拗れた初恋
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実は同一人物とも言えずにハーマイオニーは言葉に詰まる。
「まだ大広間に居たのか。
君の荷物が僕の方に混ざっていたぞ」
「あ、ありがと」
「どうかしたのか?」
タイミングがバッチリ過ぎてハーマイオニーは目が泳ぐ。
「彼と別れて、貴方と付き合っているのかしらと思って。
聞いていたのよ、マルフォイ先輩?」
「…誰が誰と?」
「ドラコ・マルフォイとハーマイオニー・グレンジャー」
(問われて何も言えなくなったのか。
まぁ、同一人物だし。
僕は誤魔化せて逃げれるけど。
素直ゆえに嘘は言えないタイプだもんな)
縮こまっているハーマイオニーにドラコは微かに笑みを浮かべてしまう。
「別れてはいないだろうな」
「おまえがハーマイオニーに振られるんだ!
ハーマイオニーがおまえを好きになるはずない!」
「振られてもないが?」
「はぁ?」
「とりあえず、ロン。
五月蝿いから黙って」
実の妹に一喝されてるロンに思わず、ドラコも苦笑いする。
「同一人物だからな」
「ドラコっ!」
「え…?
ハーマイオニー、マルフォイを下の名前で」
「あ…ッ」
「ふはっ!
自滅したな」
「ちょっと。
私よりも貴方が…っ」
「大変になるだろうな。
もう隠すのはやめたんだ」
「け、ど…っ」
「僕では不満かい?」
「そんなこと…っ」
ドラコは片膝をついてハーマイオニーの手の平にキスをした。
「両親のことで苦労を掛けることに関しては否定しない」
「…それはもう覚悟していたわよ」
「誰よりも幸せにすると誓う。
君の笑顔が絶えないように」
「貴方の笑顔もね」
「君が傍にいる限り。
どんな過酷の道も僕は耐えてみせよう」
ハーマイオニーの言葉にドラコはふわりと笑う。
今までドラコが見せたことのない自然な微笑みだった。
「ドラコ!
そんなこと…っ、貴方のお父様が許さないわ!」
「パンジー・パーキンソン。
それこそ、君に指図を受けるつもりはない。
新の純血の意味を君は教わってないのだろうな」
「どういう意味よ!」
「誰に向かって口を開いている、パーキンソン。
二度は言わないぞ」
立ち上がったドラコは冷ややかな眼で見つめ、スリザリンの上級生がパンジーを連れ去って行く。
「反対意見があるならば、ご自由に。
口出しを出来る家柄という意味だが」
「「………。」」
ドラコの冷たい笑みにスリザリン生は黙り、目を反らしていた。
「…ドラコ。
学友に圧力を掛けないの」
「そうでもしないと」
「私が負けるとでも?」
「いいや、彼等の為に」
「失礼ね!
手加減はするわよ、多分」
「激怒してやり過ぎるのがオチだと思うが?」
「…そんなことないわ」
何度もあるのでハーマイオニーは自覚があり、目を反らす。
「貴方の両親が乗り込んで来るかと」
「平和だったら、そうだったかもしれないな。
そんな余裕ないのだろう。
こんな時でも、こんな時だからこそ、幸せになってもいいじゃないか」
「…そうね」
ヴォルデモートが復活して様々なことが起きている中でも頑張れるのは互いの存在が大きい。
「会えなくても私を忘れないでね」
「離れる訳ないだろう」
「一緒に来てくれるの?」
「君が望むならば」
「お願い、一緒に来て」
「勿論だとも」
ドラコは微笑んでハーマイオニーの手の甲にキスする。
ドラコの耳にはあの日のプレゼントのピアスが輝いていた。
生徒も教授もどんな風に見ていいか分からず、結果的に見ないフリをしていた。
フリットウィック教授だけは微笑んで応援していると言ってくれて何よりも嬉しかった。
-END-
2024.10.25
「まだ大広間に居たのか。
君の荷物が僕の方に混ざっていたぞ」
「あ、ありがと」
「どうかしたのか?」
タイミングがバッチリ過ぎてハーマイオニーは目が泳ぐ。
「彼と別れて、貴方と付き合っているのかしらと思って。
聞いていたのよ、マルフォイ先輩?」
「…誰が誰と?」
「ドラコ・マルフォイとハーマイオニー・グレンジャー」
(問われて何も言えなくなったのか。
まぁ、同一人物だし。
僕は誤魔化せて逃げれるけど。
素直ゆえに嘘は言えないタイプだもんな)
縮こまっているハーマイオニーにドラコは微かに笑みを浮かべてしまう。
「別れてはいないだろうな」
「おまえがハーマイオニーに振られるんだ!
ハーマイオニーがおまえを好きになるはずない!」
「振られてもないが?」
「はぁ?」
「とりあえず、ロン。
五月蝿いから黙って」
実の妹に一喝されてるロンに思わず、ドラコも苦笑いする。
「同一人物だからな」
「ドラコっ!」
「え…?
ハーマイオニー、マルフォイを下の名前で」
「あ…ッ」
「ふはっ!
自滅したな」
「ちょっと。
私よりも貴方が…っ」
「大変になるだろうな。
もう隠すのはやめたんだ」
「け、ど…っ」
「僕では不満かい?」
「そんなこと…っ」
ドラコは片膝をついてハーマイオニーの手の平にキスをした。
「両親のことで苦労を掛けることに関しては否定しない」
「…それはもう覚悟していたわよ」
「誰よりも幸せにすると誓う。
君の笑顔が絶えないように」
「貴方の笑顔もね」
「君が傍にいる限り。
どんな過酷の道も僕は耐えてみせよう」
ハーマイオニーの言葉にドラコはふわりと笑う。
今までドラコが見せたことのない自然な微笑みだった。
「ドラコ!
そんなこと…っ、貴方のお父様が許さないわ!」
「パンジー・パーキンソン。
それこそ、君に指図を受けるつもりはない。
新の純血の意味を君は教わってないのだろうな」
「どういう意味よ!」
「誰に向かって口を開いている、パーキンソン。
二度は言わないぞ」
立ち上がったドラコは冷ややかな眼で見つめ、スリザリンの上級生がパンジーを連れ去って行く。
「反対意見があるならば、ご自由に。
口出しを出来る家柄という意味だが」
「「………。」」
ドラコの冷たい笑みにスリザリン生は黙り、目を反らしていた。
「…ドラコ。
学友に圧力を掛けないの」
「そうでもしないと」
「私が負けるとでも?」
「いいや、彼等の為に」
「失礼ね!
手加減はするわよ、多分」
「激怒してやり過ぎるのがオチだと思うが?」
「…そんなことないわ」
何度もあるのでハーマイオニーは自覚があり、目を反らす。
「貴方の両親が乗り込んで来るかと」
「平和だったら、そうだったかもしれないな。
そんな余裕ないのだろう。
こんな時でも、こんな時だからこそ、幸せになってもいいじゃないか」
「…そうね」
ヴォルデモートが復活して様々なことが起きている中でも頑張れるのは互いの存在が大きい。
「会えなくても私を忘れないでね」
「離れる訳ないだろう」
「一緒に来てくれるの?」
「君が望むならば」
「お願い、一緒に来て」
「勿論だとも」
ドラコは微笑んでハーマイオニーの手の甲にキスする。
ドラコの耳にはあの日のプレゼントのピアスが輝いていた。
生徒も教授もどんな風に見ていいか分からず、結果的に見ないフリをしていた。
フリットウィック教授だけは微笑んで応援していると言ってくれて何よりも嬉しかった。
-END-
2024.10.25