第51話
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呆れたようにため息をつく補佐官に大総統は苦笑いする。
「マスタング大将を甘やかし過ぎでは?」
「今回は許可した。
錬金術の実験だと言ってたな」
また大総統の執務室から居なくなっているロイに呆れる。
「マスタング大将。
リーゼル大佐。
君達は何をしたんだ!」
「…錬金術の実験です」
「どうやったら半壊するんだ!?」
「新しい錬金術の実験で。
少しばかり…、やりすぎまして」
「これのどこが少しなんだ!」
「ははっ…参りましたね」
「参ったのはこっちだよ!
いいか、片付けろよ。
蔓や花もだからな!」
補佐官に叱られてロイは苦笑いして肩を竦めた。
『そう簡単にはいきませんね。
錬成陣が間違ってたのかな』
「間違いはないと思うんだが」
「実験はあとにしろ!
片付けろ!」
「あと少しなんだけどな」
『何か足らないんですよね』
マイペースな2人の国家錬金術師に補佐官は巻き込まれていた。
「平和だな」
「どこが!?」
「ロイ、そろそろ片付けるぞ。
練習場を半壊はマズイだろ」
「…予定以上に壊れた」
「今更かよ」
「アームストロング少佐。
あんたも手伝えよ」
「了解しました」
ヒューズの声掛けで苦笑いしながらも軍人達が集まって来る。
「何を拗ねてんだよ。
協力してやったんだろ」
「慕われてるなと。
どうせ、私は嫌われてるからな」
「妬みと一緒にするなって」
「ばっ…!
汚れた手で触るなよ」
「おまえのせいだろ?」
「ヒューズ中佐。
遊んでないで手を動かしてください」
「ほら、おまえのせいで叱られた」
「ふはっ!」
ヒューズに肩を抱かれてロイは思わず、吹き出した。
「あっちぃ〜」
「流石に疲れたな」
「ロイ、1人涼しい顔してんなよ」
『やっと終わりましたね。
次は研究室での実験にしないと』
「うまくいくと思ったんだが。
実践しないと分かんないな」
『この辺りまでは…』
錬成陣を書き込みながら話し合う2人にアームストロング少佐でさえも理解は出来ない。
「そう簡単にはいかないか」
『これでイケると思ったんですけど』
どこが間違っていたんだとロイとセルシアは座り込み、手帳を開きながら錬成陣を確認。
(花や草木だとしたら…水や土だと思うんだけど。
成長に何が足りない?)
眩しいなと空を見上げてセルシアは勢いよく立ち上がる。
『太陽!』
「おわっ!
急にどうした?」
『ロイさん!
成長に必要な太陽!
錬成陣に入れてなかった!』
「…本当だな。
入れてたつもりだったが。
よし、やってみるか」
『はいっ!』
「調整しろよ。
力を入れすぎずに徐々にな」
『了解です!』
錬成陣を書き直し、ぶわっとセルシアの錬成の風を感じた。
避難する軍人達に対し、ロイは発火布を装着しながら見守る。
『ロイさん…、降ろして』
「どうやったら自分を蔓で絡ませるんだ」
『花は成功しました。
蔓は難しいです』
苦笑いしてロイは炎の錬成術で蔓を焼き、落ちて来るセルシアを抱えて受け止めた。
「…っと。
一応は成功範囲だな」
『ありがとうございます。
空気調整よりも難しいです』
「あとはイメージと力の調整を掴めば、イケると思うけどな」
『簡単に言わないでくださいよ。
ロイさんのようには出来ませんよ』
「私の場合は水と氷は父の錬成陣もあったからな。
空気調整は似ているものがある」
『新しい錬成術は難しいです。
似ているとこもありますけど』
「まぁ、徐々にやるしかないな」
ロイに抱えられながら身体に付いた蔓の燃え粕を払ってもらっていた。
「いつまで抱えてんだよ。
ほれ、上官殿はシャワー浴びるぞ」
『混浴ですか?』
「違うわ!
何だよ、おまえさん達。
普段は混浴してんのか?」
「『………。』」
「マジで?
いや、いいんだけど」
からかったつもりのヒューズは思わず、凝視する。
ロイがセルシアを降ろして咳払いし、目を反らす。
「片付けを手伝ってくれて助かった。
ありがとう」
『ありがとうございます!』
「随分と練習場が騒がしいと思ったらマスタング大将の仕業か」
「錬金術の実験です。
屋外で行う必要があり、大総統には許可を頂きました」
口を挟むなと目で合図してロイは背にセルシアを庇う。
「最近の大総統はどうやら君に甘いからねぇ〜」
「錬金術の実験は国家錬金術師の特権です。
そう示されています」
「特権ねぇ…。
次はどんな騒動を起こすつもりなんだろうな。
顔に出さないとは立派だよ、マスタング大将」
「お褒め頂き、光栄です。
地位は私が上だとご理解ください」
顔を歪める将軍にロイはにっこりと笑いながらも目は笑っていない。
「何をしている。
また絡んでいるのか?」
「大総統!」
「ロイ、怪我は?」
「足を踏まれただけなので問題ありません、父様」
「な…っ」
「視界が悪いようなら病院を紹介するが?」
「結構です!
失礼します」
慌てたように将軍が逃げて行き、逃げるくらいならしなければいいのにと呆れる。
「君が対戦するのは珍しいな。
あぁ、リーゼル大佐もいたのか」
『…お疲れ様です』
「そちらに視野が向かないように対戦してたのか。
シャワー浴びておいで。
砂埃で汚れてる。
髪も洗って来るんだぞ」
「わかってますよ」
大総統に髪を撫でられてロイは苦笑いしていた。
「また洗ってやろうか?」
「結構です。
今は怪我してません」
((洗ってもらったことあるのか))
大総統の発言にマスタング隊とヒューズ達以外の軍人達がザワついたのは言うまでもない。
「マスタング大将を甘やかし過ぎでは?」
「今回は許可した。
錬金術の実験だと言ってたな」
また大総統の執務室から居なくなっているロイに呆れる。
「マスタング大将。
リーゼル大佐。
君達は何をしたんだ!」
「…錬金術の実験です」
「どうやったら半壊するんだ!?」
「新しい錬金術の実験で。
少しばかり…、やりすぎまして」
「これのどこが少しなんだ!」
「ははっ…参りましたね」
「参ったのはこっちだよ!
いいか、片付けろよ。
蔓や花もだからな!」
補佐官に叱られてロイは苦笑いして肩を竦めた。
『そう簡単にはいきませんね。
錬成陣が間違ってたのかな』
「間違いはないと思うんだが」
「実験はあとにしろ!
片付けろ!」
「あと少しなんだけどな」
『何か足らないんですよね』
マイペースな2人の国家錬金術師に補佐官は巻き込まれていた。
「平和だな」
「どこが!?」
「ロイ、そろそろ片付けるぞ。
練習場を半壊はマズイだろ」
「…予定以上に壊れた」
「今更かよ」
「アームストロング少佐。
あんたも手伝えよ」
「了解しました」
ヒューズの声掛けで苦笑いしながらも軍人達が集まって来る。
「何を拗ねてんだよ。
協力してやったんだろ」
「慕われてるなと。
どうせ、私は嫌われてるからな」
「妬みと一緒にするなって」
「ばっ…!
汚れた手で触るなよ」
「おまえのせいだろ?」
「ヒューズ中佐。
遊んでないで手を動かしてください」
「ほら、おまえのせいで叱られた」
「ふはっ!」
ヒューズに肩を抱かれてロイは思わず、吹き出した。
「あっちぃ〜」
「流石に疲れたな」
「ロイ、1人涼しい顔してんなよ」
『やっと終わりましたね。
次は研究室での実験にしないと』
「うまくいくと思ったんだが。
実践しないと分かんないな」
『この辺りまでは…』
錬成陣を書き込みながら話し合う2人にアームストロング少佐でさえも理解は出来ない。
「そう簡単にはいかないか」
『これでイケると思ったんですけど』
どこが間違っていたんだとロイとセルシアは座り込み、手帳を開きながら錬成陣を確認。
(花や草木だとしたら…水や土だと思うんだけど。
成長に何が足りない?)
眩しいなと空を見上げてセルシアは勢いよく立ち上がる。
『太陽!』
「おわっ!
急にどうした?」
『ロイさん!
成長に必要な太陽!
錬成陣に入れてなかった!』
「…本当だな。
入れてたつもりだったが。
よし、やってみるか」
『はいっ!』
「調整しろよ。
力を入れすぎずに徐々にな」
『了解です!』
錬成陣を書き直し、ぶわっとセルシアの錬成の風を感じた。
避難する軍人達に対し、ロイは発火布を装着しながら見守る。
『ロイさん…、降ろして』
「どうやったら自分を蔓で絡ませるんだ」
『花は成功しました。
蔓は難しいです』
苦笑いしてロイは炎の錬成術で蔓を焼き、落ちて来るセルシアを抱えて受け止めた。
「…っと。
一応は成功範囲だな」
『ありがとうございます。
空気調整よりも難しいです』
「あとはイメージと力の調整を掴めば、イケると思うけどな」
『簡単に言わないでくださいよ。
ロイさんのようには出来ませんよ』
「私の場合は水と氷は父の錬成陣もあったからな。
空気調整は似ているものがある」
『新しい錬成術は難しいです。
似ているとこもありますけど』
「まぁ、徐々にやるしかないな」
ロイに抱えられながら身体に付いた蔓の燃え粕を払ってもらっていた。
「いつまで抱えてんだよ。
ほれ、上官殿はシャワー浴びるぞ」
『混浴ですか?』
「違うわ!
何だよ、おまえさん達。
普段は混浴してんのか?」
「『………。』」
「マジで?
いや、いいんだけど」
からかったつもりのヒューズは思わず、凝視する。
ロイがセルシアを降ろして咳払いし、目を反らす。
「片付けを手伝ってくれて助かった。
ありがとう」
『ありがとうございます!』
「随分と練習場が騒がしいと思ったらマスタング大将の仕業か」
「錬金術の実験です。
屋外で行う必要があり、大総統には許可を頂きました」
口を挟むなと目で合図してロイは背にセルシアを庇う。
「最近の大総統はどうやら君に甘いからねぇ〜」
「錬金術の実験は国家錬金術師の特権です。
そう示されています」
「特権ねぇ…。
次はどんな騒動を起こすつもりなんだろうな。
顔に出さないとは立派だよ、マスタング大将」
「お褒め頂き、光栄です。
地位は私が上だとご理解ください」
顔を歪める将軍にロイはにっこりと笑いながらも目は笑っていない。
「何をしている。
また絡んでいるのか?」
「大総統!」
「ロイ、怪我は?」
「足を踏まれただけなので問題ありません、父様」
「な…っ」
「視界が悪いようなら病院を紹介するが?」
「結構です!
失礼します」
慌てたように将軍が逃げて行き、逃げるくらいならしなければいいのにと呆れる。
「君が対戦するのは珍しいな。
あぁ、リーゼル大佐もいたのか」
『…お疲れ様です』
「そちらに視野が向かないように対戦してたのか。
シャワー浴びておいで。
砂埃で汚れてる。
髪も洗って来るんだぞ」
「わかってますよ」
大総統に髪を撫でられてロイは苦笑いしていた。
「また洗ってやろうか?」
「結構です。
今は怪我してません」
((洗ってもらったことあるのか))
大総統の発言にマスタング隊とヒューズ達以外の軍人達がザワついたのは言うまでもない。