第52話
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結局は3日間も休ませて貰って頭の切り替えには良かったかもしれない。
「おはようございます、大総統」
「ロイ、おはよう。
もう体調は大丈夫か?」
「問題ありません」
「過呼吸は?」
「…起きてません」
「本当は?」
「帰った夜にだけ少し。
起きそうにはなりました」
「あまり無理しないように」
「…はい」
気まずそうに目を反らすロイに大総統は苦笑いする。
「復帰早々で悪いが」
「これは…?」
「私と調査に行くぞ」
「人身売買ですか。
危険もですが」
「誘拐の可能性もある」
「変態野郎共のコネクションですか」
「補佐官、口が悪すぎます」
「事実だろ。
未成年に手を出すんだから」
「それだけとは限りませんよ。
臓器売買の可能性もある。
複雑な問題ですよ。
その証拠を掴まないと」
「現行犯逮捕だな」
「少人数だと危険では?」
「問題ない」
ロイはため息をつきながらも大総統について行く。
「マスタング大将はどちらに?」
呼ばれたはずなのに大総統と見知らぬ青年しか居ないのでハボックは疑問に思う。
「ハボック少尉。
大総統の隣に居るでしょう?」
「へっ?」
「あぁ、君はロイの変装を見たことがなかったのか」
「変装って…。
顔も髪型も違いますよ!?」
「それが変装だろう」
呆れた顔はロイに似ていて、声もロイでハボックが戸惑ったように凝視する。
「必要ならば、声色も変えますが?」
「いや、そこまでは必要ないさ」
「それは残念。
守ってくれるでしょ、父様」
「当然だ」
黒のパーカーのフードを被り、顔はそこまで見えなくても美貌なのは不思議と分かる。
下は細身のデニムとスニーカーで今時の都会の若者に見える。
発火布はなくとも、水と氷の錬成陣のピアスは装着していて銃を隠し持っている上に靴は改造でクナイも隠されてる。
(…絶対に守られるつもりないだろ)
ハボックは変装したロイに呆れたようにため息をつく。
「人の顔を見て失礼な奴だな」
「あんた、実は面白がってません?」
「久々だからな。
楽しまないと損だろ」
大総統の腕に抱きついてロイはケラケラと笑う。
「…あんたの素が分からないっス」
「おまえのような下の奴に分かられる程、怠けてないよ」
「どんだけ能力を隠し持っているんですか」
べーっとロイはハボックに対して舌を出し、微かに笑う。
「リーゼル大佐は?」
「小隊の奴等と既に裏から侵入してるよ」
「流石っスね」
「では、我々は表から堂々と行くとしようか」
「「はっ!」」
ロイは大総統の腕を離し、一歩下がって歩いている。
((俺等、いる意味あります?))
大総統が軍刀で倒し、ロイはその後ろから銃で援護している。
その余った雑魚を中尉が倒していてブレダもハボックも銃を使う必要性がなかった。
ロイの顔に傷が付かぬよう、相手の銃弾も大総統は軍刀で彈いていた。
「闇オークションとは。
随分なことをしている」
「少女や盗んだものを売り捌いているようだな」
「大総統!?」
「来るな!
おまえらは軍人だが、この若者は…っ」
「バカっ!」
「危険だ、やめろ!」
「お前等如きに掴まるとでも?」
掴もうとした犯人の手を掴んで引っ張ると、そのまま床に倒して背を片足で踏んだ。
「だから、言ったのに」
「おまえ…っ」
「軍の大総統に守られている“一般人”がいると思うか?」
「まさか…、隠し子か!?」
「おまえより馬鹿がいるぞ、ハボック」
「…みたいっスね」
「声色は隠してないんだが。
イメージ操作も重要だってことさ」
「あんたは…っ」
「ロイ・マスタングだ。
騙されてくれて助かったよ」
「嘘だろ!?」
「くっそ!」
「闇オークションのことも含めて、お仲間が話してくれたよ。
君達も我々とたっぷりとお話をしようか」
((…マスタング大将は大総統以上に絶対に敵にしてはいけない人だ))
変装を解かないまま、ロイは怪しい笑みでにっこりと笑う。
犯人達の怯えと同時にハボックとブレダは顔を引きつらせた。
「…こんなに大勢だったのかよ」
「先に確保してもらっていたからね。
セルシア、ご苦労様」
『ロイさんもお疲れ様です。
その顔も美貌で素敵です。
長髪も似合いますね。
伸ばしたら如何です?』
「ヒューズにも言われたよ」
『ふふっ…』
「まぁ、将軍達が煩くないのなら考えたけど」
『人手不足が解消したら追い出しちゃいましょうか』
「ふはっ!
まだまだ先だな」
「リーゼル大佐、物騒なことは仰らないでください。
マスタング大将も笑ってないで注意してください」
「悪かったよ、中尉」
クスクスと笑っているロイに中尉は呆れたようにため息をつく。
ロイは変装を軍車で解いて長髪の黒のウィッグも外し、違和感があるようでプルプルと頭を振る。
『着替えちゃうんですか?
勿体ない』
「私の変装はまだ将軍達は気づいてないからね。
この姿だと似合わないだろ?」
『似合ってますよ』
「マスタング大将は童顔ですし、違和感ないっスよ」
「一言多いんだよ、おまえは」
ロイに無言で頭を叩かれて沈んだハボックに学ばないなとブレダは呆れる。
「軍服ではないんですね」
「持ってきてない」
「…どんだけ武器を仕込んでいたんですか」
「狙われるのは“一般人の青年”だからね」
ロイの隠し持っていた銃は勿論ながら様々な武器や薬品まで出て来てハボックは唖然とする。
「この薬品って」
「軍医から拝借して来た。
睡眠薬と痺れ薬の濃度の高い液体」
「はあぁ!?」
「…何を使おうとしたんですか」
「毒薬は持ってきてないぞ」
「当たり前ですよ!」
妙なとこでズレて研究気質を発揮するロイにブレダはため息をつく。
「おはようございます、大総統」
「ロイ、おはよう。
もう体調は大丈夫か?」
「問題ありません」
「過呼吸は?」
「…起きてません」
「本当は?」
「帰った夜にだけ少し。
起きそうにはなりました」
「あまり無理しないように」
「…はい」
気まずそうに目を反らすロイに大総統は苦笑いする。
「復帰早々で悪いが」
「これは…?」
「私と調査に行くぞ」
「人身売買ですか。
危険もですが」
「誘拐の可能性もある」
「変態野郎共のコネクションですか」
「補佐官、口が悪すぎます」
「事実だろ。
未成年に手を出すんだから」
「それだけとは限りませんよ。
臓器売買の可能性もある。
複雑な問題ですよ。
その証拠を掴まないと」
「現行犯逮捕だな」
「少人数だと危険では?」
「問題ない」
ロイはため息をつきながらも大総統について行く。
「マスタング大将はどちらに?」
呼ばれたはずなのに大総統と見知らぬ青年しか居ないのでハボックは疑問に思う。
「ハボック少尉。
大総統の隣に居るでしょう?」
「へっ?」
「あぁ、君はロイの変装を見たことがなかったのか」
「変装って…。
顔も髪型も違いますよ!?」
「それが変装だろう」
呆れた顔はロイに似ていて、声もロイでハボックが戸惑ったように凝視する。
「必要ならば、声色も変えますが?」
「いや、そこまでは必要ないさ」
「それは残念。
守ってくれるでしょ、父様」
「当然だ」
黒のパーカーのフードを被り、顔はそこまで見えなくても美貌なのは不思議と分かる。
下は細身のデニムとスニーカーで今時の都会の若者に見える。
発火布はなくとも、水と氷の錬成陣のピアスは装着していて銃を隠し持っている上に靴は改造でクナイも隠されてる。
(…絶対に守られるつもりないだろ)
ハボックは変装したロイに呆れたようにため息をつく。
「人の顔を見て失礼な奴だな」
「あんた、実は面白がってません?」
「久々だからな。
楽しまないと損だろ」
大総統の腕に抱きついてロイはケラケラと笑う。
「…あんたの素が分からないっス」
「おまえのような下の奴に分かられる程、怠けてないよ」
「どんだけ能力を隠し持っているんですか」
べーっとロイはハボックに対して舌を出し、微かに笑う。
「リーゼル大佐は?」
「小隊の奴等と既に裏から侵入してるよ」
「流石っスね」
「では、我々は表から堂々と行くとしようか」
「「はっ!」」
ロイは大総統の腕を離し、一歩下がって歩いている。
((俺等、いる意味あります?))
大総統が軍刀で倒し、ロイはその後ろから銃で援護している。
その余った雑魚を中尉が倒していてブレダもハボックも銃を使う必要性がなかった。
ロイの顔に傷が付かぬよう、相手の銃弾も大総統は軍刀で彈いていた。
「闇オークションとは。
随分なことをしている」
「少女や盗んだものを売り捌いているようだな」
「大総統!?」
「来るな!
おまえらは軍人だが、この若者は…っ」
「バカっ!」
「危険だ、やめろ!」
「お前等如きに掴まるとでも?」
掴もうとした犯人の手を掴んで引っ張ると、そのまま床に倒して背を片足で踏んだ。
「だから、言ったのに」
「おまえ…っ」
「軍の大総統に守られている“一般人”がいると思うか?」
「まさか…、隠し子か!?」
「おまえより馬鹿がいるぞ、ハボック」
「…みたいっスね」
「声色は隠してないんだが。
イメージ操作も重要だってことさ」
「あんたは…っ」
「ロイ・マスタングだ。
騙されてくれて助かったよ」
「嘘だろ!?」
「くっそ!」
「闇オークションのことも含めて、お仲間が話してくれたよ。
君達も我々とたっぷりとお話をしようか」
((…マスタング大将は大総統以上に絶対に敵にしてはいけない人だ))
変装を解かないまま、ロイは怪しい笑みでにっこりと笑う。
犯人達の怯えと同時にハボックとブレダは顔を引きつらせた。
「…こんなに大勢だったのかよ」
「先に確保してもらっていたからね。
セルシア、ご苦労様」
『ロイさんもお疲れ様です。
その顔も美貌で素敵です。
長髪も似合いますね。
伸ばしたら如何です?』
「ヒューズにも言われたよ」
『ふふっ…』
「まぁ、将軍達が煩くないのなら考えたけど」
『人手不足が解消したら追い出しちゃいましょうか』
「ふはっ!
まだまだ先だな」
「リーゼル大佐、物騒なことは仰らないでください。
マスタング大将も笑ってないで注意してください」
「悪かったよ、中尉」
クスクスと笑っているロイに中尉は呆れたようにため息をつく。
ロイは変装を軍車で解いて長髪の黒のウィッグも外し、違和感があるようでプルプルと頭を振る。
『着替えちゃうんですか?
勿体ない』
「私の変装はまだ将軍達は気づいてないからね。
この姿だと似合わないだろ?」
『似合ってますよ』
「マスタング大将は童顔ですし、違和感ないっスよ」
「一言多いんだよ、おまえは」
ロイに無言で頭を叩かれて沈んだハボックに学ばないなとブレダは呆れる。
「軍服ではないんですね」
「持ってきてない」
「…どんだけ武器を仕込んでいたんですか」
「狙われるのは“一般人の青年”だからね」
ロイの隠し持っていた銃は勿論ながら様々な武器や薬品まで出て来てハボックは唖然とする。
「この薬品って」
「軍医から拝借して来た。
睡眠薬と痺れ薬の濃度の高い液体」
「はあぁ!?」
「…何を使おうとしたんですか」
「毒薬は持ってきてないぞ」
「当たり前ですよ!」
妙なとこでズレて研究気質を発揮するロイにブレダはため息をつく。