二度目の人生
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ずっとアズカバンに投獄されているのだろうと思っていたから、外に出れたことは予想外だった。
対面した魔法省の大臣は青ざめて震えていたが、可哀想とは思わなかった。
証拠もないのに裁判もせずにブラック家の直系の嫡男を何年もアズカバンに投獄していたのだから責任は逃れられないだろう。
「はじめまして。
ブラック家の次期当主」
「君が…?」
「ドラコ・マルフォイです。
当主代理で来ました。
ルシウス・マルフォイとナルシッサ・マルフォイの息子です」
「いや…、すまない。
未成年の君がいるとは思ってもなかったから」
「そうでしょうね。
僕も驚いております。
こんなとこに長居などする必要はありません。
ハリーは元気です。
いずれ、会えますよ」
「本当か?」
「引き取る為にもまずはご自分のことを」
「…そうだな」
ドラコはシリウスを連れてマルフォイ家に帰る。
まだ姿現しはドラコは許されていないのでシリウスに合う杖を用意していた。
「新しい杖は今度買いに行きましょう。
それまではその杖で代用してください」
「ありがとう。
君は何歳だ?」
「11歳です」
「まだ新入生なのか!
そりゃ、まだ幼いはずだ」
「幼いって」
「…すまない」
流石に11歳に対して幼い発言は失言だったとシリウスは素直に謝罪した。
「ピーターはどこにいたんだ」
「鼠になってウィーズリー家のペットとして」
「はぁ!?」
「まずは話よりもお風呂に入りましょう。
今の貴方は知識よりも休息が必要ですよ」
マルフォイ家のゲストルームを用意され、お風呂に入って髭も剃った。
「まずは身体作りです。
たいしたものは口に出来てなかったでしょうから。
スープから食べましょう」
「…ん。
ルシウスとナルシッサは?」
「貴方が落ち着いてから会いましょう。
会えば言いたいことも沢山あるでしょうが、今は休息です」
「…分かった」
休息ゆえに感情的にならないように会わせないのだろう。
まるで年上と話している気分だとシリウスは苦笑いする。
「ブラック家のご当主。
貴方が生きていて、本当に良かった。
どうか、命を大切に。
ハリーの為にも命を粗末にしないでください」
「…ドラコ」
「僕も貴方に会えて嬉しかったです」
自分の為に涙してくれる人がまだいたのかと、シリウスはドラコを抱擁した。
(あれから…随分と月日が経過しているんだな。
考えなくてはいけないことが沢山あるのに)
身体は睡眠を求めていて、ほとんどベットから動けなかった。
過労とアズカバンの後遺症なのだろう。
(それでも以前よりは少しは軽いはずだ。
今度は貴方も助けますよ。
闇の帝王以外は助ける。
それがダンブルドアであっても私は助け、利用しよう。
いざとなれば…、逝ってもらえばいい)
ダンブルドアに対する価値は低いのは仕方ないだろう。
「シリウスの様子は?」
「まだ体調は良くないですね。
夜も熱が出る日が続いていますから。
当初よりは日中は起きてますし、あとは時間の問題かと」
「…そうか」
自分の今の年齢を忘れてしまいそうになり、ドラコは苦笑いするしかない。
「食欲もあるようだし。
魔法薬も飲めるなら問題ないだろう」
「そうですね。
まったく、昔から心配ばかり掛けるんですから」
両親は思っていた以上にシリウスを心配していたのだろう。
様々な問題があって助けられたのかもしれない。
「ん…っ」
「シリウス、起きましたか?
まだ熱がありますね」
「…シシー」
「またそう呼んでくれるのですか」
「俺は…、どこで…間違った、んだろうな」
「シリウス。
間違いのない人生などありませんよ。
誰もが後悔をして繰り返して生きているんです」
「シシー、も?」
「そうですよ」
「…そっか」
「貴方だけのせいではありませんよ。
今は眠りなさい」
ナルシッサに小さな頃のように頭を撫でられ、シリウスは眠った。
対面した魔法省の大臣は青ざめて震えていたが、可哀想とは思わなかった。
証拠もないのに裁判もせずにブラック家の直系の嫡男を何年もアズカバンに投獄していたのだから責任は逃れられないだろう。
「はじめまして。
ブラック家の次期当主」
「君が…?」
「ドラコ・マルフォイです。
当主代理で来ました。
ルシウス・マルフォイとナルシッサ・マルフォイの息子です」
「いや…、すまない。
未成年の君がいるとは思ってもなかったから」
「そうでしょうね。
僕も驚いております。
こんなとこに長居などする必要はありません。
ハリーは元気です。
いずれ、会えますよ」
「本当か?」
「引き取る為にもまずはご自分のことを」
「…そうだな」
ドラコはシリウスを連れてマルフォイ家に帰る。
まだ姿現しはドラコは許されていないのでシリウスに合う杖を用意していた。
「新しい杖は今度買いに行きましょう。
それまではその杖で代用してください」
「ありがとう。
君は何歳だ?」
「11歳です」
「まだ新入生なのか!
そりゃ、まだ幼いはずだ」
「幼いって」
「…すまない」
流石に11歳に対して幼い発言は失言だったとシリウスは素直に謝罪した。
「ピーターはどこにいたんだ」
「鼠になってウィーズリー家のペットとして」
「はぁ!?」
「まずは話よりもお風呂に入りましょう。
今の貴方は知識よりも休息が必要ですよ」
マルフォイ家のゲストルームを用意され、お風呂に入って髭も剃った。
「まずは身体作りです。
たいしたものは口に出来てなかったでしょうから。
スープから食べましょう」
「…ん。
ルシウスとナルシッサは?」
「貴方が落ち着いてから会いましょう。
会えば言いたいことも沢山あるでしょうが、今は休息です」
「…分かった」
休息ゆえに感情的にならないように会わせないのだろう。
まるで年上と話している気分だとシリウスは苦笑いする。
「ブラック家のご当主。
貴方が生きていて、本当に良かった。
どうか、命を大切に。
ハリーの為にも命を粗末にしないでください」
「…ドラコ」
「僕も貴方に会えて嬉しかったです」
自分の為に涙してくれる人がまだいたのかと、シリウスはドラコを抱擁した。
(あれから…随分と月日が経過しているんだな。
考えなくてはいけないことが沢山あるのに)
身体は睡眠を求めていて、ほとんどベットから動けなかった。
過労とアズカバンの後遺症なのだろう。
(それでも以前よりは少しは軽いはずだ。
今度は貴方も助けますよ。
闇の帝王以外は助ける。
それがダンブルドアであっても私は助け、利用しよう。
いざとなれば…、逝ってもらえばいい)
ダンブルドアに対する価値は低いのは仕方ないだろう。
「シリウスの様子は?」
「まだ体調は良くないですね。
夜も熱が出る日が続いていますから。
当初よりは日中は起きてますし、あとは時間の問題かと」
「…そうか」
自分の今の年齢を忘れてしまいそうになり、ドラコは苦笑いするしかない。
「食欲もあるようだし。
魔法薬も飲めるなら問題ないだろう」
「そうですね。
まったく、昔から心配ばかり掛けるんですから」
両親は思っていた以上にシリウスを心配していたのだろう。
様々な問題があって助けられたのかもしれない。
「ん…っ」
「シリウス、起きましたか?
まだ熱がありますね」
「…シシー」
「またそう呼んでくれるのですか」
「俺は…、どこで…間違った、んだろうな」
「シリウス。
間違いのない人生などありませんよ。
誰もが後悔をして繰り返して生きているんです」
「シシー、も?」
「そうですよ」
「…そっか」
「貴方だけのせいではありませんよ。
今は眠りなさい」
ナルシッサに小さな頃のように頭を撫でられ、シリウスは眠った。