拗れた初恋
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ドラコは理解しながらもそれを指摘しない。
「どうしたんだい?」
「…大丈夫よ。
ロンも貴方のような気遣いが少しでもあれば」
「デートにほかの男の話は禁止だよ」
「でっ、デートって」
「そう思っているのは…僕だけかい?」
ドラコに指を絡ませられてハーマイオニーは真っ赤になる。
「そういう初心なところも愛しいよ」
「……っ…」
「今はこれで許してあげるよ」
額にキスされてハーマイオニーは撃沈し、自分の鞄を抱えて顔を埋めた。
「…本気なの?」
「そうじゃなければ。
僕は来ないよ」
「で、も…」
「今よりも僕を知って欲しい。
まだ答えは出さないでくれ」
「私、貴方よりも恋愛経験が少ないの」
「僕色に染めてあげるよ。
君が覚悟してくれるならば、僕は両親と戦うつもりだ」
「純血じゃないわ」
「君は魔女だ」
「両親はマグルよ」
「知ってるよ」
ドラコを説得しようとしても言い負かされてしまう。
「僕のこと、嫌いか?」
「…違うわ」
「今は深く考えないで」
「貴方を知る程に抜け出せなくて怖くなるわ」
「僕はもう抜け出せないよ」
ドラコに抱擁されて、ハーマイオニーはおずおずと首に抱きついた。
紅茶の専門店の個室で人目はなかった。
「まっ、て。
ドラコ…っ」
「もう十分に待った」
「んっ…ふ…ッ」
唇を奪われてハーマイオニーは瞬きする。
「ハーマイオニー。
苦労させないとは言えない。
けれど、君を笑顔にするのは僕でありたい」
「…ドラコ」
濡れているハーマイオニーの唇をドラコが拭う。
「初めてのキスで。
やりすぎだわ」
「イイ顔してたよ」
「ばか…っ」
ドラコに揶揄られてハーマイオニーは真っ赤になる。
(初めてのキスではないけど。
こんな大人のキスされて。
ドラコの舌の感覚が忘れられそうにないわ)
先程のキスを思い出してしまい、ハーマイオニーは頬を赤らめて俯いた。
けれど、不思議と嫌な雰囲気ではなかった。
「強引に連れ出した私が言うのもおかしいけれど。
大丈夫だったの?」
「何が?」
「私達、グリフィンドールとスリザリンだし。
寮に帰ったら…」
「そう思ったなら適当な理由をつけて断っているさ。
スリザリンでは家柄や権力がどちらの意味でも左右されるんだ。
今のスリザリンではマルフォイより上は居ないし、僕は監督生の権限がある。
離れていく者が居るならば、それまでの関係ってことさ」
「そういうとこは冷静というか、アッサリとしてるのね」
「環境的なものさ。
人を信じすぎると良くない。
君達だってそうだろう?
無条件には信じない。
それと同じさ。
僕等の場合は家柄が関わるし、規模は違うかもしれないが」
「言われてみれば、そうね。
初対面の人を無条件では信じないわね」
(こういう素直なとこは出会った当初から変わらないな)
ドラコが微かに笑みを浮べ、ハーマイオニーは不思議そうに首を傾げる。
「どうかしたの?」
「君ではないけれど。
のんびりして悪くないなと」
「…貴方の周りにはいつも沢山の人がいるものね」
「僕個人を慕ってる訳じゃないさ」
「それって、疲れない?」
「気は休まないな」
(疲れて体調崩すのね。
ストレスも多そうだし)
気遣うようなハーマイオニーの視線に大丈夫だと苦笑いする。
「酷いわ!
騙したのね」
「くくっ、素直に引っ掛かってくれたな」
「もう…っ」
ハーマイオニーはドラコの腕を叩きながらも不満顔だが、本気では怒っていない。
珍しくドラコも軽い口調で話していて自然体の笑顔で年相応に見える。
「随分と楽しそうだな、マルフォイと」
「僻まないの。
自業自得じゃない」
「自分だって頼んでただろ」
「それは…ッ」
不満顔のロンに呆れたようにジニーはため息をつき、ハリーは苦笑いする。
「ハーマイオニー。
楽しかったみたいね」
「えぇ、本屋さんにも行って来たのよ」
「ホグワーツで毎日読んでいるのに!?」
ロンは信じられないという顔をしたが、これに関してはジニーも同感で苦笑い。
「ねぇ、ハーマイオニー。
彼とは別れてマルフォイと付き合ってるの?」
「え…?」
「それは勿体ないわ!」
「でも、確かに今のマルフォイなら」
「マルフォイは純血主義だし、あのマルフォイだぞ!」
「ロンは面倒になるから黙ってて」
ジニーに一喝されるロンに苦笑いしながらハリーは慰める。
「どうしたんだい?」
「…大丈夫よ。
ロンも貴方のような気遣いが少しでもあれば」
「デートにほかの男の話は禁止だよ」
「でっ、デートって」
「そう思っているのは…僕だけかい?」
ドラコに指を絡ませられてハーマイオニーは真っ赤になる。
「そういう初心なところも愛しいよ」
「……っ…」
「今はこれで許してあげるよ」
額にキスされてハーマイオニーは撃沈し、自分の鞄を抱えて顔を埋めた。
「…本気なの?」
「そうじゃなければ。
僕は来ないよ」
「で、も…」
「今よりも僕を知って欲しい。
まだ答えは出さないでくれ」
「私、貴方よりも恋愛経験が少ないの」
「僕色に染めてあげるよ。
君が覚悟してくれるならば、僕は両親と戦うつもりだ」
「純血じゃないわ」
「君は魔女だ」
「両親はマグルよ」
「知ってるよ」
ドラコを説得しようとしても言い負かされてしまう。
「僕のこと、嫌いか?」
「…違うわ」
「今は深く考えないで」
「貴方を知る程に抜け出せなくて怖くなるわ」
「僕はもう抜け出せないよ」
ドラコに抱擁されて、ハーマイオニーはおずおずと首に抱きついた。
紅茶の専門店の個室で人目はなかった。
「まっ、て。
ドラコ…っ」
「もう十分に待った」
「んっ…ふ…ッ」
唇を奪われてハーマイオニーは瞬きする。
「ハーマイオニー。
苦労させないとは言えない。
けれど、君を笑顔にするのは僕でありたい」
「…ドラコ」
濡れているハーマイオニーの唇をドラコが拭う。
「初めてのキスで。
やりすぎだわ」
「イイ顔してたよ」
「ばか…っ」
ドラコに揶揄られてハーマイオニーは真っ赤になる。
(初めてのキスではないけど。
こんな大人のキスされて。
ドラコの舌の感覚が忘れられそうにないわ)
先程のキスを思い出してしまい、ハーマイオニーは頬を赤らめて俯いた。
けれど、不思議と嫌な雰囲気ではなかった。
「強引に連れ出した私が言うのもおかしいけれど。
大丈夫だったの?」
「何が?」
「私達、グリフィンドールとスリザリンだし。
寮に帰ったら…」
「そう思ったなら適当な理由をつけて断っているさ。
スリザリンでは家柄や権力がどちらの意味でも左右されるんだ。
今のスリザリンではマルフォイより上は居ないし、僕は監督生の権限がある。
離れていく者が居るならば、それまでの関係ってことさ」
「そういうとこは冷静というか、アッサリとしてるのね」
「環境的なものさ。
人を信じすぎると良くない。
君達だってそうだろう?
無条件には信じない。
それと同じさ。
僕等の場合は家柄が関わるし、規模は違うかもしれないが」
「言われてみれば、そうね。
初対面の人を無条件では信じないわね」
(こういう素直なとこは出会った当初から変わらないな)
ドラコが微かに笑みを浮べ、ハーマイオニーは不思議そうに首を傾げる。
「どうかしたの?」
「君ではないけれど。
のんびりして悪くないなと」
「…貴方の周りにはいつも沢山の人がいるものね」
「僕個人を慕ってる訳じゃないさ」
「それって、疲れない?」
「気は休まないな」
(疲れて体調崩すのね。
ストレスも多そうだし)
気遣うようなハーマイオニーの視線に大丈夫だと苦笑いする。
「酷いわ!
騙したのね」
「くくっ、素直に引っ掛かってくれたな」
「もう…っ」
ハーマイオニーはドラコの腕を叩きながらも不満顔だが、本気では怒っていない。
珍しくドラコも軽い口調で話していて自然体の笑顔で年相応に見える。
「随分と楽しそうだな、マルフォイと」
「僻まないの。
自業自得じゃない」
「自分だって頼んでただろ」
「それは…ッ」
不満顔のロンに呆れたようにジニーはため息をつき、ハリーは苦笑いする。
「ハーマイオニー。
楽しかったみたいね」
「えぇ、本屋さんにも行って来たのよ」
「ホグワーツで毎日読んでいるのに!?」
ロンは信じられないという顔をしたが、これに関してはジニーも同感で苦笑い。
「ねぇ、ハーマイオニー。
彼とは別れてマルフォイと付き合ってるの?」
「え…?」
「それは勿体ないわ!」
「でも、確かに今のマルフォイなら」
「マルフォイは純血主義だし、あのマルフォイだぞ!」
「ロンは面倒になるから黙ってて」
ジニーに一喝されるロンに苦笑いしながらハリーは慰める。