第54話
夢小説設定
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セルシアは意図的ではないということで失言は許され、ロイと指を絡めて手を繋ぐ。
「足りているか?
あぁ、そのままで構わんよ」
「大丈夫ですよ。
見せつけないでくださいよ」
「また振られたのか?」
「はい、また振られたようです」
「日常的に言わないでくださいよ!」
「どう考えても日常的だろ」
「まぁ、日常的だな」
ロイとブレダの発言にヒュリーまでも深く頷き、ハボックがため息をついた。
「それしか食べないのか?
だから、痩せてるんだよ」
「姉上。
あまり無理強いはよくありませんよ」
「少食か?」
「コイツ、差が激しいんですよ。
少食の時はサラダだけって時もありますし、普通に食べる時は食べますよ。
この痩せてる身体のどこに入るんだってくらいに」
「マスタング大将はその日によって食べれる量の差がありますから。
無理強いすると体調悪くなってしまいますから」
「…甘やかされ過ぎだろう」
「姉上、行動と言葉が合っておりませんが。
あでっ!」
オリヴィエ中将はロイの手をつけてない料理を食べ、指摘したアームストロング少佐が叩かれる。
「…ありがとうございます」
「体調悪くしてないのならいいさ」
「変わりましたね、オリヴィエ中将」
「おまえもな」
「以前は私の話も聞いてくれませんでしたよ」
「青二才の思考など聞く必要性がなかったからな」
「ふはっ!
私はそれから卒業が出来ましたか?」
「ヘマするようなら今度はガキ大将と呼んでやるさ」
「…それは遠慮したいですね」
流石にその呼び方は階級が上の者として良くないだろう。
「あいつらは元気でやってるか?」
「えぇ、元気ですよ。
復興も込めて各地に飛んでくれています。
ウィンリィも…、日々学んでます」
「そうか」
「会いに行きますか?」
「いいや。
元気ならそれでいいさ」
「お気遣いをありがとうございます」
「保護者か。
まぁ、娘に関してはそうか」
「書類上で言えば、未成年のうちは保護者代わりですね」
「国家錬金術師ではなくなったのだろう?」
「えぇ、改めて兄弟と書類上で。
彼等の保護者は居ませんし。
軍の階級がある方が信頼は得られますからね」
「…何かあったのか?」
「国家錬金術師なら夜中に歩き回っても多少なら問題なかったんですが」
「保護されたのか」
「えぇ、迎えに行きましたよ」
何度も起きるくらいならと話し合った結果、ロイがエルリック兄弟の未成年後見人になったのだった。
安易に想像がついてオリヴィエ中将は肩を震わせて笑っていた。
ロイは視線だけ食堂の出入り口に向けて飲み物を口にする。
「「大総統!」」
「そのままで構わんよ。
ロイ、ちゃんと食べたか?」
「…それなりに」
「そうか。
コレなら食べれるだろう?」
「まったく食べてない訳じゃないんですが」
ロイは素直に口を開けて大総統の手から食べる。
慣れるくらいに食べさせられているんだなと思いながらも誰も指摘はせず、オリヴィエは笑いそうになって軽く咳払いしていた。
「マスタング大将。
大総統が来たのに敬礼しないのか?
いや、フリでも必要だろう」
「フリって」
「その方が失礼ですよ、オリヴィエ中将」
オリヴィエ中将の発言にロイを始めとしてその場にいた全員が呆れる。
「式典を始めとした正式な公務以外は敬礼しなくていいと言われたので。
それに、今は休憩中」
「大総統。
流石に甘やかし過ぎでは?」
「我が子だからな」
「姉上、指摘するだけ無駄かと」
「…そのようだな」
呆れたようにオリヴィエ中将は深いため息をつく。
「君、この店のお菓子ならまだ甘さ控えめで好きだと言ってたからな」
「自分で食べれる」
「おや、それは残念だ」
「雑談で話しただけだったんですが」
「君の好みはよく覚えている。
好きな洋服のブランドから愛用している香水、身長やウェストまで」
「最後に変なの混ざりましたが。
いつ測ったんですか」
「父として君を把握してないと」
「もうご自由にどうぞ。
どうせ、調べたのでしょう?」
「次期大総統として任命には調査が必要だったからな」
「そうですか」
「…君が隠したいとこは改善して提出してある」
大総統に囁かれてロイは表情は変えずに視線だけ向ける。
中尉とヒューズ、アームストロング姉弟には聞こえているが、誰も表情には出せずに指摘もしない。
「その一切れだけは食べなさい」
「うぇ…」
「戦闘後にそれだけでは糖分も足らないんだろう。
低血糖になるぞ」
「居残り給食の小僧か、貴様は」
「食べますよ。
食べればいいんでしょ!」
渋々ながらロイは飲み物で流して飲み込んだ。
「ちゃんと噛めよ」
「噛んでるよ」
「これで許してやるから」
「はい、父様」
大総統に手を引かれて行くロイに苦笑いしながら見送る。
「アレはいいのか?」
「慣れですよ」
『格好良いだけの人なんて数日で飽きますよ。
格好良いのも、愛らしいのも。
戦闘能力が高いのも。
どれもロイさんの魅力です』
意外とよく見ているんだなとオリヴィエは苦笑いする。
「足りているか?
あぁ、そのままで構わんよ」
「大丈夫ですよ。
見せつけないでくださいよ」
「また振られたのか?」
「はい、また振られたようです」
「日常的に言わないでくださいよ!」
「どう考えても日常的だろ」
「まぁ、日常的だな」
ロイとブレダの発言にヒュリーまでも深く頷き、ハボックがため息をついた。
「それしか食べないのか?
だから、痩せてるんだよ」
「姉上。
あまり無理強いはよくありませんよ」
「少食か?」
「コイツ、差が激しいんですよ。
少食の時はサラダだけって時もありますし、普通に食べる時は食べますよ。
この痩せてる身体のどこに入るんだってくらいに」
「マスタング大将はその日によって食べれる量の差がありますから。
無理強いすると体調悪くなってしまいますから」
「…甘やかされ過ぎだろう」
「姉上、行動と言葉が合っておりませんが。
あでっ!」
オリヴィエ中将はロイの手をつけてない料理を食べ、指摘したアームストロング少佐が叩かれる。
「…ありがとうございます」
「体調悪くしてないのならいいさ」
「変わりましたね、オリヴィエ中将」
「おまえもな」
「以前は私の話も聞いてくれませんでしたよ」
「青二才の思考など聞く必要性がなかったからな」
「ふはっ!
私はそれから卒業が出来ましたか?」
「ヘマするようなら今度はガキ大将と呼んでやるさ」
「…それは遠慮したいですね」
流石にその呼び方は階級が上の者として良くないだろう。
「あいつらは元気でやってるか?」
「えぇ、元気ですよ。
復興も込めて各地に飛んでくれています。
ウィンリィも…、日々学んでます」
「そうか」
「会いに行きますか?」
「いいや。
元気ならそれでいいさ」
「お気遣いをありがとうございます」
「保護者か。
まぁ、娘に関してはそうか」
「書類上で言えば、未成年のうちは保護者代わりですね」
「国家錬金術師ではなくなったのだろう?」
「えぇ、改めて兄弟と書類上で。
彼等の保護者は居ませんし。
軍の階級がある方が信頼は得られますからね」
「…何かあったのか?」
「国家錬金術師なら夜中に歩き回っても多少なら問題なかったんですが」
「保護されたのか」
「えぇ、迎えに行きましたよ」
何度も起きるくらいならと話し合った結果、ロイがエルリック兄弟の未成年後見人になったのだった。
安易に想像がついてオリヴィエ中将は肩を震わせて笑っていた。
ロイは視線だけ食堂の出入り口に向けて飲み物を口にする。
「「大総統!」」
「そのままで構わんよ。
ロイ、ちゃんと食べたか?」
「…それなりに」
「そうか。
コレなら食べれるだろう?」
「まったく食べてない訳じゃないんですが」
ロイは素直に口を開けて大総統の手から食べる。
慣れるくらいに食べさせられているんだなと思いながらも誰も指摘はせず、オリヴィエは笑いそうになって軽く咳払いしていた。
「マスタング大将。
大総統が来たのに敬礼しないのか?
いや、フリでも必要だろう」
「フリって」
「その方が失礼ですよ、オリヴィエ中将」
オリヴィエ中将の発言にロイを始めとしてその場にいた全員が呆れる。
「式典を始めとした正式な公務以外は敬礼しなくていいと言われたので。
それに、今は休憩中」
「大総統。
流石に甘やかし過ぎでは?」
「我が子だからな」
「姉上、指摘するだけ無駄かと」
「…そのようだな」
呆れたようにオリヴィエ中将は深いため息をつく。
「君、この店のお菓子ならまだ甘さ控えめで好きだと言ってたからな」
「自分で食べれる」
「おや、それは残念だ」
「雑談で話しただけだったんですが」
「君の好みはよく覚えている。
好きな洋服のブランドから愛用している香水、身長やウェストまで」
「最後に変なの混ざりましたが。
いつ測ったんですか」
「父として君を把握してないと」
「もうご自由にどうぞ。
どうせ、調べたのでしょう?」
「次期大総統として任命には調査が必要だったからな」
「そうですか」
「…君が隠したいとこは改善して提出してある」
大総統に囁かれてロイは表情は変えずに視線だけ向ける。
中尉とヒューズ、アームストロング姉弟には聞こえているが、誰も表情には出せずに指摘もしない。
「その一切れだけは食べなさい」
「うぇ…」
「戦闘後にそれだけでは糖分も足らないんだろう。
低血糖になるぞ」
「居残り給食の小僧か、貴様は」
「食べますよ。
食べればいいんでしょ!」
渋々ながらロイは飲み物で流して飲み込んだ。
「ちゃんと噛めよ」
「噛んでるよ」
「これで許してやるから」
「はい、父様」
大総統に手を引かれて行くロイに苦笑いしながら見送る。
「アレはいいのか?」
「慣れですよ」
『格好良いだけの人なんて数日で飽きますよ。
格好良いのも、愛らしいのも。
戦闘能力が高いのも。
どれもロイさんの魅力です』
意外とよく見ているんだなとオリヴィエは苦笑いする。