第59話
夢小説設定
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大総統からの報告にロイの顔が険しくなり、持っていた書類をグシャッと握ってしまった。
「…失礼しました」
「そこまで分かりやすい反応をしなくても良いだろう?」
「イシュヴァールのことも…、なのに。
こんな時期に外部の者を!」
「そう怒らんでくれ」
「怒らせてるのは貴方でしょう!」
((…確かに))
思わず、補佐官達は頷きそうになりながらも口出しは出来ず。
「…ロイ。
君の気持ちも分かる。
こういう時期だからこそ、必要なんだ」
力強い大総統の視線にロイは唇を噛み締め、深いため息も飲み込んだ。
「…失礼しました。
頭を冷やして来ます」
「ロイ!」
「私に決定権はありませんから。
貴方が決めたのなら、従うまでです。
失礼します」
大総統の止める声も無視して出るとロイは壁を背に深いため息をついた。
(私と大総統では考えが違うんだろうな。
むしろ、正しいのは大総統かもな。
私はイシュヴァールに囚われ過ぎてる。
第一優先はイシュヴァールだ。
だが、大総統は未来も見続けなくてはいけない。
わかってるよ、必要なことは。
だとしても…っ)
屈んでぐしゃっと前髪を掴み、当たり散らすことも出来ない怒りも飲み込むしかなかった。
(これは私の個人的な感情に過ぎない。
分かっているはずなのに。
あぁ、私は未熟だな)
渇いた笑みが浮かび、この感情を捨てない限りは戻れないなと上を見上げた。
「1人で行動しないでくださいと何度言えば宜しいんですか、マスタング大将」
「…中尉」
「何かありましたか?」
「ちょっと、な」
流石に未発表のことなので中尉にも話せず、苦笑いしてしまう。
「落ち着くまで側に居ます」
「…ありがとう」
「それとも、呼んで来ましょうか?」
「いや…、大丈夫だ。
私の感情の問題だから。
分かってはいるんだけどな」
「頭で分かっていても、気持ちの問題は別ですよ」
「…そうだな。
私と大総統では考え方が違うから」
「年齢も環境も立場も違いますよ。
それで、同じ考えになるのは難しいのでは?」
「…うん」
「貴方なら何度でも当たるでしょう?
互いに納得が出来るまで」
「ははっ、そう見えるか?」
「諦めるつもりなんてないくせに。
ほら、お迎えが来ましたよ」
「お迎えって」
中尉の視線の先には階段から降りて来る大総統の姿があってロイは苦笑いする。
「伝え方を間違ってしまった。
もう一度だけ、話さないか?」
「…何で来るんですか」
「すまなかった。
君を傷つけるつもりは」
「別に傷ついてはいませんが」
「…ロイ」
諦めの悪い大総統にロイはため息をつき、立ち上がると戻って行く。
「話があるんでしょう?
どうせ、決めているのに」
「君にも発言の権限がある。
ちゃんと言葉にして欲しい」
「だったら、こんな重要なことを隠さないで欲しかったのですが?」
「サプライズ的な…」
「嬉しくないサプライズですね」
冷たく言い放つロイに苦笑いしながらも中尉は見送る。
「あの2人、何してんだか。
目立ってる自覚あんのかね」
「さぁ…?
親子喧嘩でしょうか」
「ぶはっ!」
ヒューズは中尉の発言に吹き出し、大丈夫そうかなと視線を送る。
「よりによって、隣国の!
向こうは王族なんですよ。
色々と準備が必要でしょう」
「それで怒ってたのか?」
「私の感情はどうだっていいんですよ」
「良くないから聞いているんだ」
「…私はイシュヴァールの件は第一優先にしたかっただけです。
それが間違いでもないのは分かってます。
必要なことなのも私だって理解していますよ」
「君が納得出来るまで話すよ」
「駄々をこねてるだけでも?」
「君が過去に囚われているのも含め、我々の責任だ。
しなくてもいいことを、抱えなくていいものを若い君に押しつけてしまった」
「若造扱いをしないでください!」
「こちらからすれば、君は若者だよ」
大総統に手を握られて微かに震えている指先に気づかれてしまう。
「ロイ、息を吐きなさい。
君の感情すべてをぶつけていいんだ。
そう約束しただろう?」
「約束なんてしていません。
貴方が勝手に!」
「だとしても、約束だ」
「…自分勝手ですね」
「あぁ、自分勝手だ。
イシュヴァールのことを蔑ろにするつもりもないよ。
君はイシュヴァールを最優先にしたいのだろうけれど。
そうも出来ない状況なんだ」
「…分かっています。
分かっているけれど!」
ロイは深い息を吐いて、大総統の肩に頭を預けて目を閉じた。
「自分が焦っているのも分かってます。
でも、こんなサプライズは勘弁してください」
「…すまなかった。
今回に限っては配慮が足らなかった」
「コレは必要なことですか?」
「必要だと思っている」
「私が反対していても?」
「納得するまで話そう」
敵いそうにないなとロイは深いため息をつき、軍靴で軽く蹴った。
「微妙に痛いとこを」
「武器を仕込んでないだけ、有り難く思ってください。
良いですよ、何時間でも付き合います。
調整しますからまずは書類を片付けましょうか」
にっこりとした笑顔で大総統の前に束になった書類を置いた。
「私も手伝いますから、さっさと終わらせましょうか。
緊急以外の会議は延期にします。
いいですね?」
「…了解した」
コレには逆らってはいけないと学んだ大総統は頷いた。
「…失礼しました」
「そこまで分かりやすい反応をしなくても良いだろう?」
「イシュヴァールのことも…、なのに。
こんな時期に外部の者を!」
「そう怒らんでくれ」
「怒らせてるのは貴方でしょう!」
((…確かに))
思わず、補佐官達は頷きそうになりながらも口出しは出来ず。
「…ロイ。
君の気持ちも分かる。
こういう時期だからこそ、必要なんだ」
力強い大総統の視線にロイは唇を噛み締め、深いため息も飲み込んだ。
「…失礼しました。
頭を冷やして来ます」
「ロイ!」
「私に決定権はありませんから。
貴方が決めたのなら、従うまでです。
失礼します」
大総統の止める声も無視して出るとロイは壁を背に深いため息をついた。
(私と大総統では考えが違うんだろうな。
むしろ、正しいのは大総統かもな。
私はイシュヴァールに囚われ過ぎてる。
第一優先はイシュヴァールだ。
だが、大総統は未来も見続けなくてはいけない。
わかってるよ、必要なことは。
だとしても…っ)
屈んでぐしゃっと前髪を掴み、当たり散らすことも出来ない怒りも飲み込むしかなかった。
(これは私の個人的な感情に過ぎない。
分かっているはずなのに。
あぁ、私は未熟だな)
渇いた笑みが浮かび、この感情を捨てない限りは戻れないなと上を見上げた。
「1人で行動しないでくださいと何度言えば宜しいんですか、マスタング大将」
「…中尉」
「何かありましたか?」
「ちょっと、な」
流石に未発表のことなので中尉にも話せず、苦笑いしてしまう。
「落ち着くまで側に居ます」
「…ありがとう」
「それとも、呼んで来ましょうか?」
「いや…、大丈夫だ。
私の感情の問題だから。
分かってはいるんだけどな」
「頭で分かっていても、気持ちの問題は別ですよ」
「…そうだな。
私と大総統では考え方が違うから」
「年齢も環境も立場も違いますよ。
それで、同じ考えになるのは難しいのでは?」
「…うん」
「貴方なら何度でも当たるでしょう?
互いに納得が出来るまで」
「ははっ、そう見えるか?」
「諦めるつもりなんてないくせに。
ほら、お迎えが来ましたよ」
「お迎えって」
中尉の視線の先には階段から降りて来る大総統の姿があってロイは苦笑いする。
「伝え方を間違ってしまった。
もう一度だけ、話さないか?」
「…何で来るんですか」
「すまなかった。
君を傷つけるつもりは」
「別に傷ついてはいませんが」
「…ロイ」
諦めの悪い大総統にロイはため息をつき、立ち上がると戻って行く。
「話があるんでしょう?
どうせ、決めているのに」
「君にも発言の権限がある。
ちゃんと言葉にして欲しい」
「だったら、こんな重要なことを隠さないで欲しかったのですが?」
「サプライズ的な…」
「嬉しくないサプライズですね」
冷たく言い放つロイに苦笑いしながらも中尉は見送る。
「あの2人、何してんだか。
目立ってる自覚あんのかね」
「さぁ…?
親子喧嘩でしょうか」
「ぶはっ!」
ヒューズは中尉の発言に吹き出し、大丈夫そうかなと視線を送る。
「よりによって、隣国の!
向こうは王族なんですよ。
色々と準備が必要でしょう」
「それで怒ってたのか?」
「私の感情はどうだっていいんですよ」
「良くないから聞いているんだ」
「…私はイシュヴァールの件は第一優先にしたかっただけです。
それが間違いでもないのは分かってます。
必要なことなのも私だって理解していますよ」
「君が納得出来るまで話すよ」
「駄々をこねてるだけでも?」
「君が過去に囚われているのも含め、我々の責任だ。
しなくてもいいことを、抱えなくていいものを若い君に押しつけてしまった」
「若造扱いをしないでください!」
「こちらからすれば、君は若者だよ」
大総統に手を握られて微かに震えている指先に気づかれてしまう。
「ロイ、息を吐きなさい。
君の感情すべてをぶつけていいんだ。
そう約束しただろう?」
「約束なんてしていません。
貴方が勝手に!」
「だとしても、約束だ」
「…自分勝手ですね」
「あぁ、自分勝手だ。
イシュヴァールのことを蔑ろにするつもりもないよ。
君はイシュヴァールを最優先にしたいのだろうけれど。
そうも出来ない状況なんだ」
「…分かっています。
分かっているけれど!」
ロイは深い息を吐いて、大総統の肩に頭を預けて目を閉じた。
「自分が焦っているのも分かってます。
でも、こんなサプライズは勘弁してください」
「…すまなかった。
今回に限っては配慮が足らなかった」
「コレは必要なことですか?」
「必要だと思っている」
「私が反対していても?」
「納得するまで話そう」
敵いそうにないなとロイは深いため息をつき、軍靴で軽く蹴った。
「微妙に痛いとこを」
「武器を仕込んでないだけ、有り難く思ってください。
良いですよ、何時間でも付き合います。
調整しますからまずは書類を片付けましょうか」
にっこりとした笑顔で大総統の前に束になった書類を置いた。
「私も手伝いますから、さっさと終わらせましょうか。
緊急以外の会議は延期にします。
いいですね?」
「…了解した」
コレには逆らってはいけないと学んだ大総統は頷いた。
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