊まる。
ポッター、あの書類の山が見えるか?
屋敷や別荘、所有地の書類なんだよ。
叔父様は家を出てたから。
すべて把握してない。
名義変更も含め、一件ずつ確認しないといけないんだよ」
「…夏休暇中に終わるの?」
「何年も掛かりそうだな。
僕が当主になるまでには終わらせたいんだが」
現実拒否するようにドラコは遠くを見つめ、ハリーが苦笑いするしかない。
「ハリー!
マルフォイなんだぞ!」
「…分かってるよ」
ロンは相変わらずだなとハリーは思った。
「良い当主になりそうだな」
「お陰様で経験を積ませて頂いてますが?」
「そう怒るなよ。
好きな所有地でも別荘でもやるからさ」
「…綺麗な景色の安全な別荘があれば」
「ははっ、了解」
愚痴りながらもドラコは真面目にしていて本来は真面目な性格なのだろう。
「ところでスリザリンでは大丈夫なの?」
「良くも悪くもスリザリンは権力に弱いから。
マルフォイ家よりも上の家柄はないし、ブラック家の当主の叔父様の後ろ盾もあるし。
傍に居ようとする奴等は居ないだろう」
「それを心配してるのよ」
「覚悟はしていた。
どうせ、媚びられるだけだったから良いんだよ。
自由に過ごせるのも悪くない」
危険性はあるが、自由に過ごせるのは楽しいようだ。
「マルフォイ。
シリウスがホグワーツに就任して来るの知ってたよね。
教えてくれたって良くない?」
「叔父様から口止めされていたんだよ」
「もう…っ」
ハリーはシリウスに最初は遠慮がちだったが、一緒に暮らせるようになって言い合えるくらいにはなったようだ。
-END-
2024.10.20
「ここは…?」
「君の部屋」
「えっ?」
「何だよ。
どうせ、部屋は有り余ってるんだ」
「ポッターの自室はまだ分かりますが」
「ドラコ。
名付け親ではないが、君も私には大切な子だよ」
「…叔父様。
ありがとうございます」
「言葉も嬉しいが」
シリウスに両手を広げられ、ドラコはおずおずと抱きつく。
両親には小さかった頃しか抱擁されてないので気恥ずかしい。
それを分かった上でシリウスは愛情表現をしてくれる。
「もう…、叔父様。
抱擁は分かりますが。
キスしないでください」
「唇じゃないんだから良いだろう?」
「…そういう問題じゃないです」
額にキスされ、まるで小さな子になったようでドラコは不満だ。
そういうことをされてなかったハリーは最初は硬直したが、嬉しそうに笑ったのだった。
「マルフォイは帰らなくていいの?」
「暫く泊まる。
ポッター、あの書類の山が見えるか?
屋敷や別荘、所有地の書類なんだよ。
叔父様は家を出てたから。
すべて把握してない。
名義変更も含め、一件ずつ確認しないといけないんだよ」
「…夏休暇中に終わるの?」
「何年も掛かりそうだな。
僕が当主になるまでには終わらせたいんだが」
現実拒否するようにドラコは遠くを見つめ、ハリーが苦笑いするしかない。
「ハリー!
マルフォイなんだぞ!」
「…分かってるよ」
ロンは相変わらずだなとハリーは思った。
「良い当主になりそうだな」
「お陰様で経験を積ませて頂いてますが?」
「そう怒るなよ。
好きな所有地でも別荘でもやるからさ」
「…綺麗な景色の安全な別荘があれば」
「ははっ、了解」
愚痴りながらもドラコは真面目にしていて本来は真面目な性格なのだろう。
「ところでスリザリンでは大丈夫なの?」
「良くも悪くもスリザリンは権力に弱いから。
マルフォイ家よりも上の家柄はないし、ブラック家の当主の叔父様の後ろ盾もあるし。
傍に居ようとする奴等は居ないだろう」
「それを心配してるのよ」
「覚悟はしていた。
どうせ、媚びられるだけだったから良いんだよ。
自由に過ごせるのも悪くない」
危険性はあるが、自由に過ごせるのは楽しいようだ。
「マルフォイ。
シリウスがホグワーツに就任して来るの知ってたよね。
教えてくれたって良くない?」
「叔父様から口止めされていたんだよ」
「もう…っ」
ハリーはシリウスに最初は遠慮がちだったが、一緒に暮らせるようになって言い合えるくらいにはなったようだ。
-END-
2024.10.20