第⑤話
夢小説設定
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ロイは苦笑いを浮かべる。
「調べるまでではないにしろ、私は興味はあるな。
合成獣というものに興味はないが、生体や遺伝子は興味深い」
「は~っ…そんなもんかねぇ…
俺には錬金術師の考えることは分からん」
「‥‥セルシアは理解してくれる」
「そりゃ、同じ国家錬金術師だからだろ」
「国家錬金術師が側にいると理解してくれるし、頼もしいな」
「部下としても必要ということか」
ヒューズは口元を緩め、ロイの様子に嬉しく感じていた。
「…中佐はおまえの心も支えてくれてるのかもな。
年下だが、中佐は過去にいろんなことがあった。
それは俺よりおまえが分かってるだろ?」
「‥‥あぁ。
そのせいか、冷静な時と泣き虫な時の温度差が激しいけどな」
「いつもはわりと冷静なんだがな。
パニックになって泣き出すともう大変だ」
「泣きながら抱きついて来るのは可愛いけどな」
「俺には抱きついて来なかったな」
「当たり前だ」
酒が回って来たのか、カウンターでロイは顔を埋めた。
酔って来たせいか、ロイはヒューズに語り出す。
「‥‥愛していいのか分からないんだ」
「ロイ…」
「私の手は見えない血で汚れている。
何度考えても分からないんだ。
この手で数えきれない人々を…
罪のない人を殺したんだ、私は!!
それなのに‥‥たまらなく抱き締めたくなる。
怖くてたまらないんだよ」
表情は見えないが、きっと苦痛に顔を歪めているとヒューズには確信に近いものがあった。
「それが愛情だ。
愛してるんだろ、中佐のことを。
簡単だ、認めちまえよ。
自分で認めないから辛いんだ」
「‥‥無理だ。
私には、私は…ッ」
「1人で何でも抱えようとするなよ。
幸せになってはいけないなんて誰が決めたんだ?
幸せになれよ、ロイ。
俺はおまえが心配になるよ。
そうやって何でも自分1人で抱え込むのはおまえの悪い癖だ」
「‥‥私が幸せになるのは許されるのだろうか」
「誰だって幸せになる権利がある。
愛する人がいるのはいいぞ」
「…愛する人、か」
ロイは拳を握り締め、それを見つめた。
優しいからこそ、愛してるからこその悩みに心の葛藤がある。
そして、過去の過ちと後悔。
「…素直に言えたら幸せだな。
そんな風に言えるほど私の心は綺麗じゃない」
「綺麗とかそういうんじゃないだろ、素直になればいいだけだ」
「………。」
(中佐も大変だな。
両思いなのに。
いや、ロイの気持ちが分かってるから告白をしないんだろう)
どうしてやればいいのかとヒューズは寝てしまったロイを見てため息をついた。
「…というか、寝かせてどうするんだ!
ロイ、起きろ!!」
ハッと気づいてヒューズは揺らすが、起きる気配なし。
「‥‥ロイの家まで距離あるのに。
俺が連れ帰るのか?
置いて行って何かあったらあの2人が怖いもんなぁι」
銃と錬金術で攻撃されながら怒られる姿が安易に想像でき、思わず身震いした。
「調べるまでではないにしろ、私は興味はあるな。
合成獣というものに興味はないが、生体や遺伝子は興味深い」
「は~っ…そんなもんかねぇ…
俺には錬金術師の考えることは分からん」
「‥‥セルシアは理解してくれる」
「そりゃ、同じ国家錬金術師だからだろ」
「国家錬金術師が側にいると理解してくれるし、頼もしいな」
「部下としても必要ということか」
ヒューズは口元を緩め、ロイの様子に嬉しく感じていた。
「…中佐はおまえの心も支えてくれてるのかもな。
年下だが、中佐は過去にいろんなことがあった。
それは俺よりおまえが分かってるだろ?」
「‥‥あぁ。
そのせいか、冷静な時と泣き虫な時の温度差が激しいけどな」
「いつもはわりと冷静なんだがな。
パニックになって泣き出すともう大変だ」
「泣きながら抱きついて来るのは可愛いけどな」
「俺には抱きついて来なかったな」
「当たり前だ」
酒が回って来たのか、カウンターでロイは顔を埋めた。
酔って来たせいか、ロイはヒューズに語り出す。
「‥‥愛していいのか分からないんだ」
「ロイ…」
「私の手は見えない血で汚れている。
何度考えても分からないんだ。
この手で数えきれない人々を…
罪のない人を殺したんだ、私は!!
それなのに‥‥たまらなく抱き締めたくなる。
怖くてたまらないんだよ」
表情は見えないが、きっと苦痛に顔を歪めているとヒューズには確信に近いものがあった。
「それが愛情だ。
愛してるんだろ、中佐のことを。
簡単だ、認めちまえよ。
自分で認めないから辛いんだ」
「‥‥無理だ。
私には、私は…ッ」
「1人で何でも抱えようとするなよ。
幸せになってはいけないなんて誰が決めたんだ?
幸せになれよ、ロイ。
俺はおまえが心配になるよ。
そうやって何でも自分1人で抱え込むのはおまえの悪い癖だ」
「‥‥私が幸せになるのは許されるのだろうか」
「誰だって幸せになる権利がある。
愛する人がいるのはいいぞ」
「…愛する人、か」
ロイは拳を握り締め、それを見つめた。
優しいからこそ、愛してるからこその悩みに心の葛藤がある。
そして、過去の過ちと後悔。
「…素直に言えたら幸せだな。
そんな風に言えるほど私の心は綺麗じゃない」
「綺麗とかそういうんじゃないだろ、素直になればいいだけだ」
「………。」
(中佐も大変だな。
両思いなのに。
いや、ロイの気持ちが分かってるから告白をしないんだろう)
どうしてやればいいのかとヒューズは寝てしまったロイを見てため息をついた。
「…というか、寝かせてどうするんだ!
ロイ、起きろ!!」
ハッと気づいてヒューズは揺らすが、起きる気配なし。
「‥‥ロイの家まで距離あるのに。
俺が連れ帰るのか?
置いて行って何かあったらあの2人が怖いもんなぁι」
銃と錬金術で攻撃されながら怒られる姿が安易に想像でき、思わず身震いした。