魔法薬の悪戯
夢小説設定
幼いシリウスは屋敷に戻され、魔力暴走の原因で高熱にうなされていた。
「…シリウス。
少しでいいから食べましょう。
起きるのが辛いなら、母様が食べさせるから」
「(フルフル)」
「食欲ない?」
「身体中が痛い。
苦しくて…たまんない。
こんなの、今まで…なかった!
痛いよ…母様…っ」
「大丈夫よ、シリウス。
オリオン…これは…っ」
「成長と共に幼少期よりも魔力が高まったんだ」
「では、あの頃よりも…」
「酷くなるかもしれない。
痛みは取り除けるかもしれんが、苦しみまでは」
「こんなに苦しんでいるのに」
傍に居て抱き締めてあげることしか出来ない。
「シリウス、大丈夫?」
「痛みは父様が取り除いてくれたから」
「でも、苦しいのでしょう?」
「ずっとじゃないから。
母様…抱っこして。
ちょっとだけ、和らぐの」
「いくらでもしてあげるわ」
元に戻った時に互いに恥ずかしくなるのだろうなとオリオンは苦笑いする。
「戻しそう?
大丈夫よ、我慢しなくて」
「うっ…ぐ…ッ」
苦しくなって食べても嘔吐してしまう。
「せっ、かく…
食べさせて…もらった、のに」
「気にしなくていいのよ。
ほら、喋ると辛くなるわ」
幼いシリウスの背を落ち着くまで何度も優しくさすった。
「シリウスの様子は?」
「…やっと眠ったわ」
「また戻してしまったか」
「このままでは栄養にもならずに倒れてしまうわ」
癒者に診てもらっても結果は同じだろう。
「母様、お腹空いた!」
「シリウスっ!
貴方、大丈夫…なんですか?」
キョトンと首を傾げている幼いシリウスに驚く。
「痛かったり、苦しいときはないですか?」
「そう言えば…」
「大丈夫みたいだな。
では、食事にしようか」
「父様!」
「またなるかもしれないし、部屋で食べよう」
「お部屋で?」
「ずっと寝ていたものね。
じゃあ、お着替えして行きましょうか」
「うん!」
「念の為に父様が抱えて行くからな」
「はぁ〜い」
着替えを手伝ってもらい、オリオンに抱えられて行く。
「これは…?」
「シリウスが好きそうな料理を用意したのよ」
「チキンがいっぱい!
見たことない料理もあります」
キラキラと瞳を輝かせる幼いシリウスに両親も口元が緩む。
「取り分けてあげるからね」
「こっちは熱いから。
気をつけるんですよ」
「これは…?」
「グラタンよ。
シリウスが好きな味だと思うけれど」
「ぐらたん…?」
「フーフーして食べるのよ」
「うん。
ふーっ…ふーっ…
あむ…っ」
幼いゆえに舌足らずで言葉も行動も何もが可愛くて、愛しくて両親は悶絶しながらも表情には出さないようにしている。
「あふ…っ、おいひい…」
「それは良かったわ。
ゆっくり食べなさい」
「シリウス。
取り分けたから」
「チキンだぁ!
僕が好きなパリパリの皮も沢山あるの!」
「いっぱい食べなさい」
表情に出さないようにしているが、可愛くて口元が緩んでしまう。
「父様と母様は食べないの?」
「食べるよ」
「勿論、食べますよ」
「えっへへ…」
「どうかしましたか?
ご機嫌ですね」
「いつもより父様も母様もニコニコしてる。
僕、嬉しいの!」
どうやら隠しきれてはなかったようだ。
気恥ずかしそうに両親は軽く咳払いする。
「そうやって笑ってくれてると僕まで嬉しい」
「そうか。
シリウスは可愛いな」
「ふふっ、本当に可愛いわね」
ずっと言い争いをして関わってないのもあるが、幼いシリウスが懐かしくて愛しくて何度も抱擁してしまう。
毎日のように額や頬にキスするのも日課だった。
「…シリウス。
少しでいいから食べましょう。
起きるのが辛いなら、母様が食べさせるから」
「(フルフル)」
「食欲ない?」
「身体中が痛い。
苦しくて…たまんない。
こんなの、今まで…なかった!
痛いよ…母様…っ」
「大丈夫よ、シリウス。
オリオン…これは…っ」
「成長と共に幼少期よりも魔力が高まったんだ」
「では、あの頃よりも…」
「酷くなるかもしれない。
痛みは取り除けるかもしれんが、苦しみまでは」
「こんなに苦しんでいるのに」
傍に居て抱き締めてあげることしか出来ない。
「シリウス、大丈夫?」
「痛みは父様が取り除いてくれたから」
「でも、苦しいのでしょう?」
「ずっとじゃないから。
母様…抱っこして。
ちょっとだけ、和らぐの」
「いくらでもしてあげるわ」
元に戻った時に互いに恥ずかしくなるのだろうなとオリオンは苦笑いする。
「戻しそう?
大丈夫よ、我慢しなくて」
「うっ…ぐ…ッ」
苦しくなって食べても嘔吐してしまう。
「せっ、かく…
食べさせて…もらった、のに」
「気にしなくていいのよ。
ほら、喋ると辛くなるわ」
幼いシリウスの背を落ち着くまで何度も優しくさすった。
「シリウスの様子は?」
「…やっと眠ったわ」
「また戻してしまったか」
「このままでは栄養にもならずに倒れてしまうわ」
癒者に診てもらっても結果は同じだろう。
「母様、お腹空いた!」
「シリウスっ!
貴方、大丈夫…なんですか?」
キョトンと首を傾げている幼いシリウスに驚く。
「痛かったり、苦しいときはないですか?」
「そう言えば…」
「大丈夫みたいだな。
では、食事にしようか」
「父様!」
「またなるかもしれないし、部屋で食べよう」
「お部屋で?」
「ずっと寝ていたものね。
じゃあ、お着替えして行きましょうか」
「うん!」
「念の為に父様が抱えて行くからな」
「はぁ〜い」
着替えを手伝ってもらい、オリオンに抱えられて行く。
「これは…?」
「シリウスが好きそうな料理を用意したのよ」
「チキンがいっぱい!
見たことない料理もあります」
キラキラと瞳を輝かせる幼いシリウスに両親も口元が緩む。
「取り分けてあげるからね」
「こっちは熱いから。
気をつけるんですよ」
「これは…?」
「グラタンよ。
シリウスが好きな味だと思うけれど」
「ぐらたん…?」
「フーフーして食べるのよ」
「うん。
ふーっ…ふーっ…
あむ…っ」
幼いゆえに舌足らずで言葉も行動も何もが可愛くて、愛しくて両親は悶絶しながらも表情には出さないようにしている。
「あふ…っ、おいひい…」
「それは良かったわ。
ゆっくり食べなさい」
「シリウス。
取り分けたから」
「チキンだぁ!
僕が好きなパリパリの皮も沢山あるの!」
「いっぱい食べなさい」
表情に出さないようにしているが、可愛くて口元が緩んでしまう。
「父様と母様は食べないの?」
「食べるよ」
「勿論、食べますよ」
「えっへへ…」
「どうかしましたか?
ご機嫌ですね」
「いつもより父様も母様もニコニコしてる。
僕、嬉しいの!」
どうやら隠しきれてはなかったようだ。
気恥ずかしそうに両親は軽く咳払いする。
「そうやって笑ってくれてると僕まで嬉しい」
「そうか。
シリウスは可愛いな」
「ふふっ、本当に可愛いわね」
ずっと言い争いをして関わってないのもあるが、幼いシリウスが懐かしくて愛しくて何度も抱擁してしまう。
毎日のように額や頬にキスするのも日課だった。