拗れた初恋
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それが“恋”だと自覚した頃には関係が拗れていた。
「ゲホッ…ゲホッ…ゴホン…っ」
こんな姿を誰にも見せることは出来ずに独りで耐えていた。
「マルフォイ…?
具合悪いの?」
「…グレンジャー?
ここは男子トイレ、だが」
「わ、分かってるわ。
誰も居ないの確認したし。
貴方がフラついてたから」
「放って…おいて、くれ。
暫くすれば…落ち着く」
こんな姿を尚更、見られたくはなかった。
「具合悪い時までそんな意地を張らないで。
貴方は私に触られるのは嫌かもしれないけど。
少しは楽になるでしょう?」
「来るな…っ」
「具合悪くなる時は誰にでもあるわ。
誰にも話したりしないから」
「うっ、ぇ…ッ」
「よしよし。
苦しいわよね。
全部出せば、楽になるから」
屈んで嘔吐しているドラコの傍に付き添い、屈んで背をさすってくれていた。
「ごめ…ッ」
「謝らなくていいの。
私がしたくて居るだけよ。
泣かなくていいわ。
ほら、余計に辛くなるでしょう?」
頭を撫でられてドラコは鼻を啜りながら頷いた。
「手、握ってくれないか。
汚れてないから」
「汚れてたって構わないわ。
洗えばいいんだもの。
手が冷えてるわね。
気休めにしかならないけど」
「グレンジャー。
君のブランケットが汚れてしまう!」
「良いのよ。
寒気するんでしょう?」
「…っズ」
「見返りなんて求めてないわ。
こういう時は“ありがとう”と言えばいいのよ」
「あり、がと…?」
「どういたしまして」
自分に笑顔を向けてくれると思わず、ドラコは瞬きする。
「こうして背をさすられるのも、頭を撫でられるのも。
久々…なんだ」
「具合悪くなっても?」
「幼少期にはされたと思う」
「厳しいの?」
「…僕は次期当主だから」
「家の方針かもしれないけど。
具合悪い時に独りで耐えるのは辛いわ。
それがマルフォイ、貴方だとしても。
私なら背をさするし、いくらでも傍に居るわ」
「本当に…?」
「また辛くなったら呼んで構わないわ。
落ち着いたなら医務室に行きましょう」
そこで拒絶することも出来たが、ドラコはローブのフードを被ってハーマイオニーに手を引かれて行く。
それを見た生徒達から“グリフィンドールのハーマイオニーがスリザリンの男子と付き合ってる”と騒動になったのだが。
ドラコはフードを被っていたので気づかれなかったが、ドラコの為にハーマイオニーはどんなに問い詰められても言わなかった。
それがロンやハリーで喧嘩になっても口を割らなかった。
「もういいじゃない。
そんなに責めることなの?
確かに私もスリザリンは嫌いだけど。
想い合ってる2人を引き離すなんて、そんな資格は誰にもないわ!」
「そうよ。
そこまで大騒ぎして。
親友の貴方達が味方にならないでどうするのよ!
大丈夫よ、ハーマイオニー。
誰と付き合うのは自由よ。
私達は味方よ!」
「あ、ありがと…」
女子達が結束して“純愛を阻止”とまで言われて勘違いだとも言えない雰囲気だ。
その噂を聞いた時、ドラコは顔に出さずとも罪悪感と共に冷や汗が流れた。
「ハーマイオニー。
恋人なのに贈り物もないのね」
「私達はグリフィンドールとスリザリンだから」
「相手探しなんてしないし、させないわ。
安心して贈って貰えたらいいわね」
「…うん」
ジニーの言葉にハーマイオニーは顔が引きつる。
(何も贈らないのは…、流石に問題あるだろう。
むしろ、プレゼントのチャンスじゃないか)
大広間での会話を聞いてドラコは考え込む。
「ゲホッ…ゲホッ…ゴホン…っ」
こんな姿を誰にも見せることは出来ずに独りで耐えていた。
「マルフォイ…?
具合悪いの?」
「…グレンジャー?
ここは男子トイレ、だが」
「わ、分かってるわ。
誰も居ないの確認したし。
貴方がフラついてたから」
「放って…おいて、くれ。
暫くすれば…落ち着く」
こんな姿を尚更、見られたくはなかった。
「具合悪い時までそんな意地を張らないで。
貴方は私に触られるのは嫌かもしれないけど。
少しは楽になるでしょう?」
「来るな…っ」
「具合悪くなる時は誰にでもあるわ。
誰にも話したりしないから」
「うっ、ぇ…ッ」
「よしよし。
苦しいわよね。
全部出せば、楽になるから」
屈んで嘔吐しているドラコの傍に付き添い、屈んで背をさすってくれていた。
「ごめ…ッ」
「謝らなくていいの。
私がしたくて居るだけよ。
泣かなくていいわ。
ほら、余計に辛くなるでしょう?」
頭を撫でられてドラコは鼻を啜りながら頷いた。
「手、握ってくれないか。
汚れてないから」
「汚れてたって構わないわ。
洗えばいいんだもの。
手が冷えてるわね。
気休めにしかならないけど」
「グレンジャー。
君のブランケットが汚れてしまう!」
「良いのよ。
寒気するんでしょう?」
「…っズ」
「見返りなんて求めてないわ。
こういう時は“ありがとう”と言えばいいのよ」
「あり、がと…?」
「どういたしまして」
自分に笑顔を向けてくれると思わず、ドラコは瞬きする。
「こうして背をさすられるのも、頭を撫でられるのも。
久々…なんだ」
「具合悪くなっても?」
「幼少期にはされたと思う」
「厳しいの?」
「…僕は次期当主だから」
「家の方針かもしれないけど。
具合悪い時に独りで耐えるのは辛いわ。
それがマルフォイ、貴方だとしても。
私なら背をさするし、いくらでも傍に居るわ」
「本当に…?」
「また辛くなったら呼んで構わないわ。
落ち着いたなら医務室に行きましょう」
そこで拒絶することも出来たが、ドラコはローブのフードを被ってハーマイオニーに手を引かれて行く。
それを見た生徒達から“グリフィンドールのハーマイオニーがスリザリンの男子と付き合ってる”と騒動になったのだが。
ドラコはフードを被っていたので気づかれなかったが、ドラコの為にハーマイオニーはどんなに問い詰められても言わなかった。
それがロンやハリーで喧嘩になっても口を割らなかった。
「もういいじゃない。
そんなに責めることなの?
確かに私もスリザリンは嫌いだけど。
想い合ってる2人を引き離すなんて、そんな資格は誰にもないわ!」
「そうよ。
そこまで大騒ぎして。
親友の貴方達が味方にならないでどうするのよ!
大丈夫よ、ハーマイオニー。
誰と付き合うのは自由よ。
私達は味方よ!」
「あ、ありがと…」
女子達が結束して“純愛を阻止”とまで言われて勘違いだとも言えない雰囲気だ。
その噂を聞いた時、ドラコは顔に出さずとも罪悪感と共に冷や汗が流れた。
「ハーマイオニー。
恋人なのに贈り物もないのね」
「私達はグリフィンドールとスリザリンだから」
「相手探しなんてしないし、させないわ。
安心して贈って貰えたらいいわね」
「…うん」
ジニーの言葉にハーマイオニーは顔が引きつる。
(何も贈らないのは…、流石に問題あるだろう。
むしろ、プレゼントのチャンスじゃないか)
大広間での会話を聞いてドラコは考え込む。