第59話
夢小説設定
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逮捕と補導の為に駆けつけたが、予想以上の人数に唖然とする。
((…よく2人だけでやっつけたな))
それはロイと中尉だからこそ、出来るのだろう。
店の外に出て来た中尉はいつの間にか軍服で髪もバレッタでまとめてある。
ロイは流石に着替える時間がなかったようでサングラスと革ジャンを放置し、タートルネックの袖を捲っていた。
「ロイ、お疲れさん。
怪我はなかったかい?」
「…大総統。
ほとんど中尉が制圧したので私は無傷ですよ」
「銃撃も足蹴りも喰らわせていたじゃないですか」
「こっちに来た奴等は。
疲れた、暑い」
大総統にアイスティーを手渡されてロイは飲む。
「何杯飲んだ?」
「1杯だけ。
最初のは薬物混入」
「しれっと。
君は何を話してるんだ。
飲んではないのか?」
「飲んでませんよ。
交換しましたから」
大総統は先に帰るかと合図し、ロイは頷いてついて行く。
「…マジか」
「普通に当事者の若者かと」
「内通者かと思ってた」
「若者じゃなかったのか」
「マスタング大将かよ」
「あの人、30歳過ぎてるよな?」
((…年齢不詳))
作戦を知らずに駆けつけて来た軍人もマスコミも唖然とする。
隠しカメラの現像と解析は司令部に待機していたヒュリーに任せた。
『マスタング大将!』
「セルシア、ただいま」
『お帰りなさいませ。
ほぼ丸腰で司令部を歩き回らないでください!って中尉からの伝言です』
セルシアは敬礼してロイに預かっていた発火布など含めて返却。
相変わらずだなと思いながらもロイが苦笑いして受け取った。
「ありがとう。
異常はなかったか?」
『特に問題ありません。
小さな事件や事故くらいですから。
申し訳ありませんが、そちらに“報告書”が回るかと思います』
「…了解した。
気にしなくていい」
『ありがとうございます』
また嫌味も含めて絡まれて吹き飛ばしたなと思いながらも苦言は言わない。
吹き飛ばすと婚約者だからとロイの元に佐官クラスから報告書という名の苦情が入るが、聞き流している。
そもそも吹き飛ばされるようなことをしているのはそちらなので自業自得というのが本音だ。
流石にやりすぎると中尉からセルシアに苦言を言われる程度だ。
「というか、疑問なんですけど。
いつもどうやってマスタング大将を見つけてるんっスか」
「執務室や図書館なら分かりますけど、廊下で遭遇というか。
見つけ出してますよね」
『…香り。
汗臭い匂いもだけど、男臭い嫌な匂いしないから』
ハボックとブレダは黙って自分の匂いを嗅いだが、よく分からなかった。
ロイを見て“確かにいい香りではある”とは思った。
『良い香りと足音かな』
「あんた、本当に人か?」
「まるで動物みたいですね」
セルシアの言葉にロイは苦笑いしながらもあえて何も言わず。
『一番いい香りは後ろの首元なんですけどね』
「…匂いを嗅ごうとするな。
汗もかいてるから」
『全然平気です』
「私が平気じゃない」
『残念です』
「いろんな意味で、強いっスよね」
「天才と変態も紙一重なんだな」
『変態じゃない』
「マスタング大将に関しては、そう言われても自業自得かと。
回収しに来ました」
「…ご苦労さん」
マリア・ロスに引っ張られて行くセルシアにロイもハボックとブレダも苦笑いして見送る。
「マスタング大将。
汗もかいたようですし、着替えて来ては?」
「…そうだな」
「女性達の視線も煩いですからね」
「おまえは一言二言、いつも余計なんだよ」
素直過ぎるハボックの言葉にブレダは呆れたように忠告する。
「マスタング大将が言わないからいいが、ほかの上官だとヤバイからな。
おまえなんて飛ばされるぞ」
「…分かってるよ」
不満顔のハボックにロイは思わず、小さく笑う。
「ロイ、戻ってたのか。
着替えるだろう?」
「…ん」
「リーゼル准将も居るかと思ったんだが」
「マリア・ロスに引っ張られて」
「なるほどな。
しっかりやってるみたいだな」
「そうみたいだな」
「寂しいか?」
「いや…、寂しくはないが」
「昔の中尉と重なるか?」
「少し懐かしい気持ちにはなる」
懐かしさと少し寂しくも安心しているんだろうなと思いながらもヒューズはそれを口にはしない。
ヒューズに同行されてロイはロッカールームに入り、シャワーを浴びて軍服に着替える。
「ヒューズ中佐。
先に戻って構わんよ」
「承知しました」
「上着は髪を乾かした後にしなさい」
「…ん」
上はYシャツだけ着て、ロイは肩のタオルを大総統に奪われて髪を乾かしてもらっている。
もう慣れたようで抵抗せずに受け入れていた。
「メイクは落としたのかね」
「はい、シャワー浴びたついでに」
「そうか」
「残念ですか?」
「いいや。
その方が落ち着くな」
「特殊メイクや濃くしていた訳でもありませんよ」
「いつもの君の方が安心する」
微かにロイは嬉しそうに笑い、満足そうだった。
「報告書は規模も大きいから急がなくて構わんよ。
若者達の取調もあるからな」
「余罪も出てきそうですね。
まぁ、取調は私の担当外なので」
「大将の地位の者がしていたら驚きだな」
驚愕されて犯人以外も緊張しているのが安易に想像がついてしまう。
((…よく2人だけでやっつけたな))
それはロイと中尉だからこそ、出来るのだろう。
店の外に出て来た中尉はいつの間にか軍服で髪もバレッタでまとめてある。
ロイは流石に着替える時間がなかったようでサングラスと革ジャンを放置し、タートルネックの袖を捲っていた。
「ロイ、お疲れさん。
怪我はなかったかい?」
「…大総統。
ほとんど中尉が制圧したので私は無傷ですよ」
「銃撃も足蹴りも喰らわせていたじゃないですか」
「こっちに来た奴等は。
疲れた、暑い」
大総統にアイスティーを手渡されてロイは飲む。
「何杯飲んだ?」
「1杯だけ。
最初のは薬物混入」
「しれっと。
君は何を話してるんだ。
飲んではないのか?」
「飲んでませんよ。
交換しましたから」
大総統は先に帰るかと合図し、ロイは頷いてついて行く。
「…マジか」
「普通に当事者の若者かと」
「内通者かと思ってた」
「若者じゃなかったのか」
「マスタング大将かよ」
「あの人、30歳過ぎてるよな?」
((…年齢不詳))
作戦を知らずに駆けつけて来た軍人もマスコミも唖然とする。
隠しカメラの現像と解析は司令部に待機していたヒュリーに任せた。
『マスタング大将!』
「セルシア、ただいま」
『お帰りなさいませ。
ほぼ丸腰で司令部を歩き回らないでください!って中尉からの伝言です』
セルシアは敬礼してロイに預かっていた発火布など含めて返却。
相変わらずだなと思いながらもロイが苦笑いして受け取った。
「ありがとう。
異常はなかったか?」
『特に問題ありません。
小さな事件や事故くらいですから。
申し訳ありませんが、そちらに“報告書”が回るかと思います』
「…了解した。
気にしなくていい」
『ありがとうございます』
また嫌味も含めて絡まれて吹き飛ばしたなと思いながらも苦言は言わない。
吹き飛ばすと婚約者だからとロイの元に佐官クラスから報告書という名の苦情が入るが、聞き流している。
そもそも吹き飛ばされるようなことをしているのはそちらなので自業自得というのが本音だ。
流石にやりすぎると中尉からセルシアに苦言を言われる程度だ。
「というか、疑問なんですけど。
いつもどうやってマスタング大将を見つけてるんっスか」
「執務室や図書館なら分かりますけど、廊下で遭遇というか。
見つけ出してますよね」
『…香り。
汗臭い匂いもだけど、男臭い嫌な匂いしないから』
ハボックとブレダは黙って自分の匂いを嗅いだが、よく分からなかった。
ロイを見て“確かにいい香りではある”とは思った。
『良い香りと足音かな』
「あんた、本当に人か?」
「まるで動物みたいですね」
セルシアの言葉にロイは苦笑いしながらもあえて何も言わず。
『一番いい香りは後ろの首元なんですけどね』
「…匂いを嗅ごうとするな。
汗もかいてるから」
『全然平気です』
「私が平気じゃない」
『残念です』
「いろんな意味で、強いっスよね」
「天才と変態も紙一重なんだな」
『変態じゃない』
「マスタング大将に関しては、そう言われても自業自得かと。
回収しに来ました」
「…ご苦労さん」
マリア・ロスに引っ張られて行くセルシアにロイもハボックとブレダも苦笑いして見送る。
「マスタング大将。
汗もかいたようですし、着替えて来ては?」
「…そうだな」
「女性達の視線も煩いですからね」
「おまえは一言二言、いつも余計なんだよ」
素直過ぎるハボックの言葉にブレダは呆れたように忠告する。
「マスタング大将が言わないからいいが、ほかの上官だとヤバイからな。
おまえなんて飛ばされるぞ」
「…分かってるよ」
不満顔のハボックにロイは思わず、小さく笑う。
「ロイ、戻ってたのか。
着替えるだろう?」
「…ん」
「リーゼル准将も居るかと思ったんだが」
「マリア・ロスに引っ張られて」
「なるほどな。
しっかりやってるみたいだな」
「そうみたいだな」
「寂しいか?」
「いや…、寂しくはないが」
「昔の中尉と重なるか?」
「少し懐かしい気持ちにはなる」
懐かしさと少し寂しくも安心しているんだろうなと思いながらもヒューズはそれを口にはしない。
ヒューズに同行されてロイはロッカールームに入り、シャワーを浴びて軍服に着替える。
「ヒューズ中佐。
先に戻って構わんよ」
「承知しました」
「上着は髪を乾かした後にしなさい」
「…ん」
上はYシャツだけ着て、ロイは肩のタオルを大総統に奪われて髪を乾かしてもらっている。
もう慣れたようで抵抗せずに受け入れていた。
「メイクは落としたのかね」
「はい、シャワー浴びたついでに」
「そうか」
「残念ですか?」
「いいや。
その方が落ち着くな」
「特殊メイクや濃くしていた訳でもありませんよ」
「いつもの君の方が安心する」
微かにロイは嬉しそうに笑い、満足そうだった。
「報告書は規模も大きいから急がなくて構わんよ。
若者達の取調もあるからな」
「余罪も出てきそうですね。
まぁ、取調は私の担当外なので」
「大将の地位の者がしていたら驚きだな」
驚愕されて犯人以外も緊張しているのが安易に想像がついてしまう。